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第209話 まさかの助っ人
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「っ!?」
モーガンから出た言葉に、私は耳を疑った後直ぐにリリエルの方を向いた。
すると近くにいたマイナも同じ様な反応をしており、リリエルの方を見ていた。
「やぁモーガン。久しぶりだね。いつ以来だ? 6、7年くらいか?」
「ど、どうしてここに? と言うより、何で手紙を出しているのに返事をくれないんですか師匠」
「手紙? あ~もしかして以前住んでいた所に出したのか?」
「そうですよ。それ以外に出す所なんてないですし。返事がないので、一度直接行こうかと思ったくらいですよ」
「そうなのか。悪い事したな。もうかなりあそこに帰ってないから、手紙とか見てないんだよ」
まさかの答えにモーガンはあ然としてしまう。
するとリリエルはマイナの方を見て、モーガンを改めて紹介し出した。
「と言う訳で、こいつが私の弟子半人前のモーガンよ」
「まさか、モーガンさんがリリエル先生の弟子だったとはね」
「これで貴方が知りたがっていた人物の紹介は終わりねマイナ。そうだモーガン、貴方これまでこの学院で何をして来たか私に教えてくれない? 少しは成長した所を見て行く為に、今日は立ち寄ったのだから」
リリエルの言葉にモーガンは少し照れくさそうにしつつ「分かりました」と答える。
「ですが、その後少し話がしたいので急にどこかに行かないで下さいね」
「はいはい。分かりましたよ。それでマイナ、貴方はどうするの?」
リリエルはマイナは自身の弟子を知る為について来ていたので、その目的を果たした為この後の行動を確認すると、マイナは「付いて行きます」と答える。
その答えにリリエルは何故か呆れた顔をする。
「何ですかその顔は?」
「貴方、学院長のくせにやる事がないの? 私にばかりついて来て暇なのね」
「な、何を言ってるんですかリリエル先生! 貴方をこのまま放って置いたら、変な面倒事を起こされそうだからそうさせない様に私が付いて行くんですよ」
「私はそんな事はしないけどな~」
「どの口が言っているんですか? ここに来るまでに何をして来たかを思い出してくださいよ」
と、2人が軽く口論している所で私がモーガンに話し掛ける。
「モーガン、本当にこの人がさっき聞いた師匠なの?」
「えぇ、間違いなくこの人が僕の師匠です」
「にしても若く見えるんだけど、マイナ学院長からも先生と言われてるけど、あの容姿はどう言う事なの?」
私はとりあえず一番驚いた容姿についてモーガンに訊ねた。
モーガンはその問いかけに、一瞬だけマイナとリリエルの方を見てから私の耳元に近付いて来て小声で答えてくれた。
「師匠に一度年齢を聞いた事はあるのですけど、答えてくれなかったんです。それで独自に調べた時には、6、70年は生きているのは分かりました」
「えっ!? 本当!?」
「しっ! 声が大きいです。師匠は意外と年齢の事を気にしてるのか、一度も口に出さないんですよ。本当の所はどうか分からないので、年齢不詳なんですよ」
「な、なるほど……」
完全に見た目は20代後半か30代前半くらいにしか見えないのに、お母様より年上とか信じられない。
まさに魔女って感じ。
私がその事実に驚愕していると、後方から誰かが走って来る事に気付き振り返った。
「あれ? あの狩人風な格好って……」
「あっ! ちょうど良い所にいた! クリス、モーガン!」
「マックス!?」
私の声にモーガンも反応して振り返った。
すると、マックスはコスプレの狩人風の衣装を着たままこちらへと全速力でやって来た。
「はぁー、はぁー、はぁー、2人が一緒にいて良かった」
「ど、どうしたんだよマックス? そんなに息を切らして」
マックスは一度息を整えてから話し始めた。
「大変なんだよ出し物の方が!」
「何か問題が発生したんですか?」
「問題と言うか、緊急事態なんだよ! 物凄い人が来てて人手が足りないんだ!」
「「えぇ!?」」
私とモーガンは同時に驚きの声を上げると、マックスは人手が足りないので後半のシフト組みの人を探し回っていた明かす。
