上 下
2 / 7
始まり

赤ちゃんになったがやることがない

しおりを挟む
親のお腹にいるときは意識がなく生まれてから意識が覚醒した。

これも儂の計算通りだったが転生は成功したということだな。

母親は儂を抱いて泣いておる。
本能的に泣き出すがすぐ眠くなって寝てしまった。


1日後、起きる前とは違うところに来ていた。
おそらくここが家だろう。


母親も父親も優しそうな目でこっちをみる。

どちらも容姿は良く、父の方が特にイケメンだ。

母親はさらっさらの金髪の女の人で身長は高め。

父親は短髪の金髪で爽やかなイケメンで、
首にはネックレスをしていて剣の飾りがしてある。

これは王宮の騎士団のしるしだから、ここは王宮から近い。つまり王都だということだ。

父親が騎士団か。

儂は騎士団は堅苦しいから、あまり好きではないが
父親はかなり自由そうな人だ。

そうだ儂は剣士になろう。

父が騎士なら、儂は剣士として最強を目指そう。

そしてこの儂というのはおかしいから僕ということにしよう。

今日1時間これを考えていたのだが正直やることがない。

2時間3時間と時計を見ながら動けないか動けないかとするが手も足も自分のものではないくらい重たく感じる。

父親は仕事に行き、母親もどこかに行ってしまった。
なので動かすことを諦め、耳をすまして外の人の声を聞くことにした。

最初はざわざわという音しか聞こえなかったのでもっと集中してみる。


スキル『聴覚強化』を覚えました。
久しぶりに聞くスキルを覚えたという放送。
これは冒険者が覚えるナビゲートというスキルでスキルを覚えたりレベルが上がると教えてくれるという有能なスキルで前世でゆういつとっておいたスキルだ。

こんなに早くスキルをゲットしたのもスキル『成長速度10倍』のおかげだろう。


聴覚強化を使ってみると外の声がよく聞こえるようになった。


「あっピエロだ。」

最初に聞こえて来たのは小さい子供の声。
どうやらピエロがいるらしい。

「玉を四つも一気に回しているよ」

それを聞いてとても気になったが僕のいるところは窓から遠くて見えない。

ぼっ僕か。少し恥ずかしいが何故か嬉しい感じもする。

ピエロが見えないことにくそっと思うが、仕方のないことだ。

そこでいい考えを思いついた。泣いて親を呼び出して窓際に連れて行ってもらうのだ。

計画を速やかに実行してしまうのは賢者の頃の癖で、すぐに泣き出した。

親が来たので窓の方を指差すと母親はこういった。

「あーーはいはい、窓が好きなんですか。
今連れていってあげますよー。」

そういって抱きかかえてくれる。

ふわっとした感覚に落ち着く。

外を見ると本当にピエロが玉を回していた。
いわゆるお手玉というやつだ。

こんな感じで一年間過ごすのかと思うと憂鬱な気持ちになった。

しかし目の前の光景を母親と見るのは久しぶりで
嬉しかった。


しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

チート薬学で成り上がり! 伯爵家から放逐されたけど優しい子爵家の養子になりました!

芽狐
ファンタジー
⭐️チート薬学3巻発売中⭐️ ブラック企業勤めの37歳の高橋 渉(わたる)は、過労で倒れ会社をクビになる。  嫌なことを忘れようと、異世界のアニメを見ていて、ふと「異世界に行きたい」と口に出したことが、始まりで女神によって死にかけている体に転生させられる! 転生先は、スキルないも魔法も使えないアレクを家族は他人のように扱い、使用人すらも見下した態度で接する伯爵家だった。 新しく生まれ変わったアレク(渉)は、この最悪な現状をどう打破して幸せになっていくのか?? 更新予定:なるべく毎日19時にアップします! アップされなければ、多忙とお考え下さい!

悠々自適な転生冒険者ライフ ~実力がバレると面倒だから周りのみんなにはナイショです~

こばやん2号
ファンタジー
とある大学に通う22歳の大学生である日比野秋雨は、通学途中にある工事現場の事故に巻き込まれてあっけなく死んでしまう。 それを不憫に思った女神が、異世界で生き返る権利と異世界転生定番のチート能力を与えてくれた。 かつて生きていた世界で趣味で読んでいた小説の知識から、自分の実力がバレてしまうと面倒事に巻き込まれると思った彼は、自身の実力を隠したまま自由気ままな冒険者をすることにした。 果たして彼の二度目の人生はうまくいくのか? そして彼は自分の実力を隠したまま平和な異世界生活をおくれるのか!? ※この作品はアルファポリス、小説家になろうの両サイトで同時配信しております。

婚約破棄と領地追放?分かりました、わたしがいなくなった後はせいぜい頑張ってくださいな

カド
ファンタジー
生活の基本から領地経営まで、ほぼ全てを魔石の力に頼ってる世界 魔石の浄化には三日三晩の時間が必要で、この領地ではそれを全部貴族令嬢の主人公が一人でこなしていた 「で、そのわたしを婚約破棄で領地追放なんですね? それじゃ出ていくから、せいぜいこれからは魔石も頑張って作ってくださいね!」 小さい頃から搾取され続けてきた主人公は 追放=自由と気付く 塔から出た途端、暴走する力に悩まされながらも、幼い時にもらった助言を元に中央の大教会へと向かう 一方で愛玩され続けてきた妹は、今まで通り好きなだけ魔石を使用していくが…… ◇◇◇ 親による虐待、明確なきょうだい間での差別の描写があります (『嫌なら読むな』ではなく、『辛い気持ちになりそうな方は無理せず、もし読んで下さる場合はお気をつけて……!』の意味です) ◇◇◇ ようやく一区切りへの目処がついてきました 拙いお話ですがお付き合いいただければ幸いです

不死にて最弱から最強に昇る竜とともに。

れおさん
ファンタジー
 この世界、クスフェアの一人の冒険者シーザー。  多くの冒険者がギルドに属して様々なクエストに臨む中、彼はクスフェル最強と言われる剣聖との一騎打ちに勝利してたちまち最強の冒険者として名を馳せた。  多くのギルドの誘いをすべて断ってソロでクエストをこなす彼にある謎のクエストが舞い込み、そのクエストの中でモンスターにいじめられている小さな竜と出会う。  その竜は下級モンスターにすらいじめられるような存在だった。  しかし、その竜は驚くべき秘密を持っていた。  シーザーはその竜と出会ってどうなるのだろうか___。

さようなら、私の初恋。あなたは私をいらないと言ったけど──私も、私の人生にあなたはいらない。

ごろごろみかん。
ファンタジー
結婚式の夜、私はあなたに殺された。 彼に嫌悪されているのは知っていたけど、でも、殺されるほどだとは思っていなかった。 「誰も、お前なんか必要としていない」 最期の時に言われた言葉。彼に嫌われていても、彼にほかに愛するひとがいても、私は彼の婚約者であることをやめなかった。やめられなかった。私には責務があるから。 だけどそれも、意味のないことだったのだ。 彼に殺されて、気がつけば彼と結婚する半年前に戻っていた。 なぜ時が戻ったのかは分からない。 それでも、ひとつだけ確かなことがある。 あなたは私をいらないと言ったけど──私も、私の人生にあなたはいらない。 私は、私の生きたいように生きます。

3歳で捨てられた件

玲羅
恋愛
前世の記憶を持つ者が1000人に1人は居る時代。 それゆえに変わった子供扱いをされ、疎まれて捨てられた少女、キャプシーヌ。拾ったのは宰相を務めるフェルナー侯爵。 キャプシーヌの運命が再度変わったのは貴族学院入学後だった。

45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる

よっしぃ
ファンタジー
2月26日から29日現在まで4日間、アルファポリスのファンタジー部門1位達成!感謝です! 小説家になろうでも10位獲得しました! そして、カクヨムでもランクイン中です! ●●●●●●●●●●●●●●●●●●●● スキルを強奪する為に異世界召喚を実行した欲望まみれの権力者から逃げるおっさん。 いつものように電車通勤をしていたわけだが、気が付けばまさかの異世界召喚に巻き込まれる。 欲望者から逃げ切って反撃をするか、隠れて地味に暮らすか・・・・ ●●●●●●●●●●●●●●● 小説家になろうで執筆中の作品です。 アルファポリス、、カクヨムでも公開中です。 現在見直し作業中です。 変換ミス、打ちミス等が多い作品です。申し訳ありません。

減少分が増加する!? ~いじめが生むのは復讐心~

希冬
ファンタジー
裏でいじめを受けていた向井哲也は、クラスのみんなと一緒に勇者として召喚されることになった。だが、哲也だけはみんなが能力を授かっている中何も授かることは出来なかった。しかし、亡くした兄ちゃんと爺ちゃんの形見を壊されると形見のペンダントと腕時計が一瞬だけ光り輝き力を手に入れた。神に力を望み授けられなかった哲也は、いじめを行い兄ちゃんと爺ちゃんの唯一の形見を破壊したいじめの主犯格たちに何を思い何をするのか? 復讐の話が書きたかったので勢いで書き始めました。 誤字などは指摘があれば直すのですぐに報告してください。 報告しなくても意味が分かった場合は、報告しなくても結構です。 文字数は変動することが多いです。

処理中です...