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北のダンジョン

103. 贅沢な食事?

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 地下6階を順調に抜け地下7階へ。魔物の種類は変わらないが少しだけ数が増えてきた。たけが切り込み数が多い時は雪乃が魔法で倒す。一度に対処できる数に限りがあるので響子も時には魔法を打つ。もちろん優先するのは支援をかけること。まだお互いレベルが低く安定した狩りにするには必要なことらしい。そんな3人の行動からさらに横脇を抜けてくる奴らにルーの投げる石がぶち当たった。もちろん一度にいくつもの石は投げられないので数が多い時はさらに抜けてきて俺のところまでやってくるわけなんだが…

「ルッ」

 俺の護衛をしているノノさんが手を出す前にネコルーが仕留めてしまう。まああれだ俺もノノさんも退屈をしているわけだ。もちろん拾うものは拾いますが!

 2の時を過ぎたあたりで地下8階へと降りる階段を発見。ここで一度昼食を取ることになった。俺が昨夜作っておいたおにぎりとみんなのコップに麦茶を注いた。

「そういえば俺が用意しなかったらお前たち何食べるつもりだったんだ?」
「んあ? あーそりゃこれだろう」

 たけが取り出したのは干し肉と硬パン。なるほどね定番ってやつだ。

「あのねぇ…はっきり言って良太は贅沢だってわかってるの?」
「ん?」

 そんなに贅沢か? これでも全然元の世界より控えめだと思うんだが…

「雪ちゃん怒らないのぉ~ んとねりょーちゃんが悪いんじゃなくて、多分雪ちゃんは自分の魔法で食べ物をしまいきれないからそんな自分に怒っているんだよ」

 あーなるほどね。本当なら雪乃がみんなのためにちゃんとやりたかったと。収納魔法持ってるの3人の中では雪乃だけだから責任感じてるのか。で、俺が羨ましいってことか。

「はいはーい。その話は終わり! 食べ終わったんならそろそろ片付けて進むぞー」

 少しだけ微妙な空気を漂わせながら皿とコップを片付けていく。そしてそのまま地下8階へと進んでいった。

「うへーぃ やっぱゴブリン増えてきてんな~」

 たけの言うように地下8階になってさらにゴブリンが増えてきた。毎回のように5匹は固まって行動している。さらにたまーに魔法を打ってくるやつが混ざっていから厄介だ。見た目だけだとすぐに分からないんだよね。ゴブリンたちは基本棍棒かナイフを持っているんだけど、それが杖な時がある…ぱっと見棍棒と変わらないんだよ。

「おっと」

 今も魔法が飛んできた。使ってくるのはファイアボール。まだ避けるのが簡単な速度で飛んでくるのが救いだ。しかも執拗に裏にいる俺ばかりが狙われている。もしかしてああ見えて連携を組もうと行動しているのかもしれない。

「面倒ですね」

 ノノさんが近づいてこないことにちょっとだけイライラしていた。そんなに気になるなら倒しに行けばいいのに。まあ出来るだけそばを離れないようにしてるんだろうけど…そこまでしなくてもいい気がする。

 地下8階はちょっとだけ階段を探すのに苦戦した。そして地下9階…

「そっち行ったぞ」
「任せて」
「あ、このっ」

 降りた時からいろんな声が飛びまわっていた。うん、今まで誰にも会わなかったのが不思議なくらい人が多い。少し歩くとすぐに誰かがゴブリンを相手にしているくらいに。

「この分だとろくに戦わずレストスペースにつきそうね」
「まあたまにはいいんじゃないかな」
「じゃあ先にレストスペース探し~?」
「そうするか」

 レストスペースはすぐに見つかった。地下10階に降りてすぐのところだ。というか通りがけの人が教えてくれたんだけど、ここは次がすぐにボス部屋ということでレストスペースに拠点を置いてから狩りをしている人が多い階なんだってさ。
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