既に数人捕まえて教室へと向かわせたらしいが、まだ人手が足りずにいるから直ぐに教室に戻って来て手伝って欲しいと話す。
「そう言う事なら行くけど、モーガンの方は大丈夫なのか?」
「僕の方もひとまず時間通り研究発表は終わらせたので、いいですけど」
そう言うとモーガンはリリエルの方を見る。
そうだよね、久しぶりに師匠に会えたし話したい事も研究発表も見せる話をしてたよね。
「ん? 誰かと一緒にいたの――って、マイナ学院長じゃないか! それと、魔女?」
「おや、何事かな? マイナと話している内に知らない生徒が増えているな」
するとモーガンが何かを考えた後、リリエルに話し掛けた。
「師匠すいません。今、僕のクラスの出し物の方で問題が発生したので、そっちに行くので僕の話は出来ないです。すいません」
「モーガン。お前は師匠と話してこいよ。こっちの事は俺が行くし、他の奴も後から行くから急がなくても大丈夫だろ」
そう言って私はマックスの方を見ると、何となく状況を察したマックスは頷いて答えた。
「いいや、いいんですよ。逆に気になって話すどころではなくなりますしね」
「モーガン」
「そうと決まれば、早く教室へと戻りましょう!」
「本当にいいのかモーガン? 俺は完全に状況を理解はしてないが、何か約束をしてたならそっちを優先しても大丈夫だぞ」
マックスが再度確認する様に訊ねると、モーガンは首を横に振る。
「それを言うなら、先に約束していたのはクラスの出し物の方なのでそっちを優先しますよ。それに、師匠がこのまままた突然消える様なマネさえしなければ、問題ありません」
モーガンはそう言ってリリエルの方を見ると、リリエルは軽く肩をすくめた。
それを見た後モーガンは教室へ向かって走り始めた。
私はそれを見た後、マイナとリリエルに軽く一礼してからモーガンの後を追って行った。
そしてマックスも私同様に一礼してから走り始めるが、途中で止まり戻って行く。
「あの、よかったらうちのクラスの出し物に来てください」
そう言って、持っていたクラスの出し物のビラをマイナとリリエルに1枚渡し、再度一礼してから走り去った。
「へぇ~コスプレ&デザート喫茶ね。何か面白そうな出し物じゃないか。遅めのお昼をここでどうだい、マイナ?」
「そうですね。そろそろ歩き疲れたので、少し休める所に行きたいですね」
その後2人は、コスプレ&デザート喫茶の出し物をしている私たちのクラスへと向かい始めるのだった。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
「な、何だこの行列!?」
私とモーガン、それにマックスが教室へ戻って来た時には、教室の入口へと並ぶ長い行列が出来ていた。
「本当に凄い事になっていたのですね」
「嘘なんか言うかよ」
私とモーガンは、まさかの人気と行列に少し圧倒されていると、背後から声を掛けられて振り返る。
「おぉ、帰って来たのか2人共」
「フェルト」
「凄いだろこの人気」
「あぁ、開いた口が塞がらないくらい凄いよ」
「そうだろ、そうだろ。事前に色んな人脈に告知しておいて良かったよ。でも、まさかここまで人が来るとはね。女子の口コミって言うのは絶大だね~」
フェルトが関心する様に話していると、教室の方からコック姿のニックが顔を出して来た。
「おい、何油を売ってんだフェルト! サボってないでこっちを早く手伝え! それと帰って来たお前らも早くしろ!」
「はいはい、分かりましたよ」
そうフェルトが答えると、そのまま教室へと入って行く。
私とモーガンは、マックスに別室へと案内されてそこで各自担当衣装へと着替えて教室へと入ると、そこは物凄い数のお客さんが入っていたのだった。
物凄い人数だ、皆それぞれに接客しているけどマックスの言う通り足りてない。
そんな中、執事の服装で人一倍テキパキと物凄く仕事が出来る人物に私の目線が止まる。
まさかあの服装は、トウマ? 凄い、めちゃくちゃ仕事が出来る奴になっている。
普段のイメージとは違いトウマがその来ている服装らしく、執事の様に仕事をこなしていた事に、私は驚いてしまった。
そのまま私が意外な一面に驚いていると、執事服を着たトウマが私の方に近付いて来たので声を掛けた時だった。
「トウマ、お前凄い――」
「ん? あ! クリス! 久しぶりだな」
「えっ……な、何でレオンがその服着ているの? って言うかレオン!?」
