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第3章 バイシュ国の内乱
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篤郎は追い掛けていた。
リヒッテットの逃げた方向を馬の蹄の跡を確認しながら追い掛けていた。ゆっくりと確実に迫っていた。
リヒッテットは馬を走らせなから、体の奥深い処から黒い何かが這い回る感じに悩まされていた。
デェンゲルを出て1日も経って無いのに、背中に冷たい汗をかいているのだ。生きた心地も無い。それが今なのだ。
おかしいとも考えた。
二千の兵を率いての進軍なのに、今の私は何をしているのかとも。しかし、実際は馬を止める事もなく、ただ、駆けているだけだった。
しかし、無茶をすれば破綻するのが定石。馬が倒れてしまったのだ。リヒッテットも投げ出される様に地面を転げ、大木の幹にぶつかり止まった。
「なんだ?なんで、リヒッテット侯爵の鎧を着た人が倒れてる?」
何かを食べながら、男が近付いて来た。リヒッテットは細く目を開けてから閉じてしまった。
「おーい、侯爵か?ちっ、気を失ったよ。」
男は頭を掻いてから、腰の袋からポーションを取り出して、リヒッテットに飲ませた。
「飲んだ、飲んだ。これで飯の種は助かったな。しかし、なんで、こんな事になってる?」
そう考えていると、
「リヒッテット侯、リヒッテット侯!」
の探してる声が聞こえて来る。
「ここだー!リヒッテット侯爵はここに居るぞー!」
男はそれに対して答えていた。その声に導かれる様に蹄の音が数多く近付いて来た。
「リヒッテット侯!」
近付いた騎士は馬から降りてリヒッテットに駆け寄った。
「やはりリヒッテット侯爵か。侯爵は大丈夫だ。ポーションを飲ませたから治るだろ。」
「かたじけない。貴殿は?」
「雇われた、バイゼル・クラッチだ。」
「貴殿がバイゼル殿か!」
「あぁ、宜しく。で、聞きたいのだが、此れはなに?」
バイゼルはリヒッテットを指差して言った。聞かれた騎士も困惑しながら、
「分からない。なぜにリヒッテット侯は、突然に早駆けされたか、私も分からない。」
「ふーん。処で兵隊は此れだけか?」
バイゼルは状況を把握しようと確認をした。現在はリヒッテットと騎士が18人だけなのだから。
「いや、まだ居るのたが、候を追い掛けていたら、な。」
「ま、仕方ない、此処で休憩でもするか。」
「そうだな。」
騎士達はそれぞれ動いた。リヒッテットを守る為に。
バイゼルは取り敢えず傍観を決めて見ていた。思った以上に優秀な兵を見ていたのだ。
やがて牢馬車等を引き連れた一団が追い付いた。疲れた敗残の兵を思い出す姿に驚いてしまう。
「おい、兵はまだ来るのか?」
「あ、当たり前だ、二千の兵で来たのだ。来るだろう。」
そこから一刻経って、兵が少しは来た。二刻経ったのに、それ以上の兵は来なかったのだ。
「おい、おい。兵が此だけ?此が二千の兵か?百も居るのか分からん数だぞ?」
「私も分からん。ただ、最後に来た兵が奇妙な事を言ってたな。」
「なに?」
「人の身をした悪魔に襲われたとか。」
「悪魔?」
「あぁ。ただ、兵が追い付かない理由になるのかは不明だ。」
バイゼルは騎士と話している途中で、
「リヒッテット侯がお目覚めになられまひたぞ!」
の声に、そちらに向かった。
バイゼルは向かいながら新しい雇い主を見たが、未だに憔悴しているのである。
「初めまして、リヒッテット侯爵。」
虚ろな目でバイゼルを見るリヒッテットは、
「そなたは?」
「はい。ガルガンドから依頼されて来ました、バイゼル・クラッチでございます。」
「バイゼル?バイゼル。バイゼルか!」
リヒッテットの顔に生気が戻ってきたのか、急に元気になった。
