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第189話 学院対抗戦決着
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シニアランク女子の第1試合が白熱して終了した後、第2試合が開始された。
対戦カードは、特特別枠選手対シリウス魔法学院であった。
シリウス魔法学院の代表選手がここまで無敗の特別枠選手相手に奮闘するも、最後には一瞬の隙を付かれ特別枠選手に敗北してしまう。
だが、シリウス魔法学院の代表選手は全てを出し切り、こんな凄い相手と対戦出来た事に満足そうな顔をしていた。
そしてシニアランク女子の最終戦である、バーベル魔法学院とネアルガ魔法学院の対戦が始まろうとしていた。
学院対抗戦2日目最終戦と言う事もあり、大勢の観客たちが会場へとやって来ており数多くの声援が飛んでいた。
中でも、バーベル魔法学院の代表選手であるリオナ・スオールへの声援が多かった。
リオナの声援が多い理由としては、彼女が女子としては少ない武闘派の戦い方をし、その戦い方に惚れてしまった者たちが多い為である。
一部の者たちからリオナは『閃光の女神』と勝手に呼ばれており、その名前通りに彼女はスピードを活かし相手と戦うのである。
リオナは雷系の魔法を得意としており、魔力分類では魔力制御に長けている為、魔法で雷を体に一部纏いそれを魔力制御で瞬間的に移動や威力などを変化させ、そこに武術を組み合わせて相手と戦うのである。
その後、第3試合が開始されると早速リオナが両手足に雷を纏い、相手へと一気に攻め込む。
相手はリオナの特性は既に分析していたのか、壁で塞ぐとそこに向かい連続で魔法を放つ。
だが、その魔法にリオナは当たる事なく宙へと飛び上がり、そのまま雷を足から放出し一直線で相手の懐に飛び込み、そこから雷のスピードを活かした右アッパーを叩き込み吹き飛ばす。
リオナはそこで攻撃の手を緩めず、吹き飛ばした相手へと直ぐに追いつき連続で蹴り技を3発入れ、壁へと蹴り飛ばした。
それを見ていた観客たちはこれで決まりだなと思っていたが、壁へと飛ばされた選手は地面にうつ伏せに倒れていると、そこから生物の脱皮する様にその選手が中から現れた。
その光景に観客たちは驚いていたが、リオナは表情1つ変える事無く相手の出方を窺いつつ、纏っていた雷の放出量などを変化させていた。
すると相手選手が一気にリオナへと魔法攻撃を仕掛けて来たり、接近戦を持ち掛けて来たりすると、リオナは防戦一方の状態になる。
相手選手はこのまま攻め込めると感じ、一気に畳みかけようとした次の瞬間だった。
大きく腕を開き魔法を放とうとした一瞬の隙を付き、リオナは相手の腹部に対し両手を突きつけると電気ショックの様な電撃を放った。
直後相手選手は感電した様に、全く動けなくなってしまう。
そしてリオナは、両手を相手の腹部から離すと右手の雷の出力を上げ、勢いよく掌底打ちを叩き込み相手を吹き飛ばした。
相手はそのまま地面へと吹き飛ばされ、完全に動けなくなってしまい試合終了の合図が鳴るのであった。
こうしてシニアランク女子の最終試合は、バーベル魔法学院のリオナの勝利によって終了した。
その後、アナウンスにて最終結果の得点集計の為暫く待ち時間となるが、その間観客たちはこれまでの試合内容で盛り上がっていた。
『皆様、大変お待たせいたしました。学院対抗戦全日程が終了し、最終結果が確定いたしました』
観客たちはアナウンスに大きく歓声を上げる。
『ではこれより、学院対抗戦最終結果順位を発表させていただきます。会場の中央をご覧ください』
直後、会場の中央にて最終結果順位が表示された。
シニアランク試合終了時点
メルト魔法学院 6戦4勝2敗 +30ポイント