私がトウマだと思っていた人物は、まさかのレオンであった。
モーガンから出た言葉に、私は耳を疑った後直ぐにリリエルの方を向いた。
すると近くにいたマイナも同じ様な反応をしており、リリエルの方を見ていた。
「やぁモーガン。久しぶりだね。いつ以来だ? 6、7年くらいか?」
「ど、どうしてここに? と言うより、何で手紙を出しているのに返事をくれないんですか師匠」
「手紙? あ~もしかして以前住んでいた所に出したのか?」
「そうですよ。それ以外に出す所なんてないですし。返事がないので、一度直接行こうかと思ったくらいですよ」
「そうなのか。悪い事したな。もうかなりあそこに帰ってないから、手紙とか見てないんだよ」
まさかの答えにモーガンはあ然としてしまう。
するとリリエルはマイナの方を見て、モーガンを改めて紹介し出した。
「と言う訳で、こいつが私の弟子半人前のモーガンよ」
「まさか、モーガンさんがリリエル先生の弟子だったとはね」
「これで貴方が知りたがっていた人物の紹介は終わりねマイナ。そうだモーガン、貴方これまでこの学院で何をして来たか私に教えてくれない? 少しは成長した所を見て行く為に、今日は立ち寄ったのだから」
リリエルの言葉にモーガンは少し照れくさそうにしつつ「分かりました」と答える。
「ですが、その後少し話がしたいので急にどこかに行かないで下さいね」
「はいはい。分かりましたよ。それでマイナ、貴方はどうするの?」
リリエルはマイナは自身の弟子を知る為について来ていたので、その目的を果たした為この後の行動を確認すると、マイナは「付いて行きます」と答える。
その答えにリリエルは何故か呆れた顔をする。
「何ですかその顔は?」
「貴方、学院長のくせにやる事がないの? 私にばかりついて来て暇なのね」
「な、何を言ってるんですかリリエル先生! 貴方をこのまま放って置いたら、変な面倒事を起こされそうだからそうさせない様に私が付いて行くんですよ」
「私はそんな事はしないけどな~」
「どの口が言っているんですか? ここに来るまでに何をして来たかを思い出してくださいよ」
と、2人が軽く口論している所で私がモーガンに話し掛ける。
「モーガン、本当にこの人がさっき聞いた師匠なの?」
「えぇ、間違いなくこの人が僕の師匠です」
「にしても若く見えるんだけど、マイナ学院長からも先生と言われてるけど、あの容姿はどう言う事なの?」
私はとりあえず一番驚いた容姿についてモーガンに訊ねた。
モーガンはその問いかけに、一瞬だけマイナとリリエルの方を見てから私の耳元に近付いて来て小声で答えてくれた。
「師匠に一度年齢を聞いた事はあるのですけど、答えてくれなかったんです。それで独自に調べた時には、6、70年は生きているのは分かりました」
「えっ!? 本当!?」
「しっ! 声が大きいです。師匠は意外と年齢の事を気にしてるのか、一度も口に出さないんですよ。本当の所はどうか分からないので、年齢不詳なんですよ」
「な、なるほど……」
完全に見た目は20代後半か30代前半くらいにしか見えないのに、お母様より年上とか信じられない。
まさに魔女って感じ。
私がその事実に驚愕していると、後方から誰かが走って来る事に気付き振り返った。
「あれ? あの狩人風な格好って……」
「あっ! ちょうど良い所にいた! クリス、モーガン!」
「マックス!?」
私の声にモーガンも反応して振り返った。
すると、マックスはコスプレの狩人風の衣装を着たままこちらへと全速力でやって来た。
「はぁー、はぁー、はぁー、2人が一緒にいて良かった」
「ど、どうしたんだよマックス? そんなに息を切らして」
マックスは一度息を整えてから話し始めた。
「大変なんだよ出し物の方が!」
「何か問題が発生したんですか?」
「問題と言うか、緊急事態なんだよ! 物凄い人が来てて人手が足りないんだ!」
「「えぇ!?」」
私とモーガンは同時に驚きの声を上げると、マックスは人手が足りないので後半のシフト組みの人を探し回っていた明かす。
既に数人捕まえて教室へと向かわせたらしいが、まだ人手が足りずにいるから直ぐに教室に戻って来て手伝って欲しいと話す。
「そう言う事なら行くけど、モーガンの方は大丈夫なのか?」
「僕の方もひとまず時間通り研究発表は終わらせたので、いいですけど」
