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CHAPTER Ⅱ
第78話 役目
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オレがアイコと会ってから2日が過ぎた。
今日はセイヤやユウナ、アオイと都市を見て回りちょっとした観光をしていた。
この後にギルドマスターとの面会を控えており、まあ時間潰しといったところだ。
やはり始めて来る都市なので色々と物珍しい。
少し合間、休憩をしている時に、セイヤがオレに質問をしてきた。
「それで、さっきの話だとセイはもうギルドマスターに会ったのか? どうやって大本陣ビルに入ったんだ?」
「佐々木ー。お前、抜け駆けすんなよ」
オレは歩きながら、先日一足先にアイコに会ったと、セイヤたちに伝えていた。
「別に抜け駆けとかじゃ! たまたま知り合った隊員が会わせてくれたんだよ」
「佐々木さんは結構出会いに恵まれてますよね」
オレはユウナの言葉に確かに、と思った。
大河内市長、阿倍野ギルドマスターなど上層部の人間に結構すぐに会えてるなとは感じていた。
今回もオレは武蔵野たちと直ぐに知り合えた為に、アイコにまで新オオサカ都市に転移したその日に会えたのた。
「今日は改めてギルドマスターと面会だ。東班とはもうすぐ落ち合う予定になっている」
「そうだった、オレは武蔵野班ていう部隊に合流して任務に当たれってもうすでにこの前言われたけど、みんなはどういう指令が下るんだろうな」
オレはこの間、アイコが少しそんな話をしていたのを思い出した。
「確かにな、だがオレたちは阿倍野マスターには教官役をしろと前に言われていたからな。そのあたりについての話だろうな」
「ああ、そうだったな」
オレたちは仮宿の兵宿舎を出て、大本陣、つまり本部ビルの前にやって来た。もう東班はビルの前の広場に待機していて、その隣には転移したときに案内をしてくれ部隊のメンバーもいた。
「来たな」
「東さん、みなさん。すいません、お待たせしました」
「いや、オレたちも今来たところだ」
東は何でもないと言うが、広場に設置してあるテーブルで飲み物を飲んでいた。
しばらくここで待ってくれていたのだろう。
「みなさん、改めまして案内役の柊班です。私は柊ミイ」
「オレは湊ソウタ」
「天沢メイです」
「オレは長谷川ゼンイチいいます」
先日は道案内をしてくれた班員の面々が軽く挨拶をしてくれた。
装備から判断すると、柊は女性の剣術士、湊は男性の剣術士、天沢は女性の魔術士、長谷川は男性の銃術士だ。
「みなさん、宜しくお願いします」
オレたちも一通り挨拶を済ますと、大本陣ビルの受付を通り、先日乗った魔導エレベーターでギルドマスターの部屋の前まで来ていた。
「宝条ギルドマスター、柊です。新トウキョウ都市の東班、結城班をお連れしました」
柊が声を掛けるとガチャンと音がなり、重そうな扉が開いた。前の時と同じだ。
部屋の中には宝条が立っており、オレたちを出迎えてくれた。相変わらず露出の激しい出で立ちだ。
不思議なもので、彼女が幼馴染と分かると自分の見る目が違うのに気付いた。
「みんな、良く来てくれたわ。私が新オオサカ都市のギルドマスター、宝条アイコよ」
「おお、凄い格好だ!」
「でもステキだね。アクセサリーもかわいい」
アオイとユウナは宝条の服装にかなり驚いているようだ。
セイヤは微動だにしていない。イケメン経験値は恐ろしいなとオレは思った。
東班の3人はセイヤと同じく冷静だ。
まあ、彼らは大人だからと納得した。
