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アンブロワーズ魔法学校編
12.モブ令嬢と2の黒幕
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おかしい。絶対におかしい。シルヴィは仁王立ちで辺りをもう一度見回してみる。しかし、どう考えても迷子になっている事実は覆りそうにもなかった。
フラグ回収が早すぎる。やはりルノーの言うとおり、この根拠のない自信を捨てるときが来たのかもしれない。まぁ、捨てた所でどうにかなるかと言われたら、変わらない気もした。
何故なら、途中までナディアと一緒だったからだ。本校舎まで辿り着けたことで、油断したのが駄目だったのだろうか。それとも、本校舎のワクワク感に気を取られたせいか。
「まぁ、大丈夫。何とかなる」
早々と人に道を尋ねよう。そう決めたは良いものの……。何故か人が見当たらない。この辺りは、あまり使われていないエリアなのだろうか。
じゃあ、人がいる場所を目指せばいいのだ。こういう時は、行動あるのみ。シルヴィは、迷子になっているとは思えない力強い足取りで歩きだした。
それが駄目なんだよ……。というルノーの声が聞こえたような気がしたが、気のせい気のせいとシルヴィは立ち止まろうとはしなかった。
「……ぅっ」
「ん?」
しかし、本当に何か聞こえた気がして足を止める。どこからしたのだろうか。声の出所を探して、シルヴィは耳をそばだてた。
「……ぐっ……うぅ……」
その声が苦しんでいるような呻き声であると理解して、シルヴィは慌てる。急病人だろうか。どうやら声は、直ぐ側の教室から聞こえてきているようだ。
シルヴィは迷いなく扉を開けて中に飛び込んだ。教室の隅、丸まるようにして座り込んでいる背中が見える。制服からして、女子生徒だ。
「大丈夫ですか!?」
その背中が驚いたように跳ねた。パッと顔を上げた女子生徒の深紅の瞳と目が合う。さらっと肩から白銀の髪が落ちた。
「苦しそうな声が聞こえて」
「だ、大丈夫です」
「本当ですか? 気分が優れないなら医務室に」
「大丈夫だって!!」
急な大声に、シルヴィは面食らったように目を丸めて固まる。それに、女子生徒はハッとした顔をした。
「本当に、大丈夫ですので……」
「あ、はい、それなら、いいのですけれど……」
気まずい沈黙が落ちる。薄暗くて女子生徒の顔色はあまりよく分からないが、大丈夫そうには見えなかった。
しかし、本人が大丈夫と言うなら医務室に無理やり連れていくのも気が引ける。何故かは分からないが、女子生徒は医務室を嫌がっているようにも見えた。
「その格好……侍女がこんな所で何をしてるんですか?」
「迷子ですね」
「……はぁ?」
女子生徒に怪訝なモノを見るような目を向けられ、シルヴィは居たたまれない気持ちになった。この歳で迷子はまずいだろうか。いや、年齢なんて関係ない。迷子になる時は、何歳だろうと迷子になる……はずだ。
「大食堂を目指していました」
「……私もそこに行くので、ご案内しましょーか?」
「そうして頂けると、有り難いです」
「いいですよ」
立ち上がった女子生徒の身長が思っていたよりも高くて、シルヴィは少し驚く。腰に巻かれた紐は、橙色。彼女は一年生らしい。
「よろしくお願いします」
「困った時はお互い様ですから」
女子生徒が穏やかな笑みを浮かべる。しかし、左目は前髪に隠れていてよく見えなかった。その前髪の色は暗い金色。
どうやら真ん中の分け目から右側は白銀、左側は暗い金といった珍しい髪色をしていたらしい。そこでシルヴィは、はたと止まる。そのカラーリングに聞き覚えがあったからだ。
まさかとシルヴィは冷や汗をかく。しかし、否定しようにも完全に一致してしまっていた。セイヒカ2の黒幕、イヴォンの特徴に。
「ありがとうございます。助かります」
「いいえ。じゃあ、行きましょーか」
「はい」
そうは言っても、もしかしてイヴォンさんですか? などと聞くわけにもいかず。シルヴィは平静を装って淑女らしく微笑んでおいた。
今朝ロラに言われた“シルヴィ様ってば、持ってる~”という言葉が脳裏を掠める。全くもって嬉しくない。寧ろ、これは持っていないのでは? 主要人物との回避スキルを。
