167 / 253
本章
ぜつぼう
しおりを挟む
驚いた顔を見るのも飽きたよ。
ナインは関係なくアイに指示する。
「アイ!処理してくれない。」
「肯定です。」
既に全てのボス及び、ネットを持つ悪魔の所在は確認し、現在必要な者を呼び寄せた。
傲慢のルシファー、嫉妬のレヴィアタン、堕落のベルフェゴール、強欲のマモン、暴食のベルゼブブの五人が追加された。
でもって容姿を言いますと、ルシファーは眼鏡を掛けたひょろっとした外人で、レヴィアタンも眼鏡を掛けた細身ヲタク、ベルフェゴールは美青年で均等な外国青年、マモンは痩せすぎたヲタクに分厚い眼鏡、ベルゼブブも痩せすぎたヲタクだ。
名前通りの姿を思い描いただけに、ナインの絶望は大きかった。
「悪魔じゃない・・・・・」
項垂れたまま、呟いていた。
強烈な事が起きたのに五人は、ただ目の前のゲームを一生懸命やっていた。
大悪魔の姿も微塵も無く、ヲタク道にドップリと浸かった成れの果てであった。
元の世界で、秋○原に居ても誰にも気付かれずに何処にでも居そうである。
何があれば、ここまで浸透しているのかは不明だが、五人に言葉はない。
ただ、キーボードのカタカタと云う音が出ていた。
五人とも気付かないのは高級なイヤホンで外の音を遮断しているからだろう。
「こ、殺したい。」
血の涙を再び流して、姿に似合わないハンマーを持ち歩くが、アイに体を持ち上げられてしまった。
「落ち着いてください、マスター。」
「うぎぎぎ・・・・・・。」
我慢するナインであった。
ここまで熱中するのだからとは思うが、思ってもイライラがとまらなかった。
実際に、転移と云う特殊な経験をしたのに、それを無視してゲームにしか神経は反応していないのだ。
ナインが怒りでプルプル震えていたが、アイは不意に行動を起こした。
ブーン。
パソコンの画面が消え、電源が落ちる。
五人は不意の事が起きると、突然怒り出しパソコンを壊す。
五人とも自分の部屋を壊してから、気が付く。
「あれ?」
ここで、フリーズをするのだ。
最初の悪魔四人と天使一人は、五人の行動にビックリしてしまい、動かない様にしていた。
アイはナインを下ろしてから、
「やっと止まりましたね。マスターがある程度は譲歩されましたが、私は許しません。罰を受けなさい。」
アイは転移を繰り返し行った。
高速を超える暴力が行われる。
純粋な怒りで、殴られるとビンタを繰り返しおこなわれる。
それは一人に数百発つづ行われているのである、同時に。
五人の招待者と、元々居た五人は無惨にも執行された。
その醜さを見ていたナインは気持ち悪かった。
高速だろうが転移してこようが、その存在を目で確認できる能力を持っている。
その力は純粋な力であり、スキルを有してのものではなかった。
見切るではなく、確認して見ているのだ。
スキルの発動は体力によって制御されるが、純粋な力なら普段からやれる事なので何ら支障がない。
だが、純粋ゆえに見たくない姿を見ている。
例えるなら、ボクシングの試合をハイスピードカメラで撮ったものをスローで画像を見ている感じだ。
気持ち悪いだけなのである。
尚、少女Aルミエッタは叩かれる音のみを聞いている状態で怖がっている。
一時間を過ぎた時に終わったようだ。
アイは満足気にナインの前に現れて、
「遅くなりましたが、教育を終わらせました。」
ナインの後ろに下がるアイ。
そして、現れる悪魔達の姿は顔も体も腫れて青黒くになっていた。
当然、旧イグミサルも同様になっている。
立っているのがやっとの状態で、足はプルプルしている。
治る事もなく、瀕死の状態で立っているのであろう。
見ているだけで涙が出そうになるが、聞きたい事を聞く。
「で、イシャナの事はどうなる?」
プルプルと手を挙げているのは、髪の色からルシファーのようだ。
「我等は、イグミサルを匿っただけで、どうこうしません。」
「では、悪魔は此れからも天使と戦うと?」
「戦う者は戦うでしょうが、ここに居る悪魔とパソコンをしている悪魔は戦えないでしょう。」
「なんで?」
「私は『十二枚の翼』の団長なのです!そんな事よりも団が心配です!」
