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第86話 大運動会⑥~捨て身の『騎馬戦』そして『代表戦』へ~

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「わあ~~あ……ねっむい……」
「少しは、自分の足であるけよイルダ」

 と言って、マルロスが寝ボケているイルダの背中を押しながら競技場の通路を歩いていた。
 そして通路を通って競技場へと出ると、既に第9競技が開始されている時であった。

「やっと起きたのか。本当にお前は夜行性だな、イルダ」
「んぅ……あれ? もう出番?」
「次の競技だよ。だから、君を自分が起こしに行ったんだ。さっきも説明したろ」
「そうだっけ?」

 イルダは、話し掛けて来たエメルを無視し未だに眠そうな表情で、目をこすりながらマルロスと話す。
 その事にエメルは怒るが、全く相手にされないと言うより、イルダが寝ボケ過ぎて相手にしている方が馬鹿らしく思えた為エメルも口を閉じた。

「おはよう、イルダ。寝てる所すまないね。でも、もうすぐ『代表戦』だし、少しは目を覚ましておいてほしいからさ」
「……オービン。うんっ……分かった……」

 そう言ってイルダはフラフラと、来た道を戻って行った。
 するとオービンが、副寮長でもあるマルロスに「後は頼んでも大丈夫?」と聞くと、頷いて答えイルダの後を追っていた。

「おいおい、本当に大丈夫かよイルダの奴はよ」
「問題ないよ、彼も俺たちと同じ寮長なんだから。それよりダイモンの方こそ、準備はいいのかい?」

 オービンにそう問われると、ダイモンは右の拳で左掌を殴る様な動作をして「もちろんだ」と答えた。

「それじゃ、ミカの雄姿でも見届けようか」

 するとダイモンが、突然第9競技のルールの事を聞いていたので、オービンが答えようとするとエメルが割って入って来て、代わりに説明してくれた。
 第9競技『騎馬戦』のルールは、1機4人で1学年3機ある状態で騎馬の崩壊、相手機の全滅、または陣地のフラッグの旗が取られたら負けと言うものだ。

 各機は、上に乗る人物が鉢巻を巻いておりそれを取られたら撃破とみなされるもので、上に乗る人物は魔法使用を禁止されている。
 その為騎馬となる、3名が魔法や魔力分類を使用し相手の騎馬を攻撃し、隙を作った所で上に乗る人物が相手の鉢巻を取るというのが、1つの攻め方。
 もう1つの攻め方としては、相手陣地にあるフラッグの旗を奪う事で、取られた学年はその時点で敗北となる。
 そのルールがあるので、基本的には騎馬は足が速い人物や強化系の魔法を使える人物が選ばれるらしい。
 だが、基本的にはルールはそれだけなので、それを守った上教員たちに止められなければどんなことをしても良いとされている競技でもある。

「と、ミカロスに説明されただろ、ダイモン」
「うっ……俺様は、難しい事が直ぐに理解出来ないだけだ」
「は~これだから、脳筋は」
「なんだと、エメル!」

 2人が喧嘩を始めそうになると、オービンが手を叩いて2人の視線を向かせた。

「2人共、今はミカが競技に出て頑張ってるんだ。一緒に見ようぜ、俺たちの参謀長が体を張る姿をさ」

 すると2人は黙って、視線を競技の方へと向けた。
 その頃、『騎馬戦』はと言うと開始の合図と共に、第3学年の1機が第1学年に単身で乗り込むと、第1学年は全機で対応し始める。
 だが、その後ろから更に第3学年のもう1機が突っ込み、第1学年の1機を撃破するとそこで出来た隙を付いて、更にもう1機撃破する。
 それを見て、第2学年の1機が薄手となった第3学年陣地へと攻め込もうとするが、それをトウマたちが止めた。
 直後、今まで第1学年へと攻め込んでいた第3学年が一瞬で戻って来ているのを目にして、驚いていた。

「ほぉ、本当に止める奴がいるとは。だが、その体勢じゃ君が無防備だよ」

 ミカロスが小さくそれを口にした直後、第3学年の2機が一瞬でトウマたちの元へと近付き、トウマともう1機の鉢巻を狙い手を伸ばす。
 トウマは間一髪前のシンリの肩に掴まりつつ、体を横へ落ちるじゃないかと言う所までと倒しかわすが、もう1機の鉢巻は取られてしまう。
 攻め入って来た第3学年の2機は、再びミカロスの元へと戻って行くと、トウマも姿勢を戻し陣地にいるプロンスの騎馬の元へと戻った。

