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5年生 3学期 2月
爪を研ぐ者
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私にはもう、何を言ってるのかサッパリわかんにゃいんだけど……
「とにかく、持ちこたえてくれグリーン! 私が解体して、設定を施せば〝悪魔たちの死亡〟が、箱を起動する引き金になることはない」
この黒い箱が、悪魔の作った爆弾だって事はわかったんだけどさー。
〝人間で出来てる〟とか、いくらなんでもファンタジー過ぎない? ユーリちゃん、ちょっと引いちゃうにゃあ。
「クロ君の到着を待って、即、解体しよう。こちらの箱も全て回収し、処置しなくてはならない。悪魔への攻撃は、合図があるまで待って欲しい……イエロー、あの角を曲がった先に、悪魔が居るのだな?」
「間違い無いよ」
私の〝生命感知〟が、この先に居る悪魔の物と思しき反応を一つと、微弱になってしまった〝人間であろう反応〟2つを捉えている。
「ダム内に、人が居ると思ってはいたが、よりによって人質になってしまうとは……」
「だいじょーぶ! あんなノロマ、すぐにやっつけちゃうにゃー!」
「待ちたまえイエロー! キミは私の話を聞いていなかったのか?!」
「にゃ?」
「悪魔が絶命すれば、箱は爆発する。人質と、元に戻せるかもしれない5人の魔界人も犠牲となり、このダムは崩壊する。当然、下流の町にも水が押し寄せ、甚大な被害を及ぼす事になるだろう」
「にゃー?! なんで悪魔を殺すだけで、そんなに大変な事になるのん?!」
「……やはり何も聞いていなかったようだな。よく聞きたまえ。この爆発物……グリーンの話では〝マサライの箱〟というらしいが、これは人間を原材料にしている。作動する条件は、この箱を作成した悪魔の死か、材料となっている人間の死だ」
「材料の死って、そんな姿にされちゃってるんだから、もう死んじゃってるんじゃないのん?」
「いや、生きているらしい。魂が離れているので、私の能力では生物と認識できず〝機械仕掛けの神〟の能力を使って解体や調整を行えるのだが……」
レッドの〝機械仕掛けの神〟って、生き物以外なら何でもイジれるの?!
「肉体である〝箱〟から引き離された彼らの魂は、2つの透明な玉に加工されて、悪魔がそれぞれ一つずつ所持しているようだ」
……にゃるほど。その玉を壊しちゃうと、箱が起動するんだ。悪趣味だにゃあ。
「じゃあさ、その玉と爆弾と人質を、取り戻せば良いんだよにゃ?」
「その通りだ。私はここで、クロ君の到着を待っている。キミも、箱と玉を奪取したら、そこの角まで持ってきて欲しい。キミのスピードなら大丈夫だと思うが、くれぐれも、私がここで解体作業をしている事を、悪魔に悟られないでくれたまえ」
「にゃー! 了解! じゃあ早速、いってきまーす!!」
レッドの〝機械仕掛けの神〟はすごい。私の〝生命感知〟と同じ位の精度で、機械の構造・位置・重量とかが、全部わかるみたい。
レッドの話だと悪魔の周辺には、爆弾が4個、取り付けられているらしいにゃ。
居た! 天井から吊るされた、人間が2人と、悪魔。私を見つけて、ギョロリとした大きな目で睨みつけてくる。
「ここまで追ってきたか! お前たちが何者か知らないが、それ以上近づくな!」
「……やだにゃ」
柱と壁の爆弾は全部外した。
ついでに悪魔の手に握られていた透明の玉もゲット! 本当、ノロいやつだにゃー。
「ちょっと待っててにゃ。すぐ戻るから」
さっきの曲がり角の先に、爆弾と玉を置く。
レッドの隣には既にクロが居て、たくさんの黒い箱が積み上げられていた。
……あんなに仕掛けられてたのかー!
