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冒険出発!!

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隣町は馬で移動することに。 乗馬の訓練も受けたので、平地は問題ありません。
でも、1日で街へは着きませんでした。
べリアは初めての野宿です。

野営の準備や馬の手配、食料など必要なものはすべてバルトが手配をしてくれました。
何が必要なのかわからない私には、とてもありがたいことでした。
なので…

「バルト、ありがとうございます。」

素直にお礼を言ったのに…

「あぁ、これは全部君の爺さんからの差し入れだから。」

と笑われました。

火の起こし方やテントの張り方、食事の作り方。
野営が終わった後の火の始末の仕方。
まだまだ慣れませんが、きちんと宿に泊まれない日もあるのだと、お風呂に入れない不自由さと、自由に出かけられる解放感になんとも言えない気分になります。

「早速の野宿で後悔してる?」

「そんなはずないでしょう? ただ… 外で寝るということは見張りが必要ってことで…
だけど、私そんなに強くなくて…。
こんな時はどうしたらいいのかな?って…」

「そこは心配しなくてもいいよ。 ほら、あの影のところ、暗くてよく見えないかもしれないけど、君のお爺さんがつけた護衛がいるから。」

「えっっっ!? どういうことですか!!!」

「ん~… やっぱり、婚約者でもない男女2人だけっていうのはまずいって思われたんじゃない?」

「お爺様… どれだけ過保護なんでしょうか…。」

がっくり項垂れてしまいます。

「まぁ、それだけ愛されてるってことでしょ。 気にしなくていいんじゃない? ほんとにダメだったら、平民とかにはなってないはずだしね。」

「それはそうかもしれませんが…」

なんだか、納得できかねますが護衛を追い返したとして、まだ自分の身を自分で守り切れない未熟な私では危険だということはわかります。
バルト1人に負担をかけるのも、なんだか違うと思ってしまいますしね。

馬の脚が思ったより早くて、野宿は1回で済みました。
隣町では宿に泊まり、装備を整え食料の補給をして今度こそ国境を超えるのだそうです。
国境を超えるまでにバルトは会いたい人がいるから、寄り道をするって言っていたの。
婚約者はいないって言っていたのに…

わざわざ旅先で会いに行きたい人って、どんな人なんでしょうね…?

恋愛的な意味で気になるわけではないのですよ?
ほら… これからしばらく2人で旅をするわけですから…
バルトの過去とか、どんな人なのか?とか…
そういったこともわかるのかな?と思ったら、ちょっと好奇心が刺激されてしまって。
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