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6年生 1学期 4月
ただいま
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俺、九条大作を見て、先生は〝助かった〟って顔をしたんだ。
おっと。忘れない内に渡しておくかな。
「先生。これ、お土産だぜー!」
まあ、俺は絶対に忘れないんだけどな。
「いやー! 岩手で食べたんだけど、美味かったんだ、このラーメン。超オススメだぜー!」
特にスープの深みとコクが……ん? 能勢先生は、俺が手渡そうとした紙袋を見て困り顔だ。
「い、いや九条くん。それは後にしようか」
よく見ると、先生は左腕を顔の前に突き出したまま、不自然に赤み掛かった顔色で全身に力を込めている。
これはきっと〝悪霊〟的な何かに襲われているんだろうなー。
「先生。もしかして霊に襲われているのか?」
俺には先生が〝独り相撲〟をとっているようにしか見えないんだな、これが。
「お、おい……? 〝襲われているのか〟って……」
「いや、ゴメンなー。俺、そういうの見えないんだ」
俺の言葉を聞いたとたん、先生の表情からサッと余裕が消えちまったぜ。
おいおいー、そんなに顔を引き攣らせないでくれよ。
普通の人間である俺には何も見えないんだからなー。
「く、九条君がコイツらを倒してくれるんじゃないのか?!」
やっぱり期待されていたかー。悪い事しちまったかなー。
「ふん。悪趣味な事だな。先に説明してやったらどうだ? さすがに不憫でかなわん」
頭上から不機嫌そうな声が聞こえる。
「悪趣味って何だよ。わざとじゃないんだぜ」
〝見えない何か〟系は専門外だから、イマイチよく分からなくてなー?
……よし。それじゃそろそろ、先生には安心して貰うとするか。
「心配しなくても大丈夫だぜ先生! 〝何とかしてくれそうな奴〟を連れて来てるからなー」
俺の代わりに、そっち系に詳しいコイツが、なんとかしてくれる……筈だ。
「ふむ。完全に私まかせというのも、どうかとは思うがな」
天井に足の爪を引っ掛けてブラ下がっている蝙蝠は、元・吸血鬼の〝ファルケ〟だ。
「おいおい。悪いけど俺は普通の小学生なんだぜ?」
「ふむ。どの口が言っておるのだろうな」
そう言うと、ファルケはパタパタと飛んできて、俺の肩に止まる。
栗っち曰く、コイツは俺の〝守護聖獣〟なんだそうだ。
自称、魔法と魔道具のスペシャリストで、なんと〝対霊魔法〟も使えるらしい。
「……それで、霊はたくさん居るのかよー?」
「20体ほどだな」
ファルケが、指というか〝羽根の先〟を先生に向ける。
「ちなみに、そこの人間は取り殺される寸前だ」
「待て待て! 落ち着いた口調でなに言ってんだよー?! 俺の先生なんだから、急いで助けてくれよなー!」
「ほう。お前ほどの知恵者に先生とは興味深いな。お前はそれ以上、いったい何を学ぶつもりなのだ?」
心底不思議そうな口調でファルケが尋ねた。
「いいから早くなんとかしてくれ! 先生が殺されちまうだろー!」
「……やれやれ。吸血鬼使いの荒いご主人様だ」
キキッという高い声のあと、パタパタと飛び上がったファルケが呪文を唱え始める。
「HuLex UmThel eXiSm iL」
ファルケの頭上に青白い球体が現れ、先生の方へフワリと飛んだ。
次の瞬間、パァン! という炸裂音が響いて、人の形をした青白い煙がブワっと湧き上がって消えていった。
「うおっ?! ビックリしたぜー! もしかして今のが?」
「うむ。人に害を与えうるほどの邪気を帯びた霊だ……む? こやつら!」
何かを避けるようにパタパタと飛び回るファルケ。
どうやら悪霊たちはファルケに群がっているようだ。
「ま、魔法?! その蝙蝠が使ったのか?!」
おー。ファルケが魔法を使った事に気付いたのかよー!
