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10.力の範囲
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「――鼎様!」
「おお、皆の者」
駆け寄ってきたのは親戚の方だった。
逼迫した表情で、呼吸は荒い。
「また奴らが現れたと聞いたのですが!」
「大丈夫だ、もうおらん。だが警戒を怠らんでくれ」
「了解しました!」
何処へとまた忙しそうに駆けていく。
親戚の背中を見送ってから再び帰路に着き、気が付けばいつの間にかサラリーマンや学生、主婦などが歩いておりいつもの住宅街のひと気に戻っていた。 無事に家に到着した。
なんだか、非現実から帰ってこれたかのような気分。
「それじゃあ、何かあったらすぐに来てくれ」
「は、はい……分かりました」
そういえば鼎ちゃんはスマホを持ってないんだよな。
何かあった場合にすぐ連絡できるようにしたい。
「鼎ちゃん、スマホは持たないんですか?」
「ああ、あの板か。うーむ、わたしに使いこなせるかどうか……」
「持ってると便利ですよ、離れていても会話できますし」
「そうか、そのうちスマホを買いに行ってみようか」
「その時はお供しますよ」
「うむ、心強いっ」
俺も鼎ちゃんがいるだけで心強いですよ。
自宅へと入り、安全な空間に戻れたことに俺は安堵して深く深呼吸をした。
「……」
頭をさする。
特に何も変哲もない、普通の頭部。
「ただいま」
「董弥、変な人に絡まれたんですって! 大丈夫だった!?」
「ああ、うん、まあ、大丈夫」
母さんに笑顔を見せておく。
何事もなかった。そういう笑顔を。
俺はそのまま洗面所へと向かい、自分の頭部を確認してみた。
やはり、これといって変わりはない。
「吹っ飛ばされた……よな」
あの血痕の飛び散り方、スイカをバットで思い切りフルスイングしたかのような飛び散り方だった。
スイカが自分の頭と仮定すると、ぞっとする。
自分は一度殺されたのだ。
そして鼎ちゃんに蘇生してもらった。
きっと、そういうことなのだろう。
鼎ちゃんには感謝しなくちゃ。
自室へと行き、着替えをしてベッドへと飛び込んだ。
「はぁ……」
正直、思い返すと凄く怖い。
枕に顔をうずめて深いため息をついた。
一度死んだ、多分……いや、絶対、まあ、うん、絶対だと思う――俺は一度死んだ。
思い返すたびに心臓が締め付けられるような気分になる。
鼎ちゃんがいなければ、死んだままか。
死を経験することができるなんて、なんとも……恐ろしい経験だ。
経験といっても記憶はないのだが。
それでも容易く蘇生させる鼎ちゃんのあの力は、やっぱりすごい。
強制的に奇跡を起こす――なんでもありじゃないか。
怪異というより、自分にとっては神だ。
……神なんだ。
「不安かい?」
「うぉっ!?」
顔を上げると鼎ちゃんが俺の勉強机の椅子に座っていた。
いつの間に部屋に入ってきたのだろう。
「心配でね、見に来ちゃった」
「そ、そうですか……」
「大丈夫」
「ええ、まあ……大丈夫っちゃあ大丈夫ですよ。ただ……」
「ただ?」
「鼎ちゃんは言葉を濁してましたけど、俺……一回死んだんですよね」
「……ん、まあ、そうだね」
意外とすんなり鼎ちゃんは認めた。
「わたしの力、どう思う」
「どうというと?」
「怖がる人もいるから」
鼎ちゃんは椅子を回して、背中を見せた。
回答次第では、そのまま顔を見せずに出ていくつもりなのだろうか。
「怖いとかは、全然」
「そ、そう?」
くるりとまた俺のほうを向く。
