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第17話
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「わ、これも美味しい!」
蒸した海老を口にした花梨は、驚いて口元を押さえた。
「ここは基本的に匂いの残らないにんにくを使ってるから、女性でも安心して食べられると思う」
桐生も同様に海老を食している。
伊集院の個展が開かれたホテルの中に中華料理店が入っており、そこは桐生がよく利用しているのだそう。ランチコースを頼んだのだが、しょっぱなから前菜六種盛り合わせが出て来た。それからはフカヒレの姿煮込みだの北京ダックだのが出され、そして今は車海老のにんにく蒸しを堪能していた。
(はぁ……贅沢)
こんな高級料理店に入るのを初めは躊躇していた花梨だったが、桐生が『伊集院の個展に行けて満足してくれたなら、俺にもつきあってほしい』と告げてきたのと、店の前でなんだかんだと言い出すのも失礼かと思い、素直に同行したのだ。
店に入るなり、支配人と名乗る男性がやってきて、
『桐生様、いらっしゃいませ。いつもありがとうございます』
と、恭しく挨拶をしてきた。
『こんにちは、有馬さん。予約はしていないのですが席は空いてますか?』
桐生は桐生で、慣れた調子でそう尋ねていた。そしてすんなりと今食事をしている個室に案内されたのだ。この忙しい昼時に、だ。
『ランチコースでかまわない? 花梨』
メニューを渡されても何を注文していいのか戸惑っていると、彼が気を利かせてくれた。しかもその前にちゃんとアレルギーの有無まで聞いてくれたのだ。
(なんだかんだ言って優しいのよね、この人……)
考えてみれば、怖いと感じた最初の印象を拭い去ってしまえば、桐生はとても優しい男性であることが分かる。時には冗談めいた言い回しをしたりもするが、それがますます彼の冷たい印象を和らげてくれているのだ。
(きっと女の子にもモテるんだろうなぁ……)
海老の殻と格闘しながら、桐生の顔をチラリとうかがう。
やっぱりどこから見ても美形だなぁと、改めて思う。逆ナンされるのも頷けるし、会社では彼に恋い焦がれる女性は山ほどいるのだろう。
(会社と言えば……)
花梨はふと頭に浮かんだことを聞いてみることにした。
「桐生さんは、どんなお仕事をされているんですか?」
ホテルに関する仕事というのは分かってはいるが、実際に何をしているのかは聞いたことがなかった。
「あぁ……国内外にホテルを展開するのに、現地に行って調査をしているんだ。立地はどうか、競合他社はどれくらいあるのか、本当にここに建てても採算が取れるのだろうかとか、そういったことだ」
「なるほど……」
「日本も最近観光に力を入れているから、ものすごい勢いでホテルが供給されてきた。だから数はすでに飽和状態とも言われていて、競争も激化してるんだ。市場で勝ち抜いていくにはまだまだ開発の余地はあるから、テコ入れも含めて調査をしてる。民泊にも観光客が流れつつあるし、差別化を図っていかないと生き残れないから」
「ニーズに合わせてその都度いろいろ改善していかなきゃいけないのは、どこの業界も似たようなものですが、大変ですね」
花梨は頷きながらナプキンで口元を拭く。タイミングよく、次の料理が運ばれてきた。鮑と野菜の煮込み料理だ。これまた彼女にとっては贅沢な一品で、オイスター風味のソースが飲み干せそうなほど美味しい。
「――改善と言えば、今『改善』という言葉は英語でも『KAIZEN』で通用し始めてるんだ。外国の企業や病院でも『KAIZEN』と掲げてスタッフに向上意識を促していたりする。海外のうちの系列ホテルも『KAIZEN』を徹底しているからな」
「それって『SUSHI(寿司)』とか『TERIYAKI(照り焼き)』と一緒ですか?」
「そうそう、『WASABI(わさび)』とか『UMAMI(旨味)』とか。『UMAMI』なんかは今、海外で『第五の味覚』と言われてるくらいだ」
「へぇ~、外国の人にも旨味って通用するんですね」
桐生とこんなに会話が弾むとは思わず、花梨はなんだか嬉しくなった。
「――ところで花梨は今、彼氏はいないんだよな?」
いきなりの質問に、咳き込みそうになった。方向転換が急にもほどがある。
「っ、ど、どうして分かるんですか。……そんなに不自由そうに見えますか?」
少しだけくちびるを尖らせた花梨に、桐生が笑う。
「そうじゃなくて。もし花梨に彼氏がいたら、こんな風に他の男と二人で出かけるようなことはしないだろうと思って。そんな女性ではないだろ? 君は」
「……っ」
思ってもみなかった言葉が返ってきて、反射的に花梨の頬が赤く染まった。心臓がドキンと音を立てて跳ね上がった。
(な、なんなの? もうほんとに……)
