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第四章
karte.034 襲撃
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「昨日連絡したよな!? ちゃんと来たぞ職員達がさ!」
「連絡が入った記録もございませんが……」
「レイコちゃんが浚われたと見ていいでしょうね。犯人はフリュウゲで間違いないわ、急いで警備団に報告して頂戴!」
「か、かしこまりました!」
もっと疑いの視野を広げるべきだった。
いやしかしギルド本部の職員が敵だったなんて……それは予想外だった。ジアフの事ばかりに注視しすぎた。
ギルドに預けておけば安心――そこを付け狙われてしまったか……。
「敵はどこに潜んでいるか一気に分からなくなったわね……」
「くそっ!」
思わず机に拳を振り下ろした。
「捜索隊を向かわせます!」
「警備からも何人か人数を割こう、周辺の捜索にまわしてくれ!」
「目撃情報も集めるんだ!」
慌しくなる、俺達もすぐに捜索へと加わろう。
――と、思った矢先。
「……なんだ?」
物という物が震えていた。
縦揺れだ、地震など滅多に起きないこの地域――あるとすれば病魔が引き起こしているか或いは魔物の出現か。
だがこんな場所で病魔発症などありえない、細心の注意を払って事前に発覚して対処されるのだから。
けれど……。
「床が壊れる! 何かが来るわよ!」
亀裂が床、壁へと走っていく。
底から二つの赤い目がかすかに光を纏い、石の腕で這い上がってきた。
「ば、馬鹿な……何故ここに魔物が……!」
「あんたらは避難してろ!」
「あたしらだけでやるしかないかねえ」
「つってもよ……」
一体だけならまだしも二体、三体と増えていく。
ざっと警備員達を見まわしていく。
警備が厳重とはいえ魔物への対処を迅速かつ的確に出来る人間がいるのかは怪しいところだ。動ける人間をはすぐに連携を取りたいが――
……というか何人かは逃げてるなおい。
これほど派手な騒動だ、応援も駆けつけるだろうがしかし……俺達二人で抑えるには少々辛い。
少々どころではないか、ああ、とても辛い。
「腕の数はあるけど、今日は余りそうにないさねえ。久しぶりに猫の手でも借りたいと思ったわ」
「冗談言ってる場合か!」
俺は無線機を取り出し、
「ライザックさん! 聞こえるか!?」
『そっちはどうなってる! さっきの揺れと同時にギルド本部周辺は魔物が出現してて近寄れん!』
内部だけではなく外も同じ光景が広がっているようだ。
閉じ込められたも同然だこれは。
「こっちも中に魔物が出現して大混乱だ!」
『俺は外の奴らを片付ける! 中は任せたぞ!』
言下に通信が切られた、外も話をしているほどの余裕などないという事だ。
当然俺もそうなのだが。
「こいつはこの前の変異した魔物と同じようね」
「どうしてギルド本部の真下から出てくるのは謎だがな」
剣を鞘から抜き、一呼吸。
一体ずつ処理して魔力石に魔力を収めたいところだが、そうも言ってられんな。
手っ取り早く病巣をくり抜くだけにしておこう。
ま、相手が容易くやらせてくれればいんだがな。
「ルヴィン! 職員達を守って!」
「任せろ!」
今にも襲われそうな、先ほど受け付け対応してくれた職員は腰が抜けたのか、地面に尻をつかせていた。
俺一人だけで抑えられるか……?
