鴉喰の華 ～日本に転生したのに、異世界に転移させられた！～

第５章 村を作ろう！

村のしどう

新しい村に名前は無いが、村に住人が来る想定で家が出来ていた。村人達が造った家は廃棄しなくてはいけない程、レベルが違っていたのだ。

村に出来た城壁は１０キロ四方を取り囲っていた。他にギミックを造るのを楽しそうに行っているのだから、何が出来るのか謎になっている。

村になっていないのに、篤郎の謎として云われ続ける。
本当に謎は尽きないのが、篤郎の村なんだと村人達は理解していたのだ。
さて、村の中心に生活の場を造った。東側を生産地区にして南を農業、北を畜産にしたのだ。西側の北を工業を、南に商業にしたのだ。街道筋に宿屋や商店も用意出来る準備は出来ていた。

そして、待ちに待った篤郎の奴隷達が来たのだ。
来た奴隷達が言ったのは、

「あの門はなんですか！？」

であった。門に対しての事は当然である。
元々ラリー村は街道筋になっているが山間な場所なのでリリスの南側にあっても人が通る街道ではない。薬草の産地ではあるが、特別な薬草はない。有っても無かっても良い村なのだ。リリスの町より東に１日にゼブルの街道村は、近々町に昇格しそうな勢いになっているし、冒険者や商人が安全に往き来できる。

よって人気も無く、廃村になるかも候補に上がっていた村だ。またモンスターも多いのだが、ほとんどがゴブリンと言う人気がないモンスターなので避けられていた。
そこに自動で開閉をする門が出来ているのだ。そして、城壁だ。戦争を意識された様な造りは、王都を超えている。そんな村に篤郎の奴隷達が来たのだ。

「アツロウ様が造られた物だ。」

「こ、これをですが・・・・」

「あの方の技術は恐ろしいからな。精進しろよ。」

「はい！」

これは先輩住人が後輩に云われる言葉だ。伝統的な言葉として残るのだが、別な話しなので割愛する。
村に入り居住区がほぼ出来ている。百坪の土地が一人ないし一家族に配当された。そう、既に篤郎ベースの家々が建っていたのだ。工場も各工芸に別れており、商業も十分に出来る建物も完成していたのだ。

“篤郎の悪夢”と呼ばれているが、本当に篤郎の知恵をフルに造った物ばかりなのだ。

当然ながら使い手は篤郎一人になる予定だったが、以外にも稼働を初めていた。

「旦那のする事は凄いことだとは思いますが、何で勝手にうごいてるんですかい？」

「ん？全て紋章にプログラムを仕込んだからな。おかしな所も自動修理で安全に直す。ま、俺の理想通りだな。」

「はぁ。何かこんなのばかりで、ほとんどが着いてこれてませんぜ。」

「だろうな。子供達の方が慣れやすくて仕事が出来るからな。ま、oldとNewの融合が出来ればもっと最高なんだがな。」

「あっしには分からんです。」

ラッツは頭を抱える。
他に新しい事は鍛冶屋や回復屋、宿屋とエミーの弟のカロスの料理店が出来た。畑も充実しているが、家畜の数は少ない。約５００人の仕事に関しては、ほぼ目鼻立ちは出来ている。半分は仕事で半分は教育なのだ。家事が奴隷達の仕事から仕事にシフトさせる辺り篤郎としての魔改造を遺憾なく発揮していた。
まさに常識を粉々に砕く作業をしていたのだ。
新しい村になっていたのだ。あらゆる意味にしてもだ。

「うーん、もっと増やしたいし、改良も必要だな。」

「だ、旦那？」

「うーん、自然発電所を利用？いや、魔法だな。」

「あ、また新しい事を考えつきましたね。」

「発電所か。どれ取り掛かるか。」

「だーんーなー！今を確りと固めてくだせー！聞いてますかー！」

ラッツはいつの間にか、篤郎付きの執事と化していたのだ。
そして、若いはずのラッツだが、いつの間にか白髪が目立つ様になっていた。

「改造も最高ー！」

「やーめーてー！」