「それで、阿倍野マスターから聞いていると思うけどみんなにはそれぞれこの都市での役目を果たして欲しいの。さっそくだけど手短にその指令を与えるわ」
アイコがちらっとこちらを見た。
「佐々木くんはこの間少し話した通り、武蔵野班に合流して討伐任務をお願い」
「あ、はい。分かりました」
オレは何となく敬語で返してしまう。
アイコが資料を手に取ると、その内容を読み上げていった。
「結城班班長の結城君は第7支部で剣術の指南役をお願いするわ。案内は柊班の湊君と一緒に行動して」
「承知しました」
セイヤはやはり教官役を務めるらしい。
それに、この都市は新トウキョウ都市と違い、支部が多い。それぞれ番号で呼ばれ、第1~第9まであるらしい。
「同じく結城班の安城さん、月城さんは柊さんと共に討伐任務を」
「分かりました」
「討伐任務で良かった!了解」
アオイが喜んでいる。
やはり、教官役は嫌だったようだ。
「そして東班の東くん、あなたはここで私の研究の補助をお願いするわ」
「研究ですか?」
「ええ、あなたは分析力も優れていると聞いているし、新トウキョウと新オオサカを繋ぐ役目よ。阿倍野さんからの推薦よ」
「そうですか、分かりました」
東さんは研究補助か、AAランクの戦力なのにもったいないと思ってしまった。
「一ノ瀬さんは第2支部で長谷川くんと、中井君は第5支部で天沢さんと教官をそれぞれお願いするわ」
「了解です」
「みんなは最初は困惑するかも知れないけど、2ヵ月間宜しくお願いね。東部主都、西部主都を繋ぐ先駆けとなれるよう、お願いします」
(2ヶ月なんだ……)
「「了解しました!」」
どうやらこの遠征任務の長さを知らなかったのはオレだけだったようだ。つまり、オレが聞き漏らしていたのだろう。
「みんなには明日からそれぞれ任務、役目に就いてもらうけど私と佐々木くんの関係は聞いたかしら?」
(ああ、アイちゃんと会ってからみんなに会ったのがさっきだから……何も話してないな。ていうか話していいんだな。まあ隠すことでもないか)
「ギルドマスターと、彼の関係……!?」
柊が急に激しい反応を示した。
「それは一体どういうことでしょうか?ふたりは今日が初対面では?」
(な、なんだ? 急に。殺気を感じるぞ!)
「じゃあ、セイちゃん。説明して」
「ええ! オレからかよ! ギルドマスターのアイちゃんから頼むよ!」
「あ、アイちゃん……? せ、セイちゃん……?」
柊が腰に下げた剣をスラリと引き抜き、オレに向かって構えた。
「残念です、佐々木くん。あなたにはここで死んで貰うわ」
「はあ!? 突然 何言ってんだ!?」
オレは慌てて周りのみんなに助けを求める視線を向けるが東班は何故か平静、結城班はオレと同じく何が起こっているのかと困惑していた。
(ひ、柊班の人たちは!?)
見ると湊、天沢、長谷川はやれやれといった顔をして柊の前に出て来た。
「なにやってんねん、アホか」
「そうや、佐々木くんが驚いてるやろ」
「宝条さんの信者ぶりも大概にしてくださいよ」
「みんな、止めないで。マスター宝条を、あ、あんなに気安く呼ぶと言うことは、私に対する挑戦に他ならない」
「他ならない。ちゃうやろ、ボケ」
天沢がそう言うと湊と長谷川が柊をガシッとつかまえた。
「離して! あいつは! マスターをちゃん付けで呼んだ!私が前から夢にも見たてた呼び方なのよ! こんなのおかしいでしょ!」
「すまんな、佐々木さん。こいつは宝条さんにぞっこんでなー。ちょっと頭おかしいレベルやねん」
「……」
天沢がそう言うが、オレは唖然としたままだ。
(頭おかしいって言うか、ちょっと怖いな……アイちゃんは笑ってるよ……いつものことなのか?)
「だが、なぜセイは宝条ギルドマスターと親しそうなんだ?」
場が落ち着いたのを見計らって、セイヤがオレに問いかけてきた。
「そ、そうですよ! ギルドマスターとは1回会っただけですよね? 佐々木さん」
ユウナもオレに質問を続けて来た。みんな興味深々でオレの返答を待っている。
ちらっとアイコを見たが、オレに完全に任せているようだ。
(な、なんでこんな注目されなきゃいけないんだ)
「お、オレは、オレとアイちゃんは、幼馴染なんだ……」
「「……は?」」
今日はセイヤやユウナ、アオイと都市を見て回りちょっとした観光をしていた。
この後にギルドマスターとの面会を控えており、まあ時間潰しといったところだ。
やはり始めて来る都市なので色々と物珍しい。
少し合間、休憩をしている時に、セイヤがオレに質問をしてきた。
「それで、さっきの話だとセイはもうギルドマスターに会ったのか? どうやって大本陣ビルに入ったんだ?」
「佐々木ー。お前、抜け駆けすんなよ」
オレは歩きながら、先日一足先にアイコに会ったと、セイヤたちに伝えていた。
「別に抜け駆けとかじゃ! たまたま知り合った隊員が会わせてくれたんだよ」
「佐々木さんは結構出会いに恵まれてますよね」
オレはユウナの言葉に確かに、と思った。
大河内市長、阿倍野ギルドマスターなど上層部の人間に結構すぐに会えてるなとは感じていた。
今回もオレは武蔵野たちと直ぐに知り合えた為に、アイコにまで新オオサカ都市に転移したその日に会えたのた。
「今日は改めてギルドマスターと面会だ。東班とはもうすぐ落ち合う予定になっている」
「そうだった、オレは武蔵野班ていう部隊に合流して任務に当たれってもうすでにこの前言われたけど、みんなはどういう指令が下るんだろうな」
オレはこの間、アイコが少しそんな話をしていたのを思い出した。
「確かにな、だがオレたちは阿倍野マスターには教官役をしろと前に言われていたからな。そのあたりについての話だろうな」
「ああ、そうだったな」
オレたちは仮宿の兵宿舎を出て、大本陣、つまり本部ビルの前にやって来た。もう東班はビルの前の広場に待機していて、その隣には転移したときに案内をしてくれ部隊のメンバーもいた。
「来たな」
「東さん、みなさん。すいません、お待たせしました」
「いや、オレたちも今来たところだ」
東は何でもないと言うが、広場に設置してあるテーブルで飲み物を飲んでいた。
しばらくここで待ってくれていたのだろう。
「みなさん、改めまして案内役の柊班です。私は柊ミイ」
「オレは湊ソウタ」
「天沢メイです」
「オレは長谷川ゼンイチいいます」
先日は道案内をしてくれた班員の面々が軽く挨拶をしてくれた。
装備から判断すると、柊は女性の剣術士、湊は男性の剣術士、天沢は女性の魔術士、長谷川は男性の銃術士だ。
「みなさん、宜しくお願いします」
オレたちも一通り挨拶を済ますと、大本陣ビルの受付を通り、先日乗った魔導エレベーターでギルドマスターの部屋の前まで来ていた。
「宝条ギルドマスター、柊です。新トウキョウ都市の東班、結城班をお連れしました」
柊が声を掛けるとガチャンと音がなり、重そうな扉が開いた。前の時と同じだ。
部屋の中には宝条が立っており、オレたちを出迎えてくれた。相変わらず露出の激しい出で立ちだ。
不思議なもので、彼女が幼馴染と分かると自分の見る目が違うのに気付いた。
「みんな、良く来てくれたわ。私が新オオサカ都市のギルドマスター、宝条アイコよ」
「おお、凄い格好だ!」
「でもステキだね。アクセサリーもかわいい」
アオイとユウナは宝条の服装にかなり驚いているようだ。
セイヤは微動だにしていない。イケメン経験値は恐ろしいなとオレは思った。
東班の3人はセイヤと同じく冷静だ。
まあ、彼らは大人だからと納得した。
「それで、阿倍野マスターから聞いていると思うけどみんなにはそれぞれこの都市での役目を果たして欲しいの。さっそくだけど手短にその指令を与えるわ」
アイコがちらっとこちらを見た。
「佐々木くんはこの間少し話した通り、武蔵野班に合流して討伐任務をお願い」
「あ、はい。分かりました」
オレは何となく敬語で返してしまう。
アイコが資料を手に取ると、その内容を読み上げていった。
「結城班班長の結城君は第7支部で剣術の指南役をお願いするわ。案内は柊班の湊君と一緒に行動して」
「承知しました」
セイヤはやはり教官役を務めるらしい。
それに、この都市は新トウキョウ都市と違い、支部が多い。それぞれ番号で呼ばれ、第1~第9まであるらしい。
「同じく結城班の安城さん、月城さんは柊さんと共に討伐任務を」
「分かりました」
「討伐任務で良かった!了解」
アオイが喜んでいる。
やはり、教官役は嫌だったようだ。
「そして東班の東くん、あなたはここで私の研究の補助をお願いするわ」
「研究ですか?」
「ええ、あなたは分析力も優れていると聞いているし、新トウキョウと新オオサカを繋ぐ役目よ。阿倍野さんからの推薦よ」
「そうですか、分かりました」
東さんは研究補助か、AAランクの戦力なのにもったいないと思ってしまった。
「一ノ瀬さんは第2支部で長谷川くんと、中井君は第5支部で天沢さんと教官をそれぞれお願いするわ」
「了解です」
「みんなは最初は困惑するかも知れないけど、2ヵ月間宜しくお願いね。東部主都、西部主都を繋ぐ先駆けとなれるよう、お願いします」
(2ヶ月なんだ……)
「「了解しました!」」
どうやらこの遠征任務の長さを知らなかったのはオレだけだったようだ。つまり、オレが聞き漏らしていたのだろう。
「みんなには明日からそれぞれ任務、役目に就いてもらうけど私と佐々木くんの関係は聞いたかしら?」
(ああ、アイちゃんと会ってからみんなに会ったのがさっきだから……何も話してないな。ていうか話していいんだな。まあ隠すことでもないか)
「ギルドマスターと、彼の関係……!?」
柊が急に激しい反応を示した。
「それは一体どういうことでしょうか?ふたりは今日が初対面では?」
(な、なんだ? 急に。殺気を感じるぞ!)
「じゃあ、セイちゃん。説明して」
「ええ! オレからかよ! ギルドマスターのアイちゃんから頼むよ!」
「あ、アイちゃん……? せ、セイちゃん……?」
柊が腰に下げた剣をスラリと引き抜き、オレに向かって構えた。
「残念です、佐々木くん。あなたにはここで死んで貰うわ」
「はあ!? 突然 何言ってんだ!?」
オレは慌てて周りのみんなに助けを求める視線を向けるが東班は何故か平静、結城班はオレと同じく何が起こっているのかと困惑していた。
(ひ、柊班の人たちは!?)
見ると湊、天沢、長谷川はやれやれといった顔をして柊の前に出て来た。
「なにやってんねん、アホか」
「そうや、佐々木くんが驚いてるやろ」
「宝条さんの信者ぶりも大概にしてくださいよ」
「みんな、止めないで。マスター宝条を、あ、あんなに気安く呼ぶと言うことは、私に対する挑戦に他ならない」
「他ならない。ちゃうやろ、ボケ」
天沢がそう言うと湊と長谷川が柊をガシッとつかまえた。
「離して! あいつは! マスターをちゃん付けで呼んだ!私が前から夢にも見たてた呼び方なのよ! こんなのおかしいでしょ!」
「すまんな、佐々木さん。こいつは宝条さんにぞっこんでなー。ちょっと頭おかしいレベルやねん」
「……」
天沢がそう言うが、オレは唖然としたままだ。
(頭おかしいって言うか、ちょっと怖いな……アイちゃんは笑ってるよ……いつものことなのか?)
「だが、なぜセイは宝条ギルドマスターと親しそうなんだ?」
場が落ち着いたのを見計らって、セイヤがオレに問いかけてきた。
「そ、そうですよ! ギルドマスターとは1回会っただけですよね? 佐々木さん」
ユウナもオレに質問を続けて来た。みんな興味深々でオレの返答を待っている。
ちらっとアイコを見たが、オレに完全に任せているようだ。
(な、なんでこんな注目されなきゃいけないんだ)
「お、オレは、オレとアイちゃんは、幼馴染なんだ……」
「「……は?」」
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