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本章
王座とどげざ
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やっと首都に着いたらしい。
長い道のりだったようだ。
こちらはまだ、料理の内容が決まってないし、プレゼントもまだだし、開催場所も決めていない。
何回もアイと打ち合わせしても、良い案が浮かばないのよ。
取り敢えず、赤のドレスや振り袖などでお色直しは6回。
出し物は龍の寸劇と漫才で住人は合唱と音楽を獣神どもはダンスに決めた。
あ、式次第が残ってたな。
むー、まだやることあるなー。
小道具や衣装等は無敵の無限倉庫でスタンバイ出来てるし、出し物の教官にアイの分体を2体づつ着けたから問題あるまい。
村もベテランが増えてきたので、アイも結構やること少なくなってるからな。
あー、エルフの国から第一団の巡礼が着いたそうだ。
これで同盟を結べめば、一気に楽に遊べるよなー。
気ままな旅が目の前にあるよ!
テンプレとか好きなんでね。
学校でも!と、思ったらまともな学校みたいなのは無いよ。遠くに行ければあるのに。
と、ナインの中ではそんな事を考えていた。
大使が到着は城に伝わると即座に動いたが、民衆の動きには追いつかず、もみくちゃとなってしまう。特にナインの積極性が凄くて、握手をする対応で城の兵隊やメイド、下働きまでやって来たのだ。
堪らず重鎮も見に行ったが、誰でも握手するナインを見てその輪に入る始末。
お陰で城に上げるのが次の日になったり、高級な宿屋に泊まる事になる。
宿屋でも、部屋に戻らず来る人来る人に握手をするのだ。
ナインは使命でやってはいない。
レブルやムリカに捕まるより、握手してる方がましなだけで、頭の中では上記の事を考えていたのだ。
神対応ではない。
塩対応なのだ。
それは、もう、レブルとムリカにとっては面白くなかった。
好きなモノを取り上げられたのだ。
レブルはテーブルを噛り、ムリカはハンカチを噛んだ。
残りは完全に空気になっていたが。
次の日は朝から兵士が護衛しだしていた。
国賓対応なんだろか?とナインは思っていた。
ナインでは無くてレブルへの対応なんだと。
朝御飯を出されて、仕方なく食べていると重鎮がこぞって来たのだ。
「使者のお勤めご苦労様です。」
との軽い挨拶の後に、
「ナイン様へ来て頂きありがとうございます!我ら一同、感謝申し上げます!」
との土下座対応をしていました。
ナインは、
「お勤めご苦労様です。」
と、他人対応なのだが、信者化している人には言葉一つで涙を流していた。
もちろん、考え事をしているナインはスルーだ。
兵士にとっては重鎮の土下座と涙で動揺が見られる。
城に入ってからも歓迎ムードだ。
普段ならファフレミア国からは戦争はされてないが下に置かれていた状況の為に歓迎できない状況だ。
もちろん怨みはある。
あるのだが、大使が神龍様御一行だ。
恨むよりも歓迎ムードになって当たり前なのだ。
人間やエルフには用がない。
神龍で力ある人にひれ伏しただけなのである。
力こそ正義の風潮は、まだ獣国には寝強いのだ。
しかし、獣国の王となったムソニーは困っていた。
エルフとの同盟は断りたいのだが、神龍様が来られたのだ。
大使もご母堂なのも知っている。
断れる状況ではない。
内容によれば戦争になるが、戦争して勝てる感じはない。