分かりやすい人だ、とても純粋無垢で、本当に、ただの少女にしか見えない。
「助けてくれて、ありがとうございます」
「あら、どうしたんだい突然」
「まだ感謝の言葉を述べてなかったなと思って」
「別にいいさ、元々わたしのせいできみは巻き込まれただけなんだから。むしろわたしのほうが謝らなくては。すまなかったね」
「いえ、そんな……」
鼎ちゃんは深々と頭を下げた。
頭を下げさせてしまった、なんだか心を罪悪感が突いてくる。
「場合によっては今後ともまた木造が仕掛けてくるかもしれない」
「その時は、どうなるんです?」
「わたしがなんとかするさ、心配しなくていい。ただ、木造を見かけたら気を付けてくれ」
「はい、分かりました。やはりそのためにも鼎ちゃん、スマホ持ちましょうよ」
「むぅ……明日にでも買いに行くか。土曜日で学校も休みだしね」
「お供しますよ。使いこなせれば春音さんとも連絡ができますし」
「うむ、そうだなっ」
ちなみに俺は連絡先を交換済みだ。
何気ない会話をちょいちょい繰り広げたりはしている。その中でもやはり鼎ちゃんもスマホを持てばいいのにという話が出たものだ。
「じゃあ、また」
「ええ、また」
すると鼎ちゃんは窓を開けて、ベランダからとんっと跳躍。
ええっ!? と驚いて窓を覗いてみると隣の家のベランダへと飛び移っていた。結構な距離があるのに、なんという身軽さ。
いやこれも鼎ちゃんの力か。
その日の夜は中々寝付けなかった。
思ったよりも眼が冴えている、それに木造さんの顔がちらついて睡眠を妨害してくる。
あの顔は……記憶に残りやすい。インパクトの塊だ。
深夜十二時を回っても寝付けず俺は一度キッチンへと向かった。
水道の蛇口をひねり、水をコップに注ぐ。
喉が少し乾いている。潤すためにぐいっとひと飲み。
飲み終えて、深呼吸をした。
部屋に戻ってまたベッドへと倒れこんだものの、眠気が訪れる気配はない。
すると窓をノックする音が聞こえた。
「ん……?」
窓を見てみると人影が一つ――木造さんが脳裏を過ぎるもその人影はよく見れば小さい。
これは、鼎ちゃんかな?
窓へと、ほんの少し恐る恐るで近づいてみると、
「鼎ちゃん」
「こんばんわ」
やはり鼎ちゃんだった。
ピンクのパジャマ姿で、これまた普段は見ることなど中々ない鼎ちゃんの一面であろう。
またベランダからベランダへ飛び移ってきたのかな。
「寝付けないでしょ」
「ええ、全然」
「眠くなるまで一緒にいてあげよう」
「ありがとうございます」
俺はベランダへと出ていった。
ベランダには小さなベンチがある。
鼎ちゃんの隣に座り、夜空を見上げた。
「綺麗だね」
「ええ、とても綺麗です」
夜空よりも鼎ちゃんのパジャマ姿のほうが綺麗で可愛いです――と言ったほうがよかったか。
パジャマ姿の鼎ちゃんなんてそうそう見れないが、これも俺の願いごとのおかげかな。
やばいな、寝たいのにこれでは逆に興奮して眠れないじゃないか。
「それと、どうかなこのパジャマ」
おっとここは引っ込んでいた言葉を吐き出そう。
「すごく可愛いです」
「にひひっ」
嬉しそうに鼎ちゃんは頬を緩めていた。
本当に可愛い人だな。
「もっと言って」
「すんごく、可愛いです」
「にひひひひっ」
癒される。
「って、わたしが癒されてもしゃーないなっ!」
「いえ、俺も癒されているので」
「そ、そうか……?」
「はい、鼎ちゃんのパジャマ姿を拝められて、本当にとても癒されてますよ」
「にひひひひひっ」
嬉しそうに鼎ちゃんは両足をぱたぱたと上下させる。
「聞いていいですか?」
「いいよ、なんだい?」
折角だし、二人きりのこの状況だからちょいと聞いてみようと思う。
「鼎ちゃんの力は、何かデメリットはあるんですか?」
「ん、まーあるっちゃあるかな。銅鐸を鳴らさないといけないし、効果範囲の及ぶ地域を今はこの街に設定しているんだけどね、銅鐸の一部を四方に配置しないといけないんだ」
「配置すると、この街で鼎ちゃんの力が使えるわけですか」
「そういうこと。配置したおかげで銅鐸もちっこくなっちゃった」
「あ、銅鐸が小さいのはそういう理由ですか」
「そうそう。持ちやすくていいんだけどね」
少しずつ鼎ちゃんについて分かってきてはいる。
それでもやはり自分のこれまでの常識とは一体なんだったのかというくらいに、話の領域が抜きんでてしまっているが。
これからはその領域を広げて理解を深めて、受け入れなくてはなるまい。
それが、自分の知る常識となるのだから。
「木造さんに銅鐸を奪われる可能性は……?」
「正直、あるね。この街で力を行使できないようにしようと仕掛けてくるかもしれないが、銅鐸の欠片はわたし達の秘密の場所にある。そうそう見つかりはしないから大丈夫さ」
「そう、ですか。ふわっ……」
あくびが出た。
程よく心地良い空気と、落ち着いたこの場の雰囲気が心を落ち着かせてくれて眠気を誘ってくれたようだ。
「そろそろ眠るかい?」
「そうします」
「それじゃあ、また明日ね」
「はい、また明日」
鼎ちゃんは腰を上げるや、ベランダの手すりに足をかけてぴょんっと飛び跳ねる。
重力なんかお構いなしといった感じの跳躍だ。
自宅のベランダに飛び移ってひらひらと手を振ってくるので手を振り返した。
幼馴染が隣の家となるとこういうイベントもあるのだな。
これはとてもいい、うん、とてもいいぞ。
すっかり心も落ち着いた、眠れそうだ。
「おお、皆の者」
駆け寄ってきたのは親戚の方だった。
逼迫した表情で、呼吸は荒い。
「また奴らが現れたと聞いたのですが!」
「大丈夫だ、もうおらん。だが警戒を怠らんでくれ」
「了解しました!」
何処へとまた忙しそうに駆けていく。
親戚の背中を見送ってから再び帰路に着き、気が付けばいつの間にかサラリーマンや学生、主婦などが歩いておりいつもの住宅街のひと気に戻っていた。 無事に家に到着した。
なんだか、非現実から帰ってこれたかのような気分。
「それじゃあ、何かあったらすぐに来てくれ」
「は、はい……分かりました」
そういえば鼎ちゃんはスマホを持ってないんだよな。
何かあった場合にすぐ連絡できるようにしたい。
「鼎ちゃん、スマホは持たないんですか?」
「ああ、あの板か。うーむ、わたしに使いこなせるかどうか……」
「持ってると便利ですよ、離れていても会話できますし」
「そうか、そのうちスマホを買いに行ってみようか」
「その時はお供しますよ」
「うむ、心強いっ」
俺も鼎ちゃんがいるだけで心強いですよ。
自宅へと入り、安全な空間に戻れたことに俺は安堵して深く深呼吸をした。
「……」
頭をさする。
特に何も変哲もない、普通の頭部。
「ただいま」
「董弥、変な人に絡まれたんですって! 大丈夫だった!?」
「ああ、うん、まあ、大丈夫」
母さんに笑顔を見せておく。
何事もなかった。そういう笑顔を。
俺はそのまま洗面所へと向かい、自分の頭部を確認してみた。
やはり、これといって変わりはない。
「吹っ飛ばされた……よな」
あの血痕の飛び散り方、スイカをバットで思い切りフルスイングしたかのような飛び散り方だった。
スイカが自分の頭と仮定すると、ぞっとする。
自分は一度殺されたのだ。
そして鼎ちゃんに蘇生してもらった。
