39 / 45
第二部:第三章
39.決別
しおりを挟む
にしても、寛容ねえ。その辺りはトゥルエ次第ではあるな。
あいつなら心神の能力を抑えるとかできるんじゃないだろうか、聞いてみるか。
「……悪いようにはしないよ、約束する。それで、心神は?」
「昨日から帰っていない」
「えっ」
まるで家出した我が子に「手が焼けるわ」と言いたげに腕を組んで溜息一つ。
「居場所も分からん、それより早く魔物の位置を教えろ、話している時間がもったいない」
「それもそうだけど……」
「心神なら探してやる、急げ」
セルファに視線を送る。
既に探知は終えているようだが、素直に教えていいものかと躊躇している様子。
「じゃあ魔王、教えてやるから俺と一緒に行動しろ」
「ふん、わざわざ監視せずともいいものを」
それもあるけど一番は稼ぎが減るのを避けたいってのが大きいかな。
「では急ぎましょう、残りは二体ずつで動いているようです。近いほうからお教えします」
「道案内頼むぞ」
「英雄様、やっぱりこの方には教えたくないです!」
「我慢して!」
魔王の偉そうな態度には多少目をつむってほしい。
なんとかセルファを頼りに魔物の元へとたどり着けた。
今日はキギラトカばかりだ、厄介な魔物ではあるもののやはり魔王の力は絶大だ。
魔物を目視するや魔王は剣を出して一閃、縦に割ってわ続く魔物の攻撃は目にも留まらぬ速さの斬撃を繰り出して細切れにしてしまった。
魔物二体をたった五秒で処理するとは……恐れ入ったよ。
「さ、流石魔王、ですね……」
「俺とやりあった時とは鈍っちゃあいないようだな」
――魔剣セルギスフ、聖剣イグリスフに対抗し得る魔王のみが持つ事を許される剣もそうだが、何よりも魔王の身体能力と洗練された剣術がセルギスフの性能を十分に引き出している。
魔王とやりあったら今ではどうだろう、鈍っていない魔王に対してきっと全盛期とは程遠いであろう俺は、果たして勝負になるのか。
「おい勇者」
「な、何?」
「貴様は日々魔物退治をして過ごしているのか?」
「ああ、そう、だね」
毎日じゃあないけど、ここは忙しいんだぜ的な雰囲気を醸し出しておこう。
「ご苦労な事だな」
褒めてくれてるのかな?
どうなんだろ、そのしかめ面では何を考えているかも分からない。
「ついでだ、残りも我がやる。おい、次の魔物はどこだ」
「……次は、北西に向かいます」
「いいのかよ、誰かに見られたら大変だぜ?」
「人払いは十分されているのは理解している、それに誰かに見られていたとしても、この世界の人間は疑り深い者ばかりだ。逆に堂々としていたほうがよかろう」
それ一理あるかも。
こそこそしていたほうが不審がられそうでもある。
とはいえ表通りを堂々と剣を持って歩いたりするのは止めておこう。
あくまでも人のいない道を通って、だ。
残る魔物は二体、管理人さんが囮になって動いてくれているとの連絡が入ったのは数分前。
激しい戦闘音のするほうへと向かうと、ひっそりと裏通りで店を構えていた居酒屋前。
店主不在ながら看板が宙を舞い、装飾品が粉々になっている。
「この魔力は……」
「こ、浩介君! すんごいのも釣れちゃったわぁ!」
踵を返してやってくる管理人さんは大慌てで俺達の裏へと隠れた。
「すんごいのて?」
「ほら、うどんとそば!」
魔物二体は確認できた。
その後ろにいるのは奇抜なシャツを着た二人組。
「うどんとそば!」
「うどんとそばですね!」
「ウドェンとソヴァンだ!」
二人とも声を揃えて少々の苛立ちを込めて名乗ってくる。
怒りに任せて魔物をけしかけてくるかと思いきや、魔王を見て二人は動きを止めた。
魔物も同時に止まり、ある程度のコントロールは出来る様子。
「……その剣は」
「まさか、魔王様、なのか……?」
魔王の持つセルギスフを見て気付いたようだ。
あまり、会わせたくはなかったが、これも時間の問題だったかもしれない。
魔王はどう動くか、最悪な形は幹部と手を組む事だが今のこの状況は――そうなるかは微妙なところではないだろうか。
