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第205話 新天地と襲来

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 白い砂浜、ギラギラと照りつける太陽。波が度々押し寄せては引いていく。そんな爽やかな海岸にパラソルとチェア、それにおしゃれなドリンクまで配置されている。そんな中、海から一人の男が上がってくる。

 泳ぎ疲れたのか海から上がってすぐに椅子に座り飲み物を飲む。せっかくのおしゃれな飲み物を一気に飲み干してしまったミチナガはそのまま横になる。

「いやぁ~~一時はどうなるものかと思ったけど、最高だね。あ、飲み物お代わり頂戴。それから進捗状況はどう?」

『ポチ・明日の朝までには終わりそうだよ。随分とボロボロになったからね。はいこれ。オリジナル常夏ジュース。』

 あれからミチナガたちは白鯨から逃れてから数日間、海の上を漂流していた。氷神の強化魔法のおかげでしばらくは命に関わるような事件が起きなかった。しかしあまりにもゆっくりと漂流しすぎたため、氷神の強化魔法が切れ、モンスターに襲われてしまったのだ。

 それでも魔導装甲車はかなり強固な作りをしていたため、すぐに壊れはしなかった。しかし徐々に半壊してきたところで嵐に遭遇。今朝目覚めたらこの海岸に漂着していたということだ。生きているのが不思議なくらいの出来事であった。

「じゃあ今日はここに泊まるか。拠点も建てておいてくれ。新入りたちは役に立っているか?」

『ポチ・まだまだこれからだけど、うまくやっていけそうだよ。僕たちも随分増えたから仕事が楽になるよ。』

 ミチナガは漂流中に勇者神からもらった白金貨200枚全て使って200人の使い魔を生み出した。これで一気に使い魔総勢296人だ。これには仕事が楽になると使い魔たちは大喜びだ。ただウルトラレアやスーパーレアがあまり出なかったのが悔しい。

 ミチナガが海を満喫し、シメに夕日が地平線に沈むところを見たところで今日の拠点に移動する。どんな拠点か楽しみにしていくと、なんと見上げる位置に家が建っていた。誰もが憧れるツリーハウスだ。

 これにはミチナガも大喜びで急いで家の中に入る。すでに食事も用意されており、海の幸を満喫する。漂流中にあの漁師町の漁業が少しずつ始まったらしい。新鮮で美味しい海産物が食べ放題だ。ヒラメの薄造りやマグロの刺身、魚のあら汁なんてのもある。

 ウオは定期的に魚を仕入れることができるようになったので、さらに腕前をあげているようだが、まだまだシェフには及ばないようだ。それでもこのあら汁なんて生臭さがなく、実に奥深い味わいだ。丁寧な下処理をしたんだな。

 翌日、昼近くまでゆっくりと寝た俺は遅い朝食という名の昼飯を食べる。朝食はだし巻き卵に味噌汁、漬物、焼き魚といった昔ながらの一汁三菜だ。素朴な食卓ではあるがどれも良い味だ。実にうまい。

「魔導装甲車はもう治ったのか?」

『ピース・バッチリです。えっと…海岸線沿いを走りながら大きな道を探して…内陸部を目指すらしいです。ポチさんは最終確認をしています。』

「ん、完璧なプランご苦労様。じゃあ飯も食ったし出発するか。」

 外に出るとちょうど最終確認を終えたポチが社畜たちと立ち話をしていた。俺の姿を見つけたポチたちは道順が決まったから急ぐようにと急かしてくる。まあ魔導装甲車に乗れば後は寝ていれば良いだけだ。ゆっくりと旅をさせてもらおう。



『ポチ・街道見つけたよ。今から街道沿いに移動するから今日の夜には街につけるかもね。』

「そうだといいなぁ。ここがどこなのかちゃんと知っておきたいし。」

 魔導装甲車は砂浜から街道に移る。先ほどまでより地面がしっかりとしているので移動速度は段違いだ。魔導装甲車の上ではエンの眷属が周囲を見回している。本体はどうしたのかと思ったら野暮用らしい。

 それからしばらく移動すると周囲を見回していたエンの眷属から何かの痕跡を発見したとのことで停車し、確認することとなった。一体なんなのか見てみると人の足跡のようだ。まあ俺にはそれが新しいのか古いのか全くわからない。

「お前らはこれがいつの痕跡かとか、どこに向かっているかとかわかるのか?」

『エン#3・いや、全くわかんない。だからムーンさんに画像送って確認してもらうよ。ナイトさんは追跡のプロだからムーンさんも詳しくなったらしい。門前の小僧習わぬ経を読むってやつだよ。』

「詳しい人のところにいたら詳しくなったってやつか。まあナイトは森で生きてきたからそういうことは詳しそうだな。」

『エン#3・そういうこと。あ、結果が来たよ。この足跡は一度森の中に入った後に戻って街道沿いに歩いて行ったって。立ちションかな?時間的には1時間ちょっとくらい前だって。草の折れ方とかでわかるらしいけど…だめだ、全然わかんない。』

