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隠れ家――アンフェールとグレン3

アンフェールとフェンリルと過去からの手紙

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 グレンの来ない平日。
 アンフェールは神狼の果樹園にやって来た。

 相変わらず果樹から愛されるフェンリルは、甘ったるい匂いに包まれながら農作業に精を出していた。
 頬っ被りにモンペスタイルの彼は、アンフェールの姿を見つけると、太陽のような笑顔を浮かべた。

「おお、竜王。今日も小さいの」
「そんなにすぐ大きくならないぞ」

 フェンリルの挨拶は親戚のおじさんのようだった。
 竜の幼体時期は長い。
 アンフェールはあと三年はこのサイズだろう。それから一気に大きくなるのだ。
 教会にいたら身体サイズの偽装を毎日行わねばならない所だった。その点ではここに隠れ住む事によって楽に生活できていると言える。

「フェンリル。聞きたい事がある」
「なにかの?」
「グレングリーズの事だ」

 王城の書庫で読んだ竜種否定派アンチ・ドラゴニアンの手記。
 そこに書かれていたグレングリーズの姿が、どうにもアンフェールの知る赤ちゃんと結びつかない。
 手記自体、否定派目線だったというのもある。
 だから、グレングリーズと長く付き合ったフェンリルに彼の事を聞きたかった。

 アンフェールは竜種否定派アンチ・ドラゴニアンの手記の話をフェンリルに伝えた。
 フェンリルは、ふむ、と声を出して考え込む。

「そうさな。竜王が死んでしばらく……グレングリーズは儂の元にやってきた。ヴィシュニア王国が荒れるから森の守りを強くするように、と」
「ふぅん。レジスタンスと組んだ後、挨拶に来たんだな」
「ああ。見た目が変わっておって、一瞬誰だか分らんかった」

 アンフェールはピクリと反応し、フェンリルを凝視する。
 神狼は鼻が良い。単純に身なりが変わった程度では個体が判別できなくなることは無い。

「あやつ、元からデカかったが、さらに逞しくなった気がしたの。黒いマントと鎧のせいで真っ黒な塊に見えたな。
 髪は伸ばしておった。背中の中ほどまであったか。顔も険があってなぁ。竜王が生きてた頃はほれ……ぽやんとした感じだったろう?
 見た目だけじゃない。魔力も変わった感じでな。魔力の匂い・・・・・と言うのかのう」

 フェンリルはその時に感じた違和感を丁寧に言葉に直してくれた。
 アンフェールは眉間にしわを寄せる。
 魔力の質は生まれ落ちてから死ぬまで変わらない。力の強弱は変われども。
 それは長い時を生きたアンフェールの経験則だ。だからアンフェールの知らない事象が彼の身に起こったのかもしれない。

「魔力が変わる……」
「竜王と共にいた頃は弱かったじゃろう? それが別個体のように強くなってなぁ。後ろに闇の高位精霊を従えておった」

 アンフェールは驚いた。
 高位精霊との契約は精霊の愛し子でもない限り難しい。好みの魔力でないと食事として美味しくないからだ。
 グレングリーズは精霊の愛し子では無かった。ごく普通の新種の竜だ。
 契約が結べたというのは『魔力の質が変わった』という事に関係あるんだろう。

「高位精霊と契約できたのか……」
「闇には随分好かれておったぞ。高位精霊を中心に中位精霊がゾロゾロついておった。あれは新種の竜には見えんかったのう。まるで――」

 そこでフェンリルは言葉を切った。
 彼は鼻にしわを寄せ、難しい顔をしている。


「――まるで、そなたを見ているようじゃった。竜王」


 二人の間の時が暫し止まる。

 フェンリルは真剣な目をしている。冗談を言っている訳では無いのだ。それは当時彼の感じた、グレングリーズの正しい印象なのだ。
 あの、赤ちゃんのグレングリーズを見て、王威を感じたと。

 アンフェールは光の高位精霊を主軸に全属性の高位精霊を従えていた。
 当然、中位以下も大量に引き連れていた。連れて歩きたい訳でなく、勝手に集まってくるのだ。
 それ故に他の古竜種エンシェントドラゴンより長く生きる事となった。
 王と呼ばれた所以だ。

 そのアンフェールの姿とグレングリーズが重なったというのか。
 どう考えてもおかしい。何かが彼の身に起きたのだ。

「……なにが、あったんだ。彼に」
「分からん。聞きはしたがな。はぐらかされた」
「そうか」

 アンフェールの顔はどんどん渋くなる。嫌な考えばかりが頭をよぎる。
 その様子にフェンリルは気づいたようだ。
 彼は大きな手をポンとアンフェールの頭に乗せる。それからわしゃわしゃと雑に頭を撫でた。