……嗚呼、まったく。何を疑問に出してるんだか。
抑えられるか、じゃなく抑えるだ。
俺に出来る唯一の魔法、無属性・強化魔法――全身に纏い先ずは加速。
「だ、誰か!」
「抱きかかえるぞ、死にたくなかったら暴れんなよ!」
彼女を抱きかかえ、すぐに非常口近くへと運んだ。
「立てるか?」
「は、はいっ」
「外にも魔物がいる、逃げる時は銃声の聞こえる方向に向かって逃げろ。俺の仲間が援護してくれる。他の職員達にも伝えてくれ」
「あ、ありがとうございます……」
手短に済ませたいが、一つだけ確認しておきたいものがある。
「一つ教えてくれ、ギルド本部の地下には何がある?」
「本部の地下、ですか……。資料室や収容施設があります……今はどちらも使われていないはずですが……」
「そうか、ありがとよ」
収容施設か、そういや数年前に街外れに収容施設が新設されていたがその頃からギルド本部の収容施設は使用されなくなったのかな。
となれば、何かを隠すには……悪くないか。
「ルヴィンちゃ~ん、お話は済んだかしらー!」
「今行く!」
流石のルォウも数体に襲い掛かられると苦戦していた。
しかしながら腕を駆使して六つのナイフを壁に突き刺して引っ付くその姿はやはり蜘蛛を連想させる。
ルォウに魔物達が集中しているのは悪くない状況だ。
背を向けた状態であれば、剣を強化付加させて――
「一先ず動けなくする!」
一体、二体、三体――それぞれの両足を切断していく。
が、三体目は切断と同時に腕を振り、剣を間に挟んで防御した。
衝撃で吹き飛ばされるも体勢を整えてすぐに構える、強化魔法がなかったら今頃どうなっていた事か。
地面へ深々とめり込む魔物の拳がその威力を物語っている。
かすっただけで相当な衝撃、前回対峙した時よりも体は一回り大きくなっているし攻撃力が増しているようだ。
「大丈夫!?」
「問題ない!」
動きの鈍くなった二体の間にルォウは入り、六つのナイフは瞬きする間にいくつ斬撃を入れたのか――二体は一瞬で粉々になった。
斬る度に鳴る炸裂音、ナイフに雷系の魔法を付与させたのだろう。
「ナイフ、新調しといて良かったわ」
まるで野菜でも切るかのような切れ味だ。
魔法というのはどれほど威力を増してくれる武器となるかを教えてくれる。俺の魔法では武器そのものの強化はできない。あまりにも硬度の高い魔物と戦ったら斬る事は不可能だ。
強化魔法は所詮その程度だ。
属性のどれか一つくらい使えるようになれば違うのだが……今はそんなこと、考えても仕方がないな。
もう一体くらい仕留めておこう。
「後は任せろ!」
傷が浅いとはいえ、動きは多少鈍くなっている。
俺が動くまでに、最後の一体は俺へ向けた拳を構えへと戻すまでが遅れている。その空いたわき腹、剣を一閃させるには十分だ。
「よしっ!」
魔物の腕を切断して、後方にまわる。
振り向く前に、残った腕で攻撃する前に頭部へ横一閃。
ぐらつく上体――間髪入れず剣へ次は斜め一閃、完全に上体を切り離す。
これくらい分断できれば身動きは取れんだろう。
「ん、んー。お見事。けど……」
ルォウの目線を追うや、また地面から魔物が新たに現れていた。
「さぁすがにやばいさねぇ」
「応援が来るまでは耐えないと!」
「上のほうも騒がしいし、どこもこの魔物に引っ掻き回されてると思うわ。応援は来るかどうか……」
確かに先ほどから上の階も騒がしくなってきている。
俺達は侵入を許してはいないが、外の魔物が入り込んだのかもしれない。
となれば、護衛はギルド本部長代理を優先する――こっちの応援はあんまり期待できないか……。
そもそも他の治療士も出払っている現状だ、ギルド本部へ到達できるかも怪しいな。
「場合によっては避難も考えたほうがいいかもしれないわよぅ」
「場合によっては、ねえ」
続々と魔物達が這い上がってくるこの光景、上の階もまた一層激しさを増し、どれほどの数の魔物がなだれ込んでいるのか、想像もしたくない。
『ルヴィン! 奴が現れた!』
突如、無線機からライザックさんが叫んだ。
「奴?」
『中に入っていくぞ!』
入り口付近、魔物達が塞いでいるも――
「ううむ、邪魔だね」
一瞬にしてそれぞれの胴体に炎による風穴が開き、崩れていく。
この魔法は……。
「ジアフ……」
「すまない、遅れてしまったよ」
「なぁにが遅れたさねえ、これもあんたの企みでしょうに!」
この状況下でジアフも参戦してくるとなると、絶望的だ。
ジアフは微笑を浮かべ、快活な足取りで距離を詰めてくる。
「そんなに警戒しないでくれたまえ、傷ついてしまう。これでも私は傷つきやすいタイプなのだよ」
反射的に構えたものの、ジアフはどこか俺達へと戦意は向けていない様子。
だがそれも油断させるためかもしれない、ならば構えたままだ。
「連絡が入った記録もございませんが……」
「レイコちゃんが浚われたと見ていいでしょうね。犯人はフリュウゲで間違いないわ、急いで警備団に報告して頂戴!」
「か、かしこまりました!」
もっと疑いの視野を広げるべきだった。
いやしかしギルド本部の職員が敵だったなんて……それは予想外だった。ジアフの事ばかりに注視しすぎた。
ギルドに預けておけば安心――そこを付け狙われてしまったか……。
「敵はどこに潜んでいるか一気に分からなくなったわね……」
「くそっ!」
思わず机に拳を振り下ろした。
「捜索隊を向かわせます!」
「警備からも何人か人数を割こう、周辺の捜索にまわしてくれ!」
「目撃情報も集めるんだ!」
慌しくなる、俺達もすぐに捜索へと加わろう。
――と、思った矢先。
「……なんだ?」
物という物が震えていた。
縦揺れだ、地震など滅多に起きないこの地域――あるとすれば病魔が引き起こしているか或いは魔物の出現か。
だがこんな場所で病魔発症などありえない、細心の注意を払って事前に発覚して対処されるのだから。
けれど……。
「床が壊れる! 何かが来るわよ!」
亀裂が床、壁へと走っていく。
底から二つの赤い目がかすかに光を纏い、石の腕で這い上がってきた。
「ば、馬鹿な……何故ここに魔物が……!」
「あんたらは避難してろ!」
「あたしらだけでやるしかないかねえ」
「つってもよ……」
一体だけならまだしも二体、三体と増えていく。
ざっと警備員達を見まわしていく。
警備が厳重とはいえ魔物への対処を迅速かつ的確に出来る人間がいるのかは怪しいところだ。動ける人間をはすぐに連携を取りたいが――
……というか何人かは逃げてるなおい。
これほど派手な騒動だ、応援も駆けつけるだろうがしかし……俺達二人で抑えるには少々辛い。
少々どころではないか、ああ、とても辛い。
「腕の数はあるけど、今日は余りそうにないさねえ。久しぶりに猫の手でも借りたいと思ったわ」
「冗談言ってる場合か!」
俺は無線機を取り出し、
「ライザックさん! 聞こえるか!?」
『そっちはどうなってる! さっきの揺れと同時にギルド本部周辺は魔物が出現してて近寄れん!』
内部だけではなく外も同じ光景が広がっているようだ。
閉じ込められたも同然だこれは。
「こっちも中に魔物が出現して大混乱だ!」
『俺は外の奴らを片付ける! 中は任せたぞ!』
言下に通信が切られた、外も話をしているほどの余裕などないという事だ。
当然俺もそうなのだが。
「こいつはこの前の変異した魔物と同じようね」
「どうしてギルド本部の真下から出てくるのは謎だがな」
剣を鞘から抜き、一呼吸。
一体ずつ処理して魔力石に魔力を収めたいところだが、そうも言ってられんな。
手っ取り早く病巣をくり抜くだけにしておこう。
ま、相手が容易くやらせてくれればいんだがな。
「ルヴィン! 職員達を守って!」
「任せろ!」
今にも襲われそうな、先ほど受け付け対応してくれた職員は腰が抜けたのか、地面に尻をつかせていた。
俺一人だけで抑えられるか……?
……嗚呼、まったく。何を疑問に出してるんだか。
抑えられるか、じゃなく抑えるだ。
俺に出来る唯一の魔法、無属性・強化魔法――全身に纏い先ずは加速。
「だ、誰か!」
「抱きかかえるぞ、死にたくなかったら暴れんなよ!」
彼女を抱きかかえ、すぐに非常口近くへと運んだ。
「立てるか?」
「は、はいっ」
「外にも魔物がいる、逃げる時は銃声の聞こえる方向に向かって逃げろ。俺の仲間が援護してくれる。他の職員達にも伝えてくれ」
「あ、ありがとうございます……」
手短に済ませたいが、一つだけ確認しておきたいものがある。
「一つ教えてくれ、ギルド本部の地下には何がある?」
「本部の地下、ですか……。資料室や収容施設があります……今はどちらも使われていないはずですが……」
「そうか、ありがとよ」
収容施設か、そういや数年前に街外れに収容施設が新設されていたがその頃からギルド本部の収容施設は使用されなくなったのかな。
となれば、何かを隠すには……悪くないか。
「ルヴィンちゃ~ん、お話は済んだかしらー!」
「今行く!」
流石のルォウも数体に襲い掛かられると苦戦していた。
しかしながら腕を駆使して六つのナイフを壁に突き刺して引っ付くその姿はやはり蜘蛛を連想させる。
ルォウに魔物達が集中しているのは悪くない状況だ。
背を向けた状態であれば、剣を強化付加させて――
「一先ず動けなくする!」
一体、二体、三体――それぞれの両足を切断していく。
が、三体目は切断と同時に腕を振り、剣を間に挟んで防御した。
衝撃で吹き飛ばされるも体勢を整えてすぐに構える、強化魔法がなかったら今頃どうなっていた事か。
地面へ深々とめり込む魔物の拳がその威力を物語っている。
かすっただけで相当な衝撃、前回対峙した時よりも体は一回り大きくなっているし攻撃力が増しているようだ。
「大丈夫!?」
「問題ない!」
動きの鈍くなった二体の間にルォウは入り、六つのナイフは瞬きする間にいくつ斬撃を入れたのか――二体は一瞬で粉々になった。
斬る度に鳴る炸裂音、ナイフに雷系の魔法を付与させたのだろう。
「ナイフ、新調しといて良かったわ」
まるで野菜でも切るかのような切れ味だ。
魔法というのはどれほど威力を増してくれる武器となるかを教えてくれる。俺の魔法では武器そのものの強化はできない。あまりにも硬度の高い魔物と戦ったら斬る事は不可能だ。
強化魔法は所詮その程度だ。
属性のどれか一つくらい使えるようになれば違うのだが……今はそんなこと、考えても仕方がないな。
もう一体くらい仕留めておこう。
「後は任せろ!」
傷が浅いとはいえ、動きは多少鈍くなっている。
俺が動くまでに、最後の一体は俺へ向けた拳を構えへと戻すまでが遅れている。その空いたわき腹、剣を一閃させるには十分だ。
「よしっ!」
魔物の腕を切断して、後方にまわる。
振り向く前に、残った腕で攻撃する前に頭部へ横一閃。
ぐらつく上体――間髪入れず剣へ次は斜め一閃、完全に上体を切り離す。
これくらい分断できれば身動きは取れんだろう。
「ん、んー。お見事。けど……」
ルォウの目線を追うや、また地面から魔物が新たに現れていた。
「さぁすがにやばいさねぇ」
「応援が来るまでは耐えないと!」
「上のほうも騒がしいし、どこもこの魔物に引っ掻き回されてると思うわ。応援は来るかどうか……」
確かに先ほどから上の階も騒がしくなってきている。
俺達は侵入を許してはいないが、外の魔物が入り込んだのかもしれない。
となれば、護衛はギルド本部長代理を優先する――こっちの応援はあんまり期待できないか……。
そもそも他の治療士も出払っている現状だ、ギルド本部へ到達できるかも怪しいな。
「場合によっては避難も考えたほうがいいかもしれないわよぅ」
「場合によっては、ねえ」
続々と魔物達が這い上がってくるこの光景、上の階もまた一層激しさを増し、どれほどの数の魔物がなだれ込んでいるのか、想像もしたくない。
『ルヴィン! 奴が現れた!』
突如、無線機からライザックさんが叫んだ。
「奴?」
『中に入っていくぞ!』
入り口付近、魔物達が塞いでいるも――
「ううむ、邪魔だね」
一瞬にしてそれぞれの胴体に炎による風穴が開き、崩れていく。
この魔法は……。
「ジアフ……」
「すまない、遅れてしまったよ」
「なぁにが遅れたさねえ、これもあんたの企みでしょうに!」
この状況下でジアフも参戦してくるとなると、絶望的だ。
ジアフは微笑を浮かべ、快活な足取りで距離を詰めてくる。
「そんなに警戒しないでくれたまえ、傷ついてしまう。これでも私は傷つきやすいタイプなのだよ」
反射的に構えたものの、ジアフはどこか俺達へと戦意は向けていない様子。
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