131 / 564
第130話 アバンの決断
しおりを挟む
「……っん」
ルークが意識を取り戻した時、目の前にはトウマやペイルたちが同じ様に倒れていた。
体に力をいれ何とか起き上がるも、体が上手く動かせずにいた。
だが少しずつ動かせるようなって来たので、ルークは歯を食いしばりながら力を入れて立ち上がり、一番近くにいるトウマの元へと近付きトウマの体をゆする。
するとトウマの意識が戻り目を開ける。
「……ルーク」
「トウマ。起きれるか?」
ルークは倒れているトウマに手を差し伸べ、トウマはその手を掴み起き上がる。
「何が起きたんだ?」
「あいつの攻撃だ。あの攻撃はただの打撃じゃなかったんだよ」
「どう言う事だよ、ルーク?」
ルーク曰く、バベッチの攻撃は傍から見れば魔力創造から魔力技量、魔力質量を使いゴーレムを動かす様に岩で薔薇のつるに見立てた物で打撃攻撃を仕掛けて来ていた。
だが、実際にそれを受けると別の攻撃もされていたとルークは語る。
簡単に言えば、打撃時に魔力付与をさせられていたのだ。
バベッチは、打撃で直接的な攻撃を与えつつも、同時にあのつるから魔力を攻撃を受ける、または防御する自分たちに魔力を無関係に与え続けていたのだ。
魔力付与と言うのは基本的に相手にメリットがない事で、戦闘で魔力を消費する相手にとっては回復してもらっているのと同じである。
だがそれは、相手が魔力消費をし続けていればの話である。
要は、許容量を超える魔力は毒でしかないという事だ。
バベッチはルークたちに魔力を極力使わせない様に、あの様な乱雑な攻撃を仕掛けることで身動きを取らせない様にして魔力を付与し続けることで、ルークたちの魔力許容量を超えさせたのだ。
魔力許容量が超えれば、体は自動的に減らそうと働き動きが鈍くなり、動きずらくになりそのまま魔力量が許容量になるまで動けなくなると言う状態になるのだ。
「でも、ほとんど直接的な打撃をあのつるで受けてなかったぞ。それよりか、あのペイルって人が途中で俺たちを守る様に魔法を使ってもいたぞ」
「たぶんあいつは最初から魔力許容量超過を狙っていたんじゃないか? 地形も俺たちを中心にくぼみを作る様になっているし、魔力を周囲に付与し続ければ自然とこのくぼみの中心にいる俺たちに魔力が集まってくるしな」
「信じられねえ……そんな事まで考えて攻撃してたって言うのかよ」
「あくまで予想だ。現に、体もさっきよりも動かしやすいしあまり痛みもない」
ルークの言葉にトウマも両手をグーパーさせながら実感し「確かに」と呟く。
するとルークは周囲を見て、ペイルたちがまだ起き上がっていない事を確認する。
「トウマ。もう動けるな」
「え? ま、まぁ。一応は」
「よし、ならあいつを追うぞ」
「はぁ? 追う!?」
まさかの発言にトウマは驚くが、ルークは至って真面目な顔をしてトウマに話し掛けていた。
「当然だろ、俺たちは元々クリスを追って来たんだ。それにトウマも見たろ、あいつの後ろにクリスが抱えられていた所を」
「っ、そうだが、ならこの人たちを起こして一緒に追うべきだろ? あんな強い奴がいるんだ、俺たちだけじゃどうしようもないだろ」
「ならトウマはその人たちを起こしてから来てくれ、俺は先にあいつらを、クリスを追う。まだそう遠くに行ってないはずだ、これを逃す訳にはいかない」
ルークはそう言ってトウマから離れバベッチたちを追うとしたが、トウマがルークの腕を掴む。
「待てルーク! お前やっぱり少し変だぞ。いつもなら、もう少し冷静に行動するのに今回のクリスに関しては突っ走りすぎだ。あいつを助けたいのは分かるし、俺も助けたい気持ちは一緒だ。だから、少し落ち着け」
「落ち着け? 俺は冷静だ。ここでクリスを見失えば、もう助けられないかもしれないからこそ急いでるんだろうが!」
「だからって1人で行くな! 相手は街で見る盗みを働く奴らと同じじゃないんだ! 下手したら、死ぬ危険があるんだぞ!」
「……分かってるよ。でも、それはクリスも一緒だ。今一番危険なのはクリスだ。だから、一刻も早く助け出してやるんだろうが」
そのままルークとトウマは意見を言い合って、相手の顔を見続けているとトウマが視線をずらし大きなため息をつく。