「待っておったぞ!そなたが居れば安心だ。そなたを余の警護を任す!」
「はぁ、でも私の契約は護衛じゃなくて傭兵と聞いてますが?」
「構わん!余が勝利した暁には、そなたに爵位や重要な椅子を授けよう!頼んだぞ、バイゼル。」
「はっ!」
リヒッテットは笑い出したが、バイゼルは困っていた。
大抵、こんな事を言う奴は信用出来ないからだ。上手くいってる時は煙たがれ、失敗した時は泣いてすがる。この依頼は失敗だな。と思ったし呆れてしまっていた。
そして後方から叫び声が聞こえ出した。
バイゼルは、こんな時にと思ったが、恐ろしい圧に汗が吹き出していた。ヤバい。
「リヒッテット侯爵、お逃げ下さい!」
騎士達に支えられて馬車に乗るようだが、時間が掛かりそうだった。
「騎士達よ!侯爵を守るぞ、突撃!」
誰が言ったか知らないが、4名の騎士でリヒッテットのお守りをしながら馬車に乗せようとしていた。
奥から「うわっ!」「ごはっ!」等の声とドカカカカカカ。バキバキバキバキバキ。等の恐ろしい音が聞こえた。人間よりもモンスター、それも最低でもランクSが居るのだろうか。
バイゼルは久方ぶりに剣を取り出して、構えていた。
音が近付いて来たら、騎士が飛んで仲間を巻き込みながら回転するのを見た。人が回転しながら飛んでいる?
ゼウントにしても理由が分からない事が起こっていたのだ。
やがて、その犯人が見えて来た。まず、人型で有ることを確認した。見た事がある人物だった。小柄で細くてモサそうな男。つい気を許してしまった。バイゼルは手を振ろうとした。
篤郎の目を見て気を引き締めた。
「この気迫はアイツが?なんで、敵討ちなのに?」
悩んで居るバイゼルの側に篤郎が来た。馬車も何とか出発したが、疲れが有りすぎた馬は早くは走れなかった。
馬車を見送りながら、篤郎はバイゼルに話しかけた。
「昨日振り。」
「オメー、なんでリヒッテット侯爵を?」
「あぁ、仇の内の一人だからな。」
「それは困ったな。名前を聞いとく。」
「篤郎。」
「俺はバイゼル!バイゼル・クラッチだ!」
リヒッテットの逃げた方向を馬の蹄の跡を確認しながら追い掛けていた。ゆっくりと確実に迫っていた。
リヒッテットは馬を走らせなから、体の奥深い処から黒い何かが這い回る感じに悩まされていた。
デェンゲルを出て1日も経って無いのに、背中に冷たい汗をかいているのだ。生きた心地も無い。それが今なのだ。
おかしいとも考えた。
二千の兵を率いての進軍なのに、今の私は何をしているのかとも。しかし、実際は馬を止める事もなく、ただ、駆けているだけだった。
しかし、無茶をすれば破綻するのが定石。馬が倒れてしまったのだ。リヒッテットも投げ出される様に地面を転げ、大木の幹にぶつかり止まった。
「なんだ?なんで、リヒッテット侯爵の鎧を着た人が倒れてる?」
何かを食べながら、男が近付いて来た。リヒッテットは細く目を開けてから閉じてしまった。
「おーい、侯爵か?ちっ、気を失ったよ。」
男は頭を掻いてから、腰の袋からポーションを取り出して、リヒッテットに飲ませた。
「飲んだ、飲んだ。これで飯の種は助かったな。しかし、なんで、こんな事になってる?」
そう考えていると、
「リヒッテット侯、リヒッテット侯!」
の探してる声が聞こえて来る。
「ここだー!リヒッテット侯爵はここに居るぞー!」
男はそれに対して答えていた。その声に導かれる様に蹄の音が数多く近付いて来た。
「リヒッテット侯!」
近付いた騎士は馬から降りてリヒッテットに駆け寄った。
「やはりリヒッテット侯爵か。侯爵は大丈夫だ。ポーションを飲ませたから治るだろ。」
「かたじけない。貴殿は?」
「雇われた、バイゼル・クラッチだ。」
「貴殿がバイゼル殿か!」
「あぁ、宜しく。で、聞きたいのだが、此れはなに?」
バイゼルはリヒッテットを指差して言った。聞かれた騎士も困惑しながら、
