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CHAPTER Ⅳ
第161話 遠征討伐⑤
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オレたちは夥しい数のグールと戦いを続け、さらに1時間ほどの時間が過ぎようとしていた。
オレたちにはライフシェルのバリアがあるが、吻野たちは丸裸でSS級グールと戦いを続けている。オレは感知で吻野たちの戦況を伺いながら銃弾を繰り出していた。
(あっちはジリ貧だ……! よくここまで持たせたと言うか、あのグールは本当に厄介だ!)
「東さん! モモさんたちがそろそろヤバイです!」
「……」
東は銃を打ちまくりながらオレをちらりと見た。
「……よし。こっちの残りの敵の数は……1000体は切ったな?」
「はい! 残数はおよそ900ですね」
中井が報告を返した。
「頃合いだ。では、オレが行く。ここはお前らで何とか持たせろ」
「あ、東さんが!?」
ここから東が抜けるのは正直厳しい。だけど、吻野たちはこのまま放っておいたら負けてしまう可能性が高い。この判断は致し方ないだろう。
「ああ。オレも前にあのグールにはしてやられたからな。少しは目にものをみせてやりたい。……蜂群次元光!」
東がオリジナルの技を展開すると、体の周りにはいくつかの光の線が駆け巡った。明らかに前見た時よりも力強い。
「これは……!」
「後は頼むぞ。二次元十字光線!!」
ドン!
東は辺りから激しく光線の波を展開してA級グールを薙ぎ倒しつつ、バリアの外へと飛び出して行った。
「よし、東班長を援護だ!」
「了解です!」
中井の号令でオレたちは敵への攻撃を続行する。やはり、東の手数が抜けるのはかなりキツイ。
「うおおお!!」
オレもなけなしの魔素を振り絞って敵の数を減らしていた。東は直ぐに吻野たちと合流してSS級との戦いを始めたようだ。
「佐々木! 向こうはどうだ!?」
「アオイ! ああ、優勢だ! 東さんが加わって形勢が逆転してるみたいだな!」
「やりましたね! 後はわたしたちがここを堪えきれれば……!」
「吻野班! 無駄口聞いてる暇はねーぞ!!」
「3時方向から敵が侵入! 佐々木君、迎え撃て!」
「すいません、一ノ瀬さん! 中井さん! 了解です!」
オレたちは何とか場を持たせているが少しずつ状況は悪化している。敵の脅威がオレたちを全滅させるか、オレたちがその前に敵の数を問題ない数まで減らせるか。
どう転ぶかはまだ分からない。
(き、キツいな!!……ん!?)
ドドドドオオオオ!!
オレが敵の攻勢に息を切らせていると、突如グールの群れに強力な攻撃が浴びせられた。
「何だ、応援か!?」
「分からない! そんな連絡は入ってない!!」
一ノ瀬と中井が大声で話している。
(何だ? 誰だ? 3人いるけど、どれも知らない反応だ!)
「お、オレの感知では知らない人たちです! 3人います!」
「そうね。あなたとは初めて会うわね」
「!?」
オレたちの側に、いつの間にか感知能力で感じた3人の気配が近づいていた。
(は、早くないか!? ……えええ!!?)
オレたちの前に現れた人物は3人。
オレが驚いたのはその服装だ。
1人は紫色の綺麗な着物に、黒い髪も艶やかにアップに整えた妙齢の綺麗な女性だ。もう1人はフレンチコートを着こんでタイツにヒールを履いていて、白髪のストレートヘアの女性。さらにもう1人は黒の厚みのあるダウンジャケットにスキニーデニム、ゴツメの黒いスニーカーを履いたポニーテールの金髪の女性だ。
100年前の時代なら、たまに見かけるような格好ではあるが、このグールが蔓延る時代では異常にしか映らない。
「な、なんだ……? オレの時代からタイムスリップでもして来たのか……?」
「タイムスリップ? ……ああ、じゃあ あなたがそうなのね」
着物姿の女性がオレに声を掛けた。
(うお、凄い美人だ! 化粧もしてる!)
「わたしはワイズの桜海という者よ。SS級グールを捕獲しに来た」
「ワイズ!!」
確かにワイズのメンバーは理由は知らないがみんな現代(100年前)の服装をしている。
前に見た桐生という男性はスーツ姿だったし、他の2人もスウェットとか、セーラー服だった。
「とりあえず、グールの群れが邪魔だったので少しはらった。この2人にもう少し掃除させるからあなたたちは邪魔しないで待機していなさい」
「……」
(え? それでいいのか?)