シリウス魔法学院 6戦3勝3敗 +10ポイント
バーグベル魔法学院 6戦2勝4敗 -10ポイント
クレイス魔法学院 6戦2勝4敗 -10ポイント
ネアルガ魔法学院 6戦1勝5敗 -20ポイント
特別枠選手 6戦6勝0敗
※特別枠選手に負けた学院はポイント減少なし
学院対抗戦 最終総合順位
1位 王都メルト魔法学院 360点
2位 シリウス魔法学院 350点
3位 バーグべル魔法学院 270点
3位 クレイス魔法学院 270点
5位 ネアルガ魔法学院 250点
最終総合順位の結果、王都メルト魔法学院の逆転優勝と言う形となった。
この結果に観客たちは大きく盛り上がり、そのまま表彰式と閉会式へと移り始めた。
表彰では出場した各学院の代表者にメダルを贈呈し、優勝校には優勝旗と優勝記念の盾が贈与された。
そして閉会式がそのまま始まり、開催場所のクリバンス王国のハンス国王から話が行われ、出場選手たちを労う言葉を掛けて将来を担う学院生たちを称賛し国王としての言葉を締めた。
その後は、各学院長たちから一言ずつ言葉があり、総括として優勝した王都メルト魔法学院長であるマイナが最後を締める言葉を述べて、閉会式は終了しようしていた。
「いや~今年の対抗戦は大白熱だったな~」
「そうだな。マジで手に汗握るって感じだな」
「逆転優勝ってのも凄かったな。俺的にはシリウスが勝つと思っていたけどな」
「俺は去年から今年はメルトが来ると思ってたぜ」
「嘘つけ、お前はバーベルが来年も優勝するって息巻いてじゃねぇか」
「う、うるせぇ! てか、結局特別枠選手って言うのは誰だったんだ?」
「確かに。特別枠だけ無敗だし、マジで強かったよな。誰だったか教えてくれねぇのかね?」
そんな声がちらほらと会場から出始めていると、代表選手たちの中でも同じような話が出始めていた。
そんな中、そのまま閉会式も終了となる寸前に忘れていたかの様にアナウンスが入るのであった。
『も、申し訳ありません! こちらの不手際で今回特別枠として出場していただいた、お二方を紹介させていただくのを忘れていました。本来であれば、表彰前に紹介させていただく予定でしたが、こちらの不手際でこの場で紹介と言う形をとらせていただきます。本当に申し訳ございません』
会場に流れたアナウンスの声は、物凄く焦って動揺しており会場にまで言わなくていい事まで口に出していた。
暫くすると、会場へ今回特別枠選手として出場していた2名が会場へと現れた。
現れた姿は未だにフードを身に纏っていたりと、完全に正体を明かしていない状態であった。
そうだよね。
さすがに最後まで正体を隠したまま終わる事はないと思ってたよ。
にしても、本当に誰なんだろうな? ダイモン先輩はオービン先輩じゃないかと予想してたらしいけど、実際に戦ってそれはないと言ってたのはルーク経由で聞いたな。
ルーク自身も初めはオービン先輩と予想してたらしいけど、今のオービン先輩があんなに激しく動くはずはないから、私も違うと思うけど、そうすると誰なんだ?
あんなに強い人誰かいたか? ……てか、勝手に同じ学院生じゃないかと思っていたけど、そもそも学院生じゃないんじゃないか?
私は未だにアリスとして会場の中心におり、入場してきた特別枠選手の方を皆と同じ様に正体は誰なのか、興味津々の眼差しを向けていた。
そして遂にその正体が明かされるのであった。
『では改めまして、今回特別枠選手と出場していただいた方をご紹介させていただきます。まずは男子の方に参加していただいたのは、こちらの方です』
アナウンスの後、まずは1人がフードを脱ぎ顔に付けていた仮面をとって皆に素顔を見せると、大きく驚きの声が上がる。
その場に立っていたのは、何とアバン・フォークロスであった。
私はその姿を見て、自分の目を疑った。
な、ななな、何でお兄ちゃん!?
