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第207話 魔女の訪問
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「マイナ学院長、大丈夫ですか? 顔色が優れないようですが」
「……その方は本当にそう言ったのですか?」
「は、はい。逆に、そうとしか言ってくれないと教員からは報告を受けています」
デイビッドはマイナの体調を心配しながら、話を続けていた。
するとマイナは突然、デイビッドへと近付いて行き両手をデイビッドの両肩に置いた。
「いいですか、デイビッド副学院長」
「は、はい!」
「私は今日は不在。学院のどこにもいない。ただ、それだけをその人に伝えて下さい」
「え、ど、どうしてです? ご友人なのでは――」
「いいえ! その人は友人ではありません。いいですが、絶対に学院に入れないで下さい」
まさかの態度に動揺するデイビッドだったが、学院長であるマイナがそう言うのであれば従うしかないと思い、そのまま食い下がる事はなかった。
そしてデイビッドは、その事を伝えに行く為に学院長室を後にしようとした時だった。
「酷いじゃないか、マイナ。居ないなんて嘘を付くなんて」
「っ!?」
マイナとデイビッドは、その声に驚くと突然学院長室の扉が開く。
そして、黒髪のロングヘアーで、服装は紺色の長めで足元まであるワンピース姿の女性が入って来た。
「ここは、部外者立ち入り禁止のはず! どうして、ここまで入って来れているのですか」
デイビッドは、マイナの前へと立って突然入って来た女性へと問いかける。
するとその女性は、学院長室の物などをじろじろを見て回りながら答え始めた。
「一応部外者ではないんだけども、今は部外者ちゃ、部外者だね。入って来れたかの問いかけは簡単さ、私が魔法を使って認識を変えさせただけだからさ」
「そ、そんな事を!?」
「あ~大丈夫よ。もう解けているし、何も弊害はないから。貴方なら分かるわよね、マイナ」
そう問いかけられたマイナは、黙って目を逸らす様に俯いていた。
「マイナ学院長、どうしますか? 向こうは学院長を知っている様子ですが、勝手にここまで入られて、更には魔法を使用しているとならればこのままにしておく訳には行きませんよ」
「……」
「どうかご判断を」
デイビッドは小声でマイナへと話し掛けている時、女性はと言うと2人に背を向けて学院長室に掛けてある絵を見ていた。
そして暫く黙っていたマイナが口を開く。
「はぁ~分かりました。デイビッド副学院長、もうここまで来てしまったからには、もう対応の必要はありません」
「はい……え? 対応の必要はないですか?」
「えぇ。どちらにせよ、どうせあの人はここまで来たでしょうし、昔から逃げる事は出来ませんでしたし」
と、マイナが潔く諦めた感じに話し始めるとこちらに背を向けたままの女性が話し掛けて来た。
「よく覚えているじゃないか、マイナ。最初から普通にそうやって会ってくれれば、魔法も使う必要もなかったんだがな」
「いや、そもそも使わないで下さいよリリエル先生。それとも魔女リリエルと言った方がいいですか?」
マイナがリリエルと女性の名前を口にすると、リリエルは振り返り軽く肩をすくめると近くのソファーに座った。
「あ、あのマイナ学院長。こちらの方とは結局どう言うご関係なんですか?」
デイビッドが恐る恐るマイナとリリエルの関係を尋ねると、マイナはリリエルの方を見て答えた。
「昔、私が学院生の頃の担当教員だった人ですよ。まぁ、一時的な臨時教員でしたけどね」
「そう冷たい事を言わないでくれよ、マイナ」
「別に冷たい事は言ってないですよ。嫌な記憶を思い出しただけで、それが少し言葉に乗っただけですよリリエル先生」
「あの頃の貴方たちは問題児だったじゃない? だから、それ相応の対応をしただけよ」
「うっ……」
リリエルにそう言い返されると、マイナは何も言い返せず黙ってしまうのだった。
「まぁ貴方は、リーリアやティアより真面目だったし、どっちかと言うと巻き込まれる方が多かったわよね」
「その話はいいですよ。それで、そんな昔話をする為だけに、ここに来たんですかリリエル先生?」
「先生は別に付けなくてもいいわよ。そうね、ここに来たのは懐かしくて立ち寄ったと言うのもあるし、貴方たちにも会いって行こうと言うのもあるけども、一番は弟子の様子を見に来たのよ」
「で、弟子ですか!? リリエル先生、弟子なんていたんですか? しかも、この学院に?」
まさかの発言に、マイナは驚きソファーに手を付いて少し前のめりに問い返した。
リリエルは「先生はいらないと言ったのに」と呟きながら、何処からともなく右手に魔女の代名詞とも言える様な帽子を出現させ、頭に乗せた。
「と言うか、マイナ貴方老けたわね。今はもう40くらいかしら?」
「リリエル先生! 質問に答えて下さい!」
「そんなに驚く事? 弟子の1人くらい私にもいるわよ。まぁ弟子と言うより、弟子半人前と言う子だけどもね」
「だ、誰ですか? どの学年にいるんです?」
するとリリエルは立ち上がり、学院長室の扉へと歩いて行き途中で足を止めてマイナの方を向く。
「そんなに気になるなら、一緒に会いに行くかい? 何なら、さっきも言った懐かしい奴らも居るようだし、そいつらの顔を見に行くでもいいが」
「懐かしい奴ら?」
そうマイナは首を傾げたが、ひとまずはリリエルを1人にさせるのは良くないと思い、マイナはリリエルに付いて行くことにしたのだった。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
「おい、いつまでそこで隠れてるんだよ。早く来いよライト」
「ちょ! もう、その名前で呼ばないでよ。嫌な記憶を思い出すでしょ!」
「それじゃ、何て呼ぶのよティ」
「あー! その名前は絶対にダメでしょ! 貴方馬鹿なのリーリア」
「何でこんな歳になってまで、馬鹿呼ばわりされなきゃならないのよ。はぁ~じゃライトでいいでしょ。分からないわよ」
「ほ、本当にこんな変装で大丈夫なのリーリア」
「ほら名前、私はリア。貴方はライト。昔男子寮に忍び込んだ時みたいに呼ぶ」
「だから、そこまで言わないでよ! あれは仕方なくやったんじゃない」
リーリアとティアは、いつもの姿ではなく少し髪をまとめていたり、眼鏡を掛けていたりと少し変装している姿であった。
何故変装をしているかと言うと、これから王都メルト魔法学院の学院祭にお忍びで行く為だ。
リーリア自身は特に変装する事もないが、同行したいと駄々をこねて来たティアの為に、仕方なく付き合っているのであった。
ティアは今日の為に、自身の業務を完璧に終わらせ外出してきており、国王であり夫でもあるハンスにもこの事は伝えていた。
「それでハンスは来ないの?」
「彼は仕事が沢山あって無理なのよ。行きたいとは言っていたけどね」
「それは残念ね。まぁ国王だし、仕方ないわよね」
そんな事を話しながら2人は学院へと向けて歩き始める。
そして学院近くで、再度名前の呼び方などを確認し始めた。
「いい、今日は子供の様子を見に来たと言う事もあるけど、久々の学院を懐かしむ為でもあるからマイナにもバレない様にしている事を忘れないでよ」
「分かっているわよティア。気を付けるのは貴方の方なんだからね。それじゃ、今からティアの名前はライトで私はリアよ。いいライト?」
「りょ、了解リア」
「今からそんな緊張してどうするのよ。はぁ~先が思いやられるわ」
そのまま2人は、懐かしの母校でもある王都メルト魔法学院へと入って行くのだった。
「……その方は本当にそう言ったのですか?」
「は、はい。逆に、そうとしか言ってくれないと教員からは報告を受けています」
デイビッドはマイナの体調を心配しながら、話を続けていた。
するとマイナは突然、デイビッドへと近付いて行き両手をデイビッドの両肩に置いた。
「いいですか、デイビッド副学院長」
「は、はい!」
「私は今日は不在。学院のどこにもいない。ただ、それだけをその人に伝えて下さい」
「え、ど、どうしてです? ご友人なのでは――」
「いいえ! その人は友人ではありません。いいですが、絶対に学院に入れないで下さい」
まさかの態度に動揺するデイビッドだったが、学院長であるマイナがそう言うのであれば従うしかないと思い、そのまま食い下がる事はなかった。
そしてデイビッドは、その事を伝えに行く為に学院長室を後にしようとした時だった。
「酷いじゃないか、マイナ。居ないなんて嘘を付くなんて」
「っ!?」
マイナとデイビッドは、その声に驚くと突然学院長室の扉が開く。
そして、黒髪のロングヘアーで、服装は紺色の長めで足元まであるワンピース姿の女性が入って来た。
「ここは、部外者立ち入り禁止のはず! どうして、ここまで入って来れているのですか」
デイビッドは、マイナの前へと立って突然入って来た女性へと問いかける。
するとその女性は、学院長室の物などをじろじろを見て回りながら答え始めた。
「一応部外者ではないんだけども、今は部外者ちゃ、部外者だね。入って来れたかの問いかけは簡単さ、私が魔法を使って認識を変えさせただけだからさ」
「そ、そんな事を!?」
「あ~大丈夫よ。もう解けているし、何も弊害はないから。貴方なら分かるわよね、マイナ」
そう問いかけられたマイナは、黙って目を逸らす様に俯いていた。
「マイナ学院長、どうしますか? 向こうは学院長を知っている様子ですが、勝手にここまで入られて、更には魔法を使用しているとならればこのままにしておく訳には行きませんよ」
「……」
「どうかご判断を」
デイビッドは小声でマイナへと話し掛けている時、女性はと言うと2人に背を向けて学院長室に掛けてある絵を見ていた。
そして暫く黙っていたマイナが口を開く。
「はぁ~分かりました。デイビッド副学院長、もうここまで来てしまったからには、もう対応の必要はありません」
「はい……え? 対応の必要はないですか?」
「えぇ。どちらにせよ、どうせあの人はここまで来たでしょうし、昔から逃げる事は出来ませんでしたし」
と、マイナが潔く諦めた感じに話し始めるとこちらに背を向けたままの女性が話し掛けて来た。
「よく覚えているじゃないか、マイナ。最初から普通にそうやって会ってくれれば、魔法も使う必要もなかったんだがな」
「いや、そもそも使わないで下さいよリリエル先生。それとも魔女リリエルと言った方がいいですか?」
マイナがリリエルと女性の名前を口にすると、リリエルは振り返り軽く肩をすくめると近くのソファーに座った。
「あ、あのマイナ学院長。こちらの方とは結局どう言うご関係なんですか?」
デイビッドが恐る恐るマイナとリリエルの関係を尋ねると、マイナはリリエルの方を見て答えた。
「昔、私が学院生の頃の担当教員だった人ですよ。まぁ、一時的な臨時教員でしたけどね」
「そう冷たい事を言わないでくれよ、マイナ」
「別に冷たい事は言ってないですよ。嫌な記憶を思い出しただけで、それが少し言葉に乗っただけですよリリエル先生」
「あの頃の貴方たちは問題児だったじゃない? だから、それ相応の対応をしただけよ」
「うっ……」
リリエルにそう言い返されると、マイナは何も言い返せず黙ってしまうのだった。
「まぁ貴方は、リーリアやティアより真面目だったし、どっちかと言うと巻き込まれる方が多かったわよね」
「その話はいいですよ。それで、そんな昔話をする為だけに、ここに来たんですかリリエル先生?」
「先生は別に付けなくてもいいわよ。そうね、ここに来たのは懐かしくて立ち寄ったと言うのもあるし、貴方たちにも会いって行こうと言うのもあるけども、一番は弟子の様子を見に来たのよ」
「で、弟子ですか!? リリエル先生、弟子なんていたんですか? しかも、この学院に?」
まさかの発言に、マイナは驚きソファーに手を付いて少し前のめりに問い返した。
リリエルは「先生はいらないと言ったのに」と呟きながら、何処からともなく右手に魔女の代名詞とも言える様な帽子を出現させ、頭に乗せた。
「と言うか、マイナ貴方老けたわね。今はもう40くらいかしら?」
「リリエル先生! 質問に答えて下さい!」
「そんなに驚く事? 弟子の1人くらい私にもいるわよ。まぁ弟子と言うより、弟子半人前と言う子だけどもね」
「だ、誰ですか? どの学年にいるんです?」
するとリリエルは立ち上がり、学院長室の扉へと歩いて行き途中で足を止めてマイナの方を向く。
「そんなに気になるなら、一緒に会いに行くかい? 何なら、さっきも言った懐かしい奴らも居るようだし、そいつらの顔を見に行くでもいいが」
「懐かしい奴ら?」
そうマイナは首を傾げたが、ひとまずはリリエルを1人にさせるのは良くないと思い、マイナはリリエルに付いて行くことにしたのだった。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
「おい、いつまでそこで隠れてるんだよ。早く来いよライト」
「ちょ! もう、その名前で呼ばないでよ。嫌な記憶を思い出すでしょ!」
「それじゃ、何て呼ぶのよティ」
「あー! その名前は絶対にダメでしょ! 貴方馬鹿なのリーリア」
「何でこんな歳になってまで、馬鹿呼ばわりされなきゃならないのよ。はぁ~じゃライトでいいでしょ。分からないわよ」
「ほ、本当にこんな変装で大丈夫なのリーリア」
「ほら名前、私はリア。貴方はライト。昔男子寮に忍び込んだ時みたいに呼ぶ」
「だから、そこまで言わないでよ! あれは仕方なくやったんじゃない」
リーリアとティアは、いつもの姿ではなく少し髪をまとめていたり、眼鏡を掛けていたりと少し変装している姿であった。
何故変装をしているかと言うと、これから王都メルト魔法学院の学院祭にお忍びで行く為だ。
リーリア自身は特に変装する事もないが、同行したいと駄々をこねて来たティアの為に、仕方なく付き合っているのであった。
ティアは今日の為に、自身の業務を完璧に終わらせ外出してきており、国王であり夫でもあるハンスにもこの事は伝えていた。
「それでハンスは来ないの?」
「彼は仕事が沢山あって無理なのよ。行きたいとは言っていたけどね」
「それは残念ね。まぁ国王だし、仕方ないわよね」
そんな事を話しながら2人は学院へと向けて歩き始める。
そして学院近くで、再度名前の呼び方などを確認し始めた。
「いい、今日は子供の様子を見に来たと言う事もあるけど、久々の学院を懐かしむ為でもあるからマイナにもバレない様にしている事を忘れないでよ」
「分かっているわよティア。気を付けるのは貴方の方なんだからね。それじゃ、今からティアの名前はライトで私はリアよ。いいライト?」
「りょ、了解リア」
「今からそんな緊張してどうするのよ。はぁ~先が思いやられるわ」
そのまま2人は、懐かしの母校でもある王都メルト魔法学院へと入って行くのだった。
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