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第5章 祭り祭りそして祭り
41話 祭りの準備
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あと2日もすれば祭りである。王都はもともと広いだけありたくさんの人が行き来しているのはわかってはいたが、これだけ近づくと出店の準備に来た人たちも増えさらににぎやかだ。そんな出店目的なのは直人も同じで実際個人での出店ではないのだが、それなりに忙しく準備を進めている。
今やっている作業は付与のリスト作りである。全部付与をつけてしまうと場所もとるし売れないものも出来てしまうのでやめた。見本だけならべ形や色付与を指定してもらい、その場で作ることにした。一度作ってさえあれば再び作るのは容易なので時間もさほどかからないのだ。ただ鎖のほうは付与をまた別に色々用意すると面倒なので、3種類ほどで固定しこちらは事前に用意しておくことにする。効果は防御力2、攻撃力2、魔法力2の3種だ。
「どうだ、準備は進んでるか?」
「あーまあぼちぼち?」
手に持っている付与のリストを横からラスティンが覗き込んだ。
「なんだ、まだ書き出しただけか。値段わけはこれからか。」
「え、付与ごとに変えたほうがいいのか??」
「あたりまえだ…効果1と3がおなじわけがないだろう?」
「ふむ…」
「あとは効果の内容でも値段が変わるな。」
…どうわけたらいいのかわからんな。
リストとにらめっこをしながら唸っていると、ラスティンがいくつかの文字に丸をつけた。
「この辺はあまり出回ってない効果だ。値段は好きにするといい。」
「アイテムドロップ増加、念話、転移…この3つか。」
…ん?この念話と転移は前もらった指輪についてるやつじゃないのか??
「ラスティンこの指輪知り合いみんなで装備してるんだが…」
「なんだと…?」
ラスティンは指輪をじっと見ている。
「たしかに念話と転移がついているな。ナオトお前王族とかに知り合いでもいるのか?」
「あーいるといえばいるかな…」
「これ作れるやつ、城にいるやつなんだわ。だから外に出回ってこないんだよね。」
「ちなみに名前は…?」
「たしかテンタチィオネという宮廷魔術士だ。」
やっぱり父さんだったか…
「でも…ナオトが付与できたものは効果がそれより高いな。転移とか距離や、条件がよくなるんじゃないのかな。」
そんなことを話しながらあらかたリストを作り上げる。後は鎖とパーツの見本を作ればいいだろう。鎖の作った数が直人が売ることが出来る最大数になるだろう。いくつくらい用意するのがいいのかかんがえることにする。
長さの種類は…まあ5つくらいでいいか?腕と足は大体同じくらいだろうし、少し余裕を持って作れば大体の人が使える。後は首用これは1種、後はそれより長いものを3種だ。腰の長さが予想できないのだ。まあ一番長いものは数本あればいいだろうが…それとヘアアクセ。これはまあ好きな長さで使えばいいんじゃないかな?そんな感じだ。
残すはパーツになるがこれは以前見本で作った、ハート、星、丸、四角、雫型の5つでいいだろう。そして色だが、赤、黄色、緑、黒、青の原石があるからこれでいいか。色をつける分は高くしないと怒られるかな?色をつけるということは原石を混ぜるということなので効果の上昇幅が増えるわけだが、まあ3までのがいいよな…
「こんなもんか…?」
「お、出来たか?」
「鎖をまだ数作ってないが当日その場で作ろうと思って、見本が完成したところだよ。」
「どれどれ…」
説明を交えつつ見本を見せる。しばらく黙って頷いている。
「…だめだな。」
「えーとだめなとこはどこ?」
「…色に決まってるだろう。」
「色か…」
「ああ、それ自体がじゃなく色数それほどいらんだろ?そもそも黒とか必要ないし、あと黄色?鉱石と混ぜるとかなりくすむからあまりよくないな。」
そういうことか…色を使うこと自体がだめなのかと思った。
指摘された箇所を改善しつつ、今日はこのままひたすら鎖を作った。値段のリストは以下の通りである。
鎖(短) …銀貨1枚
鎖(中) …銀貨1枚と銅貨3枚
鎖(中+) …銀貨1枚と銅貨5枚
鎖(長) …銀貨2枚
鎖(長+) …銀貨3枚
パーツ …銀貨1枚(ハート、星、丸、四角、雫型)
色付き …銀貨1枚(赤、緑、青)
付与有 …銀貨1枚(ステータス強化系1~2)
…銀貨2枚(ステータス強化系3、他1~2)
…銀貨4枚(他3、『アイテムドロップ増加、念話、転移』1上がるごとに倍)
(付与は3のみ色つき限定。)
ちゃんとメモっておかないとほんとわからなくなりそうだな…
このメモをラスティンに見せたところ「まあこんなもんだろう。」と許可をもらえた。
「そういえばテルトゥーナさんが祭り当日の人員増やしたほうがいいんじゃないかって言ってたけど…」
「何…ギルドマスターがそういってたのか?」
「僕のこのアクセサリーを見せたらそんなこと言ってたけど…人なんているかな?」
「ふむ…念のためナオト、知り合い1人か2人声かけておいてくれ。大丈夫そうなら普通に祭りに行ってもらえばいいしな。」
「わかりました…」
心配性だな~1人2人か…誰に声かけておこうかな。
今やっている作業は付与のリスト作りである。全部付与をつけてしまうと場所もとるし売れないものも出来てしまうのでやめた。見本だけならべ形や色付与を指定してもらい、その場で作ることにした。一度作ってさえあれば再び作るのは容易なので時間もさほどかからないのだ。ただ鎖のほうは付与をまた別に色々用意すると面倒なので、3種類ほどで固定しこちらは事前に用意しておくことにする。効果は防御力2、攻撃力2、魔法力2の3種だ。
「どうだ、準備は進んでるか?」
「あーまあぼちぼち?」
手に持っている付与のリストを横からラスティンが覗き込んだ。
「なんだ、まだ書き出しただけか。値段わけはこれからか。」
「え、付与ごとに変えたほうがいいのか??」
「あたりまえだ…効果1と3がおなじわけがないだろう?」
「ふむ…」
「あとは効果の内容でも値段が変わるな。」
…どうわけたらいいのかわからんな。
リストとにらめっこをしながら唸っていると、ラスティンがいくつかの文字に丸をつけた。
「この辺はあまり出回ってない効果だ。値段は好きにするといい。」
「アイテムドロップ増加、念話、転移…この3つか。」
…ん?この念話と転移は前もらった指輪についてるやつじゃないのか??