「不安になったか、竜王。番が己が死の影響で変わったのではないかと」

 フェンリルが指摘したのはまさにアンフェールが考えている事だった。

「……まぁな。番を持つ生き物の中には、番を失うことによって正気を失う個体もいるだろう?」

 竜種でも、狂ってしまう個体はいた。
 害にならなければ集落で面倒を見るのだが、害になるようであれば――。
 アンフェールは何度も同族を鎮めている。高位精霊を使役し、苦しむ事が無いよう命を終わらせるのだ。
 それはアンフェールにとって『竜の谷』での大事な役割だった。

 だからグレングリーズが正気を失っていた可能性を、どうしても考えてしまった。

「儂の印象じゃが、狂気の中にいる感じでは無かったぞ。受け答えもしっかりしていたしの。ヴィシュニアを平定してからは、よく子を連れて遊びに来てくれた。その時は親の顔をしておった」
「ふむ」

 フェンリルが言うならそうなのか、とアンフェールは一先ず納得する。
 あまり、グレングリーズが不幸になった事を考えたくないのだ。

「ああ、そうじゃ」

 フェンリルはポンと手を打った。彼は何か思い出した様子で、顔がパッと明るくなっている。

「歳を取るといかんの。思い出した事がある。手紙じゃ」
「手紙?」

 フェンリルの上ずった様な声は、喜びの色があってかなり大きい。
 アンフェールはその声に圧された。何の事だか分からず、不思議そうにその言葉を繰り返す。

「グレングリーズに魂の巡り――輪廻を教えた。番を失ったからの。慰めるつもりじゃった。『いつか、アンフェールの魂が巡り、再び生まれ落ちるかもしれない』と。あやつはその話を熱心に聞いた後『アンフェールに手紙を書く』というておった」

 フェンリルはニコニコと笑っている。
 グレングリーズからの手紙――その存在にアンフェールの胸は高鳴った。

(文字とはいえ彼の言葉が残っているのか。私に宛てた……ああ、泣きそうだ)

 読みたい。
 アンフェールは前のめりになって食いついた。
 
「その手紙はどこに?」
「それは儂も知らん」

 フェンリルは即答した。
 気になる事だけ言っておいて投げっぱなしか。肝心な『手紙のありか』を知らないなんて。
 アンフェールはガックリと肩を落とした。

「じゃが、お前と縁がある場所に置いているんじゃないか? 心当たりはないか?」
「む……」

 心当たりはない。



◇◇◇


 隠れ家に帰ってきた。

 あれからアンフェールは手紙のありかを考えた。
 アンフェールが転生し、戻ってくる事を考えたら『竜の谷』ではなく『隠れ家』に隠した可能性が高い。

 竜人に転生しようと人間に転生しようと、『竜の谷』の裂界を渡れないからだ。
 ワイバーン種の飛竜に騎乗したとしても、人間は勿論、竜人も列界から噴出する魔素にやられてしまうだろう。
 飛空船が渡れたのは竜の遺骸を使ったからだ。竜の皮と骨を使い、魔石で稼働する船は内部にいる人間を魔素から守っていたのだ。

 だから、アンフェールが簡単に来れそうな場所はここしかないのだ。

「みんな。グレングリーズのお手紙を知らない?」

 アンフェールがそう呼び掛けると、精霊たちは嬉しそうにアンフェールの周囲を飛び回った。

『あんふぇ、おてがみ』
『べっどのした』
『ぐれんぐりーず、がんばってかいた』
『らぶれたー』

 なんと、とアンフェールは驚く。
 こんなに身近にあったのだ。掃除は精霊任せだったから気がつかなかった。
 『グレングリーズと初めて交わったベッドをそのままにしたかった』という理由で、内装のリフォームをした時にもベッドだけは弄らなかった。
 全面リフォームしていれば、もっと早く見つけられたのに。

 ベッドの下に手を入れた指が、硬いものに当たる。
 取り出せば綺麗に装飾された箱だった。『保存プリザーベーション』が掛けられている。
 アンフェールの手は震えている。
 震える手で解除し、慎重に蓋を開いた。
 そこには透かしの入った美しい紙を使った一通の手紙が入っていた。


 グレングリーズの筆跡。


 懐かしさにアンフェールの瞳がジワリと滲んだ。
 いけない。
 読まなければ。
 プルプルと首を振り、感傷を振り払った。



◇◇◇



 アンフェールへ


 フェンリルから輪廻転生という概念を聞いた。長く生きる神狼は同じ魂に出会うことが何度かあったらしい。
 一度愛し、失った番と、同じ魂を持つ番を愛したこともあるそうだ。
 だからアンフェールがこの世界に生まれ直す事もあるのかもしれないと考え、手紙を残す事にした。
 読んでもらえる事を期待するなんて、夢見がちだろうか?
 そんな事があったらいいのに、と考える程俺は長く生きたんだ。