心の中で私が声を上げていると、周囲の皆は私とは別の意味で驚いていた。
アバンは数年前の学院対抗戦で無敗と言う記録を初めて作り出し、最強の学院生と呼ばれていた事を知っている者たちが多く、そのアバンが参加していた事に驚愕していたのだ。
会場がアバンに大きく驚いている中、アナウンスはもう1人の紹介に入っており、そのままもう1人の特別枠選手が正体を現す。
すると、その正体に先程のアバン以上の衝撃が会場中に広まった。
なんとそこに居たのは、クリバンス王国の王女であるティア・クリバンスであったのだ。
私は開いた口が塞がらずにいたが、ふとルークの方を見ると石の様に固まっており、微動だにしていなかった。
そ、そりゃ、自分の母親で急に出て来たらそうなるよね~……はぁ~どうなっているのよこれ~……
対戦カードは、特特別枠選手対シリウス魔法学院であった。
シリウス魔法学院の代表選手がここまで無敗の特別枠選手相手に奮闘するも、最後には一瞬の隙を付かれ特別枠選手に敗北してしまう。
だが、シリウス魔法学院の代表選手は全てを出し切り、こんな凄い相手と対戦出来た事に満足そうな顔をしていた。
そしてシニアランク女子の最終戦である、バーベル魔法学院とネアルガ魔法学院の対戦が始まろうとしていた。
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中でも、バーベル魔法学院の代表選手であるリオナ・スオールへの声援が多かった。
リオナの声援が多い理由としては、彼女が女子としては少ない武闘派の戦い方をし、その戦い方に惚れてしまった者たちが多い為である。
一部の者たちからリオナは『閃光の女神』と勝手に呼ばれており、その名前通りに彼女はスピードを活かし相手と戦うのである。
リオナは雷系の魔法を得意としており、魔力分類では魔力制御に長けている為、魔法で雷を体に一部纏いそれを魔力制御で瞬間的に移動や威力などを変化させ、そこに武術を組み合わせて相手と戦うのである。
その後、第3試合が開始されると早速リオナが両手足に雷を纏い、相手へと一気に攻め込む。
相手はリオナの特性は既に分析していたのか、壁で塞ぐとそこに向かい連続で魔法を放つ。
だが、その魔法にリオナは当たる事なく宙へと飛び上がり、そのまま雷を足から放出し一直線で相手の懐に飛び込み、そこから雷のスピードを活かした右アッパーを叩き込み吹き飛ばす。
リオナはそこで攻撃の手を緩めず、吹き飛ばした相手へと直ぐに追いつき連続で蹴り技を3発入れ、壁へと蹴り飛ばした。
それを見ていた観客たちはこれで決まりだなと思っていたが、壁へと飛ばされた選手は地面にうつ伏せに倒れていると、そこから生物の脱皮する様にその選手が中から現れた。
その光景に観客たちは驚いていたが、リオナは表情1つ変える事無く相手の出方を窺いつつ、纏っていた雷の放出量などを変化させていた。
すると相手選手が一気にリオナへと魔法攻撃を仕掛けて来たり、接近戦を持ち掛けて来たりすると、リオナは防戦一方の状態になる。
相手選手はこのまま攻め込めると感じ、一気に畳みかけようとした次の瞬間だった。
大きく腕を開き魔法を放とうとした一瞬の隙を付き、リオナは相手の腹部に対し両手を突きつけると電気ショックの様な電撃を放った。
直後相手選手は感電した様に、全く動けなくなってしまう。
そしてリオナは、両手を相手の腹部から離すと右手の雷の出力を上げ、勢いよく掌底打ちを叩き込み相手を吹き飛ばした。
相手はそのまま地面へと吹き飛ばされ、完全に動けなくなってしまい試合終了の合図が鳴るのであった。
こうしてシニアランク女子の最終試合は、バーベル魔法学院のリオナの勝利によって終了した。
その後、アナウンスにて最終結果の得点集計の為暫く待ち時間となるが、その間観客たちはこれまでの試合内容で盛り上がっていた。
『皆様、大変お待たせいたしました。学院対抗戦全日程が終了し、最終結果が確定いたしました』
観客たちはアナウンスに大きく歓声を上げる。
『ではこれより、学院対抗戦最終結果順位を発表させていただきます。会場の中央をご覧ください』
直後、会場の中央にて最終結果順位が表示された。
シニアランク試合終了時点
メルト魔法学院 6戦4勝2敗 +30ポイント
シリウス魔法学院 6戦3勝3敗 +10ポイント
バーグベル魔法学院 6戦2勝4敗 -10ポイント
クレイス魔法学院 6戦2勝4敗 -10ポイント
ネアルガ魔法学院 6戦1勝5敗 -20ポイント
特別枠選手 6戦6勝0敗
※特別枠選手に負けた学院はポイント減少なし
学院対抗戦 最終総合順位
1位 王都メルト魔法学院 360点
2位 シリウス魔法学院 350点
3位 バーグべル魔法学院 270点
3位 クレイス魔法学院 270点
5位 ネアルガ魔法学院 250点
最終総合順位の結果、王都メルト魔法学院の逆転優勝と言う形となった。
この結果に観客たちは大きく盛り上がり、そのまま表彰式と閉会式へと移り始めた。
表彰では出場した各学院の代表者にメダルを贈呈し、優勝校には優勝旗と優勝記念の盾が贈与された。
そして閉会式がそのまま始まり、開催場所のクリバンス王国のハンス国王から話が行われ、出場選手たちを労う言葉を掛けて将来を担う学院生たちを称賛し国王としての言葉を締めた。
その後は、各学院長たちから一言ずつ言葉があり、総括として優勝した王都メルト魔法学院長であるマイナが最後を締める言葉を述べて、閉会式は終了しようしていた。
「いや~今年の対抗戦は大白熱だったな~」
「そうだな。マジで手に汗握るって感じだな」
「逆転優勝ってのも凄かったな。俺的にはシリウスが勝つと思っていたけどな」
「俺は去年から今年はメルトが来ると思ってたぜ」
「嘘つけ、お前はバーベルが来年も優勝するって息巻いてじゃねぇか」
「う、うるせぇ! てか、結局特別枠選手って言うのは誰だったんだ?」
「確かに。特別枠だけ無敗だし、マジで強かったよな。誰だったか教えてくれねぇのかね?」
そんな声がちらほらと会場から出始めていると、代表選手たちの中でも同じような話が出始めていた。
そんな中、そのまま閉会式も終了となる寸前に忘れていたかの様にアナウンスが入るのであった。
『も、申し訳ありません! こちらの不手際で今回特別枠として出場していただいた、お二方を紹介させていただくのを忘れていました。本来であれば、表彰前に紹介させていただく予定でしたが、こちらの不手際でこの場で紹介と言う形をとらせていただきます。本当に申し訳ございません』
会場に流れたアナウンスの声は、物凄く焦って動揺しており会場にまで言わなくていい事まで口に出していた。
暫くすると、会場へ今回特別枠選手として出場していた2名が会場へと現れた。
現れた姿は未だにフードを身に纏っていたりと、完全に正体を明かしていない状態であった。
そうだよね。
さすがに最後まで正体を隠したまま終わる事はないと思ってたよ。
にしても、本当に誰なんだろうな? ダイモン先輩はオービン先輩じゃないかと予想してたらしいけど、実際に戦ってそれはないと言ってたのはルーク経由で聞いたな。
ルーク自身も初めはオービン先輩と予想してたらしいけど、今のオービン先輩があんなに激しく動くはずはないから、私も違うと思うけど、そうすると誰なんだ?
あんなに強い人誰かいたか? ……てか、勝手に同じ学院生じゃないかと思っていたけど、そもそも学院生じゃないんじゃないか?
私は未だにアリスとして会場の中心におり、入場してきた特別枠選手の方を皆と同じ様に正体は誰なのか、興味津々の眼差しを向けていた。
そして遂にその正体が明かされるのであった。
『では改めまして、今回特別枠選手と出場していただいた方をご紹介させていただきます。まずは男子の方に参加していただいたのは、こちらの方です』
アナウンスの後、まずは1人がフードを脱ぎ顔に付けていた仮面をとって皆に素顔を見せると、大きく驚きの声が上がる。
その場に立っていたのは、何とアバン・フォークロスであった。
私はその姿を見て、自分の目を疑った。
な、ななな、何でお兄ちゃん!?
心の中で私が声を上げていると、周囲の皆は私とは別の意味で驚いていた。
アバンは数年前の学院対抗戦で無敗と言う記録を初めて作り出し、最強の学院生と呼ばれていた事を知っている者たちが多く、そのアバンが参加していた事に驚愕していたのだ。
会場がアバンに大きく驚いている中、アナウンスはもう1人の紹介に入っており、そのままもう1人の特別枠選手が正体を現す。
すると、その正体に先程のアバン以上の衝撃が会場中に広まった。
なんとそこに居たのは、クリバンス王国の王女であるティア・クリバンスであったのだ。
私は開いた口が塞がらずにいたが、ふとルークの方を見ると石の様に固まっており、微動だにしていなかった。
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