「お前は言い出したら聞かないよな。全くよ、1人で行かせるかよ。俺も一緒に行く」
「っ!」
「何驚いた顔してるんだよ!」
トウマはルークの肩を軽く殴り、横に並んだ。
「前に言ったろ、1人で何でも抱えんなって。俺はお前を親友だと思ってんだ、当然クリスもな」
「トウマ」
「ほら、さっさと行くんだろ」
トウマはルークの背中を軽く叩くとルークは押される様に一歩を踏み出す。
そのままトウマの方を見て一度頷き、バベッチの後を追って行きトウマも一緒に走り出した。
その直後、倒れていたアバンの意識が戻る。
「……くそっ……あんな攻撃のされ方は初めてだ……」
アバンは既にルークと同じようにバベッチの攻撃について検討がついていた。
体を起こし周囲を見た時にルークとトウマがいない事に気付き、周囲を探すもどこに居ないと分かる。
「(まさかあいつら、追ってたんじゃないだろうな……と言うか、何故アリスが攫われているんだ)」
アバンはルークたちの事を考えた直後に、妹であるアリスが攫われた1人である事実に衝撃を受けていた。
その時アバンは、相手へと自分の無力さに憤っていた。
「(俺の妹に手を出すとは許さん……何よりも、妹の危機に何も出来なかった俺自身が許せない! あの時動揺してしまって、相手のされるがままにされて何してるんだ俺は! 何の為に王国兵になったんだ! 妹も守れないで何が王国兵だ!)」
自身の手を力いっぱい握り締め、歯を食いしばっていた。
そして握り締めた手を開き、視線を倒れているペイルと王国兵の方へと向けペイルの方へと近付いて行く。
息がある事を確認しアバンは魔力でゴーレムを造り出し、ペイルを壁際に運ばせる。
そのままもう1人の王国兵にも同じ様な事をし、ゴーレムでペイルの横へと運ばせアバンはペイルの体を揺さぶった。
「ペイル小隊長、ペイル小隊長」
「んっ……アバンか? 大丈夫か?」
「はい。ペイル小隊長が庇ってくれたおかげで軽傷で済みました」
「それなら良かった」
ペイルは横にもう1人の王国兵がいる事を確認し、アバンへと視線を戻した。
「状況は?」
その問いかけにアバンは、自分たちを襲った者たちがいない事とルークとトウマがいない事を伝える。
ペイルは「分かりました」と答え、この後の行動を伝えようとする前にアバンがそれを遮る様にペイルの名を呼ぶ。
何事かとペイルは話すのをやめ、アバンの方を向く。
「俺はこれからあいつを追います。第二王子とその友人もあいつを……いや、攫われた俺の弟を追っていたんで、俺も追います」
「っ!」
「ペイル小隊長が言いたい事は分かっています。これは完全に違反行動です。ですが、それを承知の上で申し上げています」
「……この状況で違反行動をすれば、君の訓練兵としての資格はく奪は免れないですよ。それよりか、僕がそんな事はさせません」
ペイルは立ち上がろうとするも、体に完全に力が入らないのか壁に寄りかかったまま立っている状態であった。
だが顔はアバンを睨む様に見つめていた。
アバンはそんな視線に臆することなく、発言は撤回はしなかった。
「家族が攫われた状況でじっとしている事が出来ないのです。何より、家族の危機に何も出来ない自分が許せないんです」
「どんな理由であろうとも、例外はありません。君は現状サスト隊長配下にいる、1人の王国兵なのです。指示には従って下さい」
「すいません、それは出来ません」
「そうですか……なら力ずくで止めます!」
ペイルは片手をアバンに突き出し、魔法を放とうとするもアバンはそれを予期していたのかペイルの背後からゴーレムを造り出し身動きを封じた。
「どんな処罰も受ける覚悟です。それに、俺が先程放った小型ゴーレムがサスト隊長の班とカビル中隊長とエス中隊長の班と遭遇したので、こちらに誘導してます。時期にここに辿り着くはずです。隊長たちにはありのままを伝えてもらって結構です。本当に申し訳ありません」
アバンはそう言って、深く頭を下げた後ペイルに背を向けて走り去った。
「待つんだアバン!」
ペイルが身動き取れないまま大声で叫ぶも、アバンは止まらず走って行ってしまうのだった。
ルークが意識を取り戻した時、目の前にはトウマやペイルたちが同じ様に倒れていた。
体に力をいれ何とか起き上がるも、体が上手く動かせずにいた。
