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CHAPTER Ⅰ
第33話 主都任務
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「王級火炎級!!」
「上級飛斬散弾剣!!」
ユウナとアオイが大技を繰り出し、一気に数体ずつのグールを吹き飛ばしていく。彼女たちもここ最近の訓練で飛躍的にその実力を伸ばしていた。セイヤが言うには、もうC級のレベルは越えているそうだ。
「次、いくよ! アオイ」
「ああ! どんどん行くぞ!」
オレも負けじと遠距離銃撃を繰り返す。
「うおおおお!!!」
敵の狙撃に集中していると、索敵役の北岡が声を上げた。
「C級群体との距離200を切りました!」
「よし、設置型魔術を発動だ!」
「了解!」
北岡の報告に御美苗が罠の起動を命令する。
ズズズドドドーーーン!!!
もの凄い衝撃音が連続した。
「うおお!さすが首都の設置型魔術は派手だな!」
「す、すごいです!」
ユウナとアオイもその威力に驚く。
同じ設置型魔術という装置のはずだが、新ツクバ都市でのものとはまるで威力が違う。巨大なグールをもバラバラにする破壊力だ。そしてオレたちが新トウキョウ都市で支給されたものよりも高機能にも思える。そもそもオレたちの設置型魔術はまだ射程範囲外だ。
「お前らもB級部隊になれば、これを支給されるぞ! ギン! 煙を払え!」
「はい、上級風嵐散弾!」
どうやら、部隊階級によって渡される装備のランクがあるようだ。
確かに、あまりに強すぎる兵器だけを持っても隊員の実力が伴わなければ危険なだけだ。
御美苗班の魔術師、須田が大型の風魔術を発動して一気にあたりの土煙を吹き飛ばした。
「まだ、けっこう残ってるな」
御美苗がぼそりと呟いた。
確かにまだ、グールは半分以上は残っているが、逆に言うと接近される前に半分近く殲滅したとも言える。主都の装備の性能の高さ、御美苗班の実力のお陰だ。
「攻撃を続行!結城班の設置魔術も使ってくれ!」
「了解です!」
御美苗の号令にユウナが返事をする。
ドドドン!!
B級部隊のものよりは威力は落ちるが、結城班の設置型魔術でも10体近くのグールを沈黙させることができた。
「うおおお!」
オレは一発一発の銃撃の威力を上げるため、都度、遠距離狙撃パーツと、銃身自体にも魔素を込める。
消耗は激しいはずだが、不思議とまだ疲れはそれほどでもなかった。
しばらく攻撃を続けると、C級群体は、その数をすでに残りを2、30程にまで減らしていた。
「よし! もう少しだ!!」
オレが意気込むと、ぞくりとまた悪寒を感じた。
「!?」
C級がこちらへ向かってきた方向の、さらに奥からかなりの気配を感じる。間違いなくグールの増援だろう。
「これは……セイヤ! 御美苗さんも! C級の後方に敵の気配を感じます! 索敵できますか!?」
「気配!? なに言ってんだ!?」
オレの発言に御美苗が反応する。
「御美苗班長、彼は第6感覚持ちなんだ。前にも同じことがあった。彼はグールの気配を感知できる」
「なに! 感知能力!? 初めて聞いたぞ!……ミリア! 狭範囲遠方索敵を掛けてくれ!」
「了解!」
セイヤの説明に御美苗班の北岡が答える。
腕に取り付けられた操作盤のようなものをいじくるとバッと顔を上げた。
「C級後方距離750! C級150! B級も10体以上はいます!!」
「ちっ! 本当にいやがるとはな! 結城班! 下の残りのグールは任せるぞ! オレたちは遠方の敵を攻撃する!」
(え? どうやって? まだ700メートル以上離れてるのに)
オレは疑問を感じながらも、廃ビルに群がるC級グールを撃ち続けていた。もうビルの外壁を上っているヤツもいるが、その度にだれかが攻撃して叩き落としている。
御美苗は、背中の収納から小さな棒の様なものを取り出すと、魔素を込めた。すると、みるみる棒の長さと太さが大きくなり、一本の長い鉄の棒と化した。その先端には鋭い刃がついていた。
(伸縮式の槍か!?)