後ろの8人は首を縦に動かした。
「だったら、なんでここに寄越したんだよ!」
ナインの威圧が目の前に襲うと、十人の悪魔達と天使は一瞬でアイ以上の恐怖が襲った。
「あー!腹立つー!」
ナインは怒ってパンチとキックを宙に向けて放っていた。
シャドーボクシングのようにしていただけなのだ。
しかし、その行為は彼等には地獄であった。
空に放った攻撃は空気の弾となり、頬を皮膚をかすめて通り過ぎる。動いたら死ぬことを覚悟してしまう。
「ん、六人?アイ、憤怒は?」
「それは此れから出向く事ですね。」
アイの顔が笑顔になるのだが、ナインはホウッとなり、悪魔達と天使はヒッィとなる。
既に生きているのが奇跡のように思えてきた。
「先ずはこっちだね?」
「半殺死までは許されますのでどうぞ。」
何も出来ないが、半殺死だから死ぬ事はないだろうが、新たな痛みが来る期待と嬉しさが沸き上がっていた。
・・・・・・・・あれ?
ナインは関係なくアイに指示する。
「アイ!処理してくれない。」
「肯定です。」
既に全てのボス及び、ネットを持つ悪魔の所在は確認し、現在必要な者を呼び寄せた。
傲慢のルシファー、嫉妬のレヴィアタン、堕落のベルフェゴール、強欲のマモン、暴食のベルゼブブの五人が追加された。
でもって容姿を言いますと、ルシファーは眼鏡を掛けたひょろっとした外人で、レヴィアタンも眼鏡を掛けた細身ヲタク、ベルフェゴールは美青年で均等な外国青年、マモンは痩せすぎたヲタクに分厚い眼鏡、ベルゼブブも痩せすぎたヲタクだ。
名前通りの姿を思い描いただけに、ナインの絶望は大きかった。
「悪魔じゃない・・・・・」
項垂れたまま、呟いていた。
強烈な事が起きたのに五人は、ただ目の前のゲームを一生懸命やっていた。
大悪魔の姿も微塵も無く、ヲタク道にドップリと浸かった成れの果てであった。
元の世界で、秋○原に居ても誰にも気付かれずに何処にでも居そうである。
何があれば、ここまで浸透しているのかは不明だが、五人に言葉はない。
ただ、キーボードのカタカタと云う音が出ていた。
五人とも気付かないのは高級なイヤホンで外の音を遮断しているからだろう。
「こ、殺したい。」
血の涙を再び流して、姿に似合わないハンマーを持ち歩くが、アイに体を持ち上げられてしまった。
「落ち着いてください、マスター。」
「うぎぎぎ・・・・・・。」
我慢するナインであった。
ここまで熱中するのだからとは思うが、思ってもイライラがとまらなかった。
実際に、転移と云う特殊な経験をしたのに、それを無視してゲームにしか神経は反応していないのだ。
ナインが怒りでプルプル震えていたが、アイは不意に行動を起こした。
ブーン。
パソコンの画面が消え、電源が落ちる。
五人は不意の事が起きると、突然怒り出しパソコンを壊す。
五人とも自分の部屋を壊してから、気が付く。
「あれ?」
ここで、フリーズをするのだ。
最初の悪魔四人と天使一人は、五人の行動にビックリしてしまい、動かない様にしていた。
アイはナインを下ろしてから、
「やっと止まりましたね。マスターがある程度は譲歩されましたが、私は許しません。罰を受けなさい。」
アイは転移を繰り返し行った。
高速を超える暴力が行われる。
純粋な怒りで、殴られるとビンタを繰り返しおこなわれる。
それは一人に数百発つづ行われているのである、同時に。
五人の招待者と、元々居た五人は無惨にも執行された。
その醜さを見ていたナインは気持ち悪かった。
高速だろうが転移してこようが、その存在を目で確認できる能力を持っている。
その力は純粋な力であり、スキルを有してのものではなかった。
見切るではなく、確認して見ているのだ。
スキルの発動は体力によって制御されるが、純粋な力なら普段からやれる事なので何ら支障がない。
だが、純粋ゆえに見たくない姿を見ている。
例えるなら、ボクシングの試合をハイスピードカメラで撮ったものをスローで画像を見ている感じだ。
気持ち悪いだけなのである。
尚、少女Aルミエッタは叩かれる音のみを聞いている状態で怖がっている。