だが少しずつ動かせるようなって来たので、ルークは歯を食いしばりながら力を入れて立ち上がり、一番近くにいるトウマの元へと近付きトウマの体をゆする。
するとトウマの意識が戻り目を開ける。
「……ルーク」
「トウマ。起きれるか?」
ルークは倒れているトウマに手を差し伸べ、トウマはその手を掴み起き上がる。
「何が起きたんだ?」
「あいつの攻撃だ。あの攻撃はただの打撃じゃなかったんだよ」
「どう言う事だよ、ルーク?」
ルーク曰く、バベッチの攻撃は傍から見れば魔力創造から魔力技量、魔力質量を使いゴーレムを動かす様に岩で薔薇のつるに見立てた物で打撃攻撃を仕掛けて来ていた。
だが、実際にそれを受けると別の攻撃もされていたとルークは語る。
簡単に言えば、打撃時に魔力付与をさせられていたのだ。
バベッチは、打撃で直接的な攻撃を与えつつも、同時にあのつるから魔力を攻撃を受ける、または防御する自分たちに魔力を無関係に与え続けていたのだ。
魔力付与と言うのは基本的に相手にメリットがない事で、戦闘で魔力を消費する相手にとっては回復してもらっているのと同じである。
だがそれは、相手が魔力消費をし続けていればの話である。
要は、許容量を超える魔力は毒でしかないという事だ。
バベッチはルークたちに魔力を極力使わせない様に、あの様な乱雑な攻撃を仕掛けることで身動きを取らせない様にして魔力を付与し続けることで、ルークたちの魔力許容量を超えさせたのだ。
魔力許容量が超えれば、体は自動的に減らそうと働き動きが鈍くなり、動きずらくになりそのまま魔力量が許容量になるまで動けなくなると言う状態になるのだ。
「でも、ほとんど直接的な打撃をあのつるで受けてなかったぞ。それよりか、あのペイルって人が途中で俺たちを守る様に魔法を使ってもいたぞ」
「たぶんあいつは最初から魔力許容量超過を狙っていたんじゃないか? 地形も俺たちを中心にくぼみを作る様になっているし、魔力を周囲に付与し続ければ自然とこのくぼみの中心にいる俺たちに魔力が集まってくるしな」
「信じられねえ……そんな事まで考えて攻撃してたって言うのかよ」
「あくまで予想だ。現に、体もさっきよりも動かしやすいしあまり痛みもない」
ルークの言葉にトウマも両手をグーパーさせながら実感し「確かに」と呟く。
するとルークは周囲を見て、ペイルたちがまだ起き上がっていない事を確認する。
「トウマ。もう動けるな」
「え? ま、まぁ。一応は」
「よし、ならあいつを追うぞ」
「はぁ? 追う!?」
まさかの発言にトウマは驚くが、ルークは至って真面目な顔をしてトウマに話し掛けていた。
「当然だろ、俺たちは元々クリスを追って来たんだ。それにトウマも見たろ、あいつの後ろにクリスが抱えられていた所を」
「っ、そうだが、ならこの人たちを起こして一緒に追うべきだろ? あんな強い奴がいるんだ、俺たちだけじゃどうしようもないだろ」
「ならトウマはその人たちを起こしてから来てくれ、俺は先にあいつらを、クリスを追う。まだそう遠くに行ってないはずだ、これを逃す訳にはいかない」
ルークはそう言ってトウマから離れバベッチたちを追うとしたが、トウマがルークの腕を掴む。
「待てルーク! お前やっぱり少し変だぞ。いつもなら、もう少し冷静に行動するのに今回のクリスに関しては突っ走りすぎだ。あいつを助けたいのは分かるし、俺も助けたい気持ちは一緒だ。だから、少し落ち着け」
「落ち着け? 俺は冷静だ。ここでクリスを見失えば、もう助けられないかもしれないからこそ急いでるんだろうが!」
「だからって1人で行くな! 相手は街で見る盗みを働く奴らと同じじゃないんだ! 下手したら、死ぬ危険があるんだぞ!」
「……分かってるよ。でも、それはクリスも一緒だ。今一番危険なのはクリスだ。だから、一刻も早く助け出してやるんだろうが」
そのままルークとトウマは意見を言い合って、相手の顔を見続けているとトウマが視線をずらし大きなため息をつく。
「お前は言い出したら聞かないよな。全くよ、1人で行かせるかよ。俺も一緒に行く」
「っ!」
「何驚いた顔してるんだよ!」
トウマはルークの肩を軽く殴り、横に並んだ。
「前に言ったろ、1人で何でも抱えんなって。俺はお前を親友だと思ってんだ、当然クリスもな」
