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5年生 3学期 3月
過去から来た者たち
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モース・ギョネに囚われていた、737名の内訳は次の通り。
男性455名、女性282名。
未成年者が302名と多かったのは、子ども特有の好奇心から〝あの言葉〟を唱えてしまったのかも知れない。
そしてこの内、100年以上前に、時間を止められた者が581名。
……その中に〝彼〟は居た。
「ま、マジかよ。第十六階級魔道士って……!」
「海神王って……昔、絵本で読んだし! 本当に居たんだ!」
遠藤と辻村が仰天するほどの人物。
歴史の授業で……いや、神話で語られる程の存在。
「あーはっは! 傑作だな! まさか200年以上も後の世界とは!」
豪快に笑う男性。若干白髪の混じった頭髪と、多めに蓄えた髭が特徴だ。
『笑い事じゃないですよ、ご主人!』
そして、彼のそばで呆れ顔の精霊。可愛らしい少女の姿だ。
「いやいや、かたじけない。おかげで助かった」
男性は、嬉しそうに髭を撫でながらそう言うと、ペコリと頭を下げる。
この人は、かの黄金時代に、東西南北の大砦を築いたという大魔道士の一人、菅谷稀太郎さん。
『本当に有難うございます。お、その剣は! そちらの方も精霊持ちですかぁ?』
やけに饒舌で腰の低い、稀太郎さんの剣に住まう水の精霊〝カリュブディス〟。
稀太郎さんは、12人居た伝説の魔道士の中で、唯一の魔法剣士だそうだ。
「しかし、まさか西の大砦の下に、あのモース・ギョネが居たとはな。面白いなあ!」
『もー! ご主人のせいでこんな事になっちゃったんでしょ! 少しは反省してください!』
「わははは! すまんすまん」
稀太郎さんは、起き抜けに突然現れた〝蛙〟を、モース・ギョネだと勘違いして、咄嗟に〝モース・ギョネを得たり〟と叫んでしまい、ここに連れて来られたらしい……寝ボケ過ぎだろう。
「……で? 今、ここはどうなっとるんだ?」
稀太郎さんは、急に真剣な表情になった。
「数年前に、西門を破られてから、砦内は悪魔で溢れかえっているようです。南ブロックは開放しましたが、この中央ブロックは壊滅状態。東と北の守備隊拠点がどうなっているかは、今のところ、わかりません」
彩歌が説明を終えると、少し驚いた様子の稀太郎さん。
「それは、この西の大砦を、集中的に狙われたという事かな?」
「……いえ。他の大砦も、運営に支障をきたす程に疲弊し、弱体化しています。北、南、東も、いつここの様に攻め落とされてもおかしくありません」
「ふう。情けないことだなぁ。200年後の人間は、そこまで劣勢になってしまっておるのか」
稀太郎さんとカリュブディスは、彩歌の言葉に少し落胆したようだ。
「……君が来なければ、ワシらは助からんかった。礼を申し上げる」
僕に向かって頭を下げる稀太郎さん。いえいえ、当然の事をしたまで……
って、あれ? なんで僕に言うの? ……見た目は子どもなのに。
「君の右手を見ればわかる。恐らく、そう言うことだろう?」
……そう言う事ってどういう事?!
『タツヤ、彼には私が見えている。私とキミの会話も、聞こえているようだ』
そうか、エーコと同じで、精霊の力で見聞きできるんだな。
「……よし。それじゃあ手始めに、ここをなんとかするぞ、カリュブディス」
『はい、ご主人』
稀太郎さんは、すっくと立ち上がると、開放されて標本から出たばかりの人達に向かって叫んだ。
「共に戦ってくれ! この大砦を取り返すぞ!」
>>>
剣をふるえば、恐ろしい量の水が、無数の悪魔を飲み込み、潰していく。これが、第十六階級魔道士の力か!
