335 / 356
御神木防衛戦
318. 作業開始
しおりを挟む
町の様子を見に行っていた4人がみんな戻って来たのでいよいよ作業開始になる。穴の北側にルー、東側にたけ、ノノさんは西側で、シズクが南側。少し予定と変更して先に土を入れてしまおう。その土が埋まった後に4人に少し後退してもらった後結界を張ったほうがよさそうだ。
『先に土を入れる手から結界張るから、足場が出来たらちょっと内側へ後退してくれ』
4人にそれぞれ伝えると俺はインベントリから穴を埋めるために土を次々に取り出していった。うーん…ちょっと難しかったかこれは。一度に取り出せるのが一バンドル。そして自分たちが埋まらないように外側から順番に埋めていく。ぐるーっと走りながら土を出すのでちょっと自分も土を被る。俺が走り回っている間響子とジエルは中央で座り込んで待っていた。
『あと少しで土が入れ終わるからちょっと内側に』
俺の言葉に全員が返事を返すのを待ってから結界を張った。後残りの土を入れてしまおうか。
あらかた土を入れ終わり残すは中央のみ。俺と響子とジエルに浮遊スキルを使用しその足元に土を出していくと、空いていた穴がすべて埋まり最初の作業が終わる。復活剤を混ぜたぶん少し土が余ってしまったがしかたがないだろう。
続けて俺は結界をはる。これで少し派手なことをやっても簡単に邪魔されることが無くなった。となれば後は思いっきりやっても問題ない。というか普通に今から始める作業で気づかれてしまうことは確定している。結界内を土が動き回ることになるのに、すぐ傍にいる見張りの人たちが気がつかない方がやばいだろう。
『次を始めるから一応気を付けるけど出来るだけ避けてよ』
その言葉と同時に俺は土壌改革のスキルを使用。視認できる範囲の消費する魔力量でスキルの効果があらわれて、土が持ち上がり元の場所へと戻っていく。入れなおしたばかりだからそれほどたくさんやる必要はないだろう。何度か目にスキルを使用したときに持ち上がっている土を指さして叫んでいる人がいた。予想通り見張りに見つかり、その見張りは耳に手を当て何やらしゃべりだした。
「つ…土が戻って来て浮いたりしています! 至急確認のために応援をっ」
あー…うん。どう説明していいのかわからなかったんだね。まだ中央にいる俺には気がついていないみたい。応援が来るのを大人しく待つ理由はないので俺は更に土壌改革を進めた。
土壌改革が終わるころには結界の周辺に人が増えてきて、周りが結界で覆われているのに気がつき攻撃が始まった。何が起こっているのか知るためには結界が邪魔だから当然か。
「あ…」
遠くにジルベスターさんの姿が見えた。騒ぎを聞きつけ指示を出すためにやってきたのかな。ということは俺がいるのも気がついて…気がついている。今目があった。ちょっと多いので何を言っているのか聞こえてこないが、余程御神木を植えて欲しくないのだけは行動から読み取れる。
「さて、御神木様スキルを使用していいですか?」
「もちろんっ そのために情報共有してきたのじゃ さっさとやるがよい」
御神木様に許可をもらったので、複製スキルを御神木様に使用。すると御神木様同士で共有した内容が頭の中なのか目の前なのかわからないけど見えてくる。それは御神木様が姿を消し、その間に御神木様が見てきた世界の記憶…
『先に土を入れる手から結界張るから、足場が出来たらちょっと内側へ後退してくれ』
4人にそれぞれ伝えると俺はインベントリから穴を埋めるために土を次々に取り出していった。うーん…ちょっと難しかったかこれは。一度に取り出せるのが一バンドル。そして自分たちが埋まらないように外側から順番に埋めていく。ぐるーっと走りながら土を出すのでちょっと自分も土を被る。俺が走り回っている間響子とジエルは中央で座り込んで待っていた。
『あと少しで土が入れ終わるからちょっと内側に』
俺の言葉に全員が返事を返すのを待ってから結界を張った。後残りの土を入れてしまおうか。
あらかた土を入れ終わり残すは中央のみ。俺と響子とジエルに浮遊スキルを使用しその足元に土を出していくと、空いていた穴がすべて埋まり最初の作業が終わる。復活剤を混ぜたぶん少し土が余ってしまったがしかたがないだろう。