そう、願いたい。
「久しいな、うどん、そば」
「ウドェンとソヴァンです」
「ああ、うむ、間違えた」
もううどんとそばでよさそうな気がする。
「やはり魔王様でしたか!」
「しかし魔王様……何故その者達と行動を共に?」
魔王の友達が危機にさらされた原因を突き詰めればこいつらにある。
そこを魔王がどう思うか。
そして、幹部達と共に歩む道を選ぶのだとしたら魔王の学生生活は送るのは難しいであろう。
「え、英雄様……魔王が彼らと手を組んでしまったら、危機的状況へと瀕するのは避けられないかと。ここは――」
「いや、待て。様子をみよう」
下手に動くのは悪手だ。
俺達は、この状況を冷静に見極める必要がある。
「その前にウドェン、ソヴァン、貴様達に聞きたい。魔物を放ったのは貴様達か?」
「はっ! ノリアルと繋がる穴と、魔物を呼び込む魔道具を利用して放ちました! これも我々がこの世界に来ているという魔王様へのお言葉を兼ねて!」
「ご無事でなによりです魔王様、我々と共に参りましょう。その者達は我々の敵です、お離れを」
「……貴様らは」
何かを言いかけ、魔王はセルギスフを強く握った。
ゆっくりと振り上げられ、俺もイグリスフを構えた。
振り返って斬りかかってくる可能性も、否定できない。
「ま、魔王様!?」
身構えたものの、魔王のセルギスフは魔物二体へと向けられた。
選んだ――とみて、いいのだろうか。
岐路は、もう過ぎたとみて、いいのだろうか。
「不愉快だ、貴様らは!」
「なっ……!? ま、魔王様、何を……!?」
「我の友を危険に晒した、その罪は重い!」
よかった。
ああ、これで……はっきりした。
「手を貸そうか?」
「いらぬ、身内との問題だ」
「そっか。じゃあなるべく目立たないように済ませてくれよな」
「言われなくとも、そうする」
ちょいと離れたほうがいいかもしれないな。
魔王の背中から感じ取れるその怒気は魔力の質も変化させるほどのものだ。
肌を突き刺すような威圧感、こりゃあ近寄りがたい。
「魔王様、何故!?」
「五月蝿い!」
魔王は渾身の一撃を振るう。
わけも分からぬまま、ウドェンとソヴァンは吹き飛ばされる。
「魔王様、お気を確かに!」
「我は正気だ」
「この世界に来て、心身ともに変わられた……のか」
「変わったかどうかは、我とて分からぬ。だが、貴様らの行いは、ただただ我を不快にした」
もう一撃を――命を刈り取るつもりのような、これ以上一歩たりとも近寄れないほどの覇気を放ち剣を振り上げる魔王。
しかし……躊躇しているのか、振り下ろされるには時間を要していた。
その隙をついて二人は飛び立った。
「目をお覚ましください魔王様!」
「とっくに覚めておる」
「くっ……何かされたのか?」
「分からないわ、でも、今日は退いたほうが良さそうね」
あいつらには魔王の思考など読めないだろう。
根本的なものから違うのだ、きっと。
「追う必要は、ないか」
「無闇に刺激はせんほうがいい」
さて。
一先ず今日の魔物騒動は一件落着といったところではあるものの。
「ご苦労であったな、借りができた」
「これからどうするんだ? あいつらを敵として見るのか?」
「我が友やこの生活に被害が及ぶのであればな」
「そうかい。ああ、あと心神の件、頼むぜ」
「うむ。奴が戻ってきたら知らせよう」
人の気配を察するや魔王は、
「我は行く、我の事は誤魔化しておけ」
なんて言って去ってしまった。
どう説明していいものやら。
ともかく魔王が敵にはならないと判断できただけでも大きな収穫だ。
後は心神と、ウドェンとソヴァンがどう出るかといったところか……。
うーん、嫌な予感が未だに消えないのは何故だろう。
あいつなら心神の能力を抑えるとかできるんじゃないだろうか、聞いてみるか。
「……悪いようにはしないよ、約束する。それで、心神は?」
「昨日から帰っていない」
「えっ」
まるで家出した我が子に「手が焼けるわ」と言いたげに腕を組んで溜息一つ。