「トウマ」
「ほら、さっさと行くんだろ」
トウマはルークの背中を軽く叩くとルークは押される様に一歩を踏み出す。
そのままトウマの方を見て一度頷き、バベッチの後を追って行きトウマも一緒に走り出した。
その直後、倒れていたアバンの意識が戻る。
「……くそっ……あんな攻撃のされ方は初めてだ……」
アバンは既にルークと同じようにバベッチの攻撃について検討がついていた。
体を起こし周囲を見た時にルークとトウマがいない事に気付き、周囲を探すもどこに居ないと分かる。
「(まさかあいつら、追ってたんじゃないだろうな……と言うか、何故アリスが攫われているんだ)」
アバンはルークたちの事を考えた直後に、妹であるアリスが攫われた1人である事実に衝撃を受けていた。
その時アバンは、相手へと自分の無力さに憤っていた。
「(俺の妹に手を出すとは許さん……何よりも、妹の危機に何も出来なかった俺自身が許せない! あの時動揺してしまって、相手のされるがままにされて何してるんだ俺は! 何の為に王国兵になったんだ! 妹も守れないで何が王国兵だ!)」
自身の手を力いっぱい握り締め、歯を食いしばっていた。
そして握り締めた手を開き、視線を倒れているペイルと王国兵の方へと向けペイルの方へと近付いて行く。
息がある事を確認しアバンは魔力でゴーレムを造り出し、ペイルを壁際に運ばせる。
そのままもう1人の王国兵にも同じ様な事をし、ゴーレムでペイルの横へと運ばせアバンはペイルの体を揺さぶった。
「ペイル小隊長、ペイル小隊長」
「んっ……アバンか? 大丈夫か?」
「はい。ペイル小隊長が庇ってくれたおかげで軽傷で済みました」
「それなら良かった」
ペイルは横にもう1人の王国兵がいる事を確認し、アバンへと視線を戻した。
「状況は?」
その問いかけにアバンは、自分たちを襲った者たちがいない事とルークとトウマがいない事を伝える。
ペイルは「分かりました」と答え、この後の行動を伝えようとする前にアバンがそれを遮る様にペイルの名を呼ぶ。
何事かとペイルは話すのをやめ、アバンの方を向く。
「俺はこれからあいつを追います。第二王子とその友人もあいつを……いや、攫われた俺の弟を追っていたんで、俺も追います」
「っ!」
「ペイル小隊長が言いたい事は分かっています。これは完全に違反行動です。ですが、それを承知の上で申し上げています」
「……この状況で違反行動をすれば、君の訓練兵としての資格はく奪は免れないですよ。それよりか、僕がそんな事はさせません」
ペイルは立ち上がろうとするも、体に完全に力が入らないのか壁に寄りかかったまま立っている状態であった。
だが顔はアバンを睨む様に見つめていた。
アバンはそんな視線に臆することなく、発言は撤回はしなかった。
「家族が攫われた状況でじっとしている事が出来ないのです。何より、家族の危機に何も出来ない自分が許せないんです」
「どんな理由であろうとも、例外はありません。君は現状サスト隊長配下にいる、1人の王国兵なのです。指示には従って下さい」
「すいません、それは出来ません」
「そうですか……なら力ずくで止めます!」
ペイルは片手をアバンに突き出し、魔法を放とうとするもアバンはそれを予期していたのかペイルの背後からゴーレムを造り出し身動きを封じた。
「どんな処罰も受ける覚悟です。それに、俺が先程放った小型ゴーレムがサスト隊長の班とカビル中隊長とエス中隊長の班と遭遇したので、こちらに誘導してます。時期にここに辿り着くはずです。隊長たちにはありのままを伝えてもらって結構です。本当に申し訳ありません」
アバンはそう言って、深く頭を下げた後ペイルに背を向けて走り去った。
「待つんだアバン!」
ペイルが身動き取れないまま大声で叫ぶも、アバンは止まらず走って行ってしまうのだった。
0
お気に入りに追加
122
あなたにおすすめの小説
【完結】ヒロインに転生しましたが、モブのイケオジが好きなので、悪役令嬢の婚約破棄を回避させたつもりが、やっぱり婚約破棄されている。
樹結理(きゆり)
恋愛
「アイリーン、貴女との婚約は破棄させてもらう」
大勢が集まるパーティの場で、この国の第一王子セルディ殿下がそう宣言した。
はぁぁあ!? なんでどうしてそうなった!!