滅亡する未来しか浮かばない。
神に戦って勝てるか!と彼の胃は荒れていた。
対面するまでお腹が痛くて薬を服用していたのだ。
そして、対面する。
ムソニーが玉座にいて、神龍様が膝待ついていた。既に身体は震えて、汗が吹き出ていた。
使者側はアイがレブルの代わりに挨拶をする予定だ。
待ったまま、王の言葉がない。
対面の儀。
ほとんどの獣人は気の毒な王を見ていた。
横に居なければいけない宰相も衛兵も近くに居ない。
ちゃっかりと下に居る。
それも、土下座している。
王以外の獣人は土下座している。
(お前ら狡いぞ~。)
ムソニーは獣国の王と神龍の信徒の狭間にいた。
信徒は重鎮を入れて12人。
他は獣神の信徒なのだが、既にナインの事は知っているが、王は分かっていなかった。
ナインは、ふっと気になっていた。
大使でも使者でもない自分が膝待ついて良いのか?もしかして、と周りを見ると土下座だ。
しまった!作法を間違えた!と土下座の体制に入る。
もう、ムソニーには耐えられなかった。
「止めて下さい~!!」
玉座からジャンピングをして床に土下座をかます。
「本当に止めて下さい!本当に上にいてふんぞり返って申し訳ございません!生きててすみません!!」
急に謝り出した王に、
『こんな奴でこの国大丈夫か?』
と、ナインは思った。
「何卒、土下座は止めて下さい!お願いします!や~め~て~!!」
王を見ると額を擦り付けて泣いて謝っていた。
アイの返答が、
「この度は、獣国の王座にて対面の儀を開催して頂きありがとうございます。ムソニー王につきましては」
「アイ様も止めて下さい!」
「ご機嫌麗しゅうにございます。」
「本当にや~め~て~く~だ~さ~い~!」
「余り余計な事は止めなさい、ムソニー王。」
「はい!すみません!!」
「王の立場を忘れたのですか?」
「はい!忘れたいです!!」
「マスター、どうなさいますか?」
「はい!どうにでもして下さい!!」
カオスの状態なのに聞いていないナイン。
全くの無視である。
むしろ土下座を続けていた。
ムソニー王は一度、顔を上げたがナインを見て頭を元に戻し、
「はいー!!生まれてスミマセン~!!」
アイは、
[マスター、一度お戻りください。]
(ん?なに?終わった?)
顔を上げて周りを見た。
「なんで、みんな土下座してるの!?」
「はい!土下座してスミマセン!!」
ビックリしたわ!
何があったんだろう?
「アイさん、これなに?」
「マスター待ちです。」
「何でも言ってください!!」
俺待ち?何で王様とか重鎮以外も土下座?
てか、獣国なにをやっちゃてるの?
頭が痛くなってきたよ。
長い道のりだったようだ。
こちらはまだ、料理の内容が決まってないし、プレゼントもまだだし、開催場所も決めていない。
何回もアイと打ち合わせしても、良い案が浮かばないのよ。
取り敢えず、赤のドレスや振り袖などでお色直しは6回。
出し物は龍の寸劇と漫才で住人は合唱と音楽を獣神どもはダンスに決めた。
あ、式次第が残ってたな。
むー、まだやることあるなー。
小道具や衣装等は無敵の無限倉庫でスタンバイ出来てるし、出し物の教官にアイの分体を2体づつ着けたから問題あるまい。
村もベテランが増えてきたので、アイも結構やること少なくなってるからな。
あー、エルフの国から第一団の巡礼が着いたそうだ。
これで同盟を結べめば、一気に楽に遊べるよなー。
気ままな旅が目の前にあるよ!
テンプレとか好きなんでね。
学校でも!と、思ったらまともな学校みたいなのは無いよ。遠くに行ければあるのに。
と、ナインの中ではそんな事を考えていた。
大使が到着は城に伝わると即座に動いたが、民衆の動きには追いつかず、もみくちゃとなってしまう。特にナインの積極性が凄くて、握手をする対応で城の兵隊やメイド、下働きまでやって来たのだ。
堪らず重鎮も見に行ったが、誰でも握手するナインを見てその輪に入る始末。
お陰で城に上げるのが次の日になったり、高級な宿屋に泊まる事になる。
宿屋でも、部屋に戻らず来る人来る人に握手をするのだ。
ナインは使命でやってはいない。
レブルやムリカに捕まるより、握手してる方がましなだけで、頭の中では上記の事を考えていたのだ。
神対応ではない。
塩対応なのだ。
それは、もう、レブルとムリカにとっては面白くなかった。
好きなモノを取り上げられたのだ。
レブルはテーブルを噛り、ムリカはハンカチを噛んだ。
残りは完全に空気になっていたが。
次の日は朝から兵士が護衛しだしていた。
国賓対応なんだろか?とナインは思っていた。
ナインでは無くてレブルへの対応なんだと。
朝御飯を出されて、仕方なく食べていると重鎮がこぞって来たのだ。
「使者のお勤めご苦労様です。」
との軽い挨拶の後に、
「ナイン様へ来て頂きありがとうございます!我ら一同、感謝申し上げます!」
との土下座対応をしていました。
ナインは、
「お勤めご苦労様です。」
と、他人対応なのだが、信者化している人には言葉一つで涙を流していた。
もちろん、考え事をしているナインはスルーだ。
兵士にとっては重鎮の土下座と涙で動揺が見られる。
城に入ってからも歓迎ムードだ。
普段ならファフレミア国からは戦争はされてないが下に置かれていた状況の為に歓迎できない状況だ。
もちろん怨みはある。
あるのだが、大使が神龍様御一行だ。
恨むよりも歓迎ムードになって当たり前なのだ。
人間やエルフには用がない。
神龍で力ある人にひれ伏しただけなのである。
力こそ正義の風潮は、まだ獣国には寝強いのだ。
しかし、獣国の王となったムソニーは困っていた。
エルフとの同盟は断りたいのだが、神龍様が来られたのだ。
大使もご母堂なのも知っている。
断れる状況ではない。
内容によれば戦争になるが、戦争して勝てる感じはない。
滅亡する未来しか浮かばない。
神に戦って勝てるか!と彼の胃は荒れていた。
対面するまでお腹が痛くて薬を服用していたのだ。
そして、対面する。
ムソニーが玉座にいて、神龍様が膝待ついていた。既に身体は震えて、汗が吹き出ていた。
使者側はアイがレブルの代わりに挨拶をする予定だ。
待ったまま、王の言葉がない。
対面の儀。
ほとんどの獣人は気の毒な王を見ていた。
横に居なければいけない宰相も衛兵も近くに居ない。
ちゃっかりと下に居る。
それも、土下座している。
王以外の獣人は土下座している。
(お前ら狡いぞ~。)
ムソニーは獣国の王と神龍の信徒の狭間にいた。
信徒は重鎮を入れて12人。
他は獣神の信徒なのだが、既にナインの事は知っているが、王は分かっていなかった。
ナインは、ふっと気になっていた。
大使でも使者でもない自分が膝待ついて良いのか?もしかして、と周りを見ると土下座だ。
しまった!作法を間違えた!と土下座の体制に入る。
もう、ムソニーには耐えられなかった。
「止めて下さい~!!」
玉座からジャンピングをして床に土下座をかます。
「本当に止めて下さい!本当に上にいてふんぞり返って申し訳ございません!生きててすみません!!」
急に謝り出した王に、
『こんな奴でこの国大丈夫か?』
と、ナインは思った。
「何卒、土下座は止めて下さい!お願いします!や~め~て~!!」
王を見ると額を擦り付けて泣いて謝っていた。
アイの返答が、
「この度は、獣国の王座にて対面の儀を開催して頂きありがとうございます。ムソニー王につきましては」
「アイ様も止めて下さい!」
「ご機嫌麗しゅうにございます。」
「本当にや~め~て~く~だ~さ~い~!」
「余り余計な事は止めなさい、ムソニー王。」
「はい!すみません!!」
「王の立場を忘れたのですか?」
「はい!忘れたいです!!」
「マスター、どうなさいますか?」
「はい!どうにでもして下さい!!」
カオスの状態なのに聞いていないナイン。
全くの無視である。
むしろ土下座を続けていた。
ムソニー王は一度、顔を上げたがナインを見て頭を元に戻し、
「はいー!!生まれてスミマセン~!!」
アイは、
[マスター、一度お戻りください。]
(ん?なに?終わった?)
顔を上げて周りを見た。
「なんで、みんな土下座してるの!?」
「はい!土下座してスミマセン!!」
ビックリしたわ!
何があったんだろう?
「アイさん、これなに?」
「マスター待ちです。」
「何でも言ってください!!」
俺待ち?何で王様とか重鎮以外も土下座?
てか、獣国なにをやっちゃてるの?
頭が痛くなってきたよ。
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