 子供達はあれから無事生まれた。
 金色の子にマイアサウラ、黒色の子にスキピオニクスと名付けた。それぞれ貴方似であり、俺似だ。
 マイアもスキピオも新種であるようだ。
 だから寿命は俺と左程変わらない。年齢が近いとはいえ、俺が一番先に逝くのだと思う。

 あの憎きヴィシュニア王朝は滅ぼした。
 俺は反政府レジスタンス軍に加わり戦った。
 王朝の敵対勢力とはいえ、人間に与するのは業腹だったが、それを飲み込めるくらいには成長したんだ。
 マイアもスキピオもアンフェールに似てとても賢い。
 全てが上手くいったのは子供達のおかげだ。レジスタンスに加わるように俺を説得したのも彼らだった。
 俺が死んでも、彼らならうまくやっていけるだろう。

 ヴィシュニアを占領してすぐに囚われていた竜種を解放し、保護した。
 しかし、もう駄目になってしまった個体ばかりだった。救えるだけ救ったが、長くは生きられなかった。

 新生ヴィシュニア王国はアンフェールの好む国になっているだろうか。
 貴方は芸術が好きだったし、それを生み出す人間を好いていた。だから綺麗な物を生み出す土壌を作ったんだ。
 貴方の嫌う飛空船は抹消した。
 周辺国にも目を光らせているが、今の所開発される様子はないようだ。船を作る材料である、竜の遺骸が無いからだろう。

 竜種の遺骸は悪用されないよう出来る限り回収し、『竜の谷』に運んで埋葬した。
 動ける、生き残った竜で協力して運搬したんだ。
 僅かだけど、潜伏して生存していた個体がいたんだ。彼らは俺たちに協力してくれた。

 俺より年上の竜しかいなかったから、彼らの事は見送る事になった。徐々に個体数が減っていくのは寂しかったな。
 アンフェールの言う通り、種の終末を見つめるのは苦しかった。

 この手紙を書いている時点で、この国には俺と子供たち二人しか残っていない。
 俺も長くないのは分かる。
 最後の時を竜の谷で迎えたい。貴方と共に過ごした、あの家で眠りたい。

 胸に手を当てれば、確かに貴方の事を感じられるのに、抱きしめることが出来ない。
 それがとてももどかしい。
 貴方に触れたい。声が聞きたい。毎夜、貴方を想っている。
 アンフェール。
 再び命が巡る事があるのなら、その先で貴方と出会う事もあるのだろうか。

 いや、理を曲げてでも巡り合ってみせよう。貴方も知っている通り、俺は我儘な子供だから。
 今度こそ、貴方と共に生きたい。

 愛している、アンフェール。
 俺の魂は常に貴方と共にある。


 グレングリーズ


◇◇◇


「あ、あ」

 声にならない。
 ひくりと喉をしゃくり上げてアンフェールは泣いた。

(私もお前を……抱きしめたい。グレングリーズ。
 お前は竜の谷のあの家で――墓所となった『竜の谷』で逝ったのか……?
 子供達はついていてくれたのだろうか。それとも孤独の中眠りについたのだろうか。
 番の死を思うと胸が痛い。……苦しい)

 手紙の言葉は優しくて、共に過ごしたグレングリーズそのものだと感じられる。
 竜種否定派アンチ・ドラゴニアンの手記や、フェンリルに聞いたグレングリーズの要素は感じられない。
 変わったという彼の様子はここからは窺い知れない。

 グレングリーズが、何も歪む事なく長い時を生きたと信じる程、アンフェールはお目出度くない。
 それでも手紙を読んで脳裏に浮かぶのは、あどけない彼の笑顔だった。

 ひとしきり泣いてから顔を綺麗にして、アンフェールは彼の手紙の匂いを確認した。
 僅かに香る竜の個体の匂い。
 アンフェールはそれに何も感じない。

(やはり今世の肉体ではグレングリーズを番と認識しないんだな。肉体が変わったのだ。当然か。
 ……寂しいな。あの頃はずっと、彼のフェロモンを感じてあげたかったのに)

 アンフェールは暫しグレングリーズの思い出に浸った。
 それから手紙を丁寧に箱に戻した。


 ――『理を曲げてでも巡り合ってみせよう。今度こそ、貴方と共に生きたい。』


(……遅い。何してるんだ。共に生きたいというのなら、早く会いに来てくれ……グレングリーズ)


 アンフェールだって、グレングリーズがどんな存在に生まれ変わろうと会いたかった。
 彼に伝えたい事がたくさんあるのだ。

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