それか、迷子になった先で黒幕に出くわす呪いにでもかかっているのかもしれない。そんな訳がないかと、現実逃避するのはやめておいた。
シルヴィはバレない程度に、視線だけを女子生徒へと向ける。どこからどう見ても可愛い女の子にしか見えないが、彼女が本当にイヴォンであるのなら“彼女”ではなく“彼”ということになる。
「あの辺りの教室は、普段使われていないのですか?」
「そうですよ。人なんて滅多に見ないので、運が良かったですね」
「そうなのですね……」
そんな人のいない所でいったい何をしていたのやら。あぁ、どうか人違いであってくれとシルヴィはこっそりと溜息を吐き出した。
確か2の黒幕は、“イヴォン”ではなく“イヴェット”と名乗っている筈だ。魔物と親しくしている“少年”の存在が誰に知られているか分からないため、女子生徒として学校に通っているのだとか。
平民であったことがプラスに働き、有耶無耶で入学出来たらしい。それは色んな意味で大丈夫なのだろうかとシルヴィは思ったし、それはファンも同じだったようだ。賛否は両論。
気になる人はとことん気になるし、気にしない人はとことん気にしない。まぁ、楽しみ方は人それぞれなのだ。シルヴィだってゲームとしてプレイするならば、あまり気にしなかったことだろう。
前世のシルヴィは公式が全て派だったからだ。しかし、公式と解釈違いを起こすオタクは少なからずいる。オタクとて十人十色、複雑な生命体なのである。
「もうすぐ大食堂ですよ」
「ありがとうございます。本当に助かりました」
「……どういたしまして」
ポツポツと二言三言の会話を続けていれば、大食堂までもう少しの所まで来ていたらしい。そこまで会話が弾むことはなかったが、イヴォンはもの静かなキャラだと聞いていたので、シルヴィは特に気にしなかった。
「ここです。次からは、迷子にならないように気を付けてください」
「ですね。気を付けます」
二人で大食堂の中へと入る。人が多過ぎてシルヴィの目が点になった。待ち合わせ。待ち合わせとは?? この中からロラとジャスミーヌを見つけ出せというのだろうか。
「どうしたんですか?」
「い、いえ、大丈夫です! 見つけ出してみせます!」
「……? 頑張って下さい?」
キリッとした顔で握り拳を作ってみせたシルヴィに、女子生徒は何だこいつと言いたげな顔をした。変なやつだと思われたらしい。
「シルヴィ様!!」
焦ったような声に名前を呼ばれて、シルヴィの口から「え?」と間の抜けた声が出た。顔をそちらに向ける。そこには、ナディアがいた。
「急にいなくなるので、驚きましたわ」
「すみません……。はぐれました」
「いえ、大丈夫ですか?」
「大丈夫です。助けて頂いたので」
ナディアの視線がシルヴィの隣にいた女子生徒へと向けられる。
「わたくし、ナディア・ラプルーリと申します。貴女は?」
「私は……イヴェット、です」
答え合わせが怖すぎて、シルヴィは自己紹介できていなかったのだが……。やはりと言うべきか。彼女はイヴェットだったようだ。つまり、彼はイヴォンということになる。
シルヴィも礼儀として自己紹介した方が良さそうだと口を開く。しかし、声を出すより先に「アミファンス伯爵令嬢でいらっしゃいますか?」と誰かに遮られた。
「……? そうですけれど」
「申し訳ございません。話し声が聞こえてきたもので……。一度、ご挨拶をしたいと思っていたのです!」
「わたくしにですか?」
「はい! ディオルドレン大公夫人のパーティーでお見かけした時からずっと、機会を待ち望んでおりました!」
見覚えのない男子生徒に、シルヴィはキョトンと目を瞬く。何となく、嫌な予感がした。
その予感を現実にするように、俄に周囲が騒がしくなる。あっと思った時には、既に大勢の生徒に囲まれてしまっていた。
「ディオルドレン大公夫人の姪でいらっしゃる」
「学校に来られると聞いてはいましたが」
「お会いできて、光栄です」
一気に喋られても聞き取れない。しかしどうやらこれは、“ディオルドレン大公家”との繋がりが欲しいのだと、直ぐに理解ができた。ならば、やることは決まっている。
「わたくしも、お会いできて光栄ですわ」
