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第537話 最後の言葉
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担当試験官からの試合終了が言い渡され、続いて勝者の名が口にされた。
アリスは自身の名が口にされると同時にゴーレムを解体した。
一方でヴァンはその場で立ち尽くしていると、アリスに問いかけた。
「核は何処に設定していたんだ?」
「頭部と胸部の間、人間でいうと首よ。ゴーレムにはある様でない微かな間だけれど」
「首、か……頭部を突き刺した時、そのまま真っ二つにしてれば僕の勝ちだったわけか」
ヴァンの呟きに対してアリスは返答はしなかった。
その後黙り込むヴァンであったが、再びアリスに対し問いかける。
「僕は君の事情とかそういうのを理解しようとか思わない。好かれようとも思ってないし、嫌ってくれて結構だ。この気持ちも解消されないどうしようもない感情も、結局は君に振りまわれてしまった僕の問題だ」
「ごめんなさい、ヴァン」
「別に謝れても、何かをされてもこれは埋まらない。埋めようとも、もう思わない。この試合の結果でもう十分だ」
おもむろにヴァンは真上を見上げる。
「認め掛けていたクリス・フォークロスという人物はもういない。いるのは、アリス・フォークロスという別人だ」
小声でそう呟きヴァンはアリスに背を向けその場から立ち去って行く。
その背を見たアリスは最後に声を掛ける。
「ヴァン! 私は貴方とよい関係ではなかったけれど、冬の修学旅行でのあの時は貴方の一面を知れて良かったわ!」
アリスの言葉にヴァンは立ち止まり少しだけ顔を向けると、何かを発するもその声はアリスには聞こえなかった。
しかし、それを発していた時の口元が少しゆるんだようにアリスには映る。
ヴァンがどういう感情で、何を口にしたのかは分からないが、アリスは最後に目に映った光景からクリスに対して返答をしてくれたのではないかと思うのであった。
それが毒を吐かれていても、感謝や別れであったりしても何にしろ言葉をもらえたことにアリスは満足していた。
その後次の三試合目まで暫くの休憩時間となり、椅子に座り魔力と体力回復に専念しているとタツミが様子を見にやって来る。
「二試合目勝ったそうだな」
「はい。楽ではなかったですけどね」
「そういうが、一試合目とは違ってどこかスッキリした表情をしているぞアリス」
アリスは一試合目のニックとの試合、二試合目のヴァンとの試合を振り返り答えた。
「なら、私なりに後悔がない試合が出来たという事ですかね。相手にはどう思われているか分かりませんけど、出し切れる事を出し切った結果ですね」
微笑むをこぼすアリスにタツミは「なら、残り二試合もそう出来るといいな」と返した。
アリスは「はい」と頷きながら答えたのだった。
それからタツミはアリスの体調を見た後、再び診察場へと戻って行った。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
「連戦きっつ……」
「お疲れ、トウマ」
ヘトヘト状態でトウマは待機場所に戻って来ると、芝生の上に大の字で倒れる。
くつろいでいたシンリが、倒れたトウマにタオルを投げてかける。
「休憩時間だから少しはゆっくり出来るぞ」
「何で前半に三試合もあるんだよ。くじ運悪すぎかよ俺」
トウマの愚痴にシンリが苦笑いしていると、リーガとライラックが合流し雑談が始まる。
更にはそこにマックスとシンも加わった。
「対戦方式に残り試合、試合順序もあるから意外と考えることが多くて対戦だよねこの試験」
「第一期の時はゴーレム対戦だったし、計算しやすかった分今回は対人もあると魔力の使い方を考えないと最後まで持たないからな」
「俺はもうヘロヘロだぞ。調整すると試合負けそうになるから、変に手加減しないでやったらこうだ」
「俺は全試合全力だ!」
「俺も筋肉があるから、最後はこれ頼りだぜ!」
「リーガ、その考えはいいのかな?」
