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中央の島
158. 考えることが多い
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打ち上げも終わり食器類もすべて洗ってそのまま差し上げ…食器は増えても使わないからさ。俺とルーとジエルは一度箱庭の中へ。ルーとジエルはこのまま今晩もこっちで寝るらしく家の中へと入っていった。俺は自転車と取り出し南東の方へと向かった。向かう先は南東にある湖。しばらくバタバタと忙しく顔を出していなかったネコルーの所へ。直接呼び出してもよかったんだがたまには俺から向かうべきかなーとね。それにしてもこの中は相変わらず不思議だ。外と時間が同じなのか空は暗くなり星と月が出ている。そんなことを考えていたら目的地に着いた。
「ネコルー ネコルー?」
地図を見るとこの辺のはずなんだが姿が見えない。はて…
「ルーーーーッ」
ザバーーーっと水しぶきを上げ川の中からネコル―が飛び出した。もちろん俺はびしょ濡れだ。
「ル?」
かわいく首を傾げても濡れた事実は変らないんだからね! まあそれは置いておいてだ。今日打ち上げで作った料理をいくつか並べてみた。折角だからネコルーにも魚料理をあげたくてさ。まあついでに肉料理も置いたが。そして流石ネコルー匂いで嗅ぎ分け真っ先に魚料理から口を付けた! どうしても魚がいいのね…肉だって食べられるだろうに。びしょ濡れになった服の水分を絞りながらその様子を眺めていた。
「明日には外に出してやれるといいな~」
「ル?」
「ああ、気にせず食べてくれ」
「ル~」
ぼんやりと明日からのことを考えながらネコルーが食べ終わるのを待った。
箱庭から戻りヨルさんがいるリビングに戻ると、ほとんどの人は別の部屋にいるのか今はヨルさんとアルバトロスしか部屋には残っていなかった。
「戻ったか。リョータはここらの壁に寝室を設置して寝てくれよな」
「わかったよ」
「でだ、ダルシア男爵は今のところ大人しく連れてかれているらしいぞ」
どうやらジルベスターさんから連絡があったみたいだ。
「このまま何事もなく済むといいんだが…どうもこう…なんだ? 行動が読めないというか、なんかおかしくないか?」
ヨルさんの言いたいことはわからないでもない。最初にかかわったのはネコルー…何のためにネコルーを欲しがったのか。結局少し前に会った時も気にはしていたのか俺に聞いてきたがそれ以上は何もなかった。次には俺が狙われた。でもこれは実はダルシア男爵だとははっきりしていない。可能性は高そうなんだが…そしてジエル。彼女が狙われたのはエルフだからなのか? 他にも何か理由があったりしないのだろうか。同じエルフであるルーが狙われていないんだからその可能性もあるんだろうね。
「…実はダルシア男爵は下っ端とか。なんてね」
ふと思いついたことを口にだすと、ヨルさんもアルバトロスも驚いた顔をしていた。
「リョータもそう思うか…あいつは男爵だからな、逆らえない上のやつに従っているだけなのかもしれないんだよな。まあ好きで従っている可能性もあるんだが」
なるほど。長い物には巻かれろってやつか。
「そろそろおしまいにしましょうか」
「あ! おいっ せめてそれ飲み終わるまで飲ませろよ」
ヨルさんが手に持っていたワイングラスをアルバトロスが取り上げた。というかまだ飲んでたのかよ…
「なあ返せって」
「いけません」
…ここにだめな大人の見本がいるよ。さっきまでの真面目な話は何だったのか。
「…俺寝室いきますわ」
だめな大人を眺めているのはよろしくない。さっさとテントを設置して体を休めることにした。もちろん浴場も設置し軽く汗を流すのは忘れない。というかネコルーのせいで濡れたからね。
「ふぅ…」
ベッドに転がり体を休めた。はっきり言って寝るのはまだちょっと早いんだよね。昼過ぎから始めた打ち上げは準備もあったせいかほとんどおやつの時間から始まり、そのまま夜まで継続した。なので昼夜兼用の食事だった。なのでまだ普段寝ている時間にはなっていない。というか寝付けないというのが正解か。
「まあある程度危険がなくなったし明日はルーもジエルもあとネコルーも外に出してやれるな」