「ただいま」
「こ、コイツ! 近づくなと言っただろう!」
慌てて、数メートル飛び退く悪魔。
驚いてる驚いてる。いきなり目の前に現れてやったからにゃー。
「クソッ! この玉を見ろ! これが割れれば、この施設は大爆発を……な、何だと?!」
手のひらを私に見せつける悪魔。
もちろん、悪魔の手には透明な玉はもう無い。
今頃レッドが回収しているはずだ。
「にゃははー、残念でした! 手相でも見てほしいのん?」
取られた事に気付いてないんだもん、笑っちゃうにゃー。
「お前の仕業か! 何をした?! 玉をどこへやったんだ?!」
「しらにゃーい!」
アッカンベー! ……って、変身してるから見えないか。ガッカリにゃ。
「ええい! これでも喰らえ!」
悪魔がブツブツと呪文を唱えると、悪魔の目の前に小さな石コロがいくつか現れた。
ふーん。アヤちゃんの魔法の方が派手でカッコいいにゃ。
飛んできた石コロを全部、片手で叩き落とす。
「つまんにゃい。もっとスゴイの無いのかよー」
「何だと?! それならばこれはどうだ!」
さっきのより長めの呪文を唱えている悪魔。
アクビが出るにゃ。殺していいなら、お前もう5回は死んでるよー?
……んお? 今度はちょっと面白そうなヤツじゃにゃいか!
「茨よ、ヤツを縛れ!」
無数のツタが伸びてきた! トゲトゲしてて痛そうにゃ。
「魔神の爪!」
私の両拳から、爪が伸びる。大ちゃんが〝魔神の剣〟を、私に合った形に作り直してくれた物だ。
私、剣は得意じゃなかったんだよ。さすが大ちゃん。見抜かれちゃったにゃー!
「ふむふむ。良いね良いね! 今のはなかなか面白かったにゃ」
足元に、細切れになったツタがバラバラと落ちて、消えていく。魔法って不思議だにゃー。
ワクワクしてきたよー! 次は何が出るのかにゃ?
「お……おのれ! 近づくな!! あの人間がどうなってもいいのか?!」
天井を指差す悪魔。
あらら。もうオシマイかよー! でもまあ、丁度良いタイミングみたいにゃ。
「にゃー? ……どの人間?」
悪魔が指を指した先の、人質が吊るされていたはずの場所には、誰も居ない。
次の瞬間、私の両隣に、レッドと、虎の姿になったクロが、グッタリとした人質をそれぞれ一人ずつ背負って現れた。救出成功にゃ。
「にゃー! レッド、解体、終わった?」
「うむ。待たせて済まない。もう大丈夫だ」
よーし! これで心置きなく暴れられるよ-!
「イエロー、クロ。2人とも分かっていると思うが、念のために言っておこう。あいつは生け捕りにするのだぞ?」
いっけねー、忘れてた! 危ない危ない!
あらら、クロは普通に頷いてる。お前、かしこいにゃあ……
「ぐぬぬぬ!! お前たちは一体何者だ?!」
にゃー! これはもしかして、アレかにゃ? アレをやっちゃうのかにゃ?!
「リーダー不在の為、代理で失礼!」
キター!!
……丁度グリーンも間に合いそうだし、3人バージョンだにゃ。
「俺たちは、地球を救うために選ばれた!」
レッドが、右手の拳を握りしめ、胸を叩く。
「科学と!」
続けて叫ぶレッド。カッコイイにゃあ!
「超常と!」
いつの間にか現れたグリーンが叫ぶ。
……いっけにゃい。次、私だ!
「銀河の戦士! その名も!」
全員が高々と腕を突き上げ、真上を指差す。
『救星戦隊プラネット・アース!!』
キマったにゃ! 練習しておいて良かったよー!