シンのツッコミにリーガは何故か軽く首を傾げる。
そんな会話をしているトウマたちの近くをヴァンが通りかかった。
するとトウマは立ち上がり駆け寄って声を掛ける。
「ヴァン、どうだったんだあいつとの試合」
ヴァンはトウマからの問いかけに一度は足を止め視線を向けるも、何も答えず再び歩き去って行く。
「おい! 無視かよヴァン」
「たぶんだが、あれは負けたんじゃないのか? まぁ、ああいう時のヴァンにはあまり触れないのが吉だな」
マックスはヴァンのそっけない態度からそう推測する。
トウマも変にヴァンにしつこくするとどうなるかぐらい分かっており、追いかけて追求する事はなかった。
皆の所にトウマが戻ると、皆の輪にフェルトが加わっており何か盛り上がっていた。
「この短い間に何で盛り上がってるんだ?」
「お、トウマ良い所に来たね。トウマはどっち派だい?」
「何の話だよフェルト、全然分からんのだが」
「そんなの決まっているだろ、休憩明けの大注目対戦カードでの勝者だよ」
トウマは未だにピンと来ずにいると、フェルトが呆れた様にため息をつく。
「マジかよトウマ。お前他の対戦表見てないのか?」
「いや見た覚えはあるけど、自分の試合やってもう忘れたよ」
「まあ他人の事は後回しになるのは当然だが、次期副寮長の試合くらいは気にしとけよ次期寮長」
そこで話題になっているのがルークの試合だと理解する。
フェルトはそのまま誰との試合が大注目なのかをトウマに伝えた。
「休憩明けの最初の試合、ルークとやるのはニックなんだよ。実質のクラスナンバーワン決定戦だぞ、大注目だろ」
「そういうが今まで対戦してない訳じゃないし、またルークが勝つんじゃないのか?」
「いやいや、それがニックの奴今まで見せてない力を使ってるみたいでよ、それがまた凄いらしいぞ。だから、今回の対戦は面白くなりそうだって話」
「何がどう凄いんだ?」
「それは見てのお楽しみってやつさ」
トウマはフェルトのどの立場からの言葉なんだとツッコミを入れたくなるも、ツッコんでも仕方ないしと受け流す。
その後情報通のシンリの情報や、対戦しているシンからの言葉でフェルトの信ぴょう性が増し、話が膨らむのだった。
アリスは自身の名が口にされると同時にゴーレムを解体した。
一方でヴァンはその場で立ち尽くしていると、アリスに問いかけた。
「核は何処に設定していたんだ?」
「頭部と胸部の間、人間でいうと首よ。ゴーレムにはある様でない微かな間だけれど」
「首、か……頭部を突き刺した時、そのまま真っ二つにしてれば僕の勝ちだったわけか」
ヴァンの呟きに対してアリスは返答はしなかった。
その後黙り込むヴァンであったが、再びアリスに対し問いかける。
「僕は君の事情とかそういうのを理解しようとか思わない。好かれようとも思ってないし、嫌ってくれて結構だ。この気持ちも解消されないどうしようもない感情も、結局は君に振りまわれてしまった僕の問題だ」
「ごめんなさい、ヴァン」
「別に謝れても、何かをされてもこれは埋まらない。埋めようとも、もう思わない。この試合の結果でもう十分だ」
おもむろにヴァンは真上を見上げる。
「認め掛けていたクリス・フォークロスという人物はもういない。いるのは、アリス・フォークロスという別人だ」
小声でそう呟きヴァンはアリスに背を向けその場から立ち去って行く。
その背を見たアリスは最後に声を掛ける。
「ヴァン! 私は貴方とよい関係ではなかったけれど、冬の修学旅行でのあの時は貴方の一面を知れて良かったわ!」
アリスの言葉にヴァンは立ち止まり少しだけ顔を向けると、何かを発するもその声はアリスには聞こえなかった。
しかし、それを発していた時の口元が少しゆるんだようにアリスには映る。
ヴァンがどういう感情で、何を口にしたのかは分からないが、アリスは最後に目に映った光景からクリスに対して返答をしてくれたのではないかと思うのであった。
それが毒を吐かれていても、感謝や別れであったりしても何にしろ言葉をもらえたことにアリスは満足していた。
