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19.街へ行こう4
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男の1人に肩を組まれたクラウスは、身動きが出来なくなる。
屈強な腕はびくともしないし、完全に男たちに取り囲まれてしまった。
「なんで逃げたんだ?」
妙に舐めるように見てくる。こいつら、相当酒飲んでるな。
さて、どうしたものか。
悠長に考えていると、男の1人が突然、仮面に手をかける。
「なあ、顔見せてくれよ」
…あ、まずい!
その時、どんっと俺に肩を掴んでいた男が突き飛ばされ、ぐいっと後ろ腕を引かれる。そのまま体は地面に倒れず、がっちりした誰かの胸に引き込まれた。
「──俺の連れだ。触るな」
…氷点下のように冷たいこの低音の声は、ギルバートだった。
ビリビリとした空気の揺れを感じ、彼が相当キレているのがわかる。魔法が無意識に出ているようだ。
その気迫にビビったのか、男たちは酔いから覚めたように顔を青くし、「わ、悪かったな兄ちゃん」と言って去って行った。
はあ…
ギルバートが頭上で深く息をはく。
う…お、怒ってる?勝手に迷子になってたし…。
クラウスが恐る恐る見上げると、ギルバートは案の定静かに怒っている顔をしている。しかし、クラウスが見上げているのを見ると、はっとしたように表情を和らげ、俺に回したままだった腕に力を込めてきた。
「…心配した」
静かに低く告げられた声には、クラウスの身を案じる響きしかなかった。
「…ごめんな、ありがとう。助かったよ」
「いや…急に1人にした俺が悪い。この辺りは、治安が悪い地区なんだ…色恋を求める者も集まりやすい。…君は確実に狙われると分かってたのに」
ギルバートの目がまた鋭くなる。どうやら怒っているわけではなく、自分を責めているようだ。
「…はぁ…無事で良かった。絶対他のヤツなんかに触らせない(ボソ)」
最後の方は聞き取れなかったが、大分心配をかけたらしい。
「…ありがとうな。でも、面白いお店も見つけられたし、本当に今日は来て良かったよ」
「…そうか」
またぎゅっと抱え込まれる。…そういえばハグ長いな。
「君のオススメの場所も、どれも楽しかったし」
「…今度は、城も見せたい」
「え、城行ってもいいのか?」
「…ああ、君なら」
ギルバートがどこか嬉しそうな声になったため、クラウスはホッとした。
*
〈王宮〉
『収穫祭』から戻り、ギルバートが城の書斎へ入ると、そこには兄であるアーサーが先にいた。
アーサーは本を読んでいたが、長めの金髪の髪をかき上げてギルバートを見上げる。
「よ、おかえり」
アーサーの垂れ目が、何か面白そうなものを見つけたように輝いた。
「今年は城に帰ってくるの遅かったな…まさかお前、『収穫祭』に行ったのか?」
ちょっとからかうようなその雰囲気は、いつものアーサーだ。しかし、彼は中々鋭い男なので、嘘をついた所でバレてしまう。昔っからそうだから、弟のギルバートは兄のアーサーに隠し事はしない。
「…ああ」
ギルバートはからかわれそうだなぁと思いながら、仕方なく答えた。
ガタン!
その時、アーサーの手から本が転がり落ちて大きな音を立てる。
見ると、アーサーは目をこれでもかと見開いて信じられないものを見るようにギルバートを見つめている。
「え?!お前、本当に『収穫祭』に行ったのか?!」
なんで皆こんなに驚くんだ?俺だって…気になる人と、お祭りくらい行く…いや、確かに今まで子供時代を除けばお祭りに行ったことはなかったが。
「ま、まま、まさか、お前、好きな人ができたのか?」
動揺しすぎだぞ、兄さん。
「…まぁ、うん」
またアーサーが大きな声を上げたので、外にいた執事が驚いて部屋を覗く。それを何とか追い返し、ギルバートは疲れたように椅子に座り込んだ。
「…うるさいぞ、兄さん」
「いやだって、お前が…あの堅物の…昔は天使だったがいつの間にか筋肉男になっちゃって、『冷徹王子』なんていうあだ名がついていた、お前が…」
「…なんか貶してないか?」
「…父上も、お前には縁談も持ってこなくなってたのに、まさか、お前がやっと初恋をするなんて…全然思ってなかったぞ!」
「…」
「それで、どんな子なんだよ、お前を射止めるなんて?」
ぐいっとアーサーが身を乗り出して聞いてくる。ギルバートよりも少し深い青の瞳が、きらきらしていて、ギルバートはこうなった兄は諦めないことを知っているため、またため息が出そうになる。
「お前に言い寄っていた女の子たちの1人か?」
好奇心の塊の兄を軽く睨み返す。
「それとも、お前のファンの男の子か?」
アーサーは垂れ目を細めて、じっとギルバートを見つめた。
「…ふ、なるほど、男か」
何でバレるんだ…。
「意外だけど、良いじゃないか。…あー、ひと目見てみたいなぁ。お前の心を動かすほどの子か。俺も会ってもいい?」
「…絶対いやだ」
「冷たいこと言うなよ。俺も嬉しいんだ」
そこでようやく、アーサーの悪戯っぽい雰囲気が消えて、落ち着いた目で見てくる。
…彼は普段おちゃらけた色男だと言われているが、本当はかなり思慮深い方だ。次期国王は真面目そうな弟の方がいいんじゃないかと言われたこともあるが、俺は兄さんこそ王に相応しいと思う。彼は飄々とした外見の下に、賢さを兼ね備えており、周りの大人たちとも渡り合える器量があった。
…そして、俺のこともよく考えてくれているのは知っている。昔、母上を亡くして荒れていた俺を父上と共にずっと見守ってくれた。
「…お前も、学生らしく青春を楽しむべきだ。気負いすぎだぞ、何もかも」
静かで滑らかな声でそう言ってくる。
黙っていたら、兄は舞台俳優のように美しく、王太子らしく威厳もある美丈夫だ。
「…兄さんは遊びすぎだぞ」
「ははっ、俺は、まだ運命の相手に出会ってないだけだ。それに、ちゃんと弁えてるんだぞ?」
確かに、兄は取っ替え引っ替え女の子たちをたぶらかしているわけではなく、来る者拒まずな所があるから、色んな噂が立てられているだけのようだ。
「それに、町の女の子たちとデートしてると、色んな情報が入るんだ。『事件のこと』とかね──お前も、最近のあの事件について調べてるんだろ?」
アーサーの目が光る。
ギルバートは頷いて、手元にある本を見た。その本には、貴族の情報が載っている。
そう、俺は、ある事件について気になって調べている。最近、各地で起きている『黒い集団』による襲撃事件だ。…クラウスも、怪我をした。
これは宮廷でも今1番最優先で調べられている事件だが…それ以上に、俺は『黒い集団』が気になっている。彼らはあまりに似ているのだ──
──ゼト信仰者に。
『黒い集団』と『ゼト信仰者』の関わりを、俺は探っていた。
その中で、"ゼト事件"の時から遡って調べていると、貴族の中で、何人かが当時、不審な動きをしたことが最近分かった。
その中に、ある名前が出てくる。
『ブラッド伯爵』
彼について、少し不審な点があったのだ。
そして、ギルバートは、この前の事を思い出す。
学園で食堂に集まった時、クラウスの口から、『ブラッド伯爵』という名が出た。彼が、支援を受けていることは知っていた。
…しかし、相手が『ブラッド伯爵』とは…。なぜ…?彼は、今まで孤児院に寄付した経歴もないし、特別誰かを支援するような活動もしていなかった。それなのに、クラウスにだけは、関わりを持とうとしたのだ。
ギルバートの心にモヤモヤしたものが渦巻く。
…何か、良くないことが起こる気がする。
…また、大切なものが失われるような…
ギルバートには、冷徹な仮面を被らざるを得なかった心の傷がある。今、事件を調べているのも、そこからくる執着心からだ。今でも、アイザックの起こした"ゼト事件"を思い出して、激しい憎しみに苛まれることはある。それと同時に、自分自身への怒りも。
だから、俺はもう2度と奴らの好き勝手にはさせない。今度こそ、俺の手で大切なものを守ってみせる。
「…また、怖い顔してるぞ」
ぽんと、肩に手を置かれる。
はっとすると、アーサーが微笑んで立っていた。
「ま、今度、その子を『冬の舞踏会』に連れてきてよ。俺も、ぜひ会ってみたいし」
アーサーは、お休みとギルバートと挨拶し合うと、書斎を出る。
アーサーの目がきらりと光った。
「…それに、どんな子か、俺もこの目で見ないと、ね」
屈強な腕はびくともしないし、完全に男たちに取り囲まれてしまった。
「なんで逃げたんだ?」
妙に舐めるように見てくる。こいつら、相当酒飲んでるな。
さて、どうしたものか。
悠長に考えていると、男の1人が突然、仮面に手をかける。
「なあ、顔見せてくれよ」
…あ、まずい!
その時、どんっと俺に肩を掴んでいた男が突き飛ばされ、ぐいっと後ろ腕を引かれる。そのまま体は地面に倒れず、がっちりした誰かの胸に引き込まれた。
「──俺の連れだ。触るな」
…氷点下のように冷たいこの低音の声は、ギルバートだった。
ビリビリとした空気の揺れを感じ、彼が相当キレているのがわかる。魔法が無意識に出ているようだ。
その気迫にビビったのか、男たちは酔いから覚めたように顔を青くし、「わ、悪かったな兄ちゃん」と言って去って行った。
はあ…
ギルバートが頭上で深く息をはく。
う…お、怒ってる?勝手に迷子になってたし…。
クラウスが恐る恐る見上げると、ギルバートは案の定静かに怒っている顔をしている。しかし、クラウスが見上げているのを見ると、はっとしたように表情を和らげ、俺に回したままだった腕に力を込めてきた。
「…心配した」
静かに低く告げられた声には、クラウスの身を案じる響きしかなかった。
「…ごめんな、ありがとう。助かったよ」
「いや…急に1人にした俺が悪い。この辺りは、治安が悪い地区なんだ…色恋を求める者も集まりやすい。…君は確実に狙われると分かってたのに」
ギルバートの目がまた鋭くなる。どうやら怒っているわけではなく、自分を責めているようだ。
「…はぁ…無事で良かった。絶対他のヤツなんかに触らせない(ボソ)」
最後の方は聞き取れなかったが、大分心配をかけたらしい。
「…ありがとうな。でも、面白いお店も見つけられたし、本当に今日は来て良かったよ」
「…そうか」
またぎゅっと抱え込まれる。…そういえばハグ長いな。
「君のオススメの場所も、どれも楽しかったし」
「…今度は、城も見せたい」
「え、城行ってもいいのか?」
「…ああ、君なら」
ギルバートがどこか嬉しそうな声になったため、クラウスはホッとした。
*
〈王宮〉
『収穫祭』から戻り、ギルバートが城の書斎へ入ると、そこには兄であるアーサーが先にいた。
アーサーは本を読んでいたが、長めの金髪の髪をかき上げてギルバートを見上げる。
「よ、おかえり」
アーサーの垂れ目が、何か面白そうなものを見つけたように輝いた。
「今年は城に帰ってくるの遅かったな…まさかお前、『収穫祭』に行ったのか?」
ちょっとからかうようなその雰囲気は、いつものアーサーだ。しかし、彼は中々鋭い男なので、嘘をついた所でバレてしまう。昔っからそうだから、弟のギルバートは兄のアーサーに隠し事はしない。
「…ああ」
ギルバートはからかわれそうだなぁと思いながら、仕方なく答えた。
ガタン!
その時、アーサーの手から本が転がり落ちて大きな音を立てる。
見ると、アーサーは目をこれでもかと見開いて信じられないものを見るようにギルバートを見つめている。
「え?!お前、本当に『収穫祭』に行ったのか?!」
なんで皆こんなに驚くんだ?俺だって…気になる人と、お祭りくらい行く…いや、確かに今まで子供時代を除けばお祭りに行ったことはなかったが。
「ま、まま、まさか、お前、好きな人ができたのか?」
動揺しすぎだぞ、兄さん。
「…まぁ、うん」
またアーサーが大きな声を上げたので、外にいた執事が驚いて部屋を覗く。それを何とか追い返し、ギルバートは疲れたように椅子に座り込んだ。
「…うるさいぞ、兄さん」
「いやだって、お前が…あの堅物の…昔は天使だったがいつの間にか筋肉男になっちゃって、『冷徹王子』なんていうあだ名がついていた、お前が…」
「…なんか貶してないか?」
「…父上も、お前には縁談も持ってこなくなってたのに、まさか、お前がやっと初恋をするなんて…全然思ってなかったぞ!」
「…」
「それで、どんな子なんだよ、お前を射止めるなんて?」
ぐいっとアーサーが身を乗り出して聞いてくる。ギルバートよりも少し深い青の瞳が、きらきらしていて、ギルバートはこうなった兄は諦めないことを知っているため、またため息が出そうになる。
「お前に言い寄っていた女の子たちの1人か?」
好奇心の塊の兄を軽く睨み返す。
「それとも、お前のファンの男の子か?」
アーサーは垂れ目を細めて、じっとギルバートを見つめた。
「…ふ、なるほど、男か」
何でバレるんだ…。
「意外だけど、良いじゃないか。…あー、ひと目見てみたいなぁ。お前の心を動かすほどの子か。俺も会ってもいい?」
「…絶対いやだ」
「冷たいこと言うなよ。俺も嬉しいんだ」
そこでようやく、アーサーの悪戯っぽい雰囲気が消えて、落ち着いた目で見てくる。
…彼は普段おちゃらけた色男だと言われているが、本当はかなり思慮深い方だ。次期国王は真面目そうな弟の方がいいんじゃないかと言われたこともあるが、俺は兄さんこそ王に相応しいと思う。彼は飄々とした外見の下に、賢さを兼ね備えており、周りの大人たちとも渡り合える器量があった。
…そして、俺のこともよく考えてくれているのは知っている。昔、母上を亡くして荒れていた俺を父上と共にずっと見守ってくれた。
「…お前も、学生らしく青春を楽しむべきだ。気負いすぎだぞ、何もかも」
静かで滑らかな声でそう言ってくる。
黙っていたら、兄は舞台俳優のように美しく、王太子らしく威厳もある美丈夫だ。
「…兄さんは遊びすぎだぞ」
「ははっ、俺は、まだ運命の相手に出会ってないだけだ。それに、ちゃんと弁えてるんだぞ?」
確かに、兄は取っ替え引っ替え女の子たちをたぶらかしているわけではなく、来る者拒まずな所があるから、色んな噂が立てられているだけのようだ。
「それに、町の女の子たちとデートしてると、色んな情報が入るんだ。『事件のこと』とかね──お前も、最近のあの事件について調べてるんだろ?」
アーサーの目が光る。
ギルバートは頷いて、手元にある本を見た。その本には、貴族の情報が載っている。
そう、俺は、ある事件について気になって調べている。最近、各地で起きている『黒い集団』による襲撃事件だ。…クラウスも、怪我をした。
これは宮廷でも今1番最優先で調べられている事件だが…それ以上に、俺は『黒い集団』が気になっている。彼らはあまりに似ているのだ──
──ゼト信仰者に。
『黒い集団』と『ゼト信仰者』の関わりを、俺は探っていた。
その中で、"ゼト事件"の時から遡って調べていると、貴族の中で、何人かが当時、不審な動きをしたことが最近分かった。
その中に、ある名前が出てくる。
『ブラッド伯爵』
彼について、少し不審な点があったのだ。
そして、ギルバートは、この前の事を思い出す。
学園で食堂に集まった時、クラウスの口から、『ブラッド伯爵』という名が出た。彼が、支援を受けていることは知っていた。
…しかし、相手が『ブラッド伯爵』とは…。なぜ…?彼は、今まで孤児院に寄付した経歴もないし、特別誰かを支援するような活動もしていなかった。それなのに、クラウスにだけは、関わりを持とうとしたのだ。
ギルバートの心にモヤモヤしたものが渦巻く。
…何か、良くないことが起こる気がする。
…また、大切なものが失われるような…
ギルバートには、冷徹な仮面を被らざるを得なかった心の傷がある。今、事件を調べているのも、そこからくる執着心からだ。今でも、アイザックの起こした"ゼト事件"を思い出して、激しい憎しみに苛まれることはある。それと同時に、自分自身への怒りも。
だから、俺はもう2度と奴らの好き勝手にはさせない。今度こそ、俺の手で大切なものを守ってみせる。
「…また、怖い顔してるぞ」
ぽんと、肩に手を置かれる。
はっとすると、アーサーが微笑んで立っていた。
「ま、今度、その子を『冬の舞踏会』に連れてきてよ。俺も、ぜひ会ってみたいし」
アーサーは、お休みとギルバートと挨拶し合うと、書斎を出る。
アーサーの目がきらりと光った。
「…それに、どんな子か、俺もこの目で見ないと、ね」
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