そう言うとモーガンはリリエルの方を見る。
そうだよね、久しぶりに師匠に会えたし話したい事も研究発表も見せる話をしてたよね。
「ん? 誰かと一緒にいたの――って、マイナ学院長じゃないか! それと、魔女?」
「おや、何事かな? マイナと話している内に知らない生徒が増えているな」
するとモーガンが何かを考えた後、リリエルに話し掛けた。
「師匠すいません。今、僕のクラスの出し物の方で問題が発生したので、そっちに行くので僕の話は出来ないです。すいません」
「モーガン。お前は師匠と話してこいよ。こっちの事は俺が行くし、他の奴も後から行くから急がなくても大丈夫だろ」
そう言って私はマックスの方を見ると、何となく状況を察したマックスは頷いて答えた。
「いいや、いいんですよ。逆に気になって話すどころではなくなりますしね」
「モーガン」
「そうと決まれば、早く教室へと戻りましょう!」
「本当にいいのかモーガン? 俺は完全に状況を理解はしてないが、何か約束をしてたならそっちを優先しても大丈夫だぞ」
マックスが再度確認する様に訊ねると、モーガンは首を横に振る。
「それを言うなら、先に約束していたのはクラスの出し物の方なのでそっちを優先しますよ。それに、師匠がこのまままた突然消える様なマネさえしなければ、問題ありません」
モーガンはそう言ってリリエルの方を見ると、リリエルは軽く肩をすくめた。
それを見た後モーガンは教室へ向かって走り始めた。
私はそれを見た後、マイナとリリエルに軽く一礼してからモーガンの後を追って行った。
そしてマックスも私同様に一礼してから走り始めるが、途中で止まり戻って行く。
「あの、よかったらうちのクラスの出し物に来てください」
そう言って、持っていたクラスの出し物のビラをマイナとリリエルに1枚渡し、再度一礼してから走り去った。
「へぇ~コスプレ&デザート喫茶ね。何か面白そうな出し物じゃないか。遅めのお昼をここでどうだい、マイナ?」
「そうですね。そろそろ歩き疲れたので、少し休める所に行きたいですね」
その後2人は、コスプレ&デザート喫茶の出し物をしている私たちのクラスへと向かい始めるのだった。
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「な、何だこの行列!?」
私とモーガン、それにマックスが教室へ戻って来た時には、教室の入口へと並ぶ長い行列が出来ていた。
「本当に凄い事になっていたのですね」
「嘘なんか言うかよ」
私とモーガンは、まさかの人気と行列に少し圧倒されていると、背後から声を掛けられて振り返る。
「おぉ、帰って来たのか2人共」
「フェルト」
「凄いだろこの人気」
「あぁ、開いた口が塞がらないくらい凄いよ」
「そうだろ、そうだろ。事前に色んな人脈に告知しておいて良かったよ。でも、まさかここまで人が来るとはね。女子の口コミって言うのは絶大だね~」
フェルトが関心する様に話していると、教室の方からコック姿のニックが顔を出して来た。
「おい、何油を売ってんだフェルト! サボってないでこっちを早く手伝え! それと帰って来たお前らも早くしろ!」
「はいはい、分かりましたよ」
そうフェルトが答えると、そのまま教室へと入って行く。
私とモーガンは、マックスに別室へと案内されてそこで各自担当衣装へと着替えて教室へと入ると、そこは物凄い数のお客さんが入っていたのだった。
物凄い人数だ、皆それぞれに接客しているけどマックスの言う通り足りてない。
そんな中、執事の服装で人一倍テキパキと物凄く仕事が出来る人物に私の目線が止まる。
まさかあの服装は、トウマ? 凄い、めちゃくちゃ仕事が出来る奴になっている。
普段のイメージとは違いトウマがその来ている服装らしく、執事の様に仕事をこなしていた事に、私は驚いてしまった。
そのまま私が意外な一面に驚いていると、執事服を着たトウマが私の方に近付いて来たので声を掛けた時だった。
「トウマ、お前凄い――」
「ん? あ! クリス! 久しぶりだな」
「えっ……な、何でレオンがその服着ているの? って言うかレオン!?」
私がトウマだと思っていた人物は、まさかのレオンであった。
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