一時間を過ぎた時に終わったようだ。
アイは満足気にナインの前に現れて、
「遅くなりましたが、教育を終わらせました。」
ナインの後ろに下がるアイ。
そして、現れる悪魔達の姿は顔も体も腫れて青黒くになっていた。
当然、旧イグミサルも同様になっている。
立っているのがやっとの状態で、足はプルプルしている。
治る事もなく、瀕死の状態で立っているのであろう。
見ているだけで涙が出そうになるが、聞きたい事を聞く。
「で、イシャナの事はどうなる?」
プルプルと手を挙げているのは、髪の色からルシファーのようだ。
「我等は、イグミサルを匿っただけで、どうこうしません。」
「では、悪魔は此れからも天使と戦うと?」
「戦う者は戦うでしょうが、ここに居る悪魔とパソコンをしている悪魔は戦えないでしょう。」
「なんで?」
「私は『十二枚の翼』の団長なのです!そんな事よりも団が心配です!」
後ろの8人は首を縦に動かした。
「だったら、なんでここに寄越したんだよ!」
ナインの威圧が目の前に襲うと、十人の悪魔達と天使は一瞬でアイ以上の恐怖が襲った。
「あー!腹立つー!」
ナインは怒ってパンチとキックを宙に向けて放っていた。
シャドーボクシングのようにしていただけなのだ。
しかし、その行為は彼等には地獄であった。
空に放った攻撃は空気の弾となり、頬を皮膚をかすめて通り過ぎる。動いたら死ぬことを覚悟してしまう。
「ん、六人?アイ、憤怒は?」
「それは此れから出向く事ですね。」
アイの顔が笑顔になるのだが、ナインはホウッとなり、悪魔達と天使はヒッィとなる。
既に生きているのが奇跡のように思えてきた。
「先ずはこっちだね?」
「半殺死までは許されますのでどうぞ。」
何も出来ないが、半殺死だから死ぬ事はないだろうが、新たな痛みが来る期待と嬉しさが沸き上がっていた。
・・・・・・・・あれ?
0
お気に入りに追加
903
あなたにおすすめの小説
転生したら赤ん坊だった 奴隷だったお母さんと何とか幸せになっていきます
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
転生したら奴隷の赤ん坊だった
お母さんと離れ離れになりそうだったけど、何とか強くなって帰ってくることができました。
全力でお母さんと幸せを手に入れます
ーーー
カムイイムカです
今製作中の話ではないのですが前に作った話を投稿いたします
少しいいことがありましたので投稿したくなってしまいました^^
最後まで行かないシリーズですのでご了承ください
23話でおしまいになります
理学療法士だった俺、異世界で見習い聖女と診療所を開きました
burazu
ファンタジー
理学療法士として病院に勤めていた宮下祐一はある日の仕事帰りに誤ってマンホールより落下するが、マンホールの先はなんと異世界であり、異世界で出会った聖女見習のミミと出会い、道行く怪我人を彼女の治癒魔法で救うが、後遺症が残ってしまう、その時祐一(ユーイチ)はなんとかリハビリができればと考えるが。その時彼のスキルである最適化≪リハビリ≫が開花し後遺症を治してしまう。
今後の生活の為ユーイチとミミは治療とリハビリの診療所を開く決意をする。
この作品は小説家になろうさん、エブリスタさんでも公開しています。
残滓と呼ばれたウィザード、絶望の底で大覚醒! 僕を虐げてくれたみんなのおかげだよ(ニヤリ)
SHO
ファンタジー
15歳になり、女神からの神託の儀で魔法使い(ウィザード)のジョブを授かった少年ショーンは、幼馴染で剣闘士(ソードファイター)のジョブを授かったデライラと共に、冒険者になるべく街に出た。
しかし、着々と実績を上げていくデライラとは正反対に、ショーンはまともに魔法を発動する事すら出来ない。
相棒のデライラからは愛想を尽かされ、他の冒険者たちからも孤立していくショーンのたった一つの心の拠り所は、森で助けた黒ウサギのノワールだった。
そんなある日、ショーンに悲劇が襲い掛かる。しかしその悲劇が、彼の人生を一変させた。
無双あり、ザマァあり、復讐あり、もふもふありの大冒険、いざ開幕!