言葉が上手く出てこなくて、先ほどサーブされた牛肉のチャーハンも進まなくなってしまった。
「……それとも、好きな人はいるとか?」
「……残念ながら、彼氏も……好きな人も……いません」
チャーハンをレンゲで集めながら拗ねた口調でなんとかそう答えると、桐生が目を細めた。
「へぇ……」
真意を見透かそうとしているのか、彼が花梨の目を覗き込むように見つめてくる。なんだか心が丸裸にされてしまいそうで、ドキドキしてしまう。
「っ、な、なんですか? それが桐生さんに関係あるんですか?」
「関係あるから聞いているんだ。返答如何ではもうこういう風に誘えなくなるし?」
「今後も誘う予定があるんですか?」
「もうこれっきり誘わなくなったら……淋しくならない?」
桐生が意味ありげな瞳を向けてきた。それは花梨の深層にするりと入り込んで潤さんばかりに、たっぷりと色気を含んで存在感を増したそれだった。
「え……、ぁ……あの……」
「……ん?」
さらに深い部分に入り込もうとするような視線に、いたたまれなくなった花梨は、慌てて声を上げる。
「き、桐生さんはどうなんですか!? いいんですか? 私なんかと出かけてて。彼女とか……」
「この間、妻も恋人もいないと言ったはずだが」
確かに、先月彼の母親の誕生日に花の注文を受けた時、そんなことを言っていた気がする。けれど――
「桐生さんなら、この間から今の間に、彼女の二人や三人できそうですけどね!」
美津子も里穂も『あの人に彼女いないとか絶対嘘よねー』なんて話していたし、花梨も彼の言葉は話半分に受け取っていた。
だから今みたいに意味ありげに見つめられて、不本意でも胸を高鳴らせてしまったのが少し……屈辱で。思わず悔し紛れに煽る花梨に、桐生は喉の奥で笑いを殺しながら言った。
「君の中で、俺はどれだけ悪い男扱いされてるんだ」
「『悪い男』とは言いませんけど……桐生さん、きっとモテるでしょうし」
「まぁ、それは否定しない」
(ほらねー、やっぱり)
自分でもそう断言するあたり、相当女性にモテるのだろう。それが嘘でも誇張でもないことは、花梨にも分かる。
「――でも俺は、ここ一年くらい誰ともつきあっていないよ」
「え? そうなんですか?」
「まぁ……いろいろあって、な」
桐生が苦々しい表情で言った。おそらくその頃に女性絡みで不愉快な思いをしたことがあるのだろう。
「そうなんですか……」
女性二人が桐生さんの目の前でキャットファイトでも繰り広げたんですか? ――そう聞きたい衝動に駆られたのを、花梨はグッと堪えた。
蒸した海老を口にした花梨は、驚いて口元を押さえた。
「ここは基本的に匂いの残らないにんにくを使ってるから、女性でも安心して食べられると思う」
桐生も同様に海老を食している。
伊集院の個展が開かれたホテルの中に中華料理店が入っており、そこは桐生がよく利用しているのだそう。ランチコースを頼んだのだが、しょっぱなから前菜六種盛り合わせが出て来た。それからはフカヒレの姿煮込みだの北京ダックだのが出され、そして今は車海老のにんにく蒸しを堪能していた。
(はぁ……贅沢)
こんな高級料理店に入るのを初めは躊躇していた花梨だったが、桐生が『伊集院の個展に行けて満足してくれたなら、俺にもつきあってほしい』と告げてきたのと、店の前でなんだかんだと言い出すのも失礼かと思い、素直に同行したのだ。
店に入るなり、支配人と名乗る男性がやってきて、
『桐生様、いらっしゃいませ。いつもありがとうございます』
と、恭しく挨拶をしてきた。
『こんにちは、有馬さん。予約はしていないのですが席は空いてますか?』
桐生は桐生で、慣れた調子でそう尋ねていた。そしてすんなりと今食事をしている個室に案内されたのだ。この忙しい昼時に、だ。
『ランチコースでかまわない? 花梨』
メニューを渡されても何を注文していいのか戸惑っていると、彼が気を利かせてくれた。しかもその前にちゃんとアレルギーの有無まで聞いてくれたのだ。
(なんだかんだ言って優しいのよね、この人……)
考えてみれば、怖いと感じた最初の印象を拭い去ってしまえば、桐生はとても優しい男性であることが分かる。時には冗談めいた言い回しをしたりもするが、それがますます彼の冷たい印象を和らげてくれているのだ。
(きっと女の子にもモテるんだろうなぁ……)
海老の殻と格闘しながら、桐生の顔をチラリとうかがう。
やっぱりどこから見ても美形だなぁと、改めて思う。逆ナンされるのも頷けるし、会社では彼に恋い焦がれる女性は山ほどいるのだろう。
(会社と言えば……)
花梨はふと頭に浮かんだことを聞いてみることにした。
「桐生さんは、どんなお仕事をされているんですか?」
ホテルに関する仕事というのは分かってはいるが、実際に何をしているのかは聞いたことがなかった。
「あぁ……国内外にホテルを展開するのに、現地に行って調査をしているんだ。立地はどうか、競合他社はどれくらいあるのか、本当にここに建てても採算が取れるのだろうかとか、そういったことだ」
「なるほど……」
「日本も最近観光に力を入れているから、ものすごい勢いでホテルが供給されてきた。だから数はすでに飽和状態とも言われていて、競争も激化してるんだ。市場で勝ち抜いていくにはまだまだ開発の余地はあるから、テコ入れも含めて調査をしてる。民泊にも観光客が流れつつあるし、差別化を図っていかないと生き残れないから」
「ニーズに合わせてその都度いろいろ改善していかなきゃいけないのは、どこの業界も似たようなものですが、大変ですね」
花梨は頷きながらナプキンで口元を拭く。タイミングよく、次の料理が運ばれてきた。鮑と野菜の煮込み料理だ。これまた彼女にとっては贅沢な一品で、オイスター風味のソースが飲み干せそうなほど美味しい。
「――改善と言えば、今『改善』という言葉は英語でも『KAIZEN』で通用し始めてるんだ。外国の企業や病院でも『KAIZEN』と掲げてスタッフに向上意識を促していたりする。海外のうちの系列ホテルも『KAIZEN』を徹底しているからな」
「それって『SUSHI(寿司)』とか『TERIYAKI(照り焼き)』と一緒ですか?」
「そうそう、『WASABI(わさび)』とか『UMAMI(旨味)』とか。『UMAMI』なんかは今、海外で『第五の味覚』と言われてるくらいだ」
「へぇ~、外国の人にも旨味って通用するんですね」
桐生とこんなに会話が弾むとは思わず、花梨はなんだか嬉しくなった。
「――ところで花梨は今、彼氏はいないんだよな?」
いきなりの質問に、咳き込みそうになった。方向転換が急にもほどがある。
「っ、ど、どうして分かるんですか。……そんなに不自由そうに見えますか?」
少しだけくちびるを尖らせた花梨に、桐生が笑う。
「そうじゃなくて。もし花梨に彼氏がいたら、こんな風に他の男と二人で出かけるようなことはしないだろうと思って。そんな女性ではないだろ? 君は」
「……っ」
思ってもみなかった言葉が返ってきて、反射的に花梨の頬が赤く染まった。心臓がドキンと音を立てて跳ね上がった。
(な、なんなの? もうほんとに……)
言葉が上手く出てこなくて、先ほどサーブされた牛肉のチャーハンも進まなくなってしまった。
「……それとも、好きな人はいるとか?」
「……残念ながら、彼氏も……好きな人も……いません」
チャーハンをレンゲで集めながら拗ねた口調でなんとかそう答えると、桐生が目を細めた。
「へぇ……」
真意を見透かそうとしているのか、彼が花梨の目を覗き込むように見つめてくる。なんだか心が丸裸にされてしまいそうで、ドキドキしてしまう。
「っ、な、なんですか? それが桐生さんに関係あるんですか?」
「関係あるから聞いているんだ。返答如何ではもうこういう風に誘えなくなるし?」
「今後も誘う予定があるんですか?」
「もうこれっきり誘わなくなったら……淋しくならない?」
桐生が意味ありげな瞳を向けてきた。それは花梨の深層にするりと入り込んで潤さんばかりに、たっぷりと色気を含んで存在感を増したそれだった。
「え……、ぁ……あの……」
「……ん?」
さらに深い部分に入り込もうとするような視線に、いたたまれなくなった花梨は、慌てて声を上げる。
「き、桐生さんはどうなんですか!? いいんですか? 私なんかと出かけてて。彼女とか……」
「この間、妻も恋人もいないと言ったはずだが」
確かに、先月彼の母親の誕生日に花の注文を受けた時、そんなことを言っていた気がする。けれど――
「桐生さんなら、この間から今の間に、彼女の二人や三人できそうですけどね!」
美津子も里穂も『あの人に彼女いないとか絶対嘘よねー』なんて話していたし、花梨も彼の言葉は話半分に受け取っていた。
だから今みたいに意味ありげに見つめられて、不本意でも胸を高鳴らせてしまったのが少し……屈辱で。思わず悔し紛れに煽る花梨に、桐生は喉の奥で笑いを殺しながら言った。
「君の中で、俺はどれだけ悪い男扱いされてるんだ」
「『悪い男』とは言いませんけど……桐生さん、きっとモテるでしょうし」
「まぁ、それは否定しない」
(ほらねー、やっぱり)
自分でもそう断言するあたり、相当女性にモテるのだろう。それが嘘でも誇張でもないことは、花梨にも分かる。
「――でも俺は、ここ一年くらい誰ともつきあっていないよ」
「え? そうなんですか?」
「まぁ……いろいろあって、な」
桐生が苦々しい表情で言った。おそらくその頃に女性絡みで不愉快な思いをしたことがあるのだろう。
「そうなんですか……」
女性二人が桐生さんの目の前でキャットファイトでも繰り広げたんですか? ――そう聞きたい衝動に駆られたのを、花梨はグッと堪えた。
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