上 下
15 / 356
はじまるハッピーガチャライフ

12. ヨルさんと昼ご飯を食べる

しおりを挟む
 はあ…効率が悪い。拾いながらインベントリにしまうがほとんどバンドルしない。たとえばこれは木片…こっちは生ゴミ。木片はサイズが極端に違わなければバンドルしてくれるが、生ゴミは無理。インベントリも空きが5つしかないからすぐに埋まってしまう。こまめにポイントに変換しなければ入らない。

「そろそろ昼だぞ。俺は飯にするからリョータも休憩しろよ」
「あ、はい」

 もうそんな時間なのか。時計がないから全然わからないな。
 ヨルさんと下水道の入り口へと歩いて戻っていく。

「リョータはこの後もここで掃除なのか?」
「そのつもりだけど…だめなのか?」
「いや、たまにそう言って来なくなるやつがいるからな」

 ふう~ん…仕事を途中で放棄するんだ。その場合ギルドでの処理どうなるんだろう。

「だから昼は一緒にとろうか」
「一緒に?」

 えー…どこか店に入るのかな。もしそうなら遠慮したいな…だって酒場のパンとスープ不味かったし。美味しい店もあるかもだけど、今度は高くなりそうだしね。

「どこか店にでも行くんですか?」
「いや、外出てすぐに小屋があっただろ? その様子だと食い物持ってきてるだろうからな。そこで食おうって話しだ。こんな中じゃ食えないし」

 確かにそうだ。思ったよりは匂いがないが視界に入れながら食べたいとは思わないな。

「そう言う事だったら」

 その辺で座り込んでたら目立ったかもだし。場所を貸してくれるなんて逆にありがたい。

 下水道の外に出ると俺とヨルさんはすぐ近くの小屋へ向かった。そういえばヨルさんはこの小屋から出て来たっけ? 休憩所なのか? まさかヨルさんの家じゃないよな…

「ほら入って」
「おじゃましまーす?」

 室内は一部屋と狭かった。テーブルが1つとイスが4つ、それと壁際にベッドのようなものとあれはコンロと水場だろうか? なんか住めそうじゃない?

「適当に座ってくれ。茶くらいだしてやる」
「どもっ」

 適当に近くのイスを引いて座りヨルさんの行動を眺める。やっぱりあれはコンロだよな…操作はよくみえんかったけどなんかしたら火がついたし。その上には鍋が乗っている。お茶を入れるって言ってたからお湯を沸かしてるのかな…とそうだ何食べようかな。飲み物は出るみたいだし。ヨルさんは何食べるんだろう? 部屋には食べ物がしまってありそうな棚はないが…

「ヨルさんは何食べるんです?」
「ん~俺か? まあ食べられればいいから簡単にパンと干し肉かな。家とかならもうちょっとなんか作るんだが」

 うん、ここはヨルさんの家じゃなかったね。ということはこの下水道関係者の休憩所かな。水が自由に使えるだけでもうらやましいわ。後でヨルさんに水のことは聞いてみようか。

「じゃあ俺が持ってるもの何か食べますか?」
「なんか変わったものでも持ってんのか?」
「じゃあちょっとこっち見てもらえます?」

 俺は机の上にカードを並べた。


 card 醤油ラーメン
 card クッキー(10枚)
 card コンビニ弁当(ハンバーグ)
 card 缶詰(ホールコーン)
 card 納豆(3パック)×2
 card サラダボール(レタス、きゅうり、トマト)


 食べれるとしたらこんな所か? 
 カードを眺めているヨルさんが眉をひそめている。ただの絵だと思っているんだろうなきっと。

「ただの絵じゃないか」
「ちょっと変わった道具なんですこれ」
「ふぅ~ん…道具ねぇ。まあそうだな…これはなんだ? 四角い入れ物が並んでいるが」
「納豆ですね。えーと豆です。ちょっと匂いが独特というか…慣れない人にはくさいと感じるかもしれません」