さすがは〝魔界関連特別対策課〟の刑事さんだなー。
「……まったく。私を狙うとは無礼なヤツらめ。HuLex UmThel eXiSm iL」
煩わしそうに魔法を唱えては、悪霊を次々と煙に変えていくファルケ。
四方八方に打ち出される青白く光る球が、パンパンパパパンと弾けて廊下をほのかに照らしている。
「ふむ。こんなものか」
やがてファルケは呪文を唱えるのをやめて、オレの肩に戻ってきた。
「スゴい……あれだけ居た怨霊どもを一瞬で?!」
なるほど。先生の反応から察するに、霊たちは全部倒せたみたいだなー。
それじゃあ、俺も次の仕事に移るとするか。
「先生。急いで栗っちの所まで行こうぜー! たしか〝神と神の間に入る〟必要があるんだろ?」
俺の言葉に、先生が驚いた顔で言った。
「いやしかし、あの2体を見ただけでこれだぞ。普通の人間が関われる相手じゃない」
先生はゴーグルに入った〝ひび割れ〟にトントンと指を当てる。
マジかー! 栗っちが言ってた〝兄妹〟っていうのは、そんなにスゴいのかよー。
「ふむ、そうだな。確かに〝人間の霊〟が発する邪気とは思えんぞ」
ファルケは俺の肩でパタパタと羽根を振る。
そして、あまりにも尊大な口調で言い放った。
「おい、先生とやら。お前が身につけているのは霊を視認するための道具だろう。それは外しておけ」
先生は蝙蝠が喋った事に驚いたのか、その言い草に驚いたのか、ギョッとした顔で反論する。
「い、いやしかし、霊が見えなければ対処できないんじゃ……」
「……どうせ貴様のような普通の人間では、対処などできん。私に任せておくがいい」
その言葉を、さらに偉そうな口調で遮るファルケ。
いやいやいや。一応その人、お前のご主人さまの先生なんだけどなー?
「わが主のように〝もともと関われない状態〟の方が、まだ安全なのだ。耐性もなしに、あれほどの邪気を発する霊を認識などすれば、それだけで命を落とすぞ」
ファルケの話を聞いて、先生は装備していたゴーグルを恐る恐る外した。
「それでいい。命が惜しければ、見ようとせず、気付こうともしない事だ。さあ行くぞ」
いや、お前は蝙蝠だし、俺の〝凄メガネ〟は暗視モードだから大丈夫だけど、先生には懐中電灯が必要だろー。
>>>
俺特製の懐中電灯が火を吹く。
「もう少し出力を絞った方がいい。この国の木造建築は見事なものだが、火災には弱いだろう」
おっと、危ない危ない。本当に火を吹くところだったかー。
「……ふむ、凄まじいな。人の霊が、あれほどまでに育つものなのか」
階段を上り、廊下の奥に光を向ける。
そこには、苦しそうな表情の栗っちが居た。
「しかし解せぬな。擬似的な〝神域〟に守られているとはいえ、幼き神が本気で力を振るえば、あの程度の悪霊どもなど消すなり葬送るなりできるのではないか?」
ファルケの言う通りだろう。栗っちの力はあんなもんじゃない。
「あー。たぶん栗っちは、あの兄妹を救ってやりたいと思ってるんだぜ」
「なるほどな。お前たちのやり方はそうだったか。ならば私が言う事は何もない」
ファルケは俺の肩に止まって静かに羽根をたたむ。
コイツも随分と俺たちの事が分かってきたみたいだなー。嬉しいぜー!
「それで、僕はどうすればいい?」
先生が、あらぬ方を向いて俺に尋ねる。
まあ、視認できないとはいっても、万が一見えちまったら命に関わるような物をわざわざ見たくはないよなー。
「お前は〝七不思議〟とかいう7柱の神が、兄妹に〝居てもいい〟と認めたこの場所を〝居てはいけない〟場所とするための〝願人〟とならねばならん」
ファルケは俺の肩からパタパタと飛んで、先生の肩に止まって言葉を続ける。
「つまり、あの兄妹の冥福を祈れ。Requiescat in paceでも、南無阿弥陀仏でも何でもいい。お前が〝力点〟になれば、幼き神がこの場のすべてを上書きする権利を得るだろう」
そう。栗っちの狙いは自分が〝支点〟になる事だぜ。
そのために必要なのは、神とまったく無関係で〝完全なる一般人〟である先生と、もう1つ。
……けど、栗っちがそろそろ限界っぽいんだよなー。
おっと。忘れない内に渡しておくかな。
「先生。これ、お土産だぜー!」
まあ、俺は絶対に忘れないんだけどな。
「いやー! 岩手で食べたんだけど、美味かったんだ、このラーメン。超オススメだぜー!」
特にスープの深みとコクが……ん? 能勢先生は、俺が手渡そうとした紙袋を見て困り顔だ。
「い、いや九条くん。それは後にしようか」
よく見ると、先生は左腕を顔の前に突き出したまま、不自然に赤み掛かった顔色で全身に力を込めている。
これはきっと〝悪霊〟的な何かに襲われているんだろうなー。
「先生。もしかして霊に襲われているのか?」
俺には先生が〝独り相撲〟をとっているようにしか見えないんだな、これが。
「お、おい……? 〝襲われているのか〟って……」
「いや、ゴメンなー。俺、そういうの見えないんだ」
俺の言葉を聞いたとたん、先生の表情からサッと余裕が消えちまったぜ。
おいおいー、そんなに顔を引き攣らせないでくれよ。
普通の人間である俺には何も見えないんだからなー。
「く、九条君がコイツらを倒してくれるんじゃないのか?!」
やっぱり期待されていたかー。悪い事しちまったかなー。
「ふん。悪趣味な事だな。先に説明してやったらどうだ? さすがに不憫でかなわん」
頭上から不機嫌そうな声が聞こえる。
「悪趣味って何だよ。わざとじゃないんだぜ」
〝見えない何か〟系は専門外だから、イマイチよく分からなくてなー?
……よし。それじゃそろそろ、先生には安心して貰うとするか。
「心配しなくても大丈夫だぜ先生! 〝何とかしてくれそうな奴〟を連れて来てるからなー」
俺の代わりに、そっち系に詳しいコイツが、なんとかしてくれる……筈だ。
「ふむ。完全に私まかせというのも、どうかとは思うがな」
天井に足の爪を引っ掛けてブラ下がっている蝙蝠は、元・吸血鬼の〝ファルケ〟だ。
「おいおい。悪いけど俺は普通の小学生なんだぜ?」
「ふむ。どの口が言っておるのだろうな」
そう言うと、ファルケはパタパタと飛んできて、俺の肩に止まる。
栗っち曰く、コイツは俺の〝守護聖獣〟なんだそうだ。
自称、魔法と魔道具のスペシャリストで、なんと〝対霊魔法〟も使えるらしい。
「……それで、霊はたくさん居るのかよー?」
「20体ほどだな」
ファルケが、指というか〝羽根の先〟を先生に向ける。
「ちなみに、そこの人間は取り殺される寸前だ」
「待て待て! 落ち着いた口調でなに言ってんだよー?! 俺の先生なんだから、急いで助けてくれよなー!」
「ほう。お前ほどの知恵者に先生とは興味深いな。お前はそれ以上、いったい何を学ぶつもりなのだ?」
心底不思議そうな口調でファルケが尋ねた。
「いいから早くなんとかしてくれ! 先生が殺されちまうだろー!」
「……やれやれ。吸血鬼使いの荒いご主人様だ」
キキッという高い声のあと、パタパタと飛び上がったファルケが呪文を唱え始める。
「HuLex UmThel eXiSm iL」
ファルケの頭上に青白い球体が現れ、先生の方へフワリと飛んだ。
次の瞬間、パァン! という炸裂音が響いて、人の形をした青白い煙がブワっと湧き上がって消えていった。
「うおっ?! ビックリしたぜー! もしかして今のが?」
「うむ。人に害を与えうるほどの邪気を帯びた霊だ……む? こやつら!」
何かを避けるようにパタパタと飛び回るファルケ。
どうやら悪霊たちはファルケに群がっているようだ。
「ま、魔法?! その蝙蝠が使ったのか?!」
おー。ファルケが魔法を使った事に気付いたのかよー!
さすがは〝魔界関連特別対策課〟の刑事さんだなー。
「……まったく。私を狙うとは無礼なヤツらめ。HuLex UmThel eXiSm iL」
煩わしそうに魔法を唱えては、悪霊を次々と煙に変えていくファルケ。
四方八方に打ち出される青白く光る球が、パンパンパパパンと弾けて廊下をほのかに照らしている。
「ふむ。こんなものか」
やがてファルケは呪文を唱えるのをやめて、オレの肩に戻ってきた。
「スゴい……あれだけ居た怨霊どもを一瞬で?!」
なるほど。先生の反応から察するに、霊たちは全部倒せたみたいだなー。
それじゃあ、俺も次の仕事に移るとするか。
「先生。急いで栗っちの所まで行こうぜー! たしか〝神と神の間に入る〟必要があるんだろ?」
俺の言葉に、先生が驚いた顔で言った。
「いやしかし、あの2体を見ただけでこれだぞ。普通の人間が関われる相手じゃない」
先生はゴーグルに入った〝ひび割れ〟にトントンと指を当てる。
マジかー! 栗っちが言ってた〝兄妹〟っていうのは、そんなにスゴいのかよー。
「ふむ、そうだな。確かに〝人間の霊〟が発する邪気とは思えんぞ」
ファルケは俺の肩でパタパタと羽根を振る。
そして、あまりにも尊大な口調で言い放った。
「おい、先生とやら。お前が身につけているのは霊を視認するための道具だろう。それは外しておけ」
先生は蝙蝠が喋った事に驚いたのか、その言い草に驚いたのか、ギョッとした顔で反論する。
「い、いやしかし、霊が見えなければ対処できないんじゃ……」
「……どうせ貴様のような普通の人間では、対処などできん。私に任せておくがいい」
その言葉を、さらに偉そうな口調で遮るファルケ。
いやいやいや。一応その人、お前のご主人さまの先生なんだけどなー?
「わが主のように〝もともと関われない状態〟の方が、まだ安全なのだ。耐性もなしに、あれほどの邪気を発する霊を認識などすれば、それだけで命を落とすぞ」
ファルケの話を聞いて、先生は装備していたゴーグルを恐る恐る外した。
「それでいい。命が惜しければ、見ようとせず、気付こうともしない事だ。さあ行くぞ」
いや、お前は蝙蝠だし、俺の〝凄メガネ〟は暗視モードだから大丈夫だけど、先生には懐中電灯が必要だろー。
>>>
俺特製の懐中電灯が火を吹く。
「もう少し出力を絞った方がいい。この国の木造建築は見事なものだが、火災には弱いだろう」
おっと、危ない危ない。本当に火を吹くところだったかー。
「……ふむ、凄まじいな。人の霊が、あれほどまでに育つものなのか」
階段を上り、廊下の奥に光を向ける。
そこには、苦しそうな表情の栗っちが居た。
「しかし解せぬな。擬似的な〝神域〟に守られているとはいえ、幼き神が本気で力を振るえば、あの程度の悪霊どもなど消すなり葬送るなりできるのではないか?」
ファルケの言う通りだろう。栗っちの力はあんなもんじゃない。
「あー。たぶん栗っちは、あの兄妹を救ってやりたいと思ってるんだぜ」
「なるほどな。お前たちのやり方はそうだったか。ならば私が言う事は何もない」
ファルケは俺の肩に止まって静かに羽根をたたむ。
コイツも随分と俺たちの事が分かってきたみたいだなー。嬉しいぜー!
「それで、僕はどうすればいい?」
先生が、あらぬ方を向いて俺に尋ねる。
まあ、視認できないとはいっても、万が一見えちまったら命に関わるような物をわざわざ見たくはないよなー。
「お前は〝七不思議〟とかいう7柱の神が、兄妹に〝居てもいい〟と認めたこの場所を〝居てはいけない〟場所とするための〝願人〟とならねばならん」
ファルケは俺の肩からパタパタと飛んで、先生の肩に止まって言葉を続ける。
「つまり、あの兄妹の冥福を祈れ。Requiescat in paceでも、南無阿弥陀仏でも何でもいい。お前が〝力点〟になれば、幼き神がこの場のすべてを上書きする権利を得るだろう」
そう。栗っちの狙いは自分が〝支点〟になる事だぜ。
そのために必要なのは、神とまったく無関係で〝完全なる一般人〟である先生と、もう1つ。
……けど、栗っちがそろそろ限界っぽいんだよなー。
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