「何なんだお前たち! いいか? 俺が死ねば……」
「〝マサライの箱〟が作動して〝破壊の波動〟を発する。でしたっけ?」
グリーンの声に、ギョッとする悪魔。
「な……? 箱の事をなぜ知っている! というか、お前、いつの間に現れたんだ?!」
悪魔は突然現れたグリーンに驚いている。
「あなたは、さっきの子より、言葉を上手く話せますね……残念ですが、残っているのはあなただけですよ」
グリーンはレッドのGOサインが出たと同時に、もう一体の悪魔を倒して一瞬でここまで移動してきたのさー。
「そんな、まさか同胞を殺したのか?! それならば、どうして箱が起動しない!」
「〝マサライの箱〟は、全て無力化させてもらった。起動することは、もう無い」
「そんな……どうやって? いつの間に?!」
悪魔はこの場所に設置されていた箱が無くなっている事に、いま頃気づいた。遅いにゃ。
「あなた方の計画は失敗です。諦めなさい」
「グフフ……グフフフハハハハ! 殺したのか! アイツを殺したんだな! 馬鹿めぇ!」
……にゃんだ? とうとう、おかしくなったかにゃ?
「まだだ! 我ら悪魔は、死ねば呪いを残す! お前が倒した同胞は、直接死に繋がる恐ろしい呪いを持っていたぞ!」
「その呪い、確かに受け取りました。私は全てを許しましょう」
「何を寝ぼけているのか知らんが、もうすぐお前は死ぬのだ。そして例え今回の作戦が失敗に終わったとしても、第2、第3の同志が、ここにやって来るだろう。〝凶獣〟の復活は、いずれ必ず成されるのだ!」
〝凶獣〟っていうのが、このダムの底に居るヤツなのかー。
「おやおや。そこまでしてあなたたちは何を目論んでいるのですか?」
「人の苦しみは、やがて魔界の悪魔に、大いなる力をもたらすのだ。こちらの世界に災厄を振り撒けば、やがて唯一の門を守る、忌々しい城塞都市の人間を、根絶やしにする事も出来るだろう」
「そこまでして、この世界の平和を乱したいのですか。哀れな……」
「なんとでも言うが良い。愚かな人間よ。いずれお前たちは、悪魔によって滅ぼされるのだ! グフフフフフハハハハ!!」
邪悪としか言いようのない下卑た笑い声。こいつを殺しても、また別の悪魔が襲ってくる……
「……仕方がありませんね。レッド、この子を拘束して、連れてきて頂けますでしょうか」
グリーン? どうするのん?
「とにかく、持ちこたえてくれグリーン! 私が解体して、設定を施せば〝悪魔たちの死亡〟が、箱を起動する引き金になることはない」
この黒い箱が、悪魔の作った爆弾だって事はわかったんだけどさー。
〝人間で出来てる〟とか、いくらなんでもファンタジー過ぎない? ユーリちゃん、ちょっと引いちゃうにゃあ。
「クロ君の到着を待って、即、解体しよう。こちらの箱も全て回収し、処置しなくてはならない。悪魔への攻撃は、合図があるまで待って欲しい……イエロー、あの角を曲がった先に、悪魔が居るのだな?」
「間違い無いよ」
私の〝生命感知〟が、この先に居る悪魔の物と思しき反応を一つと、微弱になってしまった〝人間であろう反応〟2つを捉えている。
「ダム内に、人が居ると思ってはいたが、よりによって人質になってしまうとは……」
「だいじょーぶ! あんなノロマ、すぐにやっつけちゃうにゃー!」
「待ちたまえイエロー! キミは私の話を聞いていなかったのか?!」
「にゃ?」
「悪魔が絶命すれば、箱は爆発する。人質と、元に戻せるかもしれない5人の魔界人も犠牲となり、このダムは崩壊する。当然、下流の町にも水が押し寄せ、甚大な被害を及ぼす事になるだろう」
「にゃー?! なんで悪魔を殺すだけで、そんなに大変な事になるのん?!」
「……やはり何も聞いていなかったようだな。よく聞きたまえ。この爆発物……グリーンの話では〝マサライの箱〟というらしいが、これは人間を原材料にしている。作動する条件は、この箱を作成した悪魔の死か、材料となっている人間の死だ」
「材料の死って、そんな姿にされちゃってるんだから、もう死んじゃってるんじゃないのん?」
「いや、生きているらしい。魂が離れているので、私の能力では生物と認識できず〝機械仕掛けの神〟の能力を使って解体や調整を行えるのだが……」
レッドの〝機械仕掛けの神〟って、生き物以外なら何でもイジれるの?!