オレが驚いていると、御美苗が槍にさらに魔素を注ぎ込んで叫んだ。
「ミリア! 正確な位置を!」
「群体の中心は、11時56分方向、距離は729!」
「おおお!王級貫通飛斬槍!!」
ギュオァ!
槍が光を纏い、とんでもない勢いで飛んでいった。
ドーゥン!
はるか遠くから炸裂音がした。
どうやら背中に収納していた棒は、投擲用の槍らしい。
投擲して着弾すると爆発のような攻撃を加えることができる武器のようだ。
その攻撃は御美苗の技と合わせ凄い威力になっていた。
そして御美苗はこの武器を何個も持っているようで、すぐに次の攻撃の準備に入っていた。
「オレも行きます……!上級風嵐雷電槍!!」
ドオオン!!
さらに、御美苗班の須田が強力な魔術で遠方の敵を迎撃した。
「アコ!」
「はい!」
御美苗に呼ばれた銃術士である阪本が、銃を腰からもう一丁を取り出し、なんと2つの銃を繋ぎ合わせた。そしてさらに別の部品を取り出すと、その銃に纏わりつかせるように装着し大型の銃身を構えた。もうパッと見た感じはロケットランチャーみたいな形状だ。
ドゥン!!
激しい発射音と共に巨大な光弾が放たれ、遠くにいるグールに着弾した。そして御美苗班の皆はそういった大技を連発して何百メートルも先にいるグールの群れを砲撃し続けた。
「すごいな。さすがだ」
セイヤが言う。
(これが、首都の部隊……スゴすぎる……でもこの人達でも中央には行けないのか……)
御美苗班が遠方のグールを倒している間にオレたちはC級の残りを殲滅した。かなり接近を許してしまったが、セイヤに助けられ何とか目の前の敵を倒しきることができた。
「敵性反応との距離、320! 残存敵数は、70程です」
適時報告をあげる御美苗班の北岡は今は攻撃には参加していないが、的確な位置を3人に伝え続け、魔素の補充や強化魔術などを仲間に施しているようだった。
強化魔術は御美苗の槍、須田の杖、阪本の銃の威力を上げ、同時に魔素の入力も補助しているように見える。
つまり、彼女のおかげで3人は大技を連発できる。オレが見ても素晴らしい連携だった。
「オレたちも攻撃を開始しよう」
近場のグールを殲滅したオレたちは、セイヤの号令で遠方のグールに攻撃を開始する。
もうオレたちでも攻撃可能な距離だ。
総勢で8人からの総攻撃で、残りのC級グールの群れもなんとか殲滅した。
「ふぅー、倒しきったな! よし、5分休憩! そして都市に帰還だ!」
御美苗が大きく息を吐き、指示を飛ばした。
「え! 5分だけですか?」
また、オレが声を上げてしまう。
もう少し休みたいとつい口を開いてしまった。
「あ? ああ。あと少し経ったらまた別の群体が来るからな。早めにここを離れないと全滅だぞ」
「そ、そんな! あんなに倒したのに……」
「おい、佐々木。考えが甘いぞ。あんなにじゃない。あれだけだ。300も殲滅してないだろうが、しかもほとんどC級だ」
「……それは少ないんですか?」
「ああ、少ないね。中央のやつらなら、倍はやるだろう。単独班でな」
(ええ!? そんなにか……)
「セイ、撤退準備を急げ。余計なことばかり喋るなよ」
見兼ねたセイヤがオレを叱る。
(確かに……オレだけ無駄口とか愚痴ばかりかも……ユウナもアオイも愚痴なんかは言ってないよな……)
「すまない……」
「分かってくれればいいさ」
セイヤは優しくオレに言葉を掛けると、撤退準備に取りかかっていった。
オレもみんなと共に帰還の準備をしながら、主都の任務、そのレベルの高さに目眩すら覚え、妹弟達の元へ帰るという目標が遠ざかっていく気がしていた。
「上級飛斬散弾剣!!」
ユウナとアオイが大技を繰り出し、一気に数体ずつのグールを吹き飛ばしていく。彼女たちもここ最近の訓練で飛躍的にその実力を伸ばしていた。セイヤが言うには、もうC級のレベルは越えているそうだ。
「次、いくよ! アオイ」
「ああ! どんどん行くぞ!」
オレも負けじと遠距離銃撃を繰り返す。
「うおおおお!!!」
敵の狙撃に集中していると、索敵役の北岡が声を上げた。
「C級群体との距離200を切りました!」
「よし、設置型魔術を発動だ!」
「了解!」
北岡の報告に御美苗が罠の起動を命令する。
ズズズドドドーーーン!!!
もの凄い衝撃音が連続した。
「うおお!さすが首都の設置型魔術は派手だな!」
「す、すごいです!」
ユウナとアオイもその威力に驚く。
同じ設置型魔術という装置のはずだが、新ツクバ都市でのものとはまるで威力が違う。巨大なグールをもバラバラにする破壊力だ。そしてオレたちが新トウキョウ都市で支給されたものよりも高機能にも思える。そもそもオレたちの設置型魔術はまだ射程範囲外だ。
「お前らもB級部隊になれば、これを支給されるぞ! ギン! 煙を払え!」
「はい、上級風嵐散弾!」
どうやら、部隊階級によって渡される装備のランクがあるようだ。
確かに、あまりに強すぎる兵器だけを持っても隊員の実力が伴わなければ危険なだけだ。
御美苗班の魔術師、須田が大型の風魔術を発動して一気にあたりの土煙を吹き飛ばした。
「まだ、けっこう残ってるな」
御美苗がぼそりと呟いた。
確かにまだ、グールは半分以上は残っているが、逆に言うと接近される前に半分近く殲滅したとも言える。主都の装備の性能の高さ、御美苗班の実力のお陰だ。
「攻撃を続行!結城班の設置魔術も使ってくれ!」
「了解です!」
御美苗の号令にユウナが返事をする。
ドドドン!!
B級部隊のものよりは威力は落ちるが、結城班の設置型魔術でも10体近くのグールを沈黙させることができた。
「うおおお!」
オレは一発一発の銃撃の威力を上げるため、都度、遠距離狙撃パーツと、銃身自体にも魔素を込める。
消耗は激しいはずだが、不思議とまだ疲れはそれほどでもなかった。
しばらく攻撃を続けると、C級群体は、その数をすでに残りを2、30程にまで減らしていた。
「よし! もう少しだ!!」
オレが意気込むと、ぞくりとまた悪寒を感じた。
「!?」
C級がこちらへ向かってきた方向の、さらに奥からかなりの気配を感じる。間違いなくグールの増援だろう。
「これは……セイヤ! 御美苗さんも! C級の後方に敵の気配を感じます! 索敵できますか!?」
「気配!? なに言ってんだ!?」
オレの発言に御美苗が反応する。
「御美苗班長、彼は第6感覚持ちなんだ。前にも同じことがあった。彼はグールの気配を感知できる」
「なに! 感知能力!? 初めて聞いたぞ!……ミリア! 狭範囲遠方索敵を掛けてくれ!」
「了解!」
セイヤの説明に御美苗班の北岡が答える。
腕に取り付けられた操作盤のようなものをいじくるとバッと顔を上げた。
「C級後方距離750! C級150! B級も10体以上はいます!!」
「ちっ! 本当にいやがるとはな! 結城班! 下の残りのグールは任せるぞ! オレたちは遠方の敵を攻撃する!」
(え? どうやって? まだ700メートル以上離れてるのに)
オレは疑問を感じながらも、廃ビルに群がるC級グールを撃ち続けていた。もうビルの外壁を上っているヤツもいるが、その度にだれかが攻撃して叩き落としている。
御美苗は、背中の収納から小さな棒の様なものを取り出すと、魔素を込めた。すると、みるみる棒の長さと太さが大きくなり、一本の長い鉄の棒と化した。その先端には鋭い刃がついていた。
(伸縮式の槍か!?)