続けて俺は結界をはる。これで少し派手なことをやっても簡単に邪魔されることが無くなった。となれば後は思いっきりやっても問題ない。というか普通に今から始める作業で気づかれてしまうことは確定している。結界内を土が動き回ることになるのに、すぐ傍にいる見張りの人たちが気がつかない方がやばいだろう。
『次を始めるから一応気を付けるけど出来るだけ避けてよ』
その言葉と同時に俺は土壌改革のスキルを使用。視認できる範囲の消費する魔力量でスキルの効果があらわれて、土が持ち上がり元の場所へと戻っていく。入れなおしたばかりだからそれほどたくさんやる必要はないだろう。何度か目にスキルを使用したときに持ち上がっている土を指さして叫んでいる人がいた。予想通り見張りに見つかり、その見張りは耳に手を当て何やらしゃべりだした。
「つ…土が戻って来て浮いたりしています! 至急確認のために応援をっ」
あー…うん。どう説明していいのかわからなかったんだね。まだ中央にいる俺には気がついていないみたい。応援が来るのを大人しく待つ理由はないので俺は更に土壌改革を進めた。
土壌改革が終わるころには結界の周辺に人が増えてきて、周りが結界で覆われているのに気がつき攻撃が始まった。何が起こっているのか知るためには結界が邪魔だから当然か。
「あ…」
遠くにジルベスターさんの姿が見えた。騒ぎを聞きつけ指示を出すためにやってきたのかな。ということは俺がいるのも気がついて…気がついている。今目があった。ちょっと多いので何を言っているのか聞こえてこないが、余程御神木を植えて欲しくないのだけは行動から読み取れる。
「さて、御神木様スキルを使用していいですか?」
「もちろんっ そのために情報共有してきたのじゃ さっさとやるがよい」
御神木様に許可をもらったので、複製スキルを御神木様に使用。すると御神木様同士で共有した内容が頭の中なのか目の前なのかわからないけど見えてくる。それは御神木様が姿を消し、その間に御神木様が見てきた世界の記憶…
3
お気に入りに追加
303
あなたにおすすめの小説
睡眠スキルは最強です! 〜現代日本にモンスター!? 眠らせて一方的に倒し生き延びます!〜
八代奏多
ファンタジー
不眠症に悩んでいた伊藤晴人はいつものように「寝たい」と思っていた。
すると突然、視界にこんな文字が浮かんだ。
〈スキル【睡眠】を習得しました〉
気付いた時にはもう遅く、そのまま眠りについてしまう。
翌朝、大寝坊した彼を待っていたのはこんなものだった。
モンスターが徘徊し、スキルやステータスが存在する日本。
しかし持っているのは睡眠という自分を眠らせるスキルと頼りない包丁だけ。
だが、その睡眠スキルはとんでもなく強力なもので──
異世界召喚に条件を付けたのに、女神様に呼ばれた
りゅう
ファンタジー
異世界召喚。サラリーマンだって、そんな空想をする。
いや、さすがに大人なので空想する内容も大人だ。少年の心が残っていても、現実社会でもまれた人間はまた別の空想をするのだ。
その日の神岡龍二も、日々の生活から離れ異世界を想像して遊んでいるだけのハズだった。そこには何の問題もないハズだった。だが、そんなお気楽な日々は、この日が最後となってしまった。
俺だけLVアップするスキルガチャで、まったりダンジョン探索者生活も余裕です ~ガチャ引き楽しくてやめられねぇ~
シンギョウ ガク
ファンタジー
仕事中、寝落ちした明日見碧(あすみ あおい)は、目覚めたら暗い洞窟にいた。
目の前には蛍光ピンクのガチャマシーン(足つき)。
『初心者優遇10連ガチャ開催中』とか『SSRレアスキル確定』の誘惑に負け、金色のコインを投入してしまう。
カプセルを開けると『鑑定』、『ファイア』、『剣術向上』といったスキルが得られ、次々にステータスが向上していく。
ガチャスキルの力に魅了された俺は魔物を倒して『金色コイン』を手に入れて、ガチャ引きまくってたらいつのまにか強くなっていた。
ボスを討伐し、初めてのダンジョンの外に出た俺は、相棒のガチャと途中で助けた異世界人アスターシアとともに、異世界人ヴェルデ・アヴニールとして、生き延びるための自由気ままな異世界の旅がここからはじまった。
女神の白刃
玉椿 沢
ファンタジー
どこかの世界の、いつかの時代。
その世界の戦争は、ある遺跡群から出現した剣により、大きく姿を変えた。
女の身体を鞘とする剣は、魔力を収束、発振する兵器。
剣は瞬く間に戦を大戦へ進歩させた。数々の大戦を経た世界は、権威を西の皇帝が、権力を東の大帝が握る世になり、終息した。
大戦より数年後、まだ治まったとはいえない世界で、未だ剣士は剣を求め、奪い合っていた。
魔物が出ようと、町も村も知った事かと剣を求める愚かな世界で、赤茶けた大地を畑や町に、煤けた顔を笑顔に変えたいという脳天気な一団が現れる。
*表紙絵は五月七日ヤマネコさん(@yamanekolynx_2)の作品です*
異世界をスキルブックと共に生きていく
大森 万丈
ファンタジー
神様に頼まれてユニークスキル「スキルブック」と「神の幸運」を持ち異世界に転移したのだが転移した先は海辺だった。見渡しても海と森しかない。「最初からサバイバルなんて難易度高すぎだろ・・今着てる服以外何も持ってないし絶対幸運働いてないよこれ、これからどうしよう・・・」これは地球で平凡に暮らしていた佐藤 健吾が死後神様の依頼により異世界に転生し神より授かったユニークスキル「スキルブック」を駆使し、仲間を増やしながら気ままに異世界で暮らしていく話です。神様に貰った幸運は相変わらず仕事をしません。のんびり書いていきます。読んで頂けると幸いです。
【完結】前世の不幸は神様のミスでした?異世界転生、条件通りなうえチート能力で幸せです
yun.
ファンタジー
~タイトル変更しました~
旧タイトルに、もどしました。
日本に生まれ、直後に捨てられた。養護施設に暮らし、中学卒業後働く。
まともな職もなく、日雇いでしのぐ毎日。
劣悪な環境。上司にののしられ、仲のいい友人はいない。
日々の衣食住にも困る。
幸せ?生まれてこのかた一度もない。
ついに、死んだ。現場で鉄パイプの下敷きに・・・
目覚めると、真っ白な世界。
目の前には神々しい人。
地球の神がサボった?だから幸せが1度もなかったと・・・
短編→長編に変更しました。
R4.6.20 完結しました。
長らくお読みいただき、ありがとうございました。
公爵家長男はゴミスキルだったので廃嫡後冒険者になる(美味しいモノが狩れるなら文句はない)
音爽(ネソウ)
ファンタジー
記憶持ち転生者は元定食屋の息子。
魔法ありファンタジー異世界に転生した。彼は将軍を父に持つエリートの公爵家の嫡男に生まれかわる。
だが授かった職業スキルが「パンツもぐもぐ」という謎ゴミスキルだった。そんな彼に聖騎士の弟以外家族は冷たい。
見習い騎士にさえなれそうもない長男レオニードは廃嫡後は冒険者として生き抜く決意をする。
「ゴミスキルでも美味しい物を狩れれば満足だ」そんな彼は前世の料理で敵味方の胃袋を掴んで魅了しまくるグルメギャグ。
辺境領主は大貴族に成り上がる! チート知識でのびのび領地経営します
潮ノ海月@書籍発売中
ファンタジー
旧題:転生貴族の領地経営~チート知識を活用して、辺境領主は成り上がる!
トールデント帝国と国境を接していたフレンハイム子爵領の領主バルトハイドは、突如、侵攻を開始した帝国軍から領地を守るためにルッセン砦で迎撃に向かうが、守り切れず戦死してしまう。
領主バルトハイドが戦争で死亡した事で、唯一の後継者であったアクスが跡目を継ぐことになってしまう。
アクスの前世は日本人であり、争いごとが極端に苦手であったが、領民を守るために立ち上がることを決意する。
だが、兵士の証言からしてラッセル砦を陥落させた帝国軍の数は10倍以上であることが明らかになってしまう
完全に手詰まりの中で、アクスは日本人として暮らしてきた知識を活用し、さらには領都から避難してきた獣人や亜人を仲間に引き入れ秘策を練る。
果たしてアクスは帝国軍に勝利できるのか!?
これは転生貴族アクスが領地経営に奮闘し、大貴族へ成りあがる物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる