僕の学園奮闘記

本編

会計様を懲らしめる害虫(転校生)調査②

今日は各親衛隊に聞き込みをしようと思う。もちろん、僕のクラスにも親衛隊メンバーがいるから、その人達に。

「ちょっといーい？」

「ん？なにー？」

眠そうな顔をしてこちらを見てくる人物は峯岸充みねぎしみつる。副会長様の親衛隊でありながら、ファンがいるイケメンだ。充くんが親衛隊の幹部にならないのには理由があって、充くんは自分のファンから逃げるために副会長の親衛隊に入ったらしく、副会長自体は全く興味がないらしいからだ。
僕は充くんと程々に仲がいい。
充くんは仲良い人が一人もいない。充くん自体が他人を避けているから。

「あのね。副会長様の事なんだけど」

「んー？副会長がどうかした？」

眠そうな充くんは今にも寝そうだ。

「あのさ。副会長様の様子が最近おかしいんだけどさ、」

「俺、副会長の事全然わかんないよ？」

「あ、うん。そこは大丈夫！充くんが副会長様の事、好きじゃないのは知ってるからさ。それでね。副会長様の親衛隊ってこのクラスにいる？」

僕が問えば充くんは、うーんっと悩んだあと、あーっと声を出した。

「ごめんね。親衛隊はわかんないけど、おかしくなった？とかの理由は探れるかもね。」

「え、ほんとに！？」

「うん。瑠衣は香坂の事知ってる？」

「香坂って....香坂莉央こうさかりお？」

うんっと充くんが頷く。香坂莉央。彼はパソコンなどの機械系に優れていて、特待でこの学校に来た天才。たしかに。そんな彼に助けを仰げば、もしかしたら1発で分かるかもしれない。

「ど、どうすれば莉央君に会える？」

そうだなぁっと言った充くんの次の言葉を待つ。

「今、香坂が何処にいるのかわかんないけど、よくいる場所は屋上かなぁ....」

僕は充くんにありがとう！っと返事をして屋上へと向かった。