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CHAPTER Ⅲ
第120話 未踏領域開拓任務⑩
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「くそ……! こいつは嫌なタイミングで出てくるな!」
オレは思わず悪態をつくが、柊がこれに返答をくれた。
『あら、佐々木くん。そんなこと言っても仕方無いわよ。これがあなたの罪ね。それに、このS級グールは倒したこともあるし、急いでこのグールとあなたを葬るとしましょう』
「え? 倒したことがあるんですか! ……いや、オレは葬らないで下さいよ!」
『オレもこいつとはしばらく前に新ミナトミライ都市で欄島さんと戦いました! 勝ちましょう!』
柊の殺意は置いておくとして、志布志もまだまだ士気は高い。
それに柊も志布志もこの相手を知っているということは、この場の全員がこのグールと戦った経験があるということになる。
『うむ! 死霊術士タイプのS級グールだな! 素早く一帯の巨大グールを殲滅すれば本体が姿を現すはずだ! やるぞ!!』
(死霊術士? そういうのか? だけど、確かにこの面子なら……!)
『行くぞ! 攻撃開始!』
「うおおおおお!!」
俺は周りに集まるグール、手近の巨大グールなどに銃を乱射しながらセイヤと志布志の元へ走った。
まずは皆と合流しなければ、1人では危険だ。
他のみんなも一気に攻撃を始めていて、早速巨大グールが一体崩れるのが見えた。
「セイヤ!志布志くん!」
「セイ! 早く小型拠点に入れ!」
「ああ!」
小型拠点は連結魔方陣の装置を付属しているが、もともとは結界を展開する装置でセイヤと志布志はその中で夥しいグールを攻撃していた。
何とか結界に潜り込むと、オレは再度銃弾をばら蒔いた。
オレたちに向かってくる巨人の数が多い。前の時はせいぜい十数体が同時に現れる程度だったが、今回は30体以上はいる。
「な、なんか前の時より多くないか!?」
「お、オレも同感です! このS級は能力が他のやつより高いみたいです!」
「……だが、どうあってもここを死守しなければならない……!」
オレと志布志の愚痴にセイヤが返した。確かに敵がどうであれこの場所を守らないと大群のグールにやられてしまうのは目に見えている。
オレたちはどうにかギリギリの攻防を続けていた。
『皆! 聞こえるか! 千城だ!』
しばらく戦いを続けていると、急に通信が入った。
『今回の死霊術士は強力なようだ! このままでは旗色が悪い!』
(確かにそうです! 限界ギリギリです! どうすれば!?)
『結城! 魔方陣の再設置は済んでいるか?』
「ええ! このS級が現れて程なく終了しています!」
『山崎! 聞こえるか!?』
『はい!』
『連結魔方陣とやらを起動しろ!』
(……はあ!?)
『なっ? いや、しかしそれではみんなも巻き添えに……!』
『構わん!!』
(いや、構わんくない!オレたちも死ぬ!)
『千城さん! 言葉が足りないです! こちら御美苗! みんな、携帯結界の場所は覚えてるか!?』
(……?)
『現在、オレたちのいる場所の携帯結界、それに付近のものは5つ! その内3つを回収して結城達のいる小型拠点に行く! そこで結界を多重展開して連結魔方陣の攻撃に耐える! そういうことですよね!』
『うむ!』
(な、なるほど……、それならオレたちは無傷で済むのか?)
『御美苗班長! それでも耐えられるか分からんぞ! 今の君たちの状態では……!』
『やるしかねェ! 山崎さん! 合図したら攻撃してください!! 皆もいいな! 死ぬつもりでやるわけじゃない!』
『……しかし!』
『やりましょう、どのみち方法はないわ』
『御美苗班長、指示を』
『はい、絶対に勝ちましょう!!』
山崎はまだ難色を示したが、柊、セイヤ、志布志の声を聞いて、オレも逃げ場はないと覚悟が決まった。
確かにこのままではオレたちがやられて終わりだ。
(や、やるしかない!)
『じゃあ、これからそっちに向かう! 全力で援護しろ! いいか、全力でだぞ!! 携帯結界はここにあるのがひとつ、そしてそっちに向かいながらオレたちが1人1つずつ回収して行く! あとはそこの小型拠点の結界で5つだ!』
『了解した』
『頼むぞ! 結城! じゃあ、行くぞ!』
御美苗の声で御美苗達を包んでいた結界が消えた。
千城、柊、御美苗がこちらへ走り出した。携帯結界を拾い上げるためにやや皆バラバラに迂回してこちらへ向かっているが、そこまで長い距離ではない。
だが、その距離にいるグールの数は脅威の一言だ。
「うおおお!! 三重天狼弾! 追尾付与!!」
オレも渾身の攻撃で御美苗達に群がった巨大グールを3体ほど吹き飛ばすが、まだまだグールは大量にいる。
「く、くそ! 早くこっちへ……!」
オレも焦っているが、こちらへ向かっている3人はもっと生きた心地がしないだろう。オレはでき得る限りの弾幕を持って3人を援護した。
志布志も同じ様に3人を援護射撃をし、セイヤはこの小型拠点に群がるグールを近接攻撃で相手にしていた。
「うおお!!早く来てくれ!!」
ドン!!
オレの祈りが通じたのか、千城が空から降ってきた。
(やった! まず1人! でも何で空から来たの?)
「オレの拾い上げるはずの携帯結界はグールに破壊された! これから別のものを回収に向かう! ここからの方が近いぞ!」
(ええ!? 嘘だろ!)
「だが、御美苗と柊を援護してからだ! おおお!! 神級飛拳!! 二連!!」
ドドドオオオオン!!!
「おお! 凄い!」
千城の攻撃で一帯のグールが吹き飛んだ。
そしてその隙に柊と御美苗がオレたちのもとにたどり着いた。2人とも満身創痍だ。
「うむ! ではあと1つの回収に向かうぞ!」
「え? ちょっと千城さん!」
御美苗の制止を無視して千城は飛び出した。
ちょうどその時、オレはグールの気配を感知した。
『せ、千城さん! 来てます! S級本体です! 目の前から!』
「なに!!?」
オレの声に皆が千城の前方に目を向けると、3メートルほどの体長の凶悪なグールが6つの目を赤く輝かせて立っていた。
S級グールだ。
「ああ!? いつの間に出てきたんだ! まだ引っ込んでろよ! くそが!」
御美苗が焦燥で悪態をつくが、千城は構わずグールに向かっていった。
『三重帝級土岩拳!!!』
ドドドン!
千城の強力な攻撃がグールに直撃するが、敵の気配は健在だ。
「まだ生きてます!」
オレは必死に千城に通信を送った。
『うむ! こうなったら仕方無い! オレがこいつを押さえている間に魔方陣を発動しろ!』
(なっ……)
『何言ってんですか!? もういいです! こっちに戻ってきてください! 結界も4つあればなんとか凌げるはずです!』
御美苗が必死に千城を説得した。
『いや! こいつに隙を見せれば我々の結界が破られてしまう! 明らかに狙ってるぞ、早くしろ! オレが止めておく! チャンスは今しかない! 山崎!』
『いや、しかし……!』
『お前も覚悟を決めろ! 鏑木! いるか!』
『は、はい』
『攻撃しろ!!』
『……』
『オレは肉体強化で耐える! オレの言葉は覚えているだろう!早くしろォ!!』
『……了解しました、連結魔方陣。発動します……』
「な、なに言ってるんだ! 鏑木さん!」
オレはついグールと組み合う千城に向かって体が動いていたが、セイヤに止められた。
「セイ! 千城隊長の思いを汲め!」
「セイヤ! 千城さんがまだ……!」
ブウウウン!!
オレたちのいる場所の小型拠点装置から魔方陣が光輝き、他の装置へと光の線が打ち出された。
さらにその光が上空へと伸び、スカイベースと合わせると三角錐型の光のラインが描かれ、激しく光と放電を始めた。
「ぐっ、携帯結界起動!!」
御美苗が結界を展開した瞬間。
カッ!!
オレの視界が白く染まった。
オレは思わず悪態をつくが、柊がこれに返答をくれた。
『あら、佐々木くん。そんなこと言っても仕方無いわよ。これがあなたの罪ね。それに、このS級グールは倒したこともあるし、急いでこのグールとあなたを葬るとしましょう』
「え? 倒したことがあるんですか! ……いや、オレは葬らないで下さいよ!」
『オレもこいつとはしばらく前に新ミナトミライ都市で欄島さんと戦いました! 勝ちましょう!』
柊の殺意は置いておくとして、志布志もまだまだ士気は高い。
それに柊も志布志もこの相手を知っているということは、この場の全員がこのグールと戦った経験があるということになる。
『うむ! 死霊術士タイプのS級グールだな! 素早く一帯の巨大グールを殲滅すれば本体が姿を現すはずだ! やるぞ!!』
(死霊術士? そういうのか? だけど、確かにこの面子なら……!)
『行くぞ! 攻撃開始!』
「うおおおおお!!」
俺は周りに集まるグール、手近の巨大グールなどに銃を乱射しながらセイヤと志布志の元へ走った。
まずは皆と合流しなければ、1人では危険だ。
他のみんなも一気に攻撃を始めていて、早速巨大グールが一体崩れるのが見えた。
「セイヤ!志布志くん!」
「セイ! 早く小型拠点に入れ!」
「ああ!」
小型拠点は連結魔方陣の装置を付属しているが、もともとは結界を展開する装置でセイヤと志布志はその中で夥しいグールを攻撃していた。
何とか結界に潜り込むと、オレは再度銃弾をばら蒔いた。
オレたちに向かってくる巨人の数が多い。前の時はせいぜい十数体が同時に現れる程度だったが、今回は30体以上はいる。
「な、なんか前の時より多くないか!?」
「お、オレも同感です! このS級は能力が他のやつより高いみたいです!」
「……だが、どうあってもここを死守しなければならない……!」
オレと志布志の愚痴にセイヤが返した。確かに敵がどうであれこの場所を守らないと大群のグールにやられてしまうのは目に見えている。
オレたちはどうにかギリギリの攻防を続けていた。
『皆! 聞こえるか! 千城だ!』
しばらく戦いを続けていると、急に通信が入った。
『今回の死霊術士は強力なようだ! このままでは旗色が悪い!』
(確かにそうです! 限界ギリギリです! どうすれば!?)
『結城! 魔方陣の再設置は済んでいるか?』
「ええ! このS級が現れて程なく終了しています!」
『山崎! 聞こえるか!?』
『はい!』
『連結魔方陣とやらを起動しろ!』
(……はあ!?)
『なっ? いや、しかしそれではみんなも巻き添えに……!』
『構わん!!』
(いや、構わんくない!オレたちも死ぬ!)
『千城さん! 言葉が足りないです! こちら御美苗! みんな、携帯結界の場所は覚えてるか!?』
(……?)
『現在、オレたちのいる場所の携帯結界、それに付近のものは5つ! その内3つを回収して結城達のいる小型拠点に行く! そこで結界を多重展開して連結魔方陣の攻撃に耐える! そういうことですよね!』
『うむ!』
(な、なるほど……、それならオレたちは無傷で済むのか?)
『御美苗班長! それでも耐えられるか分からんぞ! 今の君たちの状態では……!』
『やるしかねェ! 山崎さん! 合図したら攻撃してください!! 皆もいいな! 死ぬつもりでやるわけじゃない!』
『……しかし!』
『やりましょう、どのみち方法はないわ』
『御美苗班長、指示を』
『はい、絶対に勝ちましょう!!』
山崎はまだ難色を示したが、柊、セイヤ、志布志の声を聞いて、オレも逃げ場はないと覚悟が決まった。
確かにこのままではオレたちがやられて終わりだ。
(や、やるしかない!)
『じゃあ、これからそっちに向かう! 全力で援護しろ! いいか、全力でだぞ!! 携帯結界はここにあるのがひとつ、そしてそっちに向かいながらオレたちが1人1つずつ回収して行く! あとはそこの小型拠点の結界で5つだ!』
『了解した』
『頼むぞ! 結城! じゃあ、行くぞ!』
御美苗の声で御美苗達を包んでいた結界が消えた。
千城、柊、御美苗がこちらへ走り出した。携帯結界を拾い上げるためにやや皆バラバラに迂回してこちらへ向かっているが、そこまで長い距離ではない。
だが、その距離にいるグールの数は脅威の一言だ。
「うおおお!! 三重天狼弾! 追尾付与!!」
オレも渾身の攻撃で御美苗達に群がった巨大グールを3体ほど吹き飛ばすが、まだまだグールは大量にいる。
「く、くそ! 早くこっちへ……!」
オレも焦っているが、こちらへ向かっている3人はもっと生きた心地がしないだろう。オレはでき得る限りの弾幕を持って3人を援護した。
志布志も同じ様に3人を援護射撃をし、セイヤはこの小型拠点に群がるグールを近接攻撃で相手にしていた。
「うおお!!早く来てくれ!!」
ドン!!
オレの祈りが通じたのか、千城が空から降ってきた。
(やった! まず1人! でも何で空から来たの?)
「オレの拾い上げるはずの携帯結界はグールに破壊された! これから別のものを回収に向かう! ここからの方が近いぞ!」
(ええ!? 嘘だろ!)
「だが、御美苗と柊を援護してからだ! おおお!! 神級飛拳!! 二連!!」
ドドドオオオオン!!!
「おお! 凄い!」
千城の攻撃で一帯のグールが吹き飛んだ。
そしてその隙に柊と御美苗がオレたちのもとにたどり着いた。2人とも満身創痍だ。
「うむ! ではあと1つの回収に向かうぞ!」
「え? ちょっと千城さん!」
御美苗の制止を無視して千城は飛び出した。
ちょうどその時、オレはグールの気配を感知した。
『せ、千城さん! 来てます! S級本体です! 目の前から!』
「なに!!?」
オレの声に皆が千城の前方に目を向けると、3メートルほどの体長の凶悪なグールが6つの目を赤く輝かせて立っていた。
S級グールだ。
「ああ!? いつの間に出てきたんだ! まだ引っ込んでろよ! くそが!」
御美苗が焦燥で悪態をつくが、千城は構わずグールに向かっていった。
『三重帝級土岩拳!!!』
ドドドン!
千城の強力な攻撃がグールに直撃するが、敵の気配は健在だ。
「まだ生きてます!」
オレは必死に千城に通信を送った。
『うむ! こうなったら仕方無い! オレがこいつを押さえている間に魔方陣を発動しろ!』
(なっ……)
『何言ってんですか!? もういいです! こっちに戻ってきてください! 結界も4つあればなんとか凌げるはずです!』
御美苗が必死に千城を説得した。
『いや! こいつに隙を見せれば我々の結界が破られてしまう! 明らかに狙ってるぞ、早くしろ! オレが止めておく! チャンスは今しかない! 山崎!』
『いや、しかし……!』
『お前も覚悟を決めろ! 鏑木! いるか!』
『は、はい』
『攻撃しろ!!』
『……』
『オレは肉体強化で耐える! オレの言葉は覚えているだろう!早くしろォ!!』
『……了解しました、連結魔方陣。発動します……』
「な、なに言ってるんだ! 鏑木さん!」
オレはついグールと組み合う千城に向かって体が動いていたが、セイヤに止められた。
「セイ! 千城隊長の思いを汲め!」
「セイヤ! 千城さんがまだ……!」
ブウウウン!!
オレたちのいる場所の小型拠点装置から魔方陣が光輝き、他の装置へと光の線が打ち出された。
さらにその光が上空へと伸び、スカイベースと合わせると三角錐型の光のラインが描かれ、激しく光と放電を始めた。
「ぐっ、携帯結界起動!!」
御美苗が結界を展開した瞬間。
カッ!!
オレの視界が白く染まった。
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