「菅谷様バンザイ! 我々に、恐れる物は何も無いぞ!」
まさに、圧巻だった。稀太郎さんは、モース・ギョネに囚われていた人達の中から、戦える魔道士を集め、部隊を編成。
あっという間に西ブロックと北ブロックを開放した。
「凄いものですね……!」
呆気にとられている織田さん。たった2日で、砦内の悪魔を一掃したのだから、無理もない。
「ふふ。達也さん、手柄を取られちゃったわね」
クスクスと笑う彩歌。
……いや確かに、最初は僕がやるつもりだったけど、これはこれでアリだよ。本当は僕、目立っちゃダメなんだから。
『みなさーん!』
カリュブディスの声だ。本当に気さくな精霊だな。
稀太郎さんも、軽くこちらに手を振り、歩いてくる。
「ワシはこの砦を完全に復興させる。もし城塞都市に戻るなら、そう伝えてくれるかな」
標本に囚えられていた人たちの大半は、城塞都市に戻るより、この大砦に居る事を選んだ。
既に100年以上が経過し、帰る場所がない人。
身分証が無いため、城塞都市に入れないであろう人。
もともと、東西南北いずれかの大砦の出身者。
それぞれに様々な理由があったが、帰りたいと願っても、帰れない人もいる。
……それは、自力で身を守れない者。ここは魔界の深層なのだ。
「城塞都市に帰れないなら、ここを第2の城塞都市にしてやろう。どうしても戻りたい者は、ここが落ち着いてから、ワシが送り届けてやるさ」
その後は、残りの大砦もチョイと底上げしてやるとするか。
そう言って高笑いする稀太郎さん。さすがは伝説の大魔道士だな……!
>>>
「皆さん、有難うございました! 魔導球は、無事に復旧しました」
あ、紗和さん。良かったです。これで門の周りの結界も、機能しますね。
「なんとお礼を申し上げたら良いか……このご恩は一生忘れません」
博己氏は、深々と頭を下げている。いえいえ、出来れば忘れてもらえたほうが……
「達也くん、アヤ。鈴木さん親子は、ここに残るそうだ。私もしばらく、海神王のもとで、腕を磨こうと思う」
エーコがいつもの様にニシシと笑う。
伝説の魔法剣士に教えを請う……か。そんなチャンスは、なかなか無いよな。
「そっか! 頑張ってね、エーコ!」
握手を交わす彩歌とエーコ。いいなあ、友情って。見た目は、とても同い年に見えないんだけど。
……さて、それじゃ、あいつらは?
「えっと……危険だし、遠藤のお兄さんたちも……」
「待て待て! 置いて行こうったってそうはいかないからな!」
「一緒に行くし! 冒険はこれからだし!」
ちぇ、やっぱそう来たか。
「おお、それは心強い! よろしくお願いしますよ!」
織田さんも相変わらずこの調子だ。
……仕方ないな。それじゃ行くか〝落日と轟雷の塔〟へ!
男性455名、女性282名。
未成年者が302名と多かったのは、子ども特有の好奇心から〝あの言葉〟を唱えてしまったのかも知れない。
そしてこの内、100年以上前に、時間を止められた者が581名。
……その中に〝彼〟は居た。
「ま、マジかよ。第十六階級魔道士って……!」
「海神王って……昔、絵本で読んだし! 本当に居たんだ!」
遠藤と辻村が仰天するほどの人物。
歴史の授業で……いや、神話で語られる程の存在。
「あーはっは! 傑作だな! まさか200年以上も後の世界とは!」
豪快に笑う男性。若干白髪の混じった頭髪と、多めに蓄えた髭が特徴だ。
『笑い事じゃないですよ、ご主人!』
そして、彼のそばで呆れ顔の精霊。可愛らしい少女の姿だ。
「いやいや、かたじけない。おかげで助かった」
男性は、嬉しそうに髭を撫でながらそう言うと、ペコリと頭を下げる。
この人は、かの黄金時代に、東西南北の大砦を築いたという大魔道士の一人、菅谷稀太郎さん。
『本当に有難うございます。お、その剣は! そちらの方も精霊持ちですかぁ?』
やけに饒舌で腰の低い、稀太郎さんの剣に住まう水の精霊〝カリュブディス〟。
稀太郎さんは、12人居た伝説の魔道士の中で、唯一の魔法剣士だそうだ。
「しかし、まさか西の大砦の下に、あのモース・ギョネが居たとはな。面白いなあ!」
『もー! ご主人のせいでこんな事になっちゃったんでしょ! 少しは反省してください!』
「わははは! すまんすまん」
稀太郎さんは、起き抜けに突然現れた〝蛙〟を、モース・ギョネだと勘違いして、咄嗟に〝モース・ギョネを得たり〟と叫んでしまい、ここに連れて来られたらしい……寝ボケ過ぎだろう。
「……で? 今、ここはどうなっとるんだ?」
稀太郎さんは、急に真剣な表情になった。
「数年前に、西門を破られてから、砦内は悪魔で溢れかえっているようです。南ブロックは開放しましたが、この中央ブロックは壊滅状態。東と北の守備隊拠点がどうなっているかは、今のところ、わかりません」
彩歌が説明を終えると、少し驚いた様子の稀太郎さん。
「それは、この西の大砦を、集中的に狙われたという事かな?」
「……いえ。他の大砦も、運営に支障をきたす程に疲弊し、弱体化しています。北、南、東も、いつここの様に攻め落とされてもおかしくありません」
「ふう。情けないことだなぁ。200年後の人間は、そこまで劣勢になってしまっておるのか」
稀太郎さんとカリュブディスは、彩歌の言葉に少し落胆したようだ。
「……君が来なければ、ワシらは助からんかった。礼を申し上げる」
僕に向かって頭を下げる稀太郎さん。いえいえ、当然の事をしたまで……
って、あれ? なんで僕に言うの? ……見た目は子どもなのに。
「君の右手を見ればわかる。恐らく、そう言うことだろう?」
……そう言う事ってどういう事?!
