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逃げてきた聖女
227. 無茶な行動
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『おーいリョータ戻ってるぞ』
『わかったそっちに向かうよ』
ちょうどギルドで草取りの報酬を受け取ったところでヨルさんから連絡が入った。報酬の金額は銀貨5枚。今となっては多いのか少ないのかよくわからないね。
ガチャポイント:219446→220573
ポイントはぼちぼちかな? まあ髪の毛にはかなわないけれどね。残念だったのはやっぱり何度も草取りをしていた場所なので薬草関係が一切手に入らなかったことくらいか。まあジエルが作ってくれたポーションがたくさんあるから当分だいじょうぶだけども。
ヨルさんの家についた。門番さんに言ってあったのかろくに話もせずに中へと通される。楽でいいけどもうちょっと会話しようよ?
「久しぶりだなリョータ」
「ヨルさんも元気そうで。ところでジルベスターさんは戻っているのかな?」
「いや、まだ帰ってきていないんだ。ダルシア男爵の捜索に参加していると思うが…」
なるほど、話の感じからすると連絡がないのか。
「それでダルシア男爵はどうやって逃げたんだ?」
そう、結構な人数に連れられて馬車に閉じ込められて連れていかれたダルシア男爵はどうやって逃げることが出来たのか…
「それなんだが、俺も詳しくは聞かされていなくて逃げたことしか知らないんだ」
「ふむ…」
「あー後それがどうやら王都につく直前のことだったらしい」
ふむ…怪我人も出てるみたいだし襲撃されたとかなのかな? 急いで戻った割に情報が無くて残念だな。俺を襲ったダルシア男爵…手に入れたかったネコルー一体何だったのだろうか。
「ん? なんか廊下が騒がしいな…」
ヨルさんが扉に近づき開けようとしたところで勢いよく扉が外側へと開かれ、飛び込んできた人物がヨルさんの胸に飛び込む形となった。
「りょーちゃんっ りょーちゃん!」
「響子? なんでここに…」
ヨルさんの胸に飛び込んだまま俺に向けて手を伸ばす響子。その表情は必死で言いたいことがうまく言えず歪んでいる。
「あー…これが俺が出かけてた理由なんだ」
えーと…ヨルさんが響子を連れてきたってこと? なんで?? もしかして出来るだけ早く戻ってくれってこっちがメインの話なのか?
「ほら、リョータはいるだろう? とりあえず落ち着いてくれって」
「りょーちゃん…っ」
「響子ほら」
俺が両手を広げると響子が俺の胸に飛び込んできた。
「りょーちゃんだぁ~ りょーちゃんの匂いがする」
「って嗅ぐな!」
これだけ言うとにへらと笑い膝から崩れ落ちた。ええ~…一体なんなんだよ。
響子をソファーに横に寝かせヨルさんと向かい合って話を進める。なんでもムコン男爵あてに連続で手紙が届いたんだそうだ。だけどジルベスターさんは留守だし仕方なくヨルさんが手紙を確認したところ、聖女である響子からの手紙だった。その内容は助けを求めるもの、リョータにどうやったら会えるかというものだったとか。日に日にその手紙の差し出し場所がフィレーネへと近づいてくることを不審に思いヨルさんは最後に手紙を出されたと思う町の方へと向かうことにした。その途中盗賊に囲まれている響子を見つけ保護してきたという話だった。
「一人旅とか無茶するな~」
「まあ詳しくはまだ聞いていないんだわ」
盗賊に襲われてたってヨルさんが間に合わなければやばかったんじゃないのか?
「たけと雪乃はどうしたんだろう…」
「えーと勇者と大賢者だっけ? どうやら2人をおいて一人で来たらしいぜ」
「普通じゃないよな…」
「そうだな」
聖女…いやその前に女の子一人で旅をするとかありえないだろう。でもシズクの例もあるし、ありなのか? 何にせよ響子が落ち着いて体を休めてから話を聞くしかない。
『わかったそっちに向かうよ』
ちょうどギルドで草取りの報酬を受け取ったところでヨルさんから連絡が入った。報酬の金額は銀貨5枚。今となっては多いのか少ないのかよくわからないね。
ガチャポイント:219446→220573
ポイントはぼちぼちかな? まあ髪の毛にはかなわないけれどね。残念だったのはやっぱり何度も草取りをしていた場所なので薬草関係が一切手に入らなかったことくらいか。まあジエルが作ってくれたポーションがたくさんあるから当分だいじょうぶだけども。
ヨルさんの家についた。門番さんに言ってあったのかろくに話もせずに中へと通される。楽でいいけどもうちょっと会話しようよ?
「久しぶりだなリョータ」
「ヨルさんも元気そうで。ところでジルベスターさんは戻っているのかな?」
「いや、まだ帰ってきていないんだ。ダルシア男爵の捜索に参加していると思うが…」
なるほど、話の感じからすると連絡がないのか。
「それでダルシア男爵はどうやって逃げたんだ?」
そう、結構な人数に連れられて馬車に閉じ込められて連れていかれたダルシア男爵はどうやって逃げることが出来たのか…
「それなんだが、俺も詳しくは聞かされていなくて逃げたことしか知らないんだ」
「ふむ…」
「あー後それがどうやら王都につく直前のことだったらしい」
ふむ…怪我人も出てるみたいだし襲撃されたとかなのかな? 急いで戻った割に情報が無くて残念だな。俺を襲ったダルシア男爵…手に入れたかったネコルー一体何だったのだろうか。
「ん? なんか廊下が騒がしいな…」
ヨルさんが扉に近づき開けようとしたところで勢いよく扉が外側へと開かれ、飛び込んできた人物がヨルさんの胸に飛び込む形となった。
「りょーちゃんっ りょーちゃん!」
「響子? なんでここに…」
ヨルさんの胸に飛び込んだまま俺に向けて手を伸ばす響子。その表情は必死で言いたいことがうまく言えず歪んでいる。
「あー…これが俺が出かけてた理由なんだ」
えーと…ヨルさんが響子を連れてきたってこと? なんで?? もしかして出来るだけ早く戻ってくれってこっちがメインの話なのか?
「ほら、リョータはいるだろう? とりあえず落ち着いてくれって」
「りょーちゃん…っ」
「響子ほら」
俺が両手を広げると響子が俺の胸に飛び込んできた。
「りょーちゃんだぁ~ りょーちゃんの匂いがする」
「って嗅ぐな!」
これだけ言うとにへらと笑い膝から崩れ落ちた。ええ~…一体なんなんだよ。
響子をソファーに横に寝かせヨルさんと向かい合って話を進める。なんでもムコン男爵あてに連続で手紙が届いたんだそうだ。だけどジルベスターさんは留守だし仕方なくヨルさんが手紙を確認したところ、聖女である響子からの手紙だった。その内容は助けを求めるもの、リョータにどうやったら会えるかというものだったとか。日に日にその手紙の差し出し場所がフィレーネへと近づいてくることを不審に思いヨルさんは最後に手紙を出されたと思う町の方へと向かうことにした。その途中盗賊に囲まれている響子を見つけ保護してきたという話だった。
「一人旅とか無茶するな~」
「まあ詳しくはまだ聞いていないんだわ」
盗賊に襲われてたってヨルさんが間に合わなければやばかったんじゃないのか?
「たけと雪乃はどうしたんだろう…」
「えーと勇者と大賢者だっけ? どうやら2人をおいて一人で来たらしいぜ」
「普通じゃないよな…」
「そうだな」
聖女…いやその前に女の子一人で旅をするとかありえないだろう。でもシズクの例もあるし、ありなのか? 何にせよ響子が落ち着いて体を休めてから話を聞くしかない。
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