「まあそういうのはわかる奴に任せれば良いよ。それよりこの道沿いに行ったんだろ?なら進んでいけば追いつけそうだな。警戒させないように人影が見えたら遠くからでも声をかけよう。」

『エン#3・言葉が通じるかわからないけどね。…あ、ちょっと待って。ムーンさんからだ。この足跡結構森の中まで入って行ったみたい。戻ってくるまで30分くらいかな?何していたんだろ?野盗とかじゃないといいんだけど…森の奥の方は何があるかな?』

 エンの眷属は森の奥を見つめる。俺には何も見えないが、遠見の能力を持っているエンの眷属ならば何か見えるだろう。すると小首を傾げながらこちらを向いた。

『エン#3・なんかまん丸な黒い岩がいっぱいあった。大きかったよ。』

「まん丸な黒い岩?なんだろうな、こっちの方の風習かな?まあ森の中は危ないし街道を進もう。」

ポチ『“そろそろ行こうよ~。今日中に街に着きたいんでしょ?”』

 急ぎたいポチからスマホに連絡がきた。まあここでゆっくりする必要もないので魔導装甲車に乗り込む。すると上に乗って周囲を見回していたエンの眷属が100mほど離れた背後の街道沿いにまん丸な黒い岩が現れたと連絡がきた。不思議に思い、後ろの窓から確認すると確かに黒い岩のようなものがあった。

「まん丸な黒い岩って…確かにそうだな。だけどさっきまであんなのなかっただろ?それに動いてない?」

『エン#3・あ、よく見たら筋がある。あれってダンゴムシじゃない?』

「あ~~…確かにそうだわ。でかいからわからなかったけど、確かにそうっぽい。」

 こっちの世界のダンゴムシは随分大きいな、なんて思っているとぞろぞろと巨大ダンゴムシが現れ始めた。そしてゆっくりとこちらに向かって転がってきたではないか。何か嫌な予感がしてポチに急いで発車させる。

 するとすぐに遠ざかって行ったのでホッと胸をなでおろす。ポチも何事もなく済んで良かったと思いながら目の前のゆったりとしたカーブを曲がり、再び直線を走ろうとする。

 しかしその時エンの眷属は見てしまった。ちょっとしたカーブで背後の道が見えにくくなった少しの時間の間にあの巨大ダンゴムシが近づいてきていることに。間違いなくこちらに接近してきている。

『エン#3・もっとスピード上げて!追ってきている!数30…50……まだまだ増える!森の中を移動してきている奴もいる!』

 俺もこの報告には信じられないと横窓を開けて背後を確認しようとする。しかし横窓を開けたその瞬間、ちらりと森の中に高速で移動する黒い物体を見てしまった。奴らはすでにこちらを標的にしている。

「横にも並走されている!狙われているぞ!」

『ポチ・嘘でしょ!なんでダンゴムシがこっちを狙うの!あいつら枯葉食べるんじゃないの!?』

「…ダンゴムシは雑食だぞ。動物の死骸とかも食べるし。」

『エン#3・僕たち生きているんだけどね。随分と獰猛なダンゴムシみたい。とにかく逃げないと僕たち餌になるね。』

 人生最後がダンゴムシに喰われるとか笑えない。とにかくポチに全力で走ってもらうが、エンの眷属曰く徐々に近づいてきているらしい。さらに横で並走していたダンゴムシが突如、こちらに突進してきた。

 巨大ダンゴムシとこの魔導装甲車の大きさはほぼ同じ…いや、ダンゴムシの方が少し大きい。あんなものにぶつかられたら横転して人生終了のお知らせだ。あと5mも接近したらぶつかるというところで急に魔導装甲車の速度が増した。

 あまりにも急な加速だったため、車内で俺は転んだ。一体なんなのだ。

『ポチ・大丈夫?今秘密兵器の魔法ニトロエンジン使ったから少し引き離せたよ。だけど…20秒しか使えないんだよね。エンジンに負担かかるから。次来たらもう躱せない。なんとかして。』

「なんとかって…この数どうすんだよ……」

『ファイア・どうやらお困りのようですね。』

『サンダ・我々の出番のようだ。』

 そういうと颯爽と魔導装甲車の上に登る。こいつらは新しく増えた200人の使い魔のうちの2人だ。レアの使い魔ファイア、スーパーレアの使い魔サンダ。初となる魔法を扱える使い魔だ。2人はその手のひらに魔力を溜め始める。

『ファイア・喰らえ!我が灼熱の炎を!』

『サンダ・全てを撃ち抜く雷よ!敵を薙ぎ払え!』

 ファイアから放たれる炎の塊は的に一直線に飛んでいく。サンダから放たれた雷撃は地を這うように伸びていく。そしてどちらも敵に届く前に霧散した。

『ファイア&サンダ・ふぅ…いい仕事した。』

「お前らクソの役にもたたねぇな!」

『ポチ・遊んでないでどうにかして!もう10mしかないよ!』

 まあ俺の使い魔なんてこんなものだ。ちなみにこの2人の普段の役割は火起こしだ。ええ、火起こし程度の火と電撃しか使えないんです。マジでくその役にもたたないんです。マッチやライターの方が使い勝手良いんです。

『社畜・仕方ないのである。森の中で使うべきではないのであるが、緊急事態である。』

 そういうと社畜は何やら準備を始めた。タンクを二つ取り出し、さらにノズルを取り付ける。さらに銃座まで取り出した。これってマシンガンか何か?