その後次の三試合目まで暫くの休憩時間となり、椅子に座り魔力と体力回復に専念しているとタツミが様子を見にやって来る。
「二試合目勝ったそうだな」
「はい。楽ではなかったですけどね」
「そういうが、一試合目とは違ってどこかスッキリした表情をしているぞアリス」
アリスは一試合目のニックとの試合、二試合目のヴァンとの試合を振り返り答えた。
「なら、私なりに後悔がない試合が出来たという事ですかね。相手にはどう思われているか分かりませんけど、出し切れる事を出し切った結果ですね」
微笑むをこぼすアリスにタツミは「なら、残り二試合もそう出来るといいな」と返した。
アリスは「はい」と頷きながら答えたのだった。
それからタツミはアリスの体調を見た後、再び診察場へと戻って行った。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
「連戦きっつ……」
「お疲れ、トウマ」
ヘトヘト状態でトウマは待機場所に戻って来ると、芝生の上に大の字で倒れる。
くつろいでいたシンリが、倒れたトウマにタオルを投げてかける。
「休憩時間だから少しはゆっくり出来るぞ」
「何で前半に三試合もあるんだよ。くじ運悪すぎかよ俺」
トウマの愚痴にシンリが苦笑いしていると、リーガとライラックが合流し雑談が始まる。
更にはそこにマックスとシンも加わった。
「対戦方式に残り試合、試合順序もあるから意外と考えることが多くて対戦だよねこの試験」
「第一期の時はゴーレム対戦だったし、計算しやすかった分今回は対人もあると魔力の使い方を考えないと最後まで持たないからな」
「俺はもうヘロヘロだぞ。調整すると試合負けそうになるから、変に手加減しないでやったらこうだ」
「俺は全試合全力だ!」
「俺も筋肉があるから、最後はこれ頼りだぜ!」
「リーガ、その考えはいいのかな?」
シンのツッコミにリーガは何故か軽く首を傾げる。
そんな会話をしているトウマたちの近くをヴァンが通りかかった。
するとトウマは立ち上がり駆け寄って声を掛ける。
「ヴァン、どうだったんだあいつとの試合」
ヴァンはトウマからの問いかけに一度は足を止め視線を向けるも、何も答えず再び歩き去って行く。
「おい! 無視かよヴァン」
「たぶんだが、あれは負けたんじゃないのか? まぁ、ああいう時のヴァンにはあまり触れないのが吉だな」
マックスはヴァンのそっけない態度からそう推測する。
トウマも変にヴァンにしつこくするとどうなるかぐらい分かっており、追いかけて追求する事はなかった。
皆の所にトウマが戻ると、皆の輪にフェルトが加わっており何か盛り上がっていた。
「この短い間に何で盛り上がってるんだ?」
「お、トウマ良い所に来たね。トウマはどっち派だい?」
「何の話だよフェルト、全然分からんのだが」
「そんなの決まっているだろ、休憩明けの大注目対戦カードでの勝者だよ」
トウマは未だにピンと来ずにいると、フェルトが呆れた様にため息をつく。
「マジかよトウマ。お前他の対戦表見てないのか?」
「いや見た覚えはあるけど、自分の試合やってもう忘れたよ」
「まあ他人の事は後回しになるのは当然だが、次期副寮長の試合くらいは気にしとけよ次期寮長」
そこで話題になっているのがルークの試合だと理解する。
フェルトはそのまま誰との試合が大注目なのかをトウマに伝えた。
「休憩明けの最初の試合、ルークとやるのはニックなんだよ。実質のクラスナンバーワン決定戦だぞ、大注目だろ」
「そういうが今まで対戦してない訳じゃないし、またルークが勝つんじゃないのか?」
「いやいや、それがニックの奴今まで見せてない力を使ってるみたいでよ、それがまた凄いらしいぞ。だから、今回の対戦は面白くなりそうだって話」
「何がどう凄いんだ?」
「それは見てのお楽しみってやつさ」
トウマはフェルトのどの立場からの言葉なんだとツッコミを入れたくなるも、ツッコんでも仕方ないしと受け流す。
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