きっと、そういうことなのだろう。
鼎ちゃんには感謝しなくちゃ。
自室へと行き、着替えをしてベッドへと飛び込んだ。
「はぁ……」
正直、思い返すと凄く怖い。
枕に顔をうずめて深いため息をついた。
一度死んだ、多分……いや、絶対、まあ、うん、絶対だと思う――俺は一度死んだ。
思い返すたびに心臓が締め付けられるような気分になる。
鼎ちゃんがいなければ、死んだままか。
死を経験することができるなんて、なんとも……恐ろしい経験だ。
経験といっても記憶はないのだが。
それでも容易く蘇生させる鼎ちゃんのあの力は、やっぱりすごい。
強制的に奇跡を起こす――なんでもありじゃないか。
怪異というより、自分にとっては神だ。
……神なんだ。
「不安かい?」
「うぉっ!?」
顔を上げると鼎ちゃんが俺の勉強机の椅子に座っていた。
いつの間に部屋に入ってきたのだろう。
「心配でね、見に来ちゃった」
「そ、そうですか……」
「大丈夫」
「ええ、まあ……大丈夫っちゃあ大丈夫ですよ。ただ……」
「ただ?」
「鼎ちゃんは言葉を濁してましたけど、俺……一回死んだんですよね」
「……ん、まあ、そうだね」
意外とすんなり鼎ちゃんは認めた。
「わたしの力、どう思う」
「どうというと?」
「怖がる人もいるから」
鼎ちゃんは椅子を回して、背中を見せた。
回答次第では、そのまま顔を見せずに出ていくつもりなのだろうか。
「怖いとかは、全然」
「そ、そう?」
くるりとまた俺のほうを向く。
分かりやすい人だ、とても純粋無垢で、本当に、ただの少女にしか見えない。
「助けてくれて、ありがとうございます」
「あら、どうしたんだい突然」
「まだ感謝の言葉を述べてなかったなと思って」
「別にいいさ、元々わたしのせいできみは巻き込まれただけなんだから。むしろわたしのほうが謝らなくては。すまなかったね」
「いえ、そんな……」
鼎ちゃんは深々と頭を下げた。
頭を下げさせてしまった、なんだか心を罪悪感が突いてくる。
「場合によっては今後ともまた木造が仕掛けてくるかもしれない」
「その時は、どうなるんです?」
「わたしがなんとかするさ、心配しなくていい。ただ、木造を見かけたら気を付けてくれ」
「はい、分かりました。やはりそのためにも鼎ちゃん、スマホ持ちましょうよ」
「むぅ……明日にでも買いに行くか。土曜日で学校も休みだしね」
「お供しますよ。使いこなせれば春音さんとも連絡ができますし」
「うむ、そうだなっ」
ちなみに俺は連絡先を交換済みだ。
何気ない会話をちょいちょい繰り広げたりはしている。その中でもやはり鼎ちゃんもスマホを持てばいいのにという話が出たものだ。
「じゃあ、また」
「ええ、また」
すると鼎ちゃんは窓を開けて、ベランダからとんっと跳躍。
ええっ!? と驚いて窓を覗いてみると隣の家のベランダへと飛び移っていた。結構な距離があるのに、なんという身軽さ。
いやこれも鼎ちゃんの力か。
その日の夜は中々寝付けなかった。
思ったよりも眼が冴えている、それに木造さんの顔がちらついて睡眠を妨害してくる。
あの顔は……記憶に残りやすい。インパクトの塊だ。
深夜十二時を回っても寝付けず俺は一度キッチンへと向かった。
水道の蛇口をひねり、水をコップに注ぐ。
喉が少し乾いている。潤すためにぐいっとひと飲み。
飲み終えて、深呼吸をした。
部屋に戻ってまたベッドへと倒れこんだものの、眠気が訪れる気配はない。
すると窓をノックする音が聞こえた。
「ん……?」
窓を見てみると人影が一つ――木造さんが脳裏を過ぎるもその人影はよく見れば小さい。
これは、鼎ちゃんかな?
窓へと、ほんの少し恐る恐るで近づいてみると、
「鼎ちゃん」
「こんばんわ」
やはり鼎ちゃんだった。
ピンクのパジャマ姿で、これまた普段は見ることなど中々ない鼎ちゃんの一面であろう。
またベランダからベランダへ飛び移ってきたのかな。
「寝付けないでしょ」
「ええ、全然」
「眠くなるまで一緒にいてあげよう」
「ありがとうございます」
俺はベランダへと出ていった。
ベランダには小さなベンチがある。
鼎ちゃんの隣に座り、夜空を見上げた。
「綺麗だね」
「ええ、とても綺麗です」
夜空よりも鼎ちゃんのパジャマ姿のほうが綺麗で可愛いです――と言ったほうがよかったか。
パジャマ姿の鼎ちゃんなんてそうそう見れないが、これも俺の願いごとのおかげかな。
やばいな、寝たいのにこれでは逆に興奮して眠れないじゃないか。
「それと、どうかなこのパジャマ」
おっとここは引っ込んでいた言葉を吐き出そう。
「すごく可愛いです」
「にひひっ」
嬉しそうに鼎ちゃんは頬を緩めていた。
本当に可愛い人だな。
「もっと言って」
「すんごく、可愛いです」
「にひひひひっ」
癒される。
「って、わたしが癒されてもしゃーないなっ!」
「いえ、俺も癒されているので」
「そ、そうか……?」
「はい、鼎ちゃんのパジャマ姿を拝められて、本当にとても癒されてますよ」
「にひひひひひっ」
嬉しそうに鼎ちゃんは両足をぱたぱたと上下させる。
「聞いていいですか?」
「いいよ、なんだい?」
折角だし、二人きりのこの状況だからちょいと聞いてみようと思う。
「鼎ちゃんの力は、何かデメリットはあるんですか?」
「ん、まーあるっちゃあるかな。銅鐸を鳴らさないといけないし、効果範囲の及ぶ地域を今はこの街に設定しているんだけどね、銅鐸の一部を四方に配置しないといけないんだ」
「配置すると、この街で鼎ちゃんの力が使えるわけですか」
「そういうこと。配置したおかげで銅鐸もちっこくなっちゃった」
「あ、銅鐸が小さいのはそういう理由ですか」
「そうそう。持ちやすくていいんだけどね」
少しずつ鼎ちゃんについて分かってきてはいる。
それでもやはり自分のこれまでの常識とは一体なんだったのかというくらいに、話の領域が抜きんでてしまっているが。
これからはその領域を広げて理解を深めて、受け入れなくてはなるまい。
それが、自分の知る常識となるのだから。
「木造さんに銅鐸を奪われる可能性は……?」
「正直、あるね。この街で力を行使できないようにしようと仕掛けてくるかもしれないが、銅鐸の欠片はわたし達の秘密の場所にある。そうそう見つかりはしないから大丈夫さ」
「そう、ですか。ふわっ……」
あくびが出た。
程よく心地良い空気と、落ち着いたこの場の雰囲気が心を落ち着かせてくれて眠気を誘ってくれたようだ。
「そろそろ眠るかい?」
「そうします」
「それじゃあ、また明日ね」
「はい、また明日」
鼎ちゃんは腰を上げるや、ベランダの手すりに足をかけてぴょんっと飛び跳ねる。
重力なんかお構いなしといった感じの跳躍だ。
自宅のベランダに飛び移ってひらひらと手を振ってくるので手を振り返した。
幼馴染が隣の家となるとこういうイベントもあるのだな。
これはとてもいい、うん、とてもいいぞ。
すっかり心も落ち着いた、眠れそうだ。
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