「ラスティンこの指輪知り合いみんなで装備してるんだが…」
「なんだと…?」
ラスティンは指輪をじっと見ている。
「たしかに念話と転移がついているな。ナオトお前王族とかに知り合いでもいるのか?」
「あーいるといえばいるかな…」
「これ作れるやつ、城にいるやつなんだわ。だから外に出回ってこないんだよね。」
「ちなみに名前は…?」
「たしかテンタチィオネという宮廷魔術士だ。」
やっぱり父さんだったか…
「でも…ナオトが付与できたものは効果がそれより高いな。転移とか距離や、条件がよくなるんじゃないのかな。」
そんなことを話しながらあらかたリストを作り上げる。後は鎖とパーツの見本を作ればいいだろう。鎖の作った数が直人が売ることが出来る最大数になるだろう。いくつくらい用意するのがいいのかかんがえることにする。
長さの種類は…まあ5つくらいでいいか?腕と足は大体同じくらいだろうし、少し余裕を持って作れば大体の人が使える。後は首用これは1種、後はそれより長いものを3種だ。腰の長さが予想できないのだ。まあ一番長いものは数本あればいいだろうが…それとヘアアクセ。これはまあ好きな長さで使えばいいんじゃないかな?そんな感じだ。
残すはパーツになるがこれは以前見本で作った、ハート、星、丸、四角、雫型の5つでいいだろう。そして色だが、赤、黄色、緑、黒、青の原石があるからこれでいいか。色をつける分は高くしないと怒られるかな?色をつけるということは原石を混ぜるということなので効果の上昇幅が増えるわけだが、まあ3までのがいいよな…
「こんなもんか…?」
「お、出来たか?」
「鎖をまだ数作ってないが当日その場で作ろうと思って、見本が完成したところだよ。」
「どれどれ…」
説明を交えつつ見本を見せる。しばらく黙って頷いている。
「…だめだな。」
「えーとだめなとこはどこ?」
「…色に決まってるだろう。」
「色か…」
「ああ、それ自体がじゃなく色数それほどいらんだろ?そもそも黒とか必要ないし、あと黄色?鉱石と混ぜるとかなりくすむからあまりよくないな。」
そういうことか…色を使うこと自体がだめなのかと思った。
指摘された箇所を改善しつつ、今日はこのままひたすら鎖を作った。値段のリストは以下の通りである。
鎖(短) …銀貨1枚
鎖(中) …銀貨1枚と銅貨3枚
鎖(中+) …銀貨1枚と銅貨5枚
鎖(長) …銀貨2枚
鎖(長+) …銀貨3枚
パーツ …銀貨1枚(ハート、星、丸、四角、雫型)
色付き …銀貨1枚(赤、緑、青)
付与有 …銀貨1枚(ステータス強化系1~2)
…銀貨2枚(ステータス強化系3、他1~2)
…銀貨4枚(他3、『アイテムドロップ増加、念話、転移』1上がるごとに倍)
(付与は3のみ色つき限定。)
ちゃんとメモっておかないとほんとわからなくなりそうだな…
このメモをラスティンに見せたところ「まあこんなもんだろう。」と許可をもらえた。
「そういえばテルトゥーナさんが祭り当日の人員増やしたほうがいいんじゃないかって言ってたけど…」
「何…ギルドマスターがそういってたのか?」
「僕のこのアクセサリーを見せたらそんなこと言ってたけど…人なんているかな?」
「ふむ…念のためナオト、知り合い1人か2人声かけておいてくれ。大丈夫そうなら普通に祭りに行ってもらえばいいしな。」
「わかりました…」
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