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冒険者生活
生活力を向上させたい
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ヒウス王国に奴隷はいない。
表向きはそうなっているのだが…
合法的に手に入らないわけではないのである。
いわゆる借金奴隷というもので、特に生活力の乏しい地方から出てくる人が多数を占める。
そんな中、ごく稀に没落貴族の子弟が混ざっていたりする。
そういった情報は、話せなくなるまでのシーグムから知識として与えられていた。
神様から与えられた恩恵
この世界のナビゲート役。
奴隷を手に入れるには2通りの方法がある。
1つ目は、完全に買い受ける。 奴隷の持つ借金と同等の額を支払って引き取る方法。
もう1つは、借金の半額を払って身柄を引き取る。
残りの半額は、借金奴隷が働いた分に見合った給金を主人が支払い、そこから借金の返済に充てられるという方法。
最初の方法は大店の商会などで使われる方法で、後の方は中位貴族が使用人を増やす際に使われる方法になる。
そんな知識をもとに、俺は奴隷を買いに行くことにした。
しかし…
子ども1人で奴隷商のもとに行くと俺自身が売り飛ばされても困る。
かと言って、クーランに頼るのも違うだろう。
という事で。
俺が声をかけたのは、同じ孤児院出身ですでに冒険者でそこそこ稼ぎを出している先輩ジエンだ。
顔を見れば挨拶を交わす程度には、親しくさせてもらっている。
「ジエン先輩、ちょっと相談がるのですが…」
「珍しいね。リベルの方から声をかけてくるなんて。」
「えっと… 実は同居人が欲しくてですね。」
「なんだ、そんなことならこっちの宿舎に移ってくればいい。」
「いえっ!! そうではなくてですね…」
「うん? 一緒に住むのは嫌か? 」
「嫌というわけではないのですが…」
「何か問題でもあるのか?」
「実は… 奴隷を買いたいと思っていまして…」
「同居人を金で買うのか?まだ魔物討伐や護衛依頼もこなせないのに、金をかけてまで手に入れる必要があるのか?」
「俺、12歳になったら、学校に入れられそうなんですよね…
借金奴隷には貴族の子弟もいると聞きますから、そういった者から知識を得たいと思っていて…」
「ふぅん… それならなおさら自分で用意しなくても、そういう知識教えてくれそうな人用意してくれそうなのにな。」
「俺を捨てた人達に、今更施しされたくはないんですよ。
これでも素材採取でそこそこ稼げるようになってきましたしね。」
「ふふっ、わかったよ。
明日の午前中時間作るから、それでいいか?」
「ありがとうございます。 よろしくお願いします。」
明日はギルド前に10時集合となった。
2年間貯めたお金が、奴隷の購入費用になるとは思わなかったが…
一緒に冒険者として活動出来たら、また貯金も増えるだろう。
主従関係ではなく、同居人として一緒に成長できるような人がいればいいけど。
奴隷落ちするような人に、過度な期待はダメだと思うけど…
それでも楽しみで仕方なかった。
表向きはそうなっているのだが…
合法的に手に入らないわけではないのである。
いわゆる借金奴隷というもので、特に生活力の乏しい地方から出てくる人が多数を占める。
そんな中、ごく稀に没落貴族の子弟が混ざっていたりする。
そういった情報は、話せなくなるまでのシーグムから知識として与えられていた。
神様から与えられた恩恵
この世界のナビゲート役。
奴隷を手に入れるには2通りの方法がある。
1つ目は、完全に買い受ける。 奴隷の持つ借金と同等の額を支払って引き取る方法。
もう1つは、借金の半額を払って身柄を引き取る。
残りの半額は、借金奴隷が働いた分に見合った給金を主人が支払い、そこから借金の返済に充てられるという方法。
最初の方法は大店の商会などで使われる方法で、後の方は中位貴族が使用人を増やす際に使われる方法になる。
そんな知識をもとに、俺は奴隷を買いに行くことにした。
しかし…
子ども1人で奴隷商のもとに行くと俺自身が売り飛ばされても困る。
かと言って、クーランに頼るのも違うだろう。
という事で。
俺が声をかけたのは、同じ孤児院出身ですでに冒険者でそこそこ稼ぎを出している先輩ジエンだ。
顔を見れば挨拶を交わす程度には、親しくさせてもらっている。
「ジエン先輩、ちょっと相談がるのですが…」
「珍しいね。リベルの方から声をかけてくるなんて。」
「えっと… 実は同居人が欲しくてですね。」
「なんだ、そんなことならこっちの宿舎に移ってくればいい。」
「いえっ!! そうではなくてですね…」
「うん? 一緒に住むのは嫌か? 」
「嫌というわけではないのですが…」
「何か問題でもあるのか?」
「実は… 奴隷を買いたいと思っていまして…」
「同居人を金で買うのか?まだ魔物討伐や護衛依頼もこなせないのに、金をかけてまで手に入れる必要があるのか?」
「俺、12歳になったら、学校に入れられそうなんですよね…
借金奴隷には貴族の子弟もいると聞きますから、そういった者から知識を得たいと思っていて…」
「ふぅん… それならなおさら自分で用意しなくても、そういう知識教えてくれそうな人用意してくれそうなのにな。」
「俺を捨てた人達に、今更施しされたくはないんですよ。
これでも素材採取でそこそこ稼げるようになってきましたしね。」
「ふふっ、わかったよ。
明日の午前中時間作るから、それでいいか?」
「ありがとうございます。 よろしくお願いします。」
明日はギルド前に10時集合となった。
2年間貯めたお金が、奴隷の購入費用になるとは思わなかったが…
一緒に冒険者として活動出来たら、また貯金も増えるだろう。
主従関係ではなく、同居人として一緒に成長できるような人がいればいいけど。
奴隷落ちするような人に、過度な期待はダメだと思うけど…
それでも楽しみで仕方なかった。
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