オレが驚いていると、御美苗が槍にさらに魔素を注ぎ込んで叫んだ。
「ミリア! 正確な位置を!」
「群体の中心は、11時56分方向、距離は729!」
「おおお!王級貫通飛斬槍!!」
ギュオァ!
槍が光を纏い、とんでもない勢いで飛んでいった。
ドーゥン!
はるか遠くから炸裂音がした。
どうやら背中に収納していた棒は、投擲用の槍らしい。
投擲して着弾すると爆発のような攻撃を加えることができる武器のようだ。
その攻撃は御美苗の技と合わせ凄い威力になっていた。
そして御美苗はこの武器を何個も持っているようで、すぐに次の攻撃の準備に入っていた。
「オレも行きます……!上級風嵐雷電槍!!」
ドオオン!!
さらに、御美苗班の須田が強力な魔術で遠方の敵を迎撃した。
「アコ!」
「はい!」
御美苗に呼ばれた銃術士である阪本が、銃を腰からもう一丁を取り出し、なんと2つの銃を繋ぎ合わせた。そしてさらに別の部品を取り出すと、その銃に纏わりつかせるように装着し大型の銃身を構えた。もうパッと見た感じはロケットランチャーみたいな形状だ。
ドゥン!!
激しい発射音と共に巨大な光弾が放たれ、遠くにいるグールに着弾した。そして御美苗班の皆はそういった大技を連発して何百メートルも先にいるグールの群れを砲撃し続けた。
「すごいな。さすがだ」
セイヤが言う。
(これが、首都の部隊……スゴすぎる……でもこの人達でも中央には行けないのか……)
御美苗班が遠方のグールを倒している間にオレたちはC級の残りを殲滅した。かなり接近を許してしまったが、セイヤに助けられ何とか目の前の敵を倒しきることができた。
「敵性反応との距離、320! 残存敵数は、70程です」
適時報告をあげる御美苗班の北岡は今は攻撃には参加していないが、的確な位置を3人に伝え続け、魔素の補充や強化魔術などを仲間に施しているようだった。
強化魔術は御美苗の槍、須田の杖、阪本の銃の威力を上げ、同時に魔素の入力も補助しているように見える。
つまり、彼女のおかげで3人は大技を連発できる。オレが見ても素晴らしい連携だった。
「オレたちも攻撃を開始しよう」
近場のグールを殲滅したオレたちは、セイヤの号令で遠方のグールに攻撃を開始する。
もうオレたちでも攻撃可能な距離だ。
総勢で8人からの総攻撃で、残りのC級グールの群れもなんとか殲滅した。
「ふぅー、倒しきったな! よし、5分休憩! そして都市に帰還だ!」
御美苗が大きく息を吐き、指示を飛ばした。
「え! 5分だけですか?」
また、オレが声を上げてしまう。
もう少し休みたいとつい口を開いてしまった。
「あ? ああ。あと少し経ったらまた別の群体が来るからな。早めにここを離れないと全滅だぞ」
「そ、そんな! あんなに倒したのに……」
「おい、佐々木。考えが甘いぞ。あんなにじゃない。あれだけだ。300も殲滅してないだろうが、しかもほとんどC級だ」
「……それは少ないんですか?」
「ああ、少ないね。中央のやつらなら、倍はやるだろう。単独班でな」
(ええ!? そんなにか……)
「セイ、撤退準備を急げ。余計なことばかり喋るなよ」
見兼ねたセイヤがオレを叱る。
(確かに……オレだけ無駄口とか愚痴ばかりかも……ユウナもアオイも愚痴なんかは言ってないよな……)
「すまない……」
「分かってくれればいいさ」
セイヤは優しくオレに言葉を掛けると、撤退準備に取りかかっていった。
オレもみんなと共に帰還の準備をしながら、主都の任務、そのレベルの高さに目眩すら覚え、妹弟達の元へ帰るという目標が遠ざかっていく気がしていた。
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