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第壱部-Ⅵ:尼嶺の王子
77.紫鷹 舞い上がる
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扉を擦り抜けるように、朱華(はねず)の執務室を出た。
扉が閉まる前に、朱華が何かを喚いているのが聞こえたからだろう。
控えの間に座っていた藤夜が、眉を顰めて立ち上がる。
物言いたげな顔だが、何も言わない。視線だけ合わせ、二人揃って、足早に宮城を後にした。
「何をしでかしてきたんだ、お前は」
「別に何も、」
石畳が白亜から薄紫に変わった頃、藤夜が口を開く。
「尼嶺(にれ)を奪ったな、と聞くから、陛下が痺れを切らして、俺にやってみるかと聞いてきただけだと、答えておいた。」
「陛下が言ったのか、」
「そうだ、陛下が言った、」
くつくつと笑うのが聞こえて、俺も肩を揺らす。
藤夜にも見せたかったな。
今年33になる兄上が、毛が逆立つみたいに怒りに震えていた。
そういえば先日、尼嶺の権限を半色乃宮(はしたいろのみや)に移すとの詔を受けて、朱華が半色乃宮を訪ねたらしい。呆気なく門前払いを食らったと言う話が、宮城中で、話題になっていたな。
おかげで、半色乃宮の堅固さが知れ渡った。同時に、朱華が3年かけても尼嶺を服せず、陛下の信を損なったとも。
「枯野乃宮(かれののみや)と呉須色乃宮(ごすいろのみや)辺りは接触があるかもな。実に嬉しそうだったよ、」
「あまり逆撫でしすぎるなよ。逆恨みは怖いから。気を大きくしすぎると足元をすくわれるぞ、」
「分かってるんだけどな、」
今日は、無理だよ。と笑う。
わざとらしくため息をついて見せた藤夜に、また笑った。
朱華が怖いと思ったのが、遠い昔のように感じる。
藤夜の言うように、幾分か、気が大きくなっているのは自分でも分かっていた。
だけどなあ、今日は無理だ。
番いになる、と日向が言った。
薬で朦朧とする中で言わせた言葉が、有効かと問われれば、そうでないと頭では分かっている。
昨晩の日向は尼嶺で受けた仕打ちに怯え、帰りたくないと泣いていた。おそらく、恐怖を逃れるためなら、何だって頷いただろうことも、俺は分かっている。
俺への愛情や思慕がないとは言わない。
だけどそれが全てじゃない。
だから、勘違いしてはいけない。
だが、日向が俺の番いになると、確かに言った。
「舞い上がるに決まってるだろ、」
またも大袈裟にため息をしてみせる藤夜を笑って、離宮へと急ぐ。
衛士の姿が見える頃には、ほとんど駆け出していた。ギョッとする騎士たちを尻目に、薄紫色の宮殿へと駆け込み、階上の奥の部屋を目指す。
「しおう、」
扉を開けると、青白い顔の日向がベッドの上に上半身を起こしてこちらを見た。
今朝は、薬のせいか目を覚まさなかったから、声が聞けなかった。
「痛みは、」
「だいじょぶ、」
「汗をかいてるのは、何だ、」
「薬の効果が弱くなってきているのだと思います。今、内服を追加しようと起こしたところで、」
唯理音の手から、薬と湯呑を受け取る。
日向は手を動かすのを億劫そうにしたから、薬も水も飲ませてやった。
全部のみ込んだのを確認してから、小さな体を腕に抱く。
「触ると痛むか、」
「少し痛い、」
「そうか、」
本当は力一杯抱きしめたかった。
それを押し込めて、柔く腹を抱き、首筋に顔をうずめて、日向の匂いを確かめる。ようやく帰って来たという実感がわいてきた。
舞い上がっていた気分が、少しだけ落ちつく。
昨晩、日向は突然腕の痛みを訴えだした。
自分で腕の皮膚を破って傷つけた日から、日向が痛みを訴えたのは、たった一度きり。悲鳴を上げて薬で眠った後は、痛みなどないかのように過ごしていた。
薬のせいか、それとも日向が痛みを自覚できなくなっているのか。
ようやく痛みを訴えた時に、後者だったのだと理解した。
それほど、日向は追い詰められていたのだと。
だからこそ、痛みがわかることが、嬉しかった。
だけど、日向に苦痛を味合わせたいわけじゃない。
顔を覗き込むと、汗ばんではいるが、苦痛に歪んではいなかった。むしろ、俺の腹に背中をあずけて、安心したようにも見える。
安心するか、俺は。
くうぅ、と小さな音がした。
「お腹、すいた、」
今のは腹の虫か、と驚く。思わず目頭が熱くなった。
そうか、空腹もわかるようになったか。
ご用意いたしますね、と唯理音が嬉しそうに出て行く。
嬉しいよな。
日向が空腹を訴えるのは、ひと月ぶりだ。
朱華の来襲を受けて、無意識に魔法を使って、血を吐いて、ほとんど食事を受け付けなくなって以来。
「しおう、痛い、」
「ああ、ごめん。嬉しくて力が入った。悪い、」
「いい、しおうがいる、がわかった、」
「そうか、」
水色の瞳が、細くなる。
酷い顔色をしているのに、痛みで汗ばんでいるのに、嬉しそうに笑って俺を見るのが、とんでもなく可愛いくて、綺麗で、愛しかった。
ああ、好きだ、と何度も思う。
なあ、日向。
勘違いしてもいいか。
お前が俺を好きだって。
お前が、俺と番いになりたいって。
汗で張り付いた水色の髪を掬って、タオルで拭いてやると、お前は可愛く擦り寄るだろ。
食事の席に着こうと抱きあげただけなのに、俺のことが大好きだと言うみたいに、胸に抱きついてくる。
16歳は膝で食べないって、泣いたくせに、いざ膝を降りたら、それも嫌だって、泣いたよな。
スプーンが重いのがくやしいって嘆くくせに、俺が口に入れてやると、そんなに嬉しそうに俺を見る。
全部が全部可愛くて、愛しくて、勘違いしたくなる。
そうじゃないって、分かっているのに、欲張りたくなる。
それくらい、日向が好きだ。
「今日はどうだった、」
こんな風に、食事をしながら何気ない話ができるのも、好きだよ。
「あじろと、裏庭、遊びたかったのに、できない、がくやしかった、」
「そうか、悔しかったなあ、」
水色の瞳がこちらを向いて、不機嫌な表情になる。
本当に悔しかったんだな。だけど、可愛いな、その顔。
「もぐら、さがすやくそく、なのに、」
「裏庭が穴だらけになると、庭師が嘆かないか、」
「いぐもが、いいよ、って言った。僕が遊ぶ、小屋も、作るやくそく、」
聞いてないぞ、と萩花(はぎな)を見ると、肩をすくめて笑われた。
いつの間に庭師までたらし込んでいるんだ、と少し腹が立つ。
お前は、俺の番いだろう。
なるって、言っただろう。
後からなしは聞かないって、言っただろう。
たまらず頭に口づけを落とすと、水色の頭が振り返って、パチパチと瞳を瞬かせた。
「僕、しおうと、こんいん、するの?」
うん、するよ。
そのつもりで朱華に宣戦布告してきた。
はっきりとは言わなかったが、多分伝わったと思う。
兄姉のうち何人かは、面白がるし、どちらに着くかと動き出すだろう。
皇帝陛下から、尼嶺の権限を移されたから、俺は本気で日向と尼嶺の王権を取りに行くよ。
もう引き戻せないし、引き戻す気もない。
だが、どうした。
「あじろが、つがいになるは、こんいんする、って教えた、」
「何をあいつと話してんの、」
「僕、しおうのつがい、なるやくそく、」
「…覚えてたのか、」
「夢だった?」
部屋中の空気が張り詰めて、侍女と護衛の視線が少し痛い。藤夜もいるな。
「夢じゃない。約束したな、」
「うん、いっしょういっしょ、いいね、」
「いいのか、」
「しおう、いや?」
「嫌なわけあるか、」
思わず抱きしめ、痛いと訴えられて腕を離す。
無邪気な瞳が俺を見上げていて、ますます舞い上がった。
いいのか、日向。
そんなこと言ったら、俺は本気で勘違いするぞ。
なかったことになんか、絶対させない。
「日向は、俺の番いになるな?」
「なるよ、」
体が、浮き上がる感覚がした。
心は、完全に舞い上がる。
言質は取った。
粥でびちゃびちゃに濡れた唇に口づけを落としても、日向は拒まない。むしろ受け入れて瞳をとろんとさせた。
藤夜の蔑む視線が冷たい。だが、気にしない。
萩花と唯理音の笑顔に悪寒が走る。覚悟はした。
先日見た宇継の般若の顔がなぜか思い出されて悪寒が走る。
官兵(かんべ)の無言の圧は少し恐ろしかった。
だがお前ら全員証人だ。
「日向は俺の。他の誰にもやらない、」
「わかった、」
聞いたな。
扉が閉まる前に、朱華が何かを喚いているのが聞こえたからだろう。
控えの間に座っていた藤夜が、眉を顰めて立ち上がる。
物言いたげな顔だが、何も言わない。視線だけ合わせ、二人揃って、足早に宮城を後にした。
「何をしでかしてきたんだ、お前は」
「別に何も、」
石畳が白亜から薄紫に変わった頃、藤夜が口を開く。
「尼嶺(にれ)を奪ったな、と聞くから、陛下が痺れを切らして、俺にやってみるかと聞いてきただけだと、答えておいた。」
「陛下が言ったのか、」
「そうだ、陛下が言った、」
くつくつと笑うのが聞こえて、俺も肩を揺らす。
藤夜にも見せたかったな。
今年33になる兄上が、毛が逆立つみたいに怒りに震えていた。
そういえば先日、尼嶺の権限を半色乃宮(はしたいろのみや)に移すとの詔を受けて、朱華が半色乃宮を訪ねたらしい。呆気なく門前払いを食らったと言う話が、宮城中で、話題になっていたな。
おかげで、半色乃宮の堅固さが知れ渡った。同時に、朱華が3年かけても尼嶺を服せず、陛下の信を損なったとも。
「枯野乃宮(かれののみや)と呉須色乃宮(ごすいろのみや)辺りは接触があるかもな。実に嬉しそうだったよ、」
「あまり逆撫でしすぎるなよ。逆恨みは怖いから。気を大きくしすぎると足元をすくわれるぞ、」
「分かってるんだけどな、」
今日は、無理だよ。と笑う。
わざとらしくため息をついて見せた藤夜に、また笑った。
朱華が怖いと思ったのが、遠い昔のように感じる。
藤夜の言うように、幾分か、気が大きくなっているのは自分でも分かっていた。
だけどなあ、今日は無理だ。
番いになる、と日向が言った。
薬で朦朧とする中で言わせた言葉が、有効かと問われれば、そうでないと頭では分かっている。
昨晩の日向は尼嶺で受けた仕打ちに怯え、帰りたくないと泣いていた。おそらく、恐怖を逃れるためなら、何だって頷いただろうことも、俺は分かっている。
俺への愛情や思慕がないとは言わない。
だけどそれが全てじゃない。
だから、勘違いしてはいけない。
だが、日向が俺の番いになると、確かに言った。
「舞い上がるに決まってるだろ、」
またも大袈裟にため息をしてみせる藤夜を笑って、離宮へと急ぐ。
衛士の姿が見える頃には、ほとんど駆け出していた。ギョッとする騎士たちを尻目に、薄紫色の宮殿へと駆け込み、階上の奥の部屋を目指す。
「しおう、」
扉を開けると、青白い顔の日向がベッドの上に上半身を起こしてこちらを見た。
今朝は、薬のせいか目を覚まさなかったから、声が聞けなかった。
「痛みは、」
「だいじょぶ、」
「汗をかいてるのは、何だ、」
「薬の効果が弱くなってきているのだと思います。今、内服を追加しようと起こしたところで、」
唯理音の手から、薬と湯呑を受け取る。
日向は手を動かすのを億劫そうにしたから、薬も水も飲ませてやった。
全部のみ込んだのを確認してから、小さな体を腕に抱く。
「触ると痛むか、」
「少し痛い、」
「そうか、」
本当は力一杯抱きしめたかった。
それを押し込めて、柔く腹を抱き、首筋に顔をうずめて、日向の匂いを確かめる。ようやく帰って来たという実感がわいてきた。
舞い上がっていた気分が、少しだけ落ちつく。
昨晩、日向は突然腕の痛みを訴えだした。
自分で腕の皮膚を破って傷つけた日から、日向が痛みを訴えたのは、たった一度きり。悲鳴を上げて薬で眠った後は、痛みなどないかのように過ごしていた。
薬のせいか、それとも日向が痛みを自覚できなくなっているのか。
ようやく痛みを訴えた時に、後者だったのだと理解した。
それほど、日向は追い詰められていたのだと。
だからこそ、痛みがわかることが、嬉しかった。
だけど、日向に苦痛を味合わせたいわけじゃない。
顔を覗き込むと、汗ばんではいるが、苦痛に歪んではいなかった。むしろ、俺の腹に背中をあずけて、安心したようにも見える。
安心するか、俺は。
くうぅ、と小さな音がした。
「お腹、すいた、」
今のは腹の虫か、と驚く。思わず目頭が熱くなった。
そうか、空腹もわかるようになったか。
ご用意いたしますね、と唯理音が嬉しそうに出て行く。
嬉しいよな。
日向が空腹を訴えるのは、ひと月ぶりだ。
朱華の来襲を受けて、無意識に魔法を使って、血を吐いて、ほとんど食事を受け付けなくなって以来。
「しおう、痛い、」
「ああ、ごめん。嬉しくて力が入った。悪い、」
「いい、しおうがいる、がわかった、」
「そうか、」
水色の瞳が、細くなる。
酷い顔色をしているのに、痛みで汗ばんでいるのに、嬉しそうに笑って俺を見るのが、とんでもなく可愛いくて、綺麗で、愛しかった。
ああ、好きだ、と何度も思う。
なあ、日向。
勘違いしてもいいか。
お前が俺を好きだって。
お前が、俺と番いになりたいって。
汗で張り付いた水色の髪を掬って、タオルで拭いてやると、お前は可愛く擦り寄るだろ。
食事の席に着こうと抱きあげただけなのに、俺のことが大好きだと言うみたいに、胸に抱きついてくる。
16歳は膝で食べないって、泣いたくせに、いざ膝を降りたら、それも嫌だって、泣いたよな。
スプーンが重いのがくやしいって嘆くくせに、俺が口に入れてやると、そんなに嬉しそうに俺を見る。
全部が全部可愛くて、愛しくて、勘違いしたくなる。
そうじゃないって、分かっているのに、欲張りたくなる。
それくらい、日向が好きだ。
「今日はどうだった、」
こんな風に、食事をしながら何気ない話ができるのも、好きだよ。
「あじろと、裏庭、遊びたかったのに、できない、がくやしかった、」
「そうか、悔しかったなあ、」
水色の瞳がこちらを向いて、不機嫌な表情になる。
本当に悔しかったんだな。だけど、可愛いな、その顔。
「もぐら、さがすやくそく、なのに、」
「裏庭が穴だらけになると、庭師が嘆かないか、」
「いぐもが、いいよ、って言った。僕が遊ぶ、小屋も、作るやくそく、」
聞いてないぞ、と萩花(はぎな)を見ると、肩をすくめて笑われた。
いつの間に庭師までたらし込んでいるんだ、と少し腹が立つ。
お前は、俺の番いだろう。
なるって、言っただろう。
後からなしは聞かないって、言っただろう。
たまらず頭に口づけを落とすと、水色の頭が振り返って、パチパチと瞳を瞬かせた。
「僕、しおうと、こんいん、するの?」
うん、するよ。
そのつもりで朱華に宣戦布告してきた。
はっきりとは言わなかったが、多分伝わったと思う。
兄姉のうち何人かは、面白がるし、どちらに着くかと動き出すだろう。
皇帝陛下から、尼嶺の権限を移されたから、俺は本気で日向と尼嶺の王権を取りに行くよ。
もう引き戻せないし、引き戻す気もない。
だが、どうした。
「あじろが、つがいになるは、こんいんする、って教えた、」
「何をあいつと話してんの、」
「僕、しおうのつがい、なるやくそく、」
「…覚えてたのか、」
「夢だった?」
部屋中の空気が張り詰めて、侍女と護衛の視線が少し痛い。藤夜もいるな。
「夢じゃない。約束したな、」
「うん、いっしょういっしょ、いいね、」
「いいのか、」
「しおう、いや?」
「嫌なわけあるか、」
思わず抱きしめ、痛いと訴えられて腕を離す。
無邪気な瞳が俺を見上げていて、ますます舞い上がった。
いいのか、日向。
そんなこと言ったら、俺は本気で勘違いするぞ。
なかったことになんか、絶対させない。
「日向は、俺の番いになるな?」
「なるよ、」
体が、浮き上がる感覚がした。
心は、完全に舞い上がる。
言質は取った。
粥でびちゃびちゃに濡れた唇に口づけを落としても、日向は拒まない。むしろ受け入れて瞳をとろんとさせた。
藤夜の蔑む視線が冷たい。だが、気にしない。
萩花と唯理音の笑顔に悪寒が走る。覚悟はした。
先日見た宇継の般若の顔がなぜか思い出されて悪寒が走る。
官兵(かんべ)の無言の圧は少し恐ろしかった。
だがお前ら全員証人だ。
「日向は俺の。他の誰にもやらない、」
「わかった、」
聞いたな。
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