あ…それはいいんだが、俺に会わせたい人ってこの島にいるのか? そのことについて聞いてなかったな。明日会うんだろうか? まあ起きたら聞いてみよう。それにしても今日は久々に料理色々作ったよな…ガチャで食料が手に入らなくなって1週間たつが案外何とかなるものだ。だけど食料のように急にガチャが切り替わることを考えるともうちょっと積極的にガチャを引いておいた方がいいのかなー…うーん悩ましい。
「ネコルー ネコルー?」
地図を見るとこの辺のはずなんだが姿が見えない。はて…
「ルーーーーッ」
ザバーーーっと水しぶきを上げ川の中からネコル―が飛び出した。もちろん俺はびしょ濡れだ。
「ル?」
かわいく首を傾げても濡れた事実は変らないんだからね! まあそれは置いておいてだ。今日打ち上げで作った料理をいくつか並べてみた。折角だからネコルーにも魚料理をあげたくてさ。まあついでに肉料理も置いたが。そして流石ネコルー匂いで嗅ぎ分け真っ先に魚料理から口を付けた! どうしても魚がいいのね…肉だって食べられるだろうに。びしょ濡れになった服の水分を絞りながらその様子を眺めていた。
「明日には外に出してやれるといいな~」
「ル?」
「ああ、気にせず食べてくれ」
「ル~」
ぼんやりと明日からのことを考えながらネコルーが食べ終わるのを待った。
箱庭から戻りヨルさんがいるリビングに戻ると、ほとんどの人は別の部屋にいるのか今はヨルさんとアルバトロスしか部屋には残っていなかった。
「戻ったか。リョータはここらの壁に寝室を設置して寝てくれよな」
「わかったよ」
「でだ、ダルシア男爵は今のところ大人しく連れてかれているらしいぞ」
どうやらジルベスターさんから連絡があったみたいだ。
「このまま何事もなく済むといいんだが…どうもこう…なんだ? 行動が読めないというか、なんかおかしくないか?」
ヨルさんの言いたいことはわからないでもない。最初にかかわったのはネコルー…何のためにネコルーを欲しがったのか。結局少し前に会った時も気にはしていたのか俺に聞いてきたがそれ以上は何もなかった。次には俺が狙われた。でもこれは実はダルシア男爵だとははっきりしていない。可能性は高そうなんだが…そしてジエル。彼女が狙われたのはエルフだからなのか? 他にも何か理由があったりしないのだろうか。同じエルフであるルーが狙われていないんだからその可能性もあるんだろうね。
「…実はダルシア男爵は下っ端とか。なんてね」
ふと思いついたことを口にだすと、ヨルさんもアルバトロスも驚いた顔をしていた。
「リョータもそう思うか…あいつは男爵だからな、逆らえない上のやつに従っているだけなのかもしれないんだよな。まあ好きで従っている可能性もあるんだが」
なるほど。長い物には巻かれろってやつか。
「そろそろおしまいにしましょうか」
「あ! おいっ せめてそれ飲み終わるまで飲ませろよ」
ヨルさんが手に持っていたワイングラスをアルバトロスが取り上げた。というかまだ飲んでたのかよ…
「なあ返せって」
「いけません」
…ここにだめな大人の見本がいるよ。さっきまでの真面目な話は何だったのか。
「…俺寝室いきますわ」
だめな大人を眺めているのはよろしくない。さっさとテントを設置して体を休めることにした。もちろん浴場も設置し軽く汗を流すのは忘れない。というかネコルーのせいで濡れたからね。
「ふぅ…」
ベッドに転がり体を休めた。はっきり言って寝るのはまだちょっと早いんだよね。昼過ぎから始めた打ち上げは準備もあったせいかほとんどおやつの時間から始まり、そのまま夜まで継続した。なので昼夜兼用の食事だった。なのでまだ普段寝ている時間にはなっていない。というか寝付けないというのが正解か。
「まあある程度危険がなくなったし明日はルーもジエルもあとネコルーも外に出してやれるな」
あ…それはいいんだが、俺に会わせたい人ってこの島にいるのか? そのことについて聞いてなかったな。明日会うんだろうか? まあ起きたら聞いてみよう。それにしても今日は久々に料理色々作ったよな…ガチャで食料が手に入らなくなって1週間たつが案外何とかなるものだ。だけど食料のように急にガチャが切り替わることを考えるともうちょっと積極的にガチャを引いておいた方がいいのかなー…うーん悩ましい。
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