『タツヤ、彼には私が見えている。私とキミの会話も、聞こえているようだ』
そうか、エーコと同じで、精霊の力で見聞きできるんだな。
「……よし。それじゃあ手始めに、ここをなんとかするぞ、カリュブディス」
『はい、ご主人』
稀太郎さんは、すっくと立ち上がると、開放されて標本から出たばかりの人達に向かって叫んだ。
「共に戦ってくれ! この大砦を取り返すぞ!」
>>>
剣をふるえば、恐ろしい量の水が、無数の悪魔を飲み込み、潰していく。これが、第十六階級魔道士の力か!
「菅谷様バンザイ! 我々に、恐れる物は何も無いぞ!」
まさに、圧巻だった。稀太郎さんは、モース・ギョネに囚われていた人達の中から、戦える魔道士を集め、部隊を編成。
あっという間に西ブロックと北ブロックを開放した。
「凄いものですね……!」
呆気にとられている織田さん。たった2日で、砦内の悪魔を一掃したのだから、無理もない。
「ふふ。達也さん、手柄を取られちゃったわね」
クスクスと笑う彩歌。
……いや確かに、最初は僕がやるつもりだったけど、これはこれでアリだよ。本当は僕、目立っちゃダメなんだから。
『みなさーん!』
カリュブディスの声だ。本当に気さくな精霊だな。
稀太郎さんも、軽くこちらに手を振り、歩いてくる。
「ワシはこの砦を完全に復興させる。もし城塞都市に戻るなら、そう伝えてくれるかな」
標本に囚えられていた人たちの大半は、城塞都市に戻るより、この大砦に居る事を選んだ。
既に100年以上が経過し、帰る場所がない人。
身分証が無いため、城塞都市に入れないであろう人。
もともと、東西南北いずれかの大砦の出身者。
それぞれに様々な理由があったが、帰りたいと願っても、帰れない人もいる。
……それは、自力で身を守れない者。ここは魔界の深層なのだ。
「城塞都市に帰れないなら、ここを第2の城塞都市にしてやろう。どうしても戻りたい者は、ここが落ち着いてから、ワシが送り届けてやるさ」
その後は、残りの大砦もチョイと底上げしてやるとするか。
そう言って高笑いする稀太郎さん。さすがは伝説の大魔道士だな……!
>>>
「皆さん、有難うございました! 魔導球は、無事に復旧しました」
あ、紗和さん。良かったです。これで門の周りの結界も、機能しますね。
「なんとお礼を申し上げたら良いか……このご恩は一生忘れません」
博己氏は、深々と頭を下げている。いえいえ、出来れば忘れてもらえたほうが……
「達也くん、アヤ。鈴木さん親子は、ここに残るそうだ。私もしばらく、海神王のもとで、腕を磨こうと思う」
エーコがいつもの様にニシシと笑う。
伝説の魔法剣士に教えを請う……か。そんなチャンスは、なかなか無いよな。
「そっか! 頑張ってね、エーコ!」
握手を交わす彩歌とエーコ。いいなあ、友情って。見た目は、とても同い年に見えないんだけど。
……さて、それじゃ、あいつらは?
「えっと……危険だし、遠藤のお兄さんたちも……」
「待て待て! 置いて行こうったってそうはいかないからな!」
「一緒に行くし! 冒険はこれからだし!」
ちぇ、やっぱそう来たか。
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