転生貴族の異世界無双生活
guju
ファンタジー
神の手違いで死んでしまったと、突如知らされる主人公。
彼は、神から貰った力で生きていくものの、そうそう幸せは続かない。
その世界でできる色々な出来事が、主人公をどう変えて行くのか!
ハーレム弱めです。
転生前のチュートリアルで異世界最強になりました。 準備し過ぎて第二の人生はイージーモードです!
小川悟
ファンタジー
いじめやパワハラなどの理不尽な人生から、現実逃避するように寝る間を惜しんでゲーム三昧に明け暮れた33歳の男がある日死んでしまう。
しかし異世界転生の候補に選ばれたが、チートはくれないと転生の案内女性に言われる。
チートの代わりに異世界転生の為の研修施設で3ヶ月の研修が受けられるという。
研修施設はスキルの取得が比較的簡単に取得できると言われるが、3ヶ月という短期間で何が出来るのか……。
ボーナススキルで鑑定とアイテムボックスを貰い、適性の設定を始めると時間がないと、研修施設に放り込まれてしまう。
新たな人生を生き残るため、3ヶ月必死に研修施設で訓練に明け暮れる。
しかし3ヶ月を過ぎても、1年が過ぎても、10年過ぎても転生されない。
もしかしてゲームやりすぎで死んだ為の無間地獄かもと不安になりながらも、必死に訓練に励んでいた。
実は案内女性の手違いで、転生手続きがされていないとは思いもしなかった。
結局、研修が15年過ぎた頃、不意に転生の案内が来る。
すでにエンシェントドラゴンを倒すほどのチート野郎になっていた男は、異世界を普通に楽しむことに全力を尽くす。
主人公は優柔不断で出て来るキャラは問題児が多いです。
転生したらドラゴンに拾われた
hiro
ファンタジー
トラックに轢かれ、気がついたら白い空間にいた優斗。そこで美しい声を聞いたと思ったら再び意識を失う。次に目が覚めると、目の前に恐ろしいほどに顔の整った男がいた。そして自分は赤ん坊になっているようだ!
これは前世の記憶を持ったまま異世界に転生した男の子が、前世では得られなかった愛情を浴びるほど注がれながら成長していく物語。
ぐ~たら第三王子、牧場でスローライフ始めるってよ
雑木林
ファンタジー
現代日本で草臥れたサラリーマンをやっていた俺は、過労死した後に何の脈絡もなく異世界転生を果たした。
第二の人生で新たに得た俺の身分は、とある王国の第三王子だ。
この世界では神様が人々に天職を授けると言われており、俺の父親である国王は【軍神】で、長男の第一王子が【剣聖】、それから次男の第二王子が【賢者】という天職を授かっている。
そんなエリートな王族の末席に加わった俺は、当然のように周囲から期待されていたが……しかし、俺が授かった天職は、なんと【牧場主】だった。
畜産業は人類の食文化を支える素晴らしいものだが、王族が従事する仕事としては相応しくない。
斯くして、父親に失望された俺は王城から追放され、辺境の片隅でひっそりとスローライフを始めることになる。
巻き込まれ召喚されたおっさん、無能だと追放され冒険者として無双する
高鉢 健太
ファンタジー
とある県立高校の最寄り駅で勇者召喚に巻き込まれたおっさん。
手違い鑑定でスキルを間違われて無能と追放されたが冒険者ギルドで間違いに気付いて無双を始める。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる