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CHAPTER Ⅲ
第117話 未踏領域開拓任務⑦
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「新兵器の威力は凄いな。さすが宝条マスターだ」
セイヤが爆撃を見ながら呟いた。
シェルターベースからの砲撃は始まったが、グールの大群はまだオレたちの攻撃範囲には入っていない。
オレたちが忙しくなるのはもう少し先だ。
「ああ、本当にアイちゃんは凄い」
オレもセイヤの呟きに同調すると、突然通信が入った。
『佐々木くん、ここで罪を重ねるということは今回はどうやら無事に命を落とせそうね』
柊だ。
『個別通信まで使って脅さないで下さい! 柊さん!』
柊はオレがアイコをちゃん付けで呼んだのに反応して即座に脅しを掛けてきた。
(何で聞こえてるんだよ! こえぇよ!)
オレたちは今回は弓型の陣形を取っているが、その大外、一番端にいるのが柊班だ。
反対の端は志布志班が布陣している。
先頭の千城と共に鏑木班がおり、左右に御美苗班、オレたちという隊形だ。オレたちは志布志班の隣、つまり、オレと柊は結構離れていて、ちょっとした声など届かないはずだった。
『敵軍との距離が500に達しました! 地雷を起動します!』
鈴子の報告と共にあちこちで爆発が起こった。
ドン!ドドン!ドンドン!
シェルターベースからの砲撃と合わせて、爆音が鳴り止むことはない。
『うむ! では遠距離攻撃も開始だ!』
千城の通信からの司令を聞いてオレは銃を構えた。
このローカル通信装置があれば、叫び声もかき消される爆音の中でも問題なく意思疎通が図れる。
「全兵能装甲最大! 三重天狼弾!! 狙撃付与!!」
オレも最近はかなり魔素操作をものにしてきていて、三重出力、機能付与まではとりたてて手こずらず使えていた。
狙撃付与は遠距離攻撃用の機能でざっと1000メートルは離れていても銃弾の威力を保つことができる。
オレの攻撃は一気に遠くの数十のグールを吹き飛ばした。
「三重帝級火炎土岩散弾!!」
「三重帝級貫通飛斬散弾槍!!」
ユウナとアオイも消耗を度外視した大攻撃を放っていた。
2人も魔導石の効果、訓練の成果を発揮して、A級隊員らしい強力な攻撃を繰り出していた。
セイヤは近接戦闘に特化しているので、500くらいの距離ではまだ攻撃が出来ない。
御美苗班は槍使いである御美苗の強力な投擲攻撃、阪本の特殊な魔銃を繋げた遠距離砲撃、北岡、須田の合成魔術で攻撃を開始した。
柊班も班長である柊と湊はまだ動かないが、魔術士の天沢、銃術士の長谷川の砲撃でグールを吹き飛ばしていた。
志布志班からは志布志と金澤が銃術士の遠距離銃撃がどんどん敵に突き刺さっている。
鏑木班は鏑木の魔術と間凪の投擲槍が敵を減らす。間凪は御美苗に似た戦闘スタイルだ。
各班とも遠距離攻撃が出来る隊員は限られるが着実に敵の数を減らしていた。
『敵軍との距離が300を切りました!』
『うむ! 鈴子! ABCだけでいい、現在の上級グールのみの敵残数を教えてくれ!』
『は、はい! 敵軍残数、A級、1450。50討伐! B級、2300。200討伐! C級、3600。400討伐! 皆さん、さすがです!』
『うむ! 敵軍の現在の全体数は?』
『……残りは、11600! 1400討伐!』
『……うむ! 分かった!』
珍しく千城が何か思案しているようだ。おそらく作戦を考えているのだろう。
『よし! オレはこれからグールに突っ込む! 細かい指揮は鏑木が取れ! いいな!』
千城は作戦などは考えていなかった。
「えっ? 隊長!? 突っ込むって?」
『当然グールの軍勢に、だ!』
ドン!
千城は全身を淡く光らせながら、グールの大群に突撃していった。
「え!? ちょっと!」
鏑木も焦りを隠せない。
(いくらなんでも無茶だろ!)
『オレがグールを掻き回す! お前らも全員で攻撃を開始しろ! シェルターベースに近付けるな!!』
「千城隊長! 待ってください!」
『お前なら出来る! 頼むぞ!』
千城は鏑木の言葉を無視して敵に突っ込んだ。
『うおお! 神級飛拳!! 三連!!!』
千城から巨大な拳型の光弾が打ち出された。しかも3発だ。敵に炸裂すると一気にグールが数を減ったのが分かった。
『凄い!! 隊長、今ので3、400は軽く討伐してます!』
鈴子もS級隊員の本気を見て興奮気味だ。
グールとの距離が近付いたオレたちは、一気に攻撃を開始していた。自動迫撃砲も忙しく光の銃弾を打ち続け、まさに総攻撃だ。
(うおお!! 間近で見ると凄い数だ! 千城さんは見えなくなったけど、本当に大丈夫か!?)
『敵残数、A級1350、150討伐! B級1800、700討伐! C級2900、1100討伐! 総数は9200、3800討伐です! 距離150!』
鈴子が折を見て敵の撃破数を教えてくれていた。少しずつグールは減っているが、やはり上級のグールほど討伐数が少ない。だが、この短い時間で4000近いグールを討伐した開拓部隊の実力はさすがと言うべきだろう。
『千城隊長! そろそろ攻撃地点を移動しますよ! 早く戻ってきてください!』
『うむ! 分かった! だが、オレのことは置いておけ! しばらくしたら合流する!』
鏑木が通信を繋げるが、千城はにべもない。
『ああもう! 訳のわからない意地を張って! 本当に死んでしまいますよ!』
鏑木もかなりイラついてきている。
敵はもう目の前だ。
千城は敵のど真ん中にいるようだ。
『鏑木班長! こちら御美苗だ! 千城さんはほっといていい!』
『そういう訳にはいかないでしょ!』
『聞け! オレは北部支部で千城隊長とは付き合いが長いんだ! 千城隊長はいつも困難な敵に会うと、こういう単独行動に出る!』
『……どういうこと?』
千城の無茶な行動に理由があるらしいと、鏑木も眉をひそめた。
『隊長は強敵の現れる場所! 仲間に危険が迫る場所! 戦局の重要な場面、場所が分かるらしい! 多分それであそこに残ってる!』
『ええ?』
そんなことがあるのか。オレはそう思ったが、銃撃に集中していて、正直それどころではない。
『とにかく! こうなった千城隊長は放っておくと、一番戦果を挙げる! 野生の勘みたいなものだ! ちなみにあの人に説明を求めても無駄だぞ! そうですよね! 千城さん!』
『うむ! ここは任せろ!』
千城との通信はかろうじてまだ繋がっている。
『……良く分からないけど、そこまで言うのなら……』
『鏑木班長! 早く退いて下さい! 敵との距離はもう50です!』
鈴子がオレたちを急かす。
もう敵は目の前だ。
『分かった! 千城隊長を残して後退! 皆、シェルターベースまで戻るよ!』
『了解!!』
オレたちはグールへの攻撃を続けながら後退を始めた。
自動迫撃砲、小型拠点装置は残置する。これは作戦の一環で、あえてこの貴重な兵器をその場に残した。
しばらく後退を続け、オレたちはシェルターベースの目の前に戻ってきた。ここにも小型拠点装置と自動迫撃砲がすでに山崎班の手によって設置されており、オレたちはグールの迎撃を再開した。
こうしている間も敵は何百という光弾をオレたちに打ち出しており、既にそれなりのダメージは全員が負っている。
そしてとうとうシェルターベースの目の前にまでグールが迫った。
『皆! シェルターベースに乗り込んで!』
鏑木の号令にオレたちはすぐにシェルターベースに帰還した。
『千城隊長以外は全員乗ったな! では、スカイベース起動!! 飛ぶぞ!!』
今度は山崎の号令が響き、普段は地上数メートルを移動するシェルターベースが空高く浮き上がった。
セイヤが爆撃を見ながら呟いた。
シェルターベースからの砲撃は始まったが、グールの大群はまだオレたちの攻撃範囲には入っていない。
オレたちが忙しくなるのはもう少し先だ。
「ああ、本当にアイちゃんは凄い」
オレもセイヤの呟きに同調すると、突然通信が入った。
『佐々木くん、ここで罪を重ねるということは今回はどうやら無事に命を落とせそうね』
柊だ。
『個別通信まで使って脅さないで下さい! 柊さん!』
柊はオレがアイコをちゃん付けで呼んだのに反応して即座に脅しを掛けてきた。
(何で聞こえてるんだよ! こえぇよ!)
オレたちは今回は弓型の陣形を取っているが、その大外、一番端にいるのが柊班だ。
反対の端は志布志班が布陣している。
先頭の千城と共に鏑木班がおり、左右に御美苗班、オレたちという隊形だ。オレたちは志布志班の隣、つまり、オレと柊は結構離れていて、ちょっとした声など届かないはずだった。
『敵軍との距離が500に達しました! 地雷を起動します!』
鈴子の報告と共にあちこちで爆発が起こった。
ドン!ドドン!ドンドン!
シェルターベースからの砲撃と合わせて、爆音が鳴り止むことはない。
『うむ! では遠距離攻撃も開始だ!』
千城の通信からの司令を聞いてオレは銃を構えた。
このローカル通信装置があれば、叫び声もかき消される爆音の中でも問題なく意思疎通が図れる。
「全兵能装甲最大! 三重天狼弾!! 狙撃付与!!」
オレも最近はかなり魔素操作をものにしてきていて、三重出力、機能付与まではとりたてて手こずらず使えていた。
狙撃付与は遠距離攻撃用の機能でざっと1000メートルは離れていても銃弾の威力を保つことができる。
オレの攻撃は一気に遠くの数十のグールを吹き飛ばした。
「三重帝級火炎土岩散弾!!」
「三重帝級貫通飛斬散弾槍!!」
ユウナとアオイも消耗を度外視した大攻撃を放っていた。
2人も魔導石の効果、訓練の成果を発揮して、A級隊員らしい強力な攻撃を繰り出していた。
セイヤは近接戦闘に特化しているので、500くらいの距離ではまだ攻撃が出来ない。
御美苗班は槍使いである御美苗の強力な投擲攻撃、阪本の特殊な魔銃を繋げた遠距離砲撃、北岡、須田の合成魔術で攻撃を開始した。
柊班も班長である柊と湊はまだ動かないが、魔術士の天沢、銃術士の長谷川の砲撃でグールを吹き飛ばしていた。
志布志班からは志布志と金澤が銃術士の遠距離銃撃がどんどん敵に突き刺さっている。
鏑木班は鏑木の魔術と間凪の投擲槍が敵を減らす。間凪は御美苗に似た戦闘スタイルだ。
各班とも遠距離攻撃が出来る隊員は限られるが着実に敵の数を減らしていた。
『敵軍との距離が300を切りました!』
『うむ! 鈴子! ABCだけでいい、現在の上級グールのみの敵残数を教えてくれ!』
『は、はい! 敵軍残数、A級、1450。50討伐! B級、2300。200討伐! C級、3600。400討伐! 皆さん、さすがです!』
『うむ! 敵軍の現在の全体数は?』
『……残りは、11600! 1400討伐!』
『……うむ! 分かった!』
珍しく千城が何か思案しているようだ。おそらく作戦を考えているのだろう。
『よし! オレはこれからグールに突っ込む! 細かい指揮は鏑木が取れ! いいな!』
千城は作戦などは考えていなかった。
「えっ? 隊長!? 突っ込むって?」
『当然グールの軍勢に、だ!』
ドン!
千城は全身を淡く光らせながら、グールの大群に突撃していった。
「え!? ちょっと!」
鏑木も焦りを隠せない。
(いくらなんでも無茶だろ!)
『オレがグールを掻き回す! お前らも全員で攻撃を開始しろ! シェルターベースに近付けるな!!』
「千城隊長! 待ってください!」
『お前なら出来る! 頼むぞ!』
千城は鏑木の言葉を無視して敵に突っ込んだ。
『うおお! 神級飛拳!! 三連!!!』
千城から巨大な拳型の光弾が打ち出された。しかも3発だ。敵に炸裂すると一気にグールが数を減ったのが分かった。
『凄い!! 隊長、今ので3、400は軽く討伐してます!』
鈴子もS級隊員の本気を見て興奮気味だ。
グールとの距離が近付いたオレたちは、一気に攻撃を開始していた。自動迫撃砲も忙しく光の銃弾を打ち続け、まさに総攻撃だ。
(うおお!! 間近で見ると凄い数だ! 千城さんは見えなくなったけど、本当に大丈夫か!?)
『敵残数、A級1350、150討伐! B級1800、700討伐! C級2900、1100討伐! 総数は9200、3800討伐です! 距離150!』
鈴子が折を見て敵の撃破数を教えてくれていた。少しずつグールは減っているが、やはり上級のグールほど討伐数が少ない。だが、この短い時間で4000近いグールを討伐した開拓部隊の実力はさすがと言うべきだろう。
『千城隊長! そろそろ攻撃地点を移動しますよ! 早く戻ってきてください!』
『うむ! 分かった! だが、オレのことは置いておけ! しばらくしたら合流する!』
鏑木が通信を繋げるが、千城はにべもない。
『ああもう! 訳のわからない意地を張って! 本当に死んでしまいますよ!』
鏑木もかなりイラついてきている。
敵はもう目の前だ。
千城は敵のど真ん中にいるようだ。
『鏑木班長! こちら御美苗だ! 千城さんはほっといていい!』
『そういう訳にはいかないでしょ!』
『聞け! オレは北部支部で千城隊長とは付き合いが長いんだ! 千城隊長はいつも困難な敵に会うと、こういう単独行動に出る!』
『……どういうこと?』
千城の無茶な行動に理由があるらしいと、鏑木も眉をひそめた。
『隊長は強敵の現れる場所! 仲間に危険が迫る場所! 戦局の重要な場面、場所が分かるらしい! 多分それであそこに残ってる!』
『ええ?』
そんなことがあるのか。オレはそう思ったが、銃撃に集中していて、正直それどころではない。
『とにかく! こうなった千城隊長は放っておくと、一番戦果を挙げる! 野生の勘みたいなものだ! ちなみにあの人に説明を求めても無駄だぞ! そうですよね! 千城さん!』
『うむ! ここは任せろ!』
千城との通信はかろうじてまだ繋がっている。
『……良く分からないけど、そこまで言うのなら……』
『鏑木班長! 早く退いて下さい! 敵との距離はもう50です!』
鈴子がオレたちを急かす。
もう敵は目の前だ。
『分かった! 千城隊長を残して後退! 皆、シェルターベースまで戻るよ!』
『了解!!』
オレたちはグールへの攻撃を続けながら後退を始めた。
自動迫撃砲、小型拠点装置は残置する。これは作戦の一環で、あえてこの貴重な兵器をその場に残した。
しばらく後退を続け、オレたちはシェルターベースの目の前に戻ってきた。ここにも小型拠点装置と自動迫撃砲がすでに山崎班の手によって設置されており、オレたちはグールの迎撃を再開した。
こうしている間も敵は何百という光弾をオレたちに打ち出しており、既にそれなりのダメージは全員が負っている。
そしてとうとうシェルターベースの目の前にまでグールが迫った。
『皆! シェルターベースに乗り込んで!』
鏑木の号令にオレたちはすぐにシェルターベースに帰還した。
『千城隊長以外は全員乗ったな! では、スカイベース起動!! 飛ぶぞ!!』
今度は山崎の号令が響き、普段は地上数メートルを移動するシェルターベースが空高く浮き上がった。
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