私の必死の努力を返してー!!
乙女ゲーム『ラベルシアの乙女』の世界に転生してしまった日本人のアラサー女子。
気付けば物語が始まる学園への入学式の日。
私ってヒロインなの!?攻略対象のイケメンたちに囲まれる日々。でも!私が好きなのは攻略対象たちじゃないのよー!!
私が好きなのは攻略対象でもなんでもない、物語にたった二回しか出てこないイケオジ!
所謂モブと言っても過言ではないほど、関わることが少ないイケオジ。
でもでも!せっかくこの世界に転生出来たのなら何度も見たイケメンたちよりも、レアなイケオジを!!
攻略対象たちや悪役令嬢と友好的な関係を築きつつ、悪役令嬢の婚約破棄を回避しつつ、イケオジを狙う十六歳、侯爵令嬢!
必死に悪役令嬢の婚約破棄イベントを回避してきたつもりが、なんでどうしてそうなった!!
やっぱり婚約破棄されてるじゃないのー!!
必死に努力したのは無駄足だったのか!?ヒロインは一体誰と結ばれるのか……。
※この物語は作者の世界観から成り立っております。正式な貴族社会をお望みの方はご遠慮ください。
※この作品は小説家になろう、カクヨムで完結済み。
【完結】もう無理して私に笑いかけなくてもいいですよ?
冬馬亮
恋愛
公爵令嬢のエリーゼは、遅れて出席した夜会で、婚約者のオズワルドがエリーゼへの不満を口にするのを偶然耳にする。
オズワルドを愛していたエリーゼはひどくショックを受けるが、悩んだ末に婚約解消を決意する。だが、喜んで受け入れると思っていたオズワルドが、なぜか婚約解消を拒否。関係の再構築を提案する。その後、プレゼント攻撃や突撃訪問の日々が始まるが、オズワルドは別の令嬢をそばに置くようになり・・・
「彼女は友人の妹で、なんとも思ってない。オレが好きなのはエリーゼだ」
「私みたいな女に無理して笑いかけるのも限界だって夜会で愚痴をこぼしてたじゃないですか。よかったですね、これでもう、無理して私に笑いかけなくてよくなりましたよ」
全ルートで破滅予定の侯爵令嬢ですが、王子を好きになってもいいですか?
紅茶ガイデン
恋愛
「ライラ=コンスティ。貴様は許されざる大罪を犯した。聖女候補及び私の婚約者候補から除名され、重刑が下されるだろう」
……カッコイイ。
画面の中で冷ややかに断罪している第一王子、ルーク=ヴァレンタインに見惚れる石上佳奈。
彼女は乙女ゲーム『ガイディングガーディアン』のメインヒーローにリア恋している、ちょっと残念なアラサー会社員だ。
仕事の帰り道で不慮の事故に巻き込まれ、気が付けば乙女ゲームの悪役令嬢ライラとして生きていた。
十二歳のある朝、佳奈の記憶を取り戻したライラは自分の運命を思い出す。ヒロインが全てのどのエンディングを迎えても、必ずライラは悲惨な末路を辿るということを。
当然破滅の道の回避をしたいけれど、それにはルークの抱える秘密も関わってきてライラは頭を悩ませる。
十五歳を迎え、ゲームの舞台であるミリシア学園に通うことになったライラは、まずは自分の体制を整えることを目標にする。
そして二年目に転入してくるヒロインの登場におびえつつ、やがて起きるであろう全ての問題を解決するために、一つの決断を下すことになる。
※小説家になろう様にも掲載しています。
性悪という理由で婚約破棄された嫌われ者の令嬢~心の綺麗な者しか好かれない精霊と友達になる~
黒塔真実
恋愛
公爵令嬢カリーナは幼い頃から後妻と義妹によって悪者にされ孤独に育ってきた。15歳になり入学した王立学園でも、悪知恵の働く義妹とカリーナの婚約者でありながら義妹に洗脳されている第二王子の働きにより、学園中の嫌われ者になってしまう。しかも再会した初恋の第一王子にまで軽蔑されてしまい、さらに止めの一撃のように第二王子に「性悪」を理由に婚約破棄を宣言されて……!? 恋愛&悪が報いを受ける「ざまぁ」もの!! ※※※主人公は最終的にチート能力に目覚めます※※※アルファポリスオンリー※※※皆様の応援のおかげで第14回恋愛大賞で奨励賞を頂きました。ありがとうございます※※※
すみません、すっきりざまぁ終了したのでいったん完結します→※書籍化予定部分=【本編】を引き下げます。【番外編】追加予定→ルシアン視点追加→最新のディー視点の番外編は書籍化関連のページにて、アンケートに答えると読めます!!
家族と移住した先で隠しキャラ拾いました
狭山ひびき@バカふり160万部突破
恋愛
「はい、ちゅーもーっく! 本日わたしは、とうとう王太子殿下から婚約破棄をされました! これがその証拠です!」
ヴィルヘルミーネ・フェルゼンシュタインは、そう言って家族に王太子から届いた手紙を見せた。
「「「やっぱりかー」」」
すぐさま合いの手を入れる家族は、前世から家族である。
日本で死んで、この世界――前世でヴィルヘルミーネがはまっていた乙女ゲームの世界に転生したのだ。
しかも、ヴィルヘルミーネは悪役令嬢、そして家族は当然悪役令嬢の家族として。
ゆえに、王太子から婚約破棄を突きつけられることもわかっていた。
前世の記憶を取り戻した一年前から準備に準備を重ね、婚約破棄後の身の振り方を決めていたヴィルヘルミーネたちは慌てず、こう宣言した。
「船に乗ってシュティリエ国へ逃亡するぞー!」「「「おー!」」」
前世も今も、実に能天気な家族たちは、こうして断罪される前にそそくさと海を挟んだ隣国シュティリエ国へ逃亡したのである。
そして、シュティリエ国へ逃亡し、新しい生活をはじめた矢先、ヴィルヘルミーネは庭先で真っ黒い兎を見つけて保護をする。
まさかこの兎が、乙女ゲームのラスボスであるとは気づかづに――
破滅ルートを全力で回避したら、攻略対象に溺愛されました
平山和人
恋愛
転生したと気付いた時から、乙女ゲームの世界で破滅ルートを回避するために、攻略対象者との接点を全力で避けていた。
王太子の求婚を全力で辞退し、宰相の息子の売り込みを全力で拒否し、騎士団長の威圧を全力で受け流し、攻略対象に顔さえ見せず、隣国に留学した。
ヒロインと王太子が婚約したと聞いた私はすぐさま帰国し、隠居生活を送ろうと心に決めていた。
しかし、そんな私に転生者だったヒロインが接触してくる。逆ハールートを送るためには私が悪役令嬢である必要があるらしい。
ヒロインはあの手この手で私を陥れようとしてくるが、私はそのたびに回避し続ける。私は無事平穏な生活を送れるのだろうか?
雪解けの白い結婚 〜触れることもないし触れないでほしい……からの純愛!?〜
川奈あさ
恋愛
セレンは前世で夫と友人から酷い裏切りを受けたレスられ・不倫サレ妻だった。
前世の深い傷は、転生先の心にも残ったまま。
恋人も友人も一人もいないけれど、大好きな魔法具の開発をしながらそれなりに楽しい仕事人生を送っていたセレンは、祖父のために結婚相手を探すことになる。
だけど凍り付いた表情は、舞踏会で恐れられるだけで……。
そんな時に出会った壁の花仲間かつ高嶺の花でもあるレインに契約結婚を持ちかけられる。
「私は貴女に触れることもないし、私にも触れないでほしい」
レインの条件はひとつ、触らないこと、触ることを求めないこと。
実はレインは女性に触れられると、身体にひどいアレルギー症状が出てしまうのだった。
女性アレルギーのスノープリンス侯爵 × 誰かを愛することが怖いブリザード令嬢。
過去に深い傷を抱えて、人を愛することが怖い。
二人がゆっくり夫婦になっていくお話です。
王子殿下の慕う人
夕香里
恋愛
エレーナ・ルイスは小さい頃から兄のように慕っていた王子殿下が好きだった。
しかし、ある噂と事実を聞いたことで恋心を捨てることにしたエレーナは、断ってきていた他の人との縁談を受けることにするのだが──?
「どうして!? 殿下には好きな人がいるはずなのに!!」
好きな人がいるはずの殿下が距離を縮めてくることに戸惑う彼女と、我慢をやめた王子のお話。
※小説家になろうでも投稿してます
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる