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「おお~~ これが…」
宿屋を探していたら別の物を見つけた。あれだ異世界特有のやつ、そう…冒険者ギルドだ。この世界の冒険者ギルドの看板は盾に剣と…えーと…なんか袋だな。もしかしなくてもこの袋はお金ってことなんだろうか…わからんでもないがちょっとストレートすぎやしないだろうか…
まあきっと気にしたら負け。そして見つけた以上入ってみるしかないじゃん? …あ、テンプレ対策したほうがいいかな。殴られるの痛いし?
ということで布団を頭から被ってみたよ。もちろん掛布団のほうだよ? 敷布団とか重すぎて無理だし。でもこれで殴られることはなくなった。
冒険者ギルドの扉を開けると錆びついた音がして少しだけうるさい。開けるのにも少し力がいるようだ。俺が中に入ると一斉にたくさんの視線が突き刺さる。ほら…やっぱり見慣れない人はみんな気になるんだろうね。
さて、折角来たのだから一応冒険者ってやつに登録でもしてみようかな。まだそれでご飯食べていくとは決めてないけどね。念のため?
「おい、兄ちゃん…でいいのか? ぐわっ」
あ…誰か話しかけてきたみたいだけど吹き飛ばされたね。吹き飛ばされるってことはあまり友好な感じで話しかけてきたんじゃないだろう。それならこっちから話す必要もないしまずはさっさと登録を済ませてしまおうか。
「ええと…冒険者の登録? ここであってる?」
空いていたカウンターの所に座っているお姉さんに話しかけた。お姉さんは緊張しているのか目を大きく開けたままこっちをじっと見ている。
「は、はいあってます」
「じゃあ登録したいから、お願い」
「わ、わかりました…でもその前に一ついいですか?」
…ん? 登録の前になんかあるの?? あーもしかして試験とかなのかな…だとしたら困るな~ 勝てる気しないもんね。しかもその辺にいる子供にも負ける自信があるくらいだ。この布団で寝てていいなら楽なんだけどな~
「なんでそんな恰好しているのでしょう?」
「いつつ~… そうそれだよっ 俺も聞きたくて肩叩いたらこのざまだ。やるな兄ちゃん」
「……脱ぎます」
布団を被るのはどうやら目立つらしい。そりゃそうか…歩きながら寝るはずないもんね。流石に俺もそんなことは出来ないよ? あー知り合いに一人歩きながら寝るやつがいたけどあれはきっと特殊スキルでも持っているんだろう。
「脱いだので登録をっ」
「ああそうでしたね…ではこちらの用紙に記入をお願いします」
「文字か…書けるかな」
そこらの看板の文字は読めているんだが書けるかどうかわからないんだよね。というか普通に日本語に見えているっていうのがよくわからないし? とりあえず日本語で書いてみればいいかな…ってことで名前と職業? 学生って職業になるかな…まあ書かなくていいか。で、性別…これって書かなくてもわかるだろうという突っ込みはしちゃだめなのかな。まあ書くけど。年齢は16歳…戦闘スタイル?? え、俺の? 戦ったことなんてないよ? どうしようか…
「どうされましたか? 書ける項目だけで大丈夫ですよ」
それを早くいってくれ。少し悩んじゃったじゃん。ってことでことまま受付のお姉さんに渡す。お姉さんは渡された用紙をじっと眺めている。
「では次にこちらに手を置いてください」
用紙を眺めるのに気が済んだらしいお姉さんは、半透明の四角い板を取り出してカウンターの上に乗せた。どうやらこれに俺が手を置くらしい。なんのためにかまあ聞かなくても想像は出来るよね。魔力をこめなくていいの? とか聞いたほうがいいのかな。まあ置けって言われたし大人しく置くんだけど。
「ををを…?」
「…はい。情報は間違っていないみたいですね。戦闘スタイルは魔法…と」
「え…? お姉さんにも見えてるの? これ??」
「あーはい。こちらからは基本情報だけですね見えるのは。ご本人が見ると初回登録時はステータスが全開示されているはずですよ~」
「ステータス…これが」
そうそうこれだよっ 自分の情報ってどうやって見るのかなーって思ってた。こっそりと小言でステータスって言ってみたり、ステータスオープンとか言ってみたことがあるのは内緒だ!
「では次はギルドの説明に入りますね」
これはじっくりと自分のステータスを眺めなくてわっ
❖名前❖久留見 輝彦 (くるみ てるひこ)
❖年齢❖16
❖性別❖男
❖職業❖なし
❖能力❖召喚魔法F(布団F) 名称認識眼 言語理解
❖戦力❖E
❖体力❖E
❖魔力❖D
❖速さ❖F
❖幸運❖E
書かれているのはこれだけか…イマイチわからないな。ギルドのお姉さんが見えたのはこの前半部分ってことなのかな。なるほど…後半はそれぞれの能力の強さってところなのかな。
おお…? じっと戦力と書かれているところを眺めているとそのことについての説明文が出てきたよ! えーと現在の総合戦闘力の評価を表し? 7段階で評価…なるほど。Aが一番上だとすると下から3番目上から5番目の強さってことになるのかな。俺弱いな!! もしAの上にSがあるのなら下から2番目上から6番目になってもっと弱いしっ ということは俺は魔力の項目が一番高いんだね。えーと…魔法の使いやすさ、魔法の強さや魔力量の総合評価…ふむ。あれかな? 召喚魔法貰ったからそれで他より少し高いのかもね。
あーそうだ召喚魔法についてもう少し詳しく見れないかな。
「…以上がギルドの説明になります。詳しいことはこちらの冊子をお渡ししますので目を通しておいてください」
「あ、はい…」
ステータスを見ている間にギルドの説明が終わったみたい。全然聞いてなかったよ! でも冊子くれたから後で見ればいいよね? じゃあここにいたら邪魔になるから俺は退散するよ。貰った冊子と四角い板は忘れないように袋にしまって…っと。そうだ折角冒険者ギルドに来たのだから依頼ってやつ? 見ていこう。
宿屋を探していたら別の物を見つけた。あれだ異世界特有のやつ、そう…冒険者ギルドだ。この世界の冒険者ギルドの看板は盾に剣と…えーと…なんか袋だな。もしかしなくてもこの袋はお金ってことなんだろうか…わからんでもないがちょっとストレートすぎやしないだろうか…
まあきっと気にしたら負け。そして見つけた以上入ってみるしかないじゃん? …あ、テンプレ対策したほうがいいかな。殴られるの痛いし?
ということで布団を頭から被ってみたよ。もちろん掛布団のほうだよ? 敷布団とか重すぎて無理だし。でもこれで殴られることはなくなった。
冒険者ギルドの扉を開けると錆びついた音がして少しだけうるさい。開けるのにも少し力がいるようだ。俺が中に入ると一斉にたくさんの視線が突き刺さる。ほら…やっぱり見慣れない人はみんな気になるんだろうね。
さて、折角来たのだから一応冒険者ってやつに登録でもしてみようかな。まだそれでご飯食べていくとは決めてないけどね。念のため?
「おい、兄ちゃん…でいいのか? ぐわっ」
あ…誰か話しかけてきたみたいだけど吹き飛ばされたね。吹き飛ばされるってことはあまり友好な感じで話しかけてきたんじゃないだろう。それならこっちから話す必要もないしまずはさっさと登録を済ませてしまおうか。
「ええと…冒険者の登録? ここであってる?」
空いていたカウンターの所に座っているお姉さんに話しかけた。お姉さんは緊張しているのか目を大きく開けたままこっちをじっと見ている。
「は、はいあってます」
「じゃあ登録したいから、お願い」
「わ、わかりました…でもその前に一ついいですか?」
…ん? 登録の前になんかあるの?? あーもしかして試験とかなのかな…だとしたら困るな~ 勝てる気しないもんね。しかもその辺にいる子供にも負ける自信があるくらいだ。この布団で寝てていいなら楽なんだけどな~
「なんでそんな恰好しているのでしょう?」
「いつつ~… そうそれだよっ 俺も聞きたくて肩叩いたらこのざまだ。やるな兄ちゃん」
「……脱ぎます」
布団を被るのはどうやら目立つらしい。そりゃそうか…歩きながら寝るはずないもんね。流石に俺もそんなことは出来ないよ? あー知り合いに一人歩きながら寝るやつがいたけどあれはきっと特殊スキルでも持っているんだろう。
「脱いだので登録をっ」
「ああそうでしたね…ではこちらの用紙に記入をお願いします」
「文字か…書けるかな」
そこらの看板の文字は読めているんだが書けるかどうかわからないんだよね。というか普通に日本語に見えているっていうのがよくわからないし? とりあえず日本語で書いてみればいいかな…ってことで名前と職業? 学生って職業になるかな…まあ書かなくていいか。で、性別…これって書かなくてもわかるだろうという突っ込みはしちゃだめなのかな。まあ書くけど。年齢は16歳…戦闘スタイル?? え、俺の? 戦ったことなんてないよ? どうしようか…
「どうされましたか? 書ける項目だけで大丈夫ですよ」
それを早くいってくれ。少し悩んじゃったじゃん。ってことでことまま受付のお姉さんに渡す。お姉さんは渡された用紙をじっと眺めている。
「では次にこちらに手を置いてください」
用紙を眺めるのに気が済んだらしいお姉さんは、半透明の四角い板を取り出してカウンターの上に乗せた。どうやらこれに俺が手を置くらしい。なんのためにかまあ聞かなくても想像は出来るよね。魔力をこめなくていいの? とか聞いたほうがいいのかな。まあ置けって言われたし大人しく置くんだけど。
「ををを…?」
「…はい。情報は間違っていないみたいですね。戦闘スタイルは魔法…と」
「え…? お姉さんにも見えてるの? これ??」
「あーはい。こちらからは基本情報だけですね見えるのは。ご本人が見ると初回登録時はステータスが全開示されているはずですよ~」
「ステータス…これが」
そうそうこれだよっ 自分の情報ってどうやって見るのかなーって思ってた。こっそりと小言でステータスって言ってみたり、ステータスオープンとか言ってみたことがあるのは内緒だ!
「では次はギルドの説明に入りますね」
これはじっくりと自分のステータスを眺めなくてわっ
❖名前❖久留見 輝彦 (くるみ てるひこ)
❖年齢❖16
❖性別❖男
❖職業❖なし
❖能力❖召喚魔法F(布団F) 名称認識眼 言語理解
❖戦力❖E
❖体力❖E
❖魔力❖D
❖速さ❖F
❖幸運❖E
書かれているのはこれだけか…イマイチわからないな。ギルドのお姉さんが見えたのはこの前半部分ってことなのかな。なるほど…後半はそれぞれの能力の強さってところなのかな。
おお…? じっと戦力と書かれているところを眺めているとそのことについての説明文が出てきたよ! えーと現在の総合戦闘力の評価を表し? 7段階で評価…なるほど。Aが一番上だとすると下から3番目上から5番目の強さってことになるのかな。俺弱いな!! もしAの上にSがあるのなら下から2番目上から6番目になってもっと弱いしっ ということは俺は魔力の項目が一番高いんだね。えーと…魔法の使いやすさ、魔法の強さや魔力量の総合評価…ふむ。あれかな? 召喚魔法貰ったからそれで他より少し高いのかもね。
あーそうだ召喚魔法についてもう少し詳しく見れないかな。
「…以上がギルドの説明になります。詳しいことはこちらの冊子をお渡ししますので目を通しておいてください」
「あ、はい…」
ステータスを見ている間にギルドの説明が終わったみたい。全然聞いてなかったよ! でも冊子くれたから後で見ればいいよね? じゃあここにいたら邪魔になるから俺は退散するよ。貰った冊子と四角い板は忘れないように袋にしまって…っと。そうだ折角冒険者ギルドに来たのだから依頼ってやつ? 見ていこう。
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