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セレナーデを君に
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まるで春のひそやかな雨に打たれているような気がした。
何度となく軽いキスを交わした後、アンジェロの唇は顎先から首筋を通って、ゆっくり鎖骨まで下りてきた。
さっきまで髪を撫でられていたはずなのに、いつの間に襟元のボウタイを解かれたのだろう? オレンジのレースのワンピースは、胸の谷間が見えそうなほどはだけられている。
千晶はキングサイズのベッドに横たわり、アンジェロに抱き締められていた。
二人がいるのはハロウィンの時、初めての夜を過ごした『ホテル・ロマンツァ』のジュニアスイートだ。
テーブルには飲みかけのワインのグラスと、ほとんど手をつけられていない料理が置かれている。リサイタルの後でルームサービスを頼んだものの、気づいた時にはベッドで抱き合っていたのだ。
「ああ、千晶の匂いだ」
首筋に顔をうずめられ、千晶はのけぞりながら何度もかぶりを振る。
「あ、ん」
「このワンピース、着てくれてありがとう。千晶にとても似合うから、脱がせるのが少し残念だな」
「だめ……キスしながら、しゃべら……ないで」
アンジェロと肌を合わせるのはずいぶん久しぶりなのに、身体はあっという間に高まった。
しかし彼の方はキスを繰り返しながらも先を急ぐ様子はなく、服も身に着けたままだ。本当なら、こんなふうに千晶を焦らす余裕などないはずなのに――。
「ああ、インナーもきれいだね。シャンパンゴールドがすごくすてきだ」
長い指が、ブラの上から二つの乳首をつまんだ。
「やっ!」
軽く引っ張られ、指先でこねられて、挟まれている肉粒がツキツキと疼き出す。たったそれだけで、両脚の奥まで甘く痺れた。
「ここ、もう硬くなってきた」
乳首をいじりながら、アンジェロは胸元に顔を寄せ、丸みに沿って唇を滑らせる。下着をつけたままで、ワンピースもまだ身体に絡みついていたが、千晶の身体は小さく痙攣した。
「あ、やぁ、あ」
自分の甘い声が恥ずかしいのに、どうしても堪えられない。アンジェロのキスは優しいけれど、弱いところばかり狙ってくるのだ。それもほんのわずかに的を外しながら。
(どうして?)
両脚を閉じてはいるものの、すでに秘裂はジンジンとほてり、たっぷりと蜜をたたえている。乳房だって下着ごしではなく、ダイレクトに触ってほしいのに、アンジェロはなおも物足りない愛撫を続けるばかりだ。彼だってとっくに気づいているはずなのだが――。
「ア、アンジェロ、あの」
千晶はたまりかねて、掠れた声でアンジェロを呼んだ。しかしその後の言葉が続かない。
「何、千晶?」
胸元から顔を上げ、アンジェロが無邪気に微笑んだ。
何度となく軽いキスを交わした後、アンジェロの唇は顎先から首筋を通って、ゆっくり鎖骨まで下りてきた。
さっきまで髪を撫でられていたはずなのに、いつの間に襟元のボウタイを解かれたのだろう? オレンジのレースのワンピースは、胸の谷間が見えそうなほどはだけられている。
千晶はキングサイズのベッドに横たわり、アンジェロに抱き締められていた。
二人がいるのはハロウィンの時、初めての夜を過ごした『ホテル・ロマンツァ』のジュニアスイートだ。
テーブルには飲みかけのワインのグラスと、ほとんど手をつけられていない料理が置かれている。リサイタルの後でルームサービスを頼んだものの、気づいた時にはベッドで抱き合っていたのだ。
「ああ、千晶の匂いだ」
首筋に顔をうずめられ、千晶はのけぞりながら何度もかぶりを振る。
「あ、ん」
「このワンピース、着てくれてありがとう。千晶にとても似合うから、脱がせるのが少し残念だな」
「だめ……キスしながら、しゃべら……ないで」
アンジェロと肌を合わせるのはずいぶん久しぶりなのに、身体はあっという間に高まった。
しかし彼の方はキスを繰り返しながらも先を急ぐ様子はなく、服も身に着けたままだ。本当なら、こんなふうに千晶を焦らす余裕などないはずなのに――。
「ああ、インナーもきれいだね。シャンパンゴールドがすごくすてきだ」
長い指が、ブラの上から二つの乳首をつまんだ。
「やっ!」
軽く引っ張られ、指先でこねられて、挟まれている肉粒がツキツキと疼き出す。たったそれだけで、両脚の奥まで甘く痺れた。
「ここ、もう硬くなってきた」
乳首をいじりながら、アンジェロは胸元に顔を寄せ、丸みに沿って唇を滑らせる。下着をつけたままで、ワンピースもまだ身体に絡みついていたが、千晶の身体は小さく痙攣した。
「あ、やぁ、あ」
自分の甘い声が恥ずかしいのに、どうしても堪えられない。アンジェロのキスは優しいけれど、弱いところばかり狙ってくるのだ。それもほんのわずかに的を外しながら。
(どうして?)
両脚を閉じてはいるものの、すでに秘裂はジンジンとほてり、たっぷりと蜜をたたえている。乳房だって下着ごしではなく、ダイレクトに触ってほしいのに、アンジェロはなおも物足りない愛撫を続けるばかりだ。彼だってとっくに気づいているはずなのだが――。
「ア、アンジェロ、あの」
千晶はたまりかねて、掠れた声でアンジェロを呼んだ。しかしその後の言葉が続かない。
「何、千晶?」
胸元から顔を上げ、アンジェロが無邪気に微笑んだ。
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