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第535話 世界を手に入れるため
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イッシンに切られたことでゆらゆらと動きながらゆっくりと消えていく空間。そしてその先にはイッシンとフェイミエラルが思わず顔を背けてしまいそうになる醜悪な塊があった。
無臭であるはずのそれからはなぜか醜悪な匂いを感じる。吐き気を催すほどの醜悪な見た目をしている。これほどおぞましいものは見たことがない。しかしイッシンとフェイミエラルはまだ気がついていなかった。
その醜悪な巨大な塊を見たくもないが、よく見ればわかる。ミチナガはすでによく観察しているからよくわかっている。
「ミチナガ…あれは一体……」
「そう難しい話じゃない。神というのは膨大な情報の塊。そして膨大なエネルギーの塊だ。それをたかが数十人の魔神たちで御しきれるわけがない。到底無理な話だ。」
「じゃあ…」
「だから奴らは2つの策を打った。その一つが…金貨の呪いだ。そもそも…なぜ金貨に呪いをかける必要があった?この世界の人々は盲目にそれを信じているが、そんな必要はなかったんだよ。余分なのは宇宙にでも捨てれば良い。この世界の人々にはそれができる。」
「どこかへ捨てれば良いということか?そうすれば…ダンジョンを埋める必要すらなかったと?」
「この世界で流通している貨幣を生み出したのは元の神だ。金貨などの貨幣は神の力のごく一部なんだよ。そして貨幣が宇宙空間に捨てられるとどうなるか。その答えはこの星を囲むように流れている龍脈に消化され神へと帰る。」
ミチナガは実際に宇宙船を飛ばした際に実証実験を行った。宇宙空間へと向かう宇宙船の中で積まれていた金貨、銀貨、銅貨の全てが例外なく大気圏を超えた先にある何か不思議な膜に触れた途端消え去ったのだ。
つまりいらなくなった貨幣は宇宙に捨てればなんの問題もなかったのだ。しかしそうはさせないために初代神魔は大勢の人間を集めて金貨の呪いを生み出した。
「けど…なぜそんな必要が?」
「それも難しい話じゃない。貨幣は神の力の一部だと言っただろ?つまり地上に多くの貨幣が封印されればその分、神の力は衰えるんだ。こいつらは元々の神の力を御しきれなかった。だから神の力を削るために地上に貨幣を溢れさせた。」
「一つ一つはわずかなものであっても数億、数兆となれば削れる力は大きくなるということか。」
「正確には数垓はあったな。探せばまだまだあると思うけど。」
「ガイ?って……どのくらい?」
「1兆の1億倍。」
途方も無い数字に苦笑いを浮かべるイッシン。だがそれだけ神の力を削らなければこいつらは神に成り代わることができなかったということだ。
「なるほどね。そうやって力を削いだわけか。それで?もう一つはなんなんだい?」
「俺の言葉を聞く前にあの醜悪な塊をよく見てみてくれ。ちゃんと観察するんだ。」
ミチナガに言われイッシンとフェイミエラルは渋々あの神だという醜悪な塊をみた。そしてよく見るとわかったことだが、表面が鳥肌のようにブツブツと浮き出ている。
「う…気持ち悪い。あれが何?」
「もう一度よく見てみろ。そうすれば…」
「人の顔…」
ポチりと呟いたフェイミエラル。その言葉を聞いて一瞬固まったイッシンだったが、すぐにもう一度確認する。すると鳥肌のように見えたそれは全て人間の顔のように見える。
「あれは一体…」
「あれがもう一つの策…人間の魂だ。」
「人間の魂!?そんなまさか…じゃああれが全て…」
「ああそうだ。奴は金貨の呪いにもう一つの呪い、人間の魂の回収の呪いを組み込んだ。つまりあれは全て金貨の呪いが始まった日から死んだ本物の人間の魂だ。」