「居場所も分からん、それより早く魔物の位置を教えろ、話している時間がもったいない」
「それもそうだけど……」
「心神なら探してやる、急げ」
セルファに視線を送る。
既に探知は終えているようだが、素直に教えていいものかと躊躇している様子。
「じゃあ魔王、教えてやるから俺と一緒に行動しろ」
「ふん、わざわざ監視せずともいいものを」
それもあるけど一番は稼ぎが減るのを避けたいってのが大きいかな。
「では急ぎましょう、残りは二体ずつで動いているようです。近いほうからお教えします」
「道案内頼むぞ」
「英雄様、やっぱりこの方には教えたくないです!」
「我慢して!」
魔王の偉そうな態度には多少目をつむってほしい。
なんとかセルファを頼りに魔物の元へとたどり着けた。
今日はキギラトカばかりだ、厄介な魔物ではあるもののやはり魔王の力は絶大だ。
魔物を目視するや魔王は剣を出して一閃、縦に割ってわ続く魔物の攻撃は目にも留まらぬ速さの斬撃を繰り出して細切れにしてしまった。
魔物二体をたった五秒で処理するとは……恐れ入ったよ。
「さ、流石魔王、ですね……」
「俺とやりあった時とは鈍っちゃあいないようだな」
――魔剣セルギスフ、聖剣イグリスフに対抗し得る魔王のみが持つ事を許される剣もそうだが、何よりも魔王の身体能力と洗練された剣術がセルギスフの性能を十分に引き出している。
魔王とやりあったら今ではどうだろう、鈍っていない魔王に対してきっと全盛期とは程遠いであろう俺は、果たして勝負になるのか。
「おい勇者」
「な、何?」
「貴様は日々魔物退治をして過ごしているのか?」
「ああ、そう、だね」
毎日じゃあないけど、ここは忙しいんだぜ的な雰囲気を醸し出しておこう。
「ご苦労な事だな」
褒めてくれてるのかな?
どうなんだろ、そのしかめ面では何を考えているかも分からない。
「ついでだ、残りも我がやる。おい、次の魔物はどこだ」
「……次は、北西に向かいます」
「いいのかよ、誰かに見られたら大変だぜ?」
「人払いは十分されているのは理解している、それに誰かに見られていたとしても、この世界の人間は疑り深い者ばかりだ。逆に堂々としていたほうがよかろう」
それ一理あるかも。
こそこそしていたほうが不審がられそうでもある。
とはいえ表通りを堂々と剣を持って歩いたりするのは止めておこう。
あくまでも人のいない道を通って、だ。
残る魔物は二体、管理人さんが囮になって動いてくれているとの連絡が入ったのは数分前。
激しい戦闘音のするほうへと向かうと、ひっそりと裏通りで店を構えていた居酒屋前。
店主不在ながら看板が宙を舞い、装飾品が粉々になっている。
「この魔力は……」
「こ、浩介君! すんごいのも釣れちゃったわぁ!」
踵を返してやってくる管理人さんは大慌てで俺達の裏へと隠れた。
「すんごいのて?」
「ほら、うどんとそば!」
魔物二体は確認できた。
その後ろにいるのは奇抜なシャツを着た二人組。
「うどんとそば!」
「うどんとそばですね!」
「ウドェンとソヴァンだ!」
二人とも声を揃えて少々の苛立ちを込めて名乗ってくる。
怒りに任せて魔物をけしかけてくるかと思いきや、魔王を見て二人は動きを止めた。
魔物も同時に止まり、ある程度のコントロールは出来る様子。
「……その剣は」
「まさか、魔王様、なのか……?」
魔王の持つセルギスフを見て気付いたようだ。
あまり、会わせたくはなかったが、これも時間の問題だったかもしれない。
魔王はどう動くか、最悪な形は幹部と手を組む事だが今のこの状況は――そうなるかは微妙なところではないだろうか。
そう、願いたい。
「久しいな、うどん、そば」
「ウドェンとソヴァンです」
「ああ、うむ、間違えた」
もううどんとそばでよさそうな気がする。
「やはり魔王様でしたか!」
「しかし魔王様……何故その者達と行動を共に?」
魔王の友達が危機にさらされた原因を突き詰めればこいつらにある。
そこを魔王がどう思うか。
そして、幹部達と共に歩む道を選ぶのだとしたら魔王の学生生活は送るのは難しいであろう。
「え、英雄様……魔王が彼らと手を組んでしまったら、危機的状況へと瀕するのは避けられないかと。ここは――」
「いや、待て。様子をみよう」
下手に動くのは悪手だ。
俺達は、この状況を冷静に見極める必要がある。
「その前にウドェン、ソヴァン、貴様達に聞きたい。魔物を放ったのは貴様達か?」
「はっ! ノリアルと繋がる穴と、魔物を呼び込む魔道具を利用して放ちました! これも我々がこの世界に来ているという魔王様へのお言葉を兼ねて!」
「ご無事でなによりです魔王様、我々と共に参りましょう。その者達は我々の敵です、お離れを」
「……貴様らは」
何かを言いかけ、魔王はセルギスフを強く握った。
ゆっくりと振り上げられ、俺もイグリスフを構えた。
振り返って斬りかかってくる可能性も、否定できない。
「ま、魔王様!?」
身構えたものの、魔王のセルギスフは魔物二体へと向けられた。
選んだ――とみて、いいのだろうか。
岐路は、もう過ぎたとみて、いいのだろうか。
「不愉快だ、貴様らは!」
「なっ……!? ま、魔王様、何を……!?」
「我の友を危険に晒した、その罪は重い!」
よかった。
ああ、これで……はっきりした。
「手を貸そうか?」
「いらぬ、身内との問題だ」
「そっか。じゃあなるべく目立たないように済ませてくれよな」
「言われなくとも、そうする」
ちょいと離れたほうがいいかもしれないな。
魔王の背中から感じ取れるその怒気は魔力の質も変化させるほどのものだ。
肌を突き刺すような威圧感、こりゃあ近寄りがたい。
「魔王様、何故!?」
「五月蝿い!」
魔王は渾身の一撃を振るう。
わけも分からぬまま、ウドェンとソヴァンは吹き飛ばされる。
「魔王様、お気を確かに!」
「我は正気だ」
「この世界に来て、心身ともに変わられた……のか」
「変わったかどうかは、我とて分からぬ。だが、貴様らの行いは、ただただ我を不快にした」
もう一撃を――命を刈り取るつもりのような、これ以上一歩たりとも近寄れないほどの覇気を放ち剣を振り上げる魔王。
しかし……躊躇しているのか、振り下ろされるには時間を要していた。
その隙をついて二人は飛び立った。
「目をお覚ましください魔王様!」
「とっくに覚めておる」
「くっ……何かされたのか?」
「分からないわ、でも、今日は退いたほうが良さそうね」
あいつらには魔王の思考など読めないだろう。
根本的なものから違うのだ、きっと。
「追う必要は、ないか」
「無闇に刺激はせんほうがいい」
さて。
一先ず今日の魔物騒動は一件落着といったところではあるものの。
「ご苦労であったな、借りができた」
「これからどうするんだ? あいつらを敵として見るのか?」
「我が友やこの生活に被害が及ぶのであればな」
「そうかい。ああ、あと心神の件、頼むぜ」
「うむ。奴が戻ってきたら知らせよう」
人の気配を察するや魔王は、
「我は行く、我の事は誤魔化しておけ」
なんて言って去ってしまった。
どう説明していいものやら。
ともかく魔王が敵にはならないと判断できただけでも大きな収穫だ。
後は心神と、ウドェンとソヴァンがどう出るかといったところか……。
うーん、嫌な予感が未だに消えないのは何故だろう。
0
お気に入りに追加
115
あなたにおすすめの小説
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる
フルーツパフェ
大衆娯楽
転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。
一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。
そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!
寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。
――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです
そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。
大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。
相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。
現代エルフのニート事情
Merle
ファンタジー
お家大好きエルフのエル子が、ネトゲしたり、自撮りしたり、掃除やお使い用の生物を錬成したり、料理したり、ボトラー道を邁進したりする、たぶん日常系コメディです。マジックパンク(?)的な感じです。
ゆるっと上澄みを感じていただければいいかなーと思います。
たまに微エロい話もあるので、念のためのR15です。
バウンダリーズ・イン・ザ・バビロン
シノヤン
ファンタジー
かつて3つの種族による巨大な戦争が起こった。民族間の些細な対立が引き金となって始まった10年にもわたる戦いは大陸中を巻き込み多くの犠牲を産み出したが、そんな泥沼の戦争の果てに「バビロン」と呼ばれる巨大な連邦が誕生する。そんな世界で待ち受けるのは多くの出会いや戦い、そして巨大な陰謀であった。これは自由に生きようとする者達による波乱に満ちた旅路の物語。
小説家になろう及びカクヨムでも掲載中です
日本列島、時震により転移す!
黄昏人
ファンタジー
2023年(現在)、日本列島が後に時震と呼ばれる現象により、500年以上の時を超え1492年(過去)の世界に転移した。移転したのは本州、四国、九州とその周辺の島々であり、現在の日本は過去の時代に飛ばされ、過去の日本は現在の世界に飛ばされた。飛ばされた現在の日本はその文明を支え、国民を食わせるためには早急に莫大な資源と食料が必要である。過去の日本は現在の世界を意識できないが、取り残された北海道と沖縄は国富の大部分を失い、戦国日本を抱え途方にくれる。人々は、政府は何を思いどうふるまうのか。
【完結】20年後の真実
ゴールデンフィッシュメダル
恋愛
公爵令息のマリウスがが婚約者タチアナに婚約破棄を言い渡した。
マリウスは子爵令嬢のゾフィーとの恋に溺れ、婚約者を蔑ろにしていた。
それから20年。
マリウスはゾフィーと結婚し、タチアナは伯爵夫人となっていた。
そして、娘の恋愛を機にマリウスは婚約破棄騒動の真実を知る。
おじさんが昔を思い出しながらもだもだするだけのお話です。
全4話書き上げ済み。
「因縁の相手」
著恋凛
ファンタジー
“APO”それは日本にある、テロ組織の名前。今まで起こしたテロはもう数千件は超えている。
そしてテロ組織に対応する為に警察が作った局、対能力者撲滅局。それは人数は少ないが入っているのはエリートばかり。
この物語の主人公は、元殺人鬼で「レッドハンド」と言う異名で呼ばれていた。
突然「レッドハンド」のスマホに一通のメールが届いた。
「対能力者撲滅局にはいらない?」と。
この物語の行く末は誰にも分からない……
※この物語はその場のノリで作った物です。
※作者は国語の成績が2です。なので言葉の使い方や文がおかしい所があると思います。
※警察の事など無知なのでそんな役職ねーよ、とかがあると思います。
それでもいいよって人は楽しんで行ってください。
貞操観念逆転世界におけるニートの日常
猫丸
恋愛
男女比1:100。
女性の価値が著しく低下した世界へやってきた【大鳥奏】という一人の少年。
夢のような世界で彼が望んだのは、ラブコメでも、ハーレムでもなく、男の希少性を利用した引き籠り生活だった。
ネトゲは楽しいし、一人は気楽だし、学校行かなくてもいいとか最高だし。
しかし、男女の比率が大きく偏った逆転世界は、そんな彼を放っておくはずもなく……
『カナデさんってもしかして男なんじゃ……?』
『ないでしょw』
『ないと思うけど……え、マジ?』
これは貞操観念逆転世界にやってきた大鳥奏という少年が世界との関わりを断ち自宅からほとんど出ない物語。
貞操観念逆転世界のハーレム主人公を拒んだ一人のネットゲーマーの引き籠り譚である。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる