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北のダンジョン

101. お風呂とロールパン

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 カレーパーティも終わり各自部屋へ戻った。と言ってもみんなお風呂を利用したいらしく、お風呂の順番待ちをしているところだ。もちろんののさんの時と同じく2人に石鹸を1つ取られてしまった…残りの石鹸の数は2つとちょっと心許ない。

 さて、実はまだ今日無料単発を引いていない。みんなのガチャを引いている時に気が付いたんだけどね。


ドライヤー


 うん…お風呂のことを考えていたせいかもしれん。無心で引いた方がいいような気がしてきたよ。

 順番が回ってきてお風呂を済ませる。調理場はみんなのお風呂が終わるまで立ち入り禁止だ。そう脱衣場がないからみんなそこで服を脱ぐことになるからね。無闇に立ち入ると血の雨が降ることだろう…

 全員のお風呂が終わりやっと調理場に入れるようになった。明日の仕込み的なことをやっておきたいところ。というか昼食を用意しておかないといけない。もちろんそこらで調理場を設置すれば作れないこともないが、その度に長時間の休憩になってしまうからあまり良くないだろう。体調を整える意味でもこうやって夜に長く休むためにも作っておいた方がいい。

「さて何を作ろうか…」

 まあ簡単に食べられるものがいいよね。いつ魔物が来るかわからないまま食べることになると思うし。となるとやっぱり手で持って食べられるもの。パンかおにぎりってところか。じゃあ朝パンケーキでも焼くことにしておにぎりにしようか。となるとまたご飯を炊かなくては。米と水を鍋に入れて火にかける。炊けるまでの間何をしようかね。ちょっとレシピでも見ながら簡単なパンを作ってみようか。この作り方だとドライイーストがいるんだ…まあ持っているが。ガチャでこの先でなければそのうちなくなってしまうから作れなくなるが。それはその時に考えることにしよう。ざっくりと読むと発酵するのに焼くのとは違う温度がいるね…先にオーブンに火を入れておいて一度薪を出してしまおうか。まあインベントリに熱いまましまうんだけど。

「こんな感じか?」

 レシピに従い材料を混ぜ発酵に入った。作っているのはロールパン。バターがないので少しだけサラダ油を使用。ちょっと慣れないと形が歪になってしまうがそれはご愛嬌。発酵が終わり薪を再びオーブンに戻す。つまり後焼き上がるのを待つだけだ。気をつけないといけないのがタイマーなどがないので焼きすぎないようにこまめに見ることだな。時刻みだと細かい時間が分からないから料理には向かない。せめて砂時計くらいでも出るといいんだがねって日用品最近引いてなかったわ。

 パンを焼いている間に炊き上がったご飯でおにぎりを作ろう。誰がどれくらい食べるか分からないからざっくりと1人3個くらい。18個か…うん案外ちょうどいいかも。これを握り終わったら時間的にパンが焼き上がるくらいの時間になりそうだ。

 おにぎりを作り終わりオーブンの中からパンを取り出す。んー…ちょっと焼きすぎた。ギリギリ焦げていないって感じ。そして試食。

「うん…バターがないからどうかと思ったけどちょっと香りが物足りないだけでなかなかいいんじゃ?」

 初めて作ったにしてはふわふわだし、味が物足りないのは硬パンよりは美味しいから問題なし。温かいまま残り15個をインベントリにしまって…っと。せっかくだから朝はパンケーキじゃなくてこれを出してみるかな。
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