シルヴィはただ、淑女らしく微笑みを浮かべた。適度な距離感で、この場を無難にやり過ごすだけ。
しかし、何故だろうか。伯母の“最初の位置取り”という言葉が、やけに気になったのは。
フラグ回収が早すぎる。やはりルノーの言うとおり、この根拠のない自信を捨てるときが来たのかもしれない。まぁ、捨てた所でどうにかなるかと言われたら、変わらない気もした。
何故なら、途中までナディアと一緒だったからだ。本校舎まで辿り着けたことで、油断したのが駄目だったのだろうか。それとも、本校舎のワクワク感に気を取られたせいか。
「まぁ、大丈夫。何とかなる」
早々と人に道を尋ねよう。そう決めたは良いものの……。何故か人が見当たらない。この辺りは、あまり使われていないエリアなのだろうか。
じゃあ、人がいる場所を目指せばいいのだ。こういう時は、行動あるのみ。シルヴィは、迷子になっているとは思えない力強い足取りで歩きだした。
それが駄目なんだよ……。というルノーの声が聞こえたような気がしたが、気のせい気のせいとシルヴィは立ち止まろうとはしなかった。
「……ぅっ」
「ん?」
しかし、本当に何か聞こえた気がして足を止める。どこからしたのだろうか。声の出所を探して、シルヴィは耳をそばだてた。
「……ぐっ……うぅ……」
その声が苦しんでいるような呻き声であると理解して、シルヴィは慌てる。急病人だろうか。どうやら声は、直ぐ側の教室から聞こえてきているようだ。
シルヴィは迷いなく扉を開けて中に飛び込んだ。教室の隅、丸まるようにして座り込んでいる背中が見える。制服からして、女子生徒だ。
「大丈夫ですか!?」
その背中が驚いたように跳ねた。パッと顔を上げた女子生徒の深紅の瞳と目が合う。さらっと肩から白銀の髪が落ちた。
「苦しそうな声が聞こえて」
「だ、大丈夫です」
「本当ですか? 気分が優れないなら医務室に」
「大丈夫だって!!」
急な大声に、シルヴィは面食らったように目を丸めて固まる。それに、女子生徒はハッとした顔をした。
「本当に、大丈夫ですので……」
「あ、はい、それなら、いいのですけれど……」
気まずい沈黙が落ちる。薄暗くて女子生徒の顔色はあまりよく分からないが、大丈夫そうには見えなかった。
しかし、本人が大丈夫と言うなら医務室に無理やり連れていくのも気が引ける。何故かは分からないが、女子生徒は医務室を嫌がっているようにも見えた。
「その格好……侍女がこんな所で何をしてるんですか?」
「迷子ですね」
「……はぁ?」
女子生徒に怪訝なモノを見るような目を向けられ、シルヴィは居たたまれない気持ちになった。この歳で迷子はまずいだろうか。いや、年齢なんて関係ない。迷子になる時は、何歳だろうと迷子になる……はずだ。
「大食堂を目指していました」
「……私もそこに行くので、ご案内しましょーか?」
「そうして頂けると、有り難いです」
「いいですよ」
立ち上がった女子生徒の身長が思っていたよりも高くて、シルヴィは少し驚く。腰に巻かれた紐は、橙色。彼女は一年生らしい。
「よろしくお願いします」
「困った時はお互い様ですから」
女子生徒が穏やかな笑みを浮かべる。しかし、左目は前髪に隠れていてよく見えなかった。その前髪の色は暗い金色。
どうやら真ん中の分け目から右側は白銀、左側は暗い金といった珍しい髪色をしていたらしい。そこでシルヴィは、はたと止まる。そのカラーリングに聞き覚えがあったからだ。
まさかとシルヴィは冷や汗をかく。しかし、否定しようにも完全に一致してしまっていた。セイヒカ2の黒幕、イヴォンの特徴に。
「ありがとうございます。助かります」
「いいえ。じゃあ、行きましょーか」
「はい」
そうは言っても、もしかしてイヴォンさんですか? などと聞くわけにもいかず。シルヴィは平静を装って淑女らしく微笑んでおいた。
今朝ロラに言われた“シルヴィ様ってば、持ってる~”という言葉が脳裏を掠める。全くもって嬉しくない。寧ろ、これは持っていないのでは? 主要人物との回避スキルを。
それか、迷子になった先で黒幕に出くわす呪いにでもかかっているのかもしれない。そんな訳がないかと、現実逃避するのはやめておいた。
シルヴィはバレない程度に、視線だけを女子生徒へと向ける。どこからどう見ても可愛い女の子にしか見えないが、彼女が本当にイヴォンであるのなら“彼女”ではなく“彼”ということになる。
「あの辺りの教室は、普段使われていないのですか?」
「そうですよ。人なんて滅多に見ないので、運が良かったですね」
「そうなのですね……」
そんな人のいない所でいったい何をしていたのやら。あぁ、どうか人違いであってくれとシルヴィはこっそりと溜息を吐き出した。
確か2の黒幕は、“イヴォン”ではなく“イヴェット”と名乗っている筈だ。魔物と親しくしている“少年”の存在が誰に知られているか分からないため、女子生徒として学校に通っているのだとか。
平民であったことがプラスに働き、有耶無耶で入学出来たらしい。それは色んな意味で大丈夫なのだろうかとシルヴィは思ったし、それはファンも同じだったようだ。賛否は両論。
気になる人はとことん気になるし、気にしない人はとことん気にしない。まぁ、楽しみ方は人それぞれなのだ。シルヴィだってゲームとしてプレイするならば、あまり気にしなかったことだろう。
前世のシルヴィは公式が全て派だったからだ。しかし、公式と解釈違いを起こすオタクは少なからずいる。オタクとて十人十色、複雑な生命体なのである。
「もうすぐ大食堂ですよ」
「ありがとうございます。本当に助かりました」
「……どういたしまして」
ポツポツと二言三言の会話を続けていれば、大食堂までもう少しの所まで来ていたらしい。そこまで会話が弾むことはなかったが、イヴォンはもの静かなキャラだと聞いていたので、シルヴィは特に気にしなかった。
「ここです。次からは、迷子にならないように気を付けてください」
「ですね。気を付けます」
二人で大食堂の中へと入る。人が多過ぎてシルヴィの目が点になった。待ち合わせ。待ち合わせとは?? この中からロラとジャスミーヌを見つけ出せというのだろうか。
「どうしたんですか?」
「い、いえ、大丈夫です! 見つけ出してみせます!」
「……? 頑張って下さい?」
キリッとした顔で握り拳を作ってみせたシルヴィに、女子生徒は何だこいつと言いたげな顔をした。変なやつだと思われたらしい。
「シルヴィ様!!」
焦ったような声に名前を呼ばれて、シルヴィの口から「え?」と間の抜けた声が出た。顔をそちらに向ける。そこには、ナディアがいた。
「急にいなくなるので、驚きましたわ」
「すみません……。はぐれました」
「いえ、大丈夫ですか?」
「大丈夫です。助けて頂いたので」
ナディアの視線がシルヴィの隣にいた女子生徒へと向けられる。
「わたくし、ナディア・ラプルーリと申します。貴女は?」
「私は……イヴェット、です」
答え合わせが怖すぎて、シルヴィは自己紹介できていなかったのだが……。やはりと言うべきか。彼女はイヴェットだったようだ。つまり、彼はイヴォンということになる。
シルヴィも礼儀として自己紹介した方が良さそうだと口を開く。しかし、声を出すより先に「アミファンス伯爵令嬢でいらっしゃいますか?」と誰かに遮られた。
「……? そうですけれど」
「申し訳ございません。話し声が聞こえてきたもので……。一度、ご挨拶をしたいと思っていたのです!」
「わたくしにですか?」
「はい! ディオルドレン大公夫人のパーティーでお見かけした時からずっと、機会を待ち望んでおりました!」
見覚えのない男子生徒に、シルヴィはキョトンと目を瞬く。何となく、嫌な予感がした。
その予感を現実にするように、俄に周囲が騒がしくなる。あっと思った時には、既に大勢の生徒に囲まれてしまっていた。
「ディオルドレン大公夫人の姪でいらっしゃる」
「学校に来られると聞いてはいましたが」
「お会いできて、光栄です」
一気に喋られても聞き取れない。しかしどうやらこれは、“ディオルドレン大公家”との繋がりが欲しいのだと、直ぐに理解ができた。ならば、やることは決まっている。
「わたくしも、お会いできて光栄ですわ」
シルヴィはただ、淑女らしく微笑みを浮かべた。適度な距離感で、この場を無難にやり過ごすだけ。
しかし、何故だろうか。伯母の“最初の位置取り”という言葉が、やけに気になったのは。
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