『社畜・準備できたのである。火炎放射器なのである。石油を用いた粘性のある燃料を燃やして敵にかければ効果は抜群なのである。』

「おま…これ最高かよ。よし!早速やるぞ!」

『ファイア・て、点火はやる!やるぅ!』

『サンダ・配置ついたからいつでもいいよ!早く!早く!』

 俺はトリガーを引いて銃口から勢いよく燃料を射出する。それをファイアとサンダが点火する。そうすると燃料は勢いよく燃え上がり火柱をあげながら巨大ダンゴムシに降りかかる。

 あまりの火柱に銃座についている俺には敵がどうなったのかわからない。それにとにかく暑い。ずっと撃ち続けることは無理なので一度射出を止める。そしてようやく背後がどういう状況になっているか確認できた。

『ファイア・燃えながら転がっている。』

『サンダ・カックイイ…』

「ダメージゼロかよ。というかさっきよりも恐ろしいんだけど……」

 そこにあるのは地獄だ。燃えている燃料を纏わせながら、時折燃えた燃料を飛ばしながら無数の巨大ダンゴムシが追ってくる。追いつかれたら潰されて焼かれる。死に方がよりエグくなったな。

 しかし先ほどまでより距離が開いたように見える。だがダメージを受けたような印象はない。しかしそれでも距離は間違いなく開いている。何が起きたのかちゃんと見てみると時折スリップしているように見える。

「石油そのものに滑っているのか!じゃあ点火させずに地面にバラまくぞ。そうすれば奴らは滑って追ってこられなくなる!」

『ファイア・え?……点火無し?』

『サンダ・僕たち……』

「ま、また今度な!今日の夕食作るときとかお願いするから。ね?」

 なんとかなだめて早速燃料をそのまま地面にバラまく。すると予想通り巨大ダンゴムシは燃料のせいでスリップし、まともに走ることができなくなっていた。そしてそのまま木に激突する。

 しかしそれがよくなかった。激突した木はそのまま折れ、ダンゴムシは乗り上げ宙に飛ぶ。そして着地とともにクレーターと地響きを作り出す。そんなダンゴムシが何匹もいる。木々をなぎ倒し、その度に跳ね上がりながらこちらへと向かってくる。

 先ほどまでよりもさらに地獄のような光景だ。あまりのことに白目を剥きそうになる。しかし不幸はそれだけで終わらない。ダンゴムシが跳ねるたびに何かの液体がこちらに飛んでくるのだ。俺は気持ち悪いので窓を閉めて中に隠れる。

 まあ距離はだいぶ開いた。これならそうそう追いつかれることはないと思う。あとはダンゴムシどもが諦めるか、救援を待つかのどちらかだ。しかしなぜか魔導装甲車の速度が少し落ちたように思われる。

「おい、速度落ちてないか?」

『ポチ・パンクした!だけど大丈夫、8輪駆動だから1本や2本タイヤがパンクしても走れる。…待って、3本パンクした。これおかしい。全員シートベルトつけて!』

 俺は急いで席に戻る。一体何が起きているんだ。タイヤが3本パンクした?そんな偶々はありえない。今朝ポチたちが全て点検してくれたばかりだ。つまり何かによってパンクしたのだ。

「そっか…さっきの液体だ。腐蝕液みたいなの出しているんだ。」

 ダンゴムシが跳ねながら撒き散らしていた何かの液体。きっとそれがタイヤにかかり、タイヤに穴を開けたのだ。

 そして恐れていた事態、タイヤが5本パンクしたのだ。8輪駆動なのでなんとか4本までのパンクならばギリギリ走れる。しかし5本パンクしたらさすがに無理だ。魔導装甲車はパンクしてもなんとか走り続けていたが。やがて車体の重さに耐えられず、地面に足を取られ横転する。

 時速100キロ以上の速度での横転。その衝撃は半端ではない。車体は1回転、2回転どころではなく十数回転してようやく、停止した。しかしそこに走ってきたダンゴムシがぶつかりさらなる横転を引き起こす。

 それから1分ほどダンゴムシの突撃による横転が続き、ようやくダンゴムシが落ち着いたことで車体の横転も収まる。しかし、本当の恐怖はこれからだった。

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