「分からない。なぜにリヒッテット侯は、突然に早駆けされたか、私も分からない。」
「ふーん。処で兵隊は此れだけか?」
バイゼルは状況を把握しようと確認をした。現在はリヒッテットと騎士が18人だけなのだから。
「いや、まだ居るのたが、候を追い掛けていたら、な。」
「ま、仕方ない、此処で休憩でもするか。」
「そうだな。」
騎士達はそれぞれ動いた。リヒッテットを守る為に。
バイゼルは取り敢えず傍観を決めて見ていた。思った以上に優秀な兵を見ていたのだ。
やがて牢馬車等を引き連れた一団が追い付いた。疲れた敗残の兵を思い出す姿に驚いてしまう。
「おい、兵はまだ来るのか?」
「あ、当たり前だ、二千の兵で来たのだ。来るだろう。」
そこから一刻経って、兵が少しは来た。二刻経ったのに、それ以上の兵は来なかったのだ。
「おい、おい。兵が此だけ?此が二千の兵か?百も居るのか分からん数だぞ?」
「私も分からん。ただ、最後に来た兵が奇妙な事を言ってたな。」
「なに?」
「人の身をした悪魔に襲われたとか。」
「悪魔?」
「あぁ。ただ、兵が追い付かない理由になるのかは不明だ。」
バイゼルは騎士と話している途中で、
「リヒッテット侯がお目覚めになられまひたぞ!」
の声に、そちらに向かった。
バイゼルは向かいながら新しい雇い主を見たが、未だに憔悴しているのである。
「初めまして、リヒッテット侯爵。」
虚ろな目でバイゼルを見るリヒッテットは、
「そなたは?」
「はい。ガルガンドから依頼されて来ました、バイゼル・クラッチでございます。」
「バイゼル?バイゼル。バイゼルか!」
リヒッテットの顔に生気が戻ってきたのか、急に元気になった。
「待っておったぞ!そなたが居れば安心だ。そなたを余の警護を任す!」
「はぁ、でも私の契約は護衛じゃなくて傭兵と聞いてますが?」
「構わん!余が勝利した暁には、そなたに爵位や重要な椅子を授けよう!頼んだぞ、バイゼル。」
「はっ!」
リヒッテットは笑い出したが、バイゼルは困っていた。
大抵、こんな事を言う奴は信用出来ないからだ。上手くいってる時は煙たがれ、失敗した時は泣いてすがる。この依頼は失敗だな。と思ったし呆れてしまっていた。
そして後方から叫び声が聞こえ出した。
バイゼルは、こんな時にと思ったが、恐ろしい圧に汗が吹き出していた。ヤバい。
「リヒッテット侯爵、お逃げ下さい!」
騎士達に支えられて馬車に乗るようだが、時間が掛かりそうだった。
「騎士達よ!侯爵を守るぞ、突撃!」
誰が言ったか知らないが、4名の騎士でリヒッテットのお守りをしながら馬車に乗せようとしていた。
奥から「うわっ!」「ごはっ!」等の声とドカカカカカカ。バキバキバキバキバキ。等の恐ろしい音が聞こえた。人間よりもモンスター、それも最低でもランクSが居るのだろうか。
バイゼルは久方ぶりに剣を取り出して、構えていた。
音が近付いて来たら、騎士が飛んで仲間を巻き込みながら回転するのを見た。人が回転しながら飛んでいる?
ゼウントにしても理由が分からない事が起こっていたのだ。
やがて、その犯人が見えて来た。まず、人型で有ることを確認した。見た事がある人物だった。小柄で細くてモサそうな男。つい気を許してしまった。バイゼルは手を振ろうとした。
篤郎の目を見て気を引き締めた。
「この気迫はアイツが?なんで、敵討ちなのに?」
悩んで居るバイゼルの側に篤郎が来た。馬車も何とか出発したが、疲れが有りすぎた馬は早くは走れなかった。
馬車を見送りながら、篤郎はバイゼルに話しかけた。
「昨日振り。」
「オメー、なんでリヒッテット侯爵を?」
「あぁ、仇の内の一人だからな。」
「それは困ったな。名前を聞いとく。」
「篤郎。」
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