「肉体である〝箱〟から引き離された彼らの魂は、2つの透明な玉に加工されて、悪魔がそれぞれ一つずつ所持しているようだ」
……にゃるほど。その玉を壊しちゃうと、箱が起動するんだ。悪趣味だにゃあ。
「じゃあさ、その玉と爆弾と人質を、取り戻せば良いんだよにゃ?」
「その通りだ。私はここで、クロ君の到着を待っている。キミも、箱と玉を奪取したら、そこの角まで持ってきて欲しい。キミのスピードなら大丈夫だと思うが、くれぐれも、私がここで解体作業をしている事を、悪魔に悟られないでくれたまえ」
「にゃー! 了解! じゃあ早速、いってきまーす!!」
レッドの〝機械仕掛けの神〟はすごい。私の〝生命感知〟と同じ位の精度で、機械の構造・位置・重量とかが、全部わかるみたい。
レッドの話だと悪魔の周辺には、爆弾が4個、取り付けられているらしいにゃ。
居た! 天井から吊るされた、人間が2人と、悪魔。私を見つけて、ギョロリとした大きな目で睨みつけてくる。
「ここまで追ってきたか! お前たちが何者か知らないが、それ以上近づくな!」
「……やだにゃ」
柱と壁の爆弾は全部外した。
ついでに悪魔の手に握られていた透明の玉もゲット! 本当、ノロいやつだにゃー。
「ちょっと待っててにゃ。すぐ戻るから」
さっきの曲がり角の先に、爆弾と玉を置く。
レッドの隣には既にクロが居て、たくさんの黒い箱が積み上げられていた。
……あんなに仕掛けられてたのかー!
「ただいま」
「こ、コイツ! 近づくなと言っただろう!」
慌てて、数メートル飛び退く悪魔。
驚いてる驚いてる。いきなり目の前に現れてやったからにゃー。
「クソッ! この玉を見ろ! これが割れれば、この施設は大爆発を……な、何だと?!」
手のひらを私に見せつける悪魔。
もちろん、悪魔の手には透明な玉はもう無い。
今頃レッドが回収しているはずだ。
「にゃははー、残念でした! 手相でも見てほしいのん?」
取られた事に気付いてないんだもん、笑っちゃうにゃー。
「お前の仕業か! 何をした?! 玉をどこへやったんだ?!」
「しらにゃーい!」
アッカンベー! ……って、変身してるから見えないか。ガッカリにゃ。
「ええい! これでも喰らえ!」
悪魔がブツブツと呪文を唱えると、悪魔の目の前に小さな石コロがいくつか現れた。
ふーん。アヤちゃんの魔法の方が派手でカッコいいにゃ。
飛んできた石コロを全部、片手で叩き落とす。
「つまんにゃい。もっとスゴイの無いのかよー」
「何だと?! それならばこれはどうだ!」
さっきのより長めの呪文を唱えている悪魔。
アクビが出るにゃ。殺していいなら、お前もう5回は死んでるよー?
……んお? 今度はちょっと面白そうなヤツじゃにゃいか!
「茨よ、ヤツを縛れ!」
無数のツタが伸びてきた! トゲトゲしてて痛そうにゃ。
「魔神の爪!」
私の両拳から、爪が伸びる。大ちゃんが〝魔神の剣〟を、私に合った形に作り直してくれた物だ。
私、剣は得意じゃなかったんだよ。さすが大ちゃん。見抜かれちゃったにゃー!
「ふむふむ。良いね良いね! 今のはなかなか面白かったにゃ」
足元に、細切れになったツタがバラバラと落ちて、消えていく。魔法って不思議だにゃー。
ワクワクしてきたよー! 次は何が出るのかにゃ?