 あ、ヨルさんが納豆をはじき出した。

「これはスープか?」
「ラーメンです。小麦粉や卵をなどを混ぜ合わせて細く切り茹でたものをスープに入れてあります」
「へぇ…材料が高そうだな。本当に選んでいいのか? 俺そのらーめんってのを食べてみたいのだが」
「いいですよ。あ、もうだしていいですか?」
「ん? ちょっと待ってくれ湯が沸いた」

 ヨルさんがお茶を入れに行った。そうか…この世界麺がないんだな~ 今度麺が出たら大事に食べよう。よし、じゃあ俺はコンビニ弁当にするかなっ


──────────────────────
data ───────────

   名前:高岡良太 性別:男 歳:16
 身体能力:lv1
   職業:異世界人lv2 拳士lv1 (賢者lv1)

   体力:100(2)
   魔力:100 (5)


    力:5 (3)
   速さ:5 (4)
   知力:50 (5)
   器用:5 (3)
    運:5 (2)

  防御力:5 (2)
魔法防御力:0 (2)

           SP:9

  スキル:ガチャ 空間庫lv1 テレポートlv1 ポイント変換 ラッシュlv1

   魔法:(無属性魔法lv1 光魔法 闇魔法)

インベントリ
 金貨2枚 銀貨2枚 ガラスのコップ×3 陶器のどんぶり(黒) 牛乳パック フォーク スプーン 陶器のどんぶり(赤)

ポケットの中身
 仕事の依頼書2枚 
 card 炭酸水の入ったコップ
 card クッキー(10枚)
 card 缶詰(ホールコーン)
 card 白ワインの入ったワイングラス
 card 2Lのペットボトル(水)
 card 納豆(3パック)×2
 card 砂糖1k
 card リンゴジュースの入ったコップ
 card サラダボール(レタス、きゅうり、トマト)
 card 水の入ったコップ
 card 玉ねぎ1k
 card マグロ

ガチャポイント:3712

   ───────────
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

続・拾ったものは大切にしましょう〜子狼に気に入られた男の転移物語〜

ぽん
ファンタジー
⭐︎書籍化決定⭐︎  『拾ってたものは大切にしましょう〜子狼に気に入られた男の転移物語〜』  第2巻:2024年5月20日(月)に各書店に発送されます。  書籍化される[106話]まで引き下げレンタル版と差し替えさせて頂きます。  第1巻:2023年12月〜    改稿を入れて読みやすくなっております。  是非♪ ================== 1人ぼっちだった相沢庵は小さな子狼に気に入られ、共に異世界に送られた。 絶対神リュオンが求めたのは2人で自由に生きる事。 前作でダークエルフの脅威に触れた世界は各地で起こっている不可解な事に憂慮し始めた。 そんな中、異世界にて様々な出会いをし家族を得たイオリはリュオンの願い通り自由に生きていく。 まだ、読んでらっしゃらない方は先に『拾ったものは大切にしましょう〜子狼に気に入られた男の転移物語〜』をご覧下さい。 前作に続き、のんびりと投稿してまいります。 気長なお付き合いを願います。 よろしくお願いします。 ※念の為R15にしています。 ※誤字脱字が存在する可能性か高いです。  苦笑いで許して下さい。

ねえ、テレジア。君も愛人を囲って構わない。

夏目
恋愛
愛している王子が愛人を連れてきた。私も愛人をつくっていいと言われた。私は、あなたが好きなのに。 (小説家になろう様にも投稿しています)

巻き込まれ召喚・途中下車~幼女神の加護でチート?

サクラ近衛将監
ファンタジー
商社勤務の社会人一年生リューマが、偶然、勇者候補のヤンキーな連中の近くに居たことから、一緒に巻き込まれて異世界へ強制的に召喚された。万が一そのまま召喚されれば勇者候補ではないために何の力も与えられず悲惨な結末を迎える恐れが多分にあったのだが、その召喚に気づいた被召喚側世界(地球)の神様と召喚側世界(異世界)の神様である幼女神のお陰で助けられて、一旦狭間の世界に留め置かれ、改めて幼女神の加護等を貰ってから、異世界ではあるものの召喚場所とは異なる場所に無事に転移を果たすことができた。リューマは、幼女神の加護と付与された能力のおかげでチートな成長が促され、紆余曲折はありながらも異世界生活を満喫するために生きて行くことになる。 *この作品は「カクヨム」様にも投稿しています。 **週1(土曜日午後9時)の投稿を予定しています。**

グーダラ王子の勘違い救国記~好き勝手にやっていたら世界を救っていたそうです~

おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
ある日、ティルナグ王国の自堕落王子として有名なエルクは国王である父から辺境へ追放を言い渡される。 その後、準備もせずに木の上で昼寝をしていると、あやまって木から落ちてしまう。 そして目を覚ますと……前世の記憶を蘇らせていた。 これは自堕落に過ごしていた第二王子が、記憶を甦らせたことによって、様々な勘違いをされていく物語である。 その勘違いは種族間の蟠りを消していき、人々を幸せにしていくのだった。

異世界に召喚されたけど、聖女じゃないから用はない? それじゃあ、好き勝手させてもらいます!

明衣令央
ファンタジー
 糸井織絵は、ある日、オブルリヒト王国が行った聖女召喚の儀に巻き込まれ、異世界ルリアルークへと飛ばされてしまう。  一緒に召喚された、若く美しい女が聖女――織絵は召喚の儀に巻き込まれた年増の豚女として不遇な扱いを受けたが、元スマホケースのハリネズミのぬいぐるみであるサーチートと共に、オブルリヒト王女ユリアナに保護され、聖女の力を開花させる。  だが、オブルリヒト王国の王子ジュニアスは、追い出した織絵にも聖女の可能性があるとして、織絵を連れ戻しに来た。  そして、異世界転移状態から正式に異世界転生した織絵は、若く美しい姿へと生まれ変わる。  この物語は、聖女召喚の儀に巻き込まれ、異世界転移後、新たに転生した一人の元おばさんの聖女が、相棒の元スマホケースのハリネズミと楽しく無双していく、恋と冒険の物語。 2022.9.7 話が少し進みましたので、内容紹介を変更しました。その都度変更していきます。

王子は婚約破棄をし、令嬢は自害したそうです。

七辻ゆゆ
ファンタジー
「アリシア・レッドライア! おまえとの婚約を破棄する!」 公爵令嬢アリシアは王子の言葉に微笑んだ。「殿下、美しい夢をありがとうございました」そして己の胸にナイフを突き立てた。 血に染まったパーティ会場は、王子にとって一生忘れられない景色となった。冤罪によって婚約者を自害させた愚王として生きていくことになる。

お腹の子と一緒に逃げたところ、結局お腹の子の父親に捕まりました。

下菊みこと
恋愛
逃げたけど逃げ切れなかったお話。 またはチャラ男だと思ってたらヤンデレだったお話。 あるいは今度こそ幸せ家族になるお話。 ご都合主義の多分ハッピーエンド? 小説家になろう様でも投稿しています。

転生令息は攻略拒否!?~前世の記憶持ってます!~

深郷由希菜
ファンタジー
前世の記憶持ちの令息、ジョーン・マレットスは悩んでいた。 ここの世界は、前世で妹がやっていたR15のゲームで、自分が攻略対象の貴族であることを知っている。 それはまだいいが、攻略されることに抵抗のある『ある理由』があって・・・?! (追記.2018.06.24) 物語を書く上で、特に知識不足なところはネットで調べて書いております。 もし違っていた場合は修正しますので、遠慮なくお伝えください。 (追記2018.07.02) お気に入り400超え、驚きで声が出なくなっています。 どんどん上がる順位に不審者になりそうで怖いです。 (追記2018.07.24) お気に入りが最高634まできましたが、600超えた今も嬉しく思います。 今更ですが1日1エピソードは書きたいと思ってますが、かなりマイペースで進行しています。 ちなみに不審者は通り越しました。 (追記2018.07.26) 完結しました。要らないとタイトルに書いておきながらかなり使っていたので、サブタイトルを要りませんから持ってます、に変更しました。 お気に入りしてくださった方、見てくださった方、ありがとうございました!

処理中です...