「反論は認めない。わたしは向こうのSS級を捕まえてくる」
ブンと音を立てて桜海は姿を消した。
(き、消えた!!)
「じゃあわたしらも……」
「ちょ、ちょっと待って!」
グールに向かおうとする2人の女性に、中井が待ったをかけた。
「なによ?」
「き、君たちはワイズのメンバー。それは分かった。でも何故オレたちを助けてくれるんだ?」
「別に助ける訳じゃないわよ。クルミさんの命令ってだけ」
トレンチコートの女性が面倒臭そうにオレたちを見ている。
(クルミ? さっきの着物の人か?)
「あなたたち弱そうだし? ちょうど良かったでしょ」
今度はダウンジャケットの女性がやや侮蔑の視線を投げ掛けてきた。
「い、いや! 元々オレたちが戦っていた相手だ! オレたちも戦う!」
「そういう志は立派だけどね。足手まといだし邪魔。引っ込んでいてくれる?」
「そうそう。大人しくしてなよ。わたしらが後は始末してやるから」
「な……!」
この2人の女性も相当我が強い。前に見たサヤカって女の子も怖いくらいの激しい気性だったが、多分それくらいじゃないとワイズという組織の中ではやっていけないのだろう。
2人は絶句しているオレたちに1つ嘲笑を見せると、バリアの外へと出ていった。
「は!? 何だ! あいつら!」
「確かに助かったけど……」
アオイとユウナもやや不機嫌そうだ。
「ふうー、まあいいだろ?」
オレはべたりと地面に尻を付けた。
「佐々木! お前はあんな態度取られて何ともねーのか!」
「そうだ! 後からしゃしゃり出て調子乗りやがって!」
アオイと一ノ瀬はかなり怒っている。この2人は結構性格が似ている。
「まあ、助かったのは事実だね」
「そう、ですね……」
「中井さんとユウナは冷静ですね。取り敢えず一息ついたらモモさんたちのところへ行きませんか?」
「は? ここは放っておくのかよ! まだ800体はグールがいるぞ!」
「アオイ、あの2人を見ただろ? 新センダイ都市で見たワイズのメンバーと同じく気が荒いみたいだし。近付かない方がいいって。それより、モモさんたちの方が気になるし」
「……」
オレの気負いのない様子を見てアオイも気が抜けたようだ。何も言い返しては来なかった。
オレは感知であの3人のおおよその強さは理解した。
着物の女性は前に見た桐生と同格。
あとの2人はサヤカ、アツロウと同格。
みんなに分かりやすく説明すると、
「あの着物の女性はSS級、あとの2人はS+級の隊員並みの強さがあるみたいだ。揉めてる場合じゃないだろ」
「何!? そこまで分かるのか?」
「はい。一ノ瀬さん。だから今のオレたちがどうこうするのは難しいと思います」
「いや、だからと言って……!」
「でも、確かに佐々木さんの言う通りですね」
ユウナがあごに指をやりながらオレに賛同した。
「モモさんたちのところへ行きましょう。それが私たちにとって一番得策だと思います」
「……まあ、ユウナもそう言うなら……」
アオイが渋々ながら了承した。
「まあ、こうなったら仕方ないな。イチハもいいね」
「……ちっ。ああ、分かったよ。東さんの所へ行こう」
中井と一ノ瀬も納得してくれたようだ。
「それにしても……」
中井がオレを見ながら呟いた。
「? なんですか?」
「佐々木くんも成長したね。こんなに冷静な判断ができるタイプだとは思わなかったよ」
「いやいや、オレは感知能力がありますから! あの人たちの強さを知っちゃってるので戦うとか抵抗するって判断ができなかっただけですよ! ……それに……」
「それに?」
「はい。新センダイ都市でも思いましたけど、人間同士で争うなんてこんな時代ではやっぱり間違ってますよ。オレたちにそんな余裕はないです」
そう、オレたちにはそんな余裕はない。
人間同士で争うような余裕があるなら、御美苗や谷田部はあの時死なないように立ち回れたはずだ。
「佐々木さん……」
ユウナが憐憫の情を瞳に写している。
ユウナは思考透視能力が発現したらしいから、オレの気持ちを読み取ったのかも知れない。
「すいません、余計でしたね。行きましょう」
オレたちはライフシェルを飛び出した。
オレたちにはライフシェルのバリアがあるが、吻野たちは丸裸でSS級グールと戦いを続けている。オレは感知で吻野たちの戦況を伺いながら銃弾を繰り出していた。
(あっちはジリ貧だ……! よくここまで持たせたと言うか、あのグールは本当に厄介だ!)
「東さん! モモさんたちがそろそろヤバイです!」
「……」
東は銃を打ちまくりながらオレをちらりと見た。
「……よし。こっちの残りの敵の数は……1000体は切ったな?」
「はい! 残数はおよそ900ですね」
中井が報告を返した。
「頃合いだ。では、オレが行く。ここはお前らで何とか持たせろ」
「あ、東さんが!?」
ここから東が抜けるのは正直厳しい。だけど、吻野たちはこのまま放っておいたら負けてしまう可能性が高い。この判断は致し方ないだろう。
「ああ。オレも前にあのグールにはしてやられたからな。少しは目にものをみせてやりたい。……蜂群次元光!」
東がオリジナルの技を展開すると、体の周りにはいくつかの光の線が駆け巡った。明らかに前見た時よりも力強い。
「これは……!」
「後は頼むぞ。二次元十字光線!!」
ドン!
東は辺りから激しく光線の波を展開してA級グールを薙ぎ倒しつつ、バリアの外へと飛び出して行った。
「よし、東班長を援護だ!」
「了解です!」
中井の号令でオレたちは敵への攻撃を続行する。やはり、東の手数が抜けるのはかなりキツイ。
「うおおお!!」
オレもなけなしの魔素を振り絞って敵の数を減らしていた。東は直ぐに吻野たちと合流してSS級との戦いを始めたようだ。
「佐々木! 向こうはどうだ!?」
「アオイ! ああ、優勢だ! 東さんが加わって形勢が逆転してるみたいだな!」
「やりましたね! 後はわたしたちがここを堪えきれれば……!」
「吻野班! 無駄口聞いてる暇はねーぞ!!」
「3時方向から敵が侵入! 佐々木君、迎え撃て!」
「すいません、一ノ瀬さん! 中井さん! 了解です!」
オレたちは何とか場を持たせているが少しずつ状況は悪化している。敵の脅威がオレたちを全滅させるか、オレたちがその前に敵の数を問題ない数まで減らせるか。
どう転ぶかはまだ分からない。
(き、キツいな!!……ん!?)
ドドドドオオオオ!!
オレが敵の攻勢に息を切らせていると、突如グールの群れに強力な攻撃が浴びせられた。
「何だ、応援か!?」
「分からない! そんな連絡は入ってない!!」
一ノ瀬と中井が大声で話している。
(何だ? 誰だ? 3人いるけど、どれも知らない反応だ!)
「お、オレの感知では知らない人たちです! 3人います!」
「そうね。あなたとは初めて会うわね」
「!?」
オレたちの側に、いつの間にか感知能力で感じた3人の気配が近づいていた。
(は、早くないか!? ……えええ!!?)
オレたちの前に現れた人物は3人。
オレが驚いたのはその服装だ。
1人は紫色の綺麗な着物に、黒い髪も艶やかにアップに整えた妙齢の綺麗な女性だ。もう1人はフレンチコートを着こんでタイツにヒールを履いていて、白髪のストレートヘアの女性。さらにもう1人は黒の厚みのあるダウンジャケットにスキニーデニム、ゴツメの黒いスニーカーを履いたポニーテールの金髪の女性だ。
100年前の時代なら、たまに見かけるような格好ではあるが、このグールが蔓延る時代では異常にしか映らない。
「な、なんだ……? オレの時代からタイムスリップでもして来たのか……?」
「タイムスリップ? ……ああ、じゃあ あなたがそうなのね」
着物姿の女性がオレに声を掛けた。
(うお、凄い美人だ! 化粧もしてる!)
「わたしはワイズの桜海という者よ。SS級グールを捕獲しに来た」
「ワイズ!!」
確かにワイズのメンバーは理由は知らないがみんな現代(100年前)の服装をしている。
前に見た桐生という男性はスーツ姿だったし、他の2人もスウェットとか、セーラー服だった。
「とりあえず、グールの群れが邪魔だったので少しはらった。この2人にもう少し掃除させるからあなたたちは邪魔しないで待機していなさい」
「……」
(え? それでいいのか?)
「反論は認めない。わたしは向こうのSS級を捕まえてくる」
ブンと音を立てて桜海は姿を消した。
(き、消えた!!)
「じゃあわたしらも……」
「ちょ、ちょっと待って!」
グールに向かおうとする2人の女性に、中井が待ったをかけた。
「なによ?」
「き、君たちはワイズのメンバー。それは分かった。でも何故オレたちを助けてくれるんだ?」
「別に助ける訳じゃないわよ。クルミさんの命令ってだけ」
トレンチコートの女性が面倒臭そうにオレたちを見ている。
(クルミ? さっきの着物の人か?)
「あなたたち弱そうだし? ちょうど良かったでしょ」
今度はダウンジャケットの女性がやや侮蔑の視線を投げ掛けてきた。
「い、いや! 元々オレたちが戦っていた相手だ! オレたちも戦う!」
「そういう志は立派だけどね。足手まといだし邪魔。引っ込んでいてくれる?」
「そうそう。大人しくしてなよ。わたしらが後は始末してやるから」
「な……!」
この2人の女性も相当我が強い。前に見たサヤカって女の子も怖いくらいの激しい気性だったが、多分それくらいじゃないとワイズという組織の中ではやっていけないのだろう。
2人は絶句しているオレたちに1つ嘲笑を見せると、バリアの外へと出ていった。
「は!? 何だ! あいつら!」
「確かに助かったけど……」
アオイとユウナもやや不機嫌そうだ。
「ふうー、まあいいだろ?」
オレはべたりと地面に尻を付けた。
「佐々木! お前はあんな態度取られて何ともねーのか!」
「そうだ! 後からしゃしゃり出て調子乗りやがって!」
アオイと一ノ瀬はかなり怒っている。この2人は結構性格が似ている。
「まあ、助かったのは事実だね」
「そう、ですね……」
「中井さんとユウナは冷静ですね。取り敢えず一息ついたらモモさんたちのところへ行きませんか?」
「は? ここは放っておくのかよ! まだ800体はグールがいるぞ!」
「アオイ、あの2人を見ただろ? 新センダイ都市で見たワイズのメンバーと同じく気が荒いみたいだし。近付かない方がいいって。それより、モモさんたちの方が気になるし」
「……」
オレの気負いのない様子を見てアオイも気が抜けたようだ。何も言い返しては来なかった。
オレは感知であの3人のおおよその強さは理解した。
着物の女性は前に見た桐生と同格。
あとの2人はサヤカ、アツロウと同格。
みんなに分かりやすく説明すると、
「あの着物の女性はSS級、あとの2人はS+級の隊員並みの強さがあるみたいだ。揉めてる場合じゃないだろ」
「何!? そこまで分かるのか?」
「はい。一ノ瀬さん。だから今のオレたちがどうこうするのは難しいと思います」
「いや、だからと言って……!」
「でも、確かに佐々木さんの言う通りですね」
ユウナがあごに指をやりながらオレに賛同した。
「モモさんたちのところへ行きましょう。それが私たちにとって一番得策だと思います」
「……まあ、ユウナもそう言うなら……」
アオイが渋々ながら了承した。
「まあ、こうなったら仕方ないな。イチハもいいね」
「……ちっ。ああ、分かったよ。東さんの所へ行こう」
中井と一ノ瀬も納得してくれたようだ。
「それにしても……」
中井がオレを見ながら呟いた。
「? なんですか?」
「佐々木くんも成長したね。こんなに冷静な判断ができるタイプだとは思わなかったよ」
「いやいや、オレは感知能力がありますから! あの人たちの強さを知っちゃってるので戦うとか抵抗するって判断ができなかっただけですよ! ……それに……」
「それに?」
「はい。新センダイ都市でも思いましたけど、人間同士で争うなんてこんな時代ではやっぱり間違ってますよ。オレたちにそんな余裕はないです」
そう、オレたちにはそんな余裕はない。
人間同士で争うような余裕があるなら、御美苗や谷田部はあの時死なないように立ち回れたはずだ。
「佐々木さん……」
ユウナが憐憫の情を瞳に写している。
ユウナは思考透視能力が発現したらしいから、オレの気持ちを読み取ったのかも知れない。
「すいません、余計でしたね。行きましょう」
オレたちはライフシェルを飛び出した。
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