「お……おのれ! 近づくな!! あの人間がどうなってもいいのか?!」
天井を指差す悪魔。
あらら。もうオシマイかよー! でもまあ、丁度良いタイミングみたいにゃ。
「にゃー? ……どの人間?」
悪魔が指を指した先の、人質が吊るされていたはずの場所には、誰も居ない。
次の瞬間、私の両隣に、レッドと、虎の姿になったクロが、グッタリとした人質をそれぞれ一人ずつ背負って現れた。救出成功にゃ。
「にゃー! レッド、解体、終わった?」
「うむ。待たせて済まない。もう大丈夫だ」
よーし! これで心置きなく暴れられるよ-!
「イエロー、クロ。2人とも分かっていると思うが、念のために言っておこう。あいつは生け捕りにするのだぞ?」
いっけねー、忘れてた! 危ない危ない!
あらら、クロは普通に頷いてる。お前、かしこいにゃあ……
「ぐぬぬぬ!! お前たちは一体何者だ?!」
にゃー! これはもしかして、アレかにゃ? アレをやっちゃうのかにゃ?!
「リーダー不在の為、代理で失礼!」
キター!!
……丁度グリーンも間に合いそうだし、3人バージョンだにゃ。
「俺たちは、地球を救うために選ばれた!」
レッドが、右手の拳を握りしめ、胸を叩く。
「科学と!」
続けて叫ぶレッド。カッコイイにゃあ!
「超常と!」
いつの間にか現れたグリーンが叫ぶ。
……いっけにゃい。次、私だ!
「銀河の戦士! その名も!」
全員が高々と腕を突き上げ、真上を指差す。
『救星戦隊プラネット・アース!!』
キマったにゃ! 練習しておいて良かったよー!
「何なんだお前たち! いいか? 俺が死ねば……」
「〝マサライの箱〟が作動して〝破壊の波動〟を発する。でしたっけ?」
グリーンの声に、ギョッとする悪魔。
「な……? 箱の事をなぜ知っている! というか、お前、いつの間に現れたんだ?!」
悪魔は突然現れたグリーンに驚いている。
「あなたは、さっきの子より、言葉を上手く話せますね……残念ですが、残っているのはあなただけですよ」
グリーンはレッドのGOサインが出たと同時に、もう一体の悪魔を倒して一瞬でここまで移動してきたのさー。
「そんな、まさか同胞を殺したのか?! それならば、どうして箱が起動しない!」
「〝マサライの箱〟は、全て無力化させてもらった。起動することは、もう無い」
「そんな……どうやって? いつの間に?!」
悪魔はこの場所に設置されていた箱が無くなっている事に、いま頃気づいた。遅いにゃ。
「あなた方の計画は失敗です。諦めなさい」
「グフフ……グフフフハハハハ! 殺したのか! アイツを殺したんだな! 馬鹿めぇ!」
……にゃんだ? とうとう、おかしくなったかにゃ?
「まだだ! 我ら悪魔は、死ねば呪いを残す! お前が倒した同胞は、直接死に繋がる恐ろしい呪いを持っていたぞ!」
「その呪い、確かに受け取りました。私は全てを許しましょう」
「何を寝ぼけているのか知らんが、もうすぐお前は死ぬのだ。そして例え今回の作戦が失敗に終わったとしても、第2、第3の同志が、ここにやって来るだろう。〝凶獣〟の復活は、いずれ必ず成されるのだ!」
〝凶獣〟っていうのが、このダムの底に居るヤツなのかー。
「おやおや。そこまでしてあなたたちは何を目論んでいるのですか?」
「人の苦しみは、やがて魔界の悪魔に、大いなる力をもたらすのだ。こちらの世界に災厄を振り撒けば、やがて唯一の門を守る、忌々しい城塞都市の人間を、根絶やしにする事も出来るだろう」
「そこまでして、この世界の平和を乱したいのですか。哀れな……」
「なんとでも言うが良い。愚かな人間よ。いずれお前たちは、悪魔によって滅ぼされるのだ! グフフフフフハハハハ!!」
邪悪としか言いようのない下卑た笑い声。こいつを殺しても、また別の悪魔が襲ってくる……
「……仕方がありませんね。レッド、この子を拘束して、連れてきて頂けますでしょうか」
グリーン? どうするのん?
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