「もう1機やられたぞ! てか、あの先輩たち速過ぎだろ!」
「ロムロスの言った通りだな。先輩たちは足を活かした騎馬を作り、一気に勝負を着けに来るって」
「このままじゃ、勝ち目がないじゃん! どうすんのさ、トウマ」

 弱気になるシンリにトウマは堂々と、「作戦通りにやればいい」とだけ答えた。
 その答えに、シンリが「あんなの作戦じゃない!」と反論していると、全く見ていなかった第1学年の残りの1機がこちらに攻め込んで来ていた。
 それにいち早く気付いた、プロンスの騎馬が対応しなんとか鉢巻を取り、撃破するとトウマたちも第3学年から視線を外していた隙を付かれ、第3学年の1機が攻めて来た。

「しまった! 前から来るぞ!」

 トウマが気付いた時には、第3学年の騎馬はプロンスの騎馬の上にいる鉢巻に手を伸ばしていた。
 これは間に合わないと、トウマも思っていた時だった。

「プロンス! 筋肉合体だ!」
「っ!?」

 リーガが突然発した言葉に、トウマたちが動揺しているとただ1人、騎馬の左翼にいたプロンスだけは意味を理解し、騎馬の右翼にいるリーガへと片手を伸ばした。
 その手をリーガが片手で掴むと、力一杯引っ張ると騎馬ごとトウマたちの方へと引き寄せられる。

「な、何だそりゃー!?」
「行くぞ、プロンス!」

 リーガはそのまま引き寄せたプロンスの名を叫ぶと、プロンスも頷き返し、両者が腕を組んだ。
 次の瞬間、リーガがプロンスたちの騎馬を持ち上げたのだ。

「「えーー!? 何してんの!?」」

 トウマにライラックが驚きの声を出すと、プロンス側の騎馬の人たちも攻め込んだ第3学年の騎馬も同じ反応をしていた。
 その時シンリは、リーガが力を入れた為肩を掴む力が強くなり、悲鳴を上げたが目の前で起こった事の方が凄すぎてそちらへは、誰も見向きをしなかった。
 持ち上げると、そのままプロンスたちの騎馬を攻め込んで来た、第3学年の騎馬の背後に下ろす。
 驚いて動けなくなっている所を、少し動揺しつつもプロンスたちの騎馬が鉢巻を取り、撃破した。
 その一連の流れを見ていたミカロスは、少し驚いていたが冷静に分析していた。

「(あれは、ただの馬鹿力と言う訳ではないな。持ち上げた方は、体に身体強化系の魔法を使い更に自身の筋力を上げ、持ち上げられた方も同じ様な魔法を使った直後、騎馬のバランスが崩れない様に、騎馬全体を一時的に硬直させる『リィガ』の魔法を使ったのか)」
「おいミカロス、あんなのありなのかよ?」
「ルールに違反はしてないし、教員も止めてないからありだな」
「おいおい、マジかよ。あんなのされたら、どうしようもなくないか」
「いいや、あれはもうしない、いや出来ないだろう。あの感じを見る限りはな」

 ミカロスがそう言うと、ミカロスの騎馬である選手がトウマたちを見た。
 リーガとプロンスの息が上がっており、完全に息切れしていたのだ。

「大丈夫か、リーガ?」
「はぁ……はぁ……問題ない。作戦通り、がむしゃらにやったまでの結果だ」
「お、おう。結果的には1機潰したし、オッケーか……」

 トウマは未だに驚いた状態のまま答えて、ロムロスの作戦の事を思い出していた。
 ロムロスから言われた作戦は、特に作戦を立てずに臨機応変に攻める事であった。
 この時点で、第3学年の中でも参謀として能力があるミカロスが作戦を決めると読んでおり、この試合に出るとなると直接指揮を執るのは目に見えていたらしい。
 そこでこちらも作戦を立て実行しても、相手に読まれて逆に隙を付かれて負けると考えたロムロスは、あえてがむしゃらに攻める事を提案したのだった。

 これは、適当に言っているのではなく『騎馬戦』のルールがあるからこその作戦だとロムロスはトウマに伝えていた。
 そう、先程のリーガとプロンスが行った様な行動も認められ、過去にも目を疑う様な事をした所もあったためだ。
 するとトウマは、プロンス側の騎馬に目で合図を送り、相手があっけにとられている今が好機と踏み、勝負に出るのだった。

 トウマたち2機の騎馬は分かれるように、第3学年へと突撃すると第3学年の1機はプロンス側の騎馬と対峙し始める。
 その隙に、トウマたちの騎馬は全く動かないミカロスの騎馬へと攻め込むと、突然シンリの足が止まり騎馬が急停止する。
 トウマが「どうして止まるんだ!」と聞くとシンリは「嫌な感じがする」と答えた瞬間、目の前の足場が爆発したのだった。
 その後も、近場の足場が爆発するがシンリの直感で嫌な感じがたまに分かる力と、奇跡を呼ぶ男とされるライラックの運で何とかその場を凌ぐ。

「(俺が教えて作らせた『拒絶反応魔法』を全て避けるとは、さすがに考えもしなかった。よほど、運がいいか、よほどの危険察知能力があるかだな)」

 ミカロスは、副寮長中でも平凡な方であり、特殊体質もなく、物凄い魔法が使える訳でもない。
 彼は、膨大な知識を覚え魔法の性質や特徴までも理解し、その中で魔法にも相性のいいものと拒絶反応を起こすものがあるを知る。
 そして偶然ではなく、必然的に拒絶反応を起こさせる『拒絶反応魔法』を創りだした。
 また、性格や人柄、そして知識から参謀的な役割もこなせると見込まれ、オービンの右腕でもある副寮長となった男であった。

「(そろそろ、勝負を決めようか)」

 するとミカロスは、騎馬の肩を叩き魔法の指示を出し、トウマたちの周囲に爆発を起こさせ、その背後に吹き飛ばされる『拒絶反応魔法』を仕掛けさせた。
 そのまま、トウマたちが爆発の煙で見えなった直後だった、ミカロスは目を疑った。
 その煙の中らから、トウマがこちらに向かって投げ飛ばされたのだった。

「その鉢巻、貰った!」
「っ!?」
「おい、これって騎馬の崩壊じゃないのかよ!」

 ミカロス側の騎馬が声を出すが、トウマたちの騎馬はまだ崩れておらず存在している事が確認でき、問題ないとされた。
 だが、トウマ自身が地面に着いた場合は撃破と見なされるとこの時点で、ミカロスは知っていた。
 ミカロスはこのまま、突っ込んで来るトウマを避ければ問題ないと分かっており、騎馬にも避けるように指示すると、それを見たトウマがうっすらと笑った。
 それを見て、ミカロスは本当の狙いに気付く。

「っ! まさか、フラッグの方か!」
「いまさら遅いっすよ、ミカロス先輩!」

 ミカロスの騎馬が寸前で、トウマを避けていた為それに気付いた時には、既にトウマはミカロスを通過して後方にあった第3学年陣地のフラッグの旗に手が届いていた。
 そして、トウマがそれを手にした後に試合が終了した。

「よっしゃ! 鉢巻と思わせて、フラッグの旗強奪さくせ……え?」

 トウマは奪取したフラッグの旗を見て、ある事に気付き言葉を失った。

「これ……本物フラッグの旗じゃねぇ!」
「そう。本物フラッグの旗は、俺の背中さ」

 トウマは、騎馬を降りて声を掛けて来たミカロスの方を向くと、背を向けて本物フラッグの旗がそこに張られている事を目にした。
 すぐにトウマは、「そんな事ありかよ!」と抗議するが、ルール違反しておらずルールにフラッグの旗をどこに置くかも記されていないと、ミカロスに言いくるめられる。
 更に、ミカロスは事前に競技ルールの確認をしており、問題ないとされている事を伝えた。

「でも、まさかトウマ、君自身が突っ込んでくるのは驚いたよ。でも、過去の『騎馬戦』でも1度だけ同じような事をした選手がいたのは、知っていたから低確率ではあるが想定はしていたよ」
「あははは……マジかよ。ミカロス先輩やばすぎだろ」

 そして第9競技『騎馬戦』の結果が表示されると、一番驚いたのはトウマたちであった。


 第9競技『騎馬戦』競技結果
  1位 第3学年 ミカロス騎馬機
  2位 第2学年 トウマ騎馬機
  3位 第2学年 プロンス騎馬機


「えー!? 俺らが2位!?」

 その理由は、直前で競り合っていたプロンスの騎馬と第3学年の騎馬であり、トウマが捨て身の作戦を実行した直後、2機はほぼ同時に相手の鉢巻を取り上げていたのだ。
 どちらが先に撃破されたかを確認した後、プロンスの騎馬が数秒速く相手の鉢巻を取っていた事で、第3学年の騎馬が先に撃破となり、その様な結果になっていた。
 試合終了の合図は、トウマが偽のフラッグを取り地面に落ちたため、トウマたちの騎馬も撃破と認識され勝負が着いたと言う訳であった。
 そうして、第9競技が終了し、その結果のポイントが反映された。


 大運動会ポイント累計
  第3学年 325点
  第2学年 290点
  第1学年 55点


 そして遂に、大運動会最後の競技である、『代表戦』を迎えた。
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