「あ~あ、そこまで話しちゃうんだ。」
白い人の形をかたどっていたものはケラケラと笑いながら形を崩し、本体である醜悪なる黒い塊へと吸い込まれていった。そしてそこからは本体で話すと言わんば仮に無数の口のようなものが出現した。
「我々」「我々の策略に」「気がついたものは数少ない。」「実に少ない。」「そして知ったものは全て」「全て排除した。」
「ああ、金貨の呪いが始まったばかりの頃も気がついた人間は幾人かいただろう。ただそれに刃向えるものはいなかった。一人を除いて。それが俺たちの始まり…ミヤマだ。」
「奴は」「あれの能力は実に」「興味深かった」「なんと面白いことか」「未来を見る能力」「あれは欲しかった」「奴のおかげで我々の」「我らの明るい未来が見えた」「しかし奴は刃向かった」「なんと愚かなことか」「愚か者だ」
「ミヤマがいなければお前らに気がつくこともできなかった。なすすべなく世界は終わりを告げただろう。だがそんな未来は決して来ない!俺が全てを受け継いだ!!」
ミチナガは怒気を放つ。しかしその背後でイッシンとフェイミエラルは冷静にこの現状を見ていた。これから相手しようとする簒奪者は神の力を奪い、幾億もの人間の魂を取り込んでいる。その力の総量は桁外れだ。そしてそんなことを考えていることをミチナガは察している。
「イッシン、フェイ。こいつを殺るのは今しかないんだ。今、この星を囲っていた金貨の呪いの結界は勇者王カナエ・ツグナオが破壊してくれた。しかしその破壊された結界も徐々に元に戻ろうとしている。あと数十年もすれば金貨の呪いと魂の回収の結界は復活する。」
「しかしそれでも1000年近く回収し続けた人間の魂があるんだろ?」
「正確には」「624億」「9467万」「5421の魂がある」「その全てが魔力を生成する」「無尽蔵の魔力だ」「我々に敗北はない」
「確かにそうだ。だけどその半数以上は神の力を抑えるために必要不可欠だろ?削りきるのは数百億分だけだ。それに魔力は肉体と魂の二つに起因する。魂だけしか持たないお前では人間本来の半分の魔力しか持たない。これでだいぶ終わりが見えてきただろ?」
「それでも結構な量だよ?」
「それでもやるんだよ。それに…今奴の力は大きく削がれている。あの戦争の時、蘇った死者たちは全てあいつから解放された魂たちだ。数十億近くの魂が解放された。しかも…大部分は魔帝クラスや魔神クラスの猛者の魂。なあ、そうだろ盗人。お前の力は全盛期の何割残っている?」
そしてこれが十本指が世界を相手取って戦った真の理由。十本指たちはこの簒奪者の力を削ぐために世界中で死者を復活させたのだ。十本指たちのおかげで名だたる魔神たちがこの簒奪者たちから解放された。
ただこの簒奪者たちと結びつきの強い魔神たちの魂は復活させることができなかったらしい。もしも復活させられれば今こうして戦う必要もなかったのだが。
「ミヤマは今日という日のために全てを賭けた。かつての超大国オリンポスはこの場所へ至るための鍵を作ったが、お前によって滅ぼされた。十本指たちはお前の力を削ぐために全てを捧げた。勇者王カナエ・ツグナオはお前たちの生み出した悪しき結界を破壊してくれた。今日しかないんだ。今日こいつをどうにかしなければ……未来は失われる。」
「勝算があるとは思えないけど……こいつを倒さないとうちの子供たちがあの中に加わるのか。」
イッシンは静かに怒気を放つ。しかしその隣では今にも狂ってしまいそうなほどの怒気を孕む少女がいた。
「なあミチナガ…」
「なんだ?」
「死んじゃった人は全員あれの中に加わるのか?」
「ああ、そうだ。……お前の母親もかつてはあれの一部になっていた。」
「そう…そうなんだ……こいつはママをあんな目に合わせたのか!!」
フェイミエラルは怒りをぶちまける。その憤怒は味方であるはずのミチナガの心臓が一瞬止まるかと思ったほどだ。しかしこれで戦意は取り戻せた。もうこれであとはやるだけだ。この簒奪者を倒し、神をそして世界を取り戻す。
無臭であるはずのそれからはなぜか醜悪な匂いを感じる。吐き気を催すほどの醜悪な見た目をしている。これほどおぞましいものは見たことがない。しかしイッシンとフェイミエラルはまだ気がついていなかった。
その醜悪な巨大な塊を見たくもないが、よく見ればわかる。ミチナガはすでによく観察しているからよくわかっている。
「ミチナガ…あれは一体……」
「そう難しい話じゃない。神というのは膨大な情報の塊。そして膨大なエネルギーの塊だ。それをたかが数十人の魔神たちで御しきれるわけがない。到底無理な話だ。」
「じゃあ…」
「だから奴らは2つの策を打った。その一つが…金貨の呪いだ。そもそも…なぜ金貨に呪いをかける必要があった?この世界の人々は盲目にそれを信じているが、そんな必要はなかったんだよ。余分なのは宇宙にでも捨てれば良い。この世界の人々にはそれができる。」
「どこかへ捨てれば良いということか?そうすれば…ダンジョンを埋める必要すらなかったと?」
「この世界で流通している貨幣を生み出したのは元の神だ。金貨などの貨幣は神の力のごく一部なんだよ。そして貨幣が宇宙空間に捨てられるとどうなるか。その答えはこの星を囲むように流れている龍脈に消化され神へと帰る。」
ミチナガは実際に宇宙船を飛ばした際に実証実験を行った。宇宙空間へと向かう宇宙船の中で積まれていた金貨、銀貨、銅貨の全てが例外なく大気圏を超えた先にある何か不思議な膜に触れた途端消え去ったのだ。
つまりいらなくなった貨幣は宇宙に捨てればなんの問題もなかったのだ。しかしそうはさせないために初代神魔は大勢の人間を集めて金貨の呪いを生み出した。
「けど…なぜそんな必要が?」
「それも難しい話じゃない。貨幣は神の力の一部だと言っただろ?つまり地上に多くの貨幣が封印されればその分、神の力は衰えるんだ。こいつらは元々の神の力を御しきれなかった。だから神の力を削るために地上に貨幣を溢れさせた。」
「一つ一つはわずかなものであっても数億、数兆となれば削れる力は大きくなるということか。」
「正確には数垓はあったな。探せばまだまだあると思うけど。」
「ガイ?って……どのくらい?」
「1兆の1億倍。」
途方も無い数字に苦笑いを浮かべるイッシン。だがそれだけ神の力を削らなければこいつらは神に成り代わることができなかったということだ。
「なるほどね。そうやって力を削いだわけか。それで?もう一つはなんなんだい?」
「俺の言葉を聞く前にあの醜悪な塊をよく見てみてくれ。ちゃんと観察するんだ。」
ミチナガに言われイッシンとフェイミエラルは渋々あの神だという醜悪な塊をみた。そしてよく見るとわかったことだが、表面が鳥肌のようにブツブツと浮き出ている。
「う…気持ち悪い。あれが何?」
「もう一度よく見てみろ。そうすれば…」
「人の顔…」
ポチりと呟いたフェイミエラル。その言葉を聞いて一瞬固まったイッシンだったが、すぐにもう一度確認する。すると鳥肌のように見えたそれは全て人間の顔のように見える。
「あれは一体…」
「あれがもう一つの策…人間の魂だ。」
「人間の魂!?そんなまさか…じゃああれが全て…」
「ああそうだ。奴は金貨の呪いにもう一つの呪い、人間の魂の回収の呪いを組み込んだ。つまりあれは全て金貨の呪いが始まった日から死んだ本物の人間の魂だ。」
「あ~あ、そこまで話しちゃうんだ。」
白い人の形をかたどっていたものはケラケラと笑いながら形を崩し、本体である醜悪なる黒い塊へと吸い込まれていった。そしてそこからは本体で話すと言わんば仮に無数の口のようなものが出現した。
