幸せにしてもらわなくても、自分で幸せになります

こんにちは、非日常

ヴァーミリアン様に顧みられない間に、私は護身術、体術、弓術、剣術を学んでいました。
しかし、一番力を入れて磨いたのは魔法です。

1年以上集中して頑張った私
「えらい!!!」

誰もほめてはくれませんので、自分を自分で褒めておきます。

そう、私は
誰かに幸せにしてもらう。
という未来は欲しくはないのです。

出来れば、自分で自分を幸せにしたいのです。


政略結婚の駒となり、愛情の一欠けらも抱けないような方に従う人生なんてくそくらえ。
すでに、冒険者ギルドへの登録も終わっています。
貴族籍からの離脱手続きも、実は既に終わっていたりします。
どうしてそんな事が出来たのか？
それは別の機会が有れば、お話しますね。

今の私は、明日から始まる非日常が楽しみすぎて中々寝つかれないでいます。
しかし、確実に朝はやってきます。

そして……… 冒険者ギルドには、私を待ってくださっている方がいらっしゃいます。
私に戦うためのすべてを教えてくださった方です。

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翌朝、冒険者ギルドの入り口の前には見慣れた1人の男性が立っていました。

「おはようございます!バルトリッツ様」

「おはよう。ブランシュ」

「バルトリッツ様、私平民になりましたので名前も変えたいと思っておりますの。
べリアとお呼びいただけますか？」

「何？　朝から突然………
まぁ、いいけど今からいきなりとか、呼び間違えてしまうかもしれないよ？」

「それでも!! もう、以前の公爵令嬢ではないので、べリア でお願いいたしますね？」

にっこり笑って言い切ると、苦笑いを浮かべながらもバルトリッツ様は了承してくださいました。

「それならば、その言葉遣いも変えていかなくてはね。べリア」

「もちろんです!」


新しい名前で呼んでもらえるだけで、昨日までの自分ではないような気がして嬉しくなってきます。
どれだけ、単純なんでしょう。私…


それでも…
自分のことを、自分で決めることができること。
自分の力でお金を稼ぎ生活をしていくことができること。
その他にも、いろいろとできることが、この先たくさん増えていくことでしょう。

その逆で、これまでできていたことが出来なくなったり、困ったり、不便なことも出てくることと思います。
しかし…
今の私はそれすらもうれしいのです。