「我々」「我々の策略に」「気がついたものは数少ない。」「実に少ない。」「そして知ったものは全て」「全て排除した。」
「ああ、金貨の呪いが始まったばかりの頃も気がついた人間は幾人かいただろう。ただそれに刃向えるものはいなかった。一人を除いて。それが俺たちの始まり…ミヤマだ。」
「奴は」「あれの能力は実に」「興味深かった」「なんと面白いことか」「未来を見る能力」「あれは欲しかった」「奴のおかげで我々の」「我らの明るい未来が見えた」「しかし奴は刃向かった」「なんと愚かなことか」「愚か者だ」
「ミヤマがいなければお前らに気がつくこともできなかった。なすすべなく世界は終わりを告げただろう。だがそんな未来は決して来ない!俺が全てを受け継いだ!!」
ミチナガは怒気を放つ。しかしその背後でイッシンとフェイミエラルは冷静にこの現状を見ていた。これから相手しようとする簒奪者は神の力を奪い、幾億もの人間の魂を取り込んでいる。その力の総量は桁外れだ。そしてそんなことを考えていることをミチナガは察している。
「イッシン、フェイ。こいつを殺るのは今しかないんだ。今、この星を囲っていた金貨の呪いの結界は勇者王カナエ・ツグナオが破壊してくれた。しかしその破壊された結界も徐々に元に戻ろうとしている。あと数十年もすれば金貨の呪いと魂の回収の結界は復活する。」
「しかしそれでも1000年近く回収し続けた人間の魂があるんだろ?」
「正確には」「624億」「9467万」「5421の魂がある」「その全てが魔力を生成する」「無尽蔵の魔力だ」「我々に敗北はない」
「確かにそうだ。だけどその半数以上は神の力を抑えるために必要不可欠だろ?削りきるのは数百億分だけだ。それに魔力は肉体と魂の二つに起因する。魂だけしか持たないお前では人間本来の半分の魔力しか持たない。これでだいぶ終わりが見えてきただろ?」
「それでも結構な量だよ?」
「それでもやるんだよ。それに…今奴の力は大きく削がれている。あの戦争の時、蘇った死者たちは全てあいつから解放された魂たちだ。数十億近くの魂が解放された。しかも…大部分は魔帝クラスや魔神クラスの猛者の魂。なあ、そうだろ盗人。お前の力は全盛期の何割残っている?」
そしてこれが十本指が世界を相手取って戦った真の理由。十本指たちはこの簒奪者の力を削ぐために世界中で死者を復活させたのだ。十本指たちのおかげで名だたる魔神たちがこの簒奪者たちから解放された。
ただこの簒奪者たちと結びつきの強い魔神たちの魂は復活させることができなかったらしい。もしも復活させられれば今こうして戦う必要もなかったのだが。
「ミヤマは今日という日のために全てを賭けた。かつての超大国オリンポスはこの場所へ至るための鍵を作ったが、お前によって滅ぼされた。十本指たちはお前の力を削ぐために全てを捧げた。勇者王カナエ・ツグナオはお前たちの生み出した悪しき結界を破壊してくれた。今日しかないんだ。今日こいつをどうにかしなければ……未来は失われる。」
「勝算があるとは思えないけど……こいつを倒さないとうちの子供たちがあの中に加わるのか。」
イッシンは静かに怒気を放つ。しかしその隣では今にも狂ってしまいそうなほどの怒気を孕む少女がいた。
「なあミチナガ…」
「なんだ?」
「死んじゃった人は全員あれの中に加わるのか?」
「ああ、そうだ。……お前の母親もかつてはあれの一部になっていた。」
「そう…そうなんだ……こいつはママをあんな目に合わせたのか!!」
フェイミエラルは怒りをぶちまける。その憤怒は味方であるはずのミチナガの心臓が一瞬止まるかと思ったほどだ。しかしこれで戦意は取り戻せた。もうこれであとはやるだけだ。この簒奪者を倒し、神をそして世界を取り戻す。
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