上 下
221 / 301

夢魔

しおりを挟む
九月十三日から十四日に向かう夜の夢。
脚を開いたところに、君がいる。
覆い被さる身体、君はこんなに大きかったろうか?
あぁそうか、私がかつての体に戻ってるんだ。
本来の姿に。
丸太じゃあるまいし、ぎゅっとしがみつく。
それではと、顔を上げて笑う君に、
私は「君だよね?」と声をかけ、
あたりまえじゃないかどうしたんだと君は笑う。

私はこの体格にもうひとり思い当たる。
君に気がついたのも、あの人の面影のせいだ。
が、
君はまったく違っていて、最高だ。
最高だから、あの人には感じない引け目や後ろめたさも感じる。
だから最高だ。
自分に伸び代を見つけたように。
あの場所だけがすべてではないし、
ひとつより良い世界との接点が君なんだ。

あぁ
これは夢だ、幻だ、だから二人が重なる。
明日はあの人と会う予定だ。
なのに夢にでてくるのは君だ。
君だよね?
あぁ、君なんだ。
面影なんか気にせずに君だとわかる幸せ。

だったらどうか現実に。
手を、腹を、脚を、腕を、
君を向かえて包み込んで、夢と思えないほどにあたたかい。
肌の感触、湿度、これは現実?
では、ない、のに、
なんでこんなにも。

君の気配までする。
現実で忘れた臭いは夢の中でもしないけど、あの人の特徴的な香りもしない。
やっぱり君だ。

なんて素敵なんだ。
幸せだ。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

寝室から喘ぎ声が聞こえてきて震える私・・・ベッドの上で激しく絡む浮気女に復讐したい

白崎アイド
大衆娯楽
カチャッ。 私は静かに玄関のドアを開けて、足音を立てずに夫が寝ている寝室に向かって入っていく。 「あの人、私が

校長室のソファの染みを知っていますか?

フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。 しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。 座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る

隣の人妻としているいけないこと

ヘロディア
恋愛
主人公は、隣人である人妻と浮気している。単なる隣人に過ぎなかったのが、いつからか惹かれ、見事に関係を築いてしまったのだ。 そして、人妻と付き合うスリル、その妖艶な容姿を自分のものにした優越感を得て、彼が自惚れるには十分だった。 しかし、そんな日々もいつかは終わる。ある日、ホテルで彼女と二人きりで行為を進める中、主人公は彼女の着物にGPSを発見する。 彼女の夫がしかけたものと思われ…

[R18] 激しめエロつめあわせ♡

ねねこ
恋愛
短編のエロを色々と。 激しくて濃厚なの多め♡ 苦手な人はお気をつけくださいませ♡

結構な性欲で

ヘロディア
恋愛
美人の二十代の人妻である会社の先輩の一晩を独占することになった主人公。 執拗に責めまくるのであった。 彼女の喘ぎ声は官能的で…

マッサージ師にそれっぽい理由をつけられて、乳首とクリトリスをいっぱい弄られた後、ちゃっかり手マンされていっぱい潮吹きしながらイッちゃう女の子

ちひろ
恋愛
マッサージ師にそれっぽい理由をつけられて、乳首とクリトリスをいっぱい弄られた後、ちゃっかり手マンされていっぱい潮吹きしながらイッちゃう女の子の話。 Fantiaでは他にもえっちなお話を書いてます。よかったら遊びに来てね。

どうして隣の家で僕の妻が喘いでいるんですか?

ヘロディア
恋愛
壁が薄いマンションに住んでいる主人公と妻。彼らは新婚で、ヤりたいこともできない状態にあった。 しかし、隣の家から喘ぎ声が聞こえてきて、自分たちが我慢せずともよいのではと思い始め、実行に移そうとする。 しかし、何故か隣の家からは妻の喘ぎ声が聞こえてきて…

彼女の母は蜜の味

緋山悠希
恋愛
ある日、彼女の深雪からお母さんを買い物に連れて行ってあげて欲しいと頼まれる。密かに綺麗なお母さんとの2人の時間に期待を抱きながら「別にいいよ」と優しい彼氏を演じる健二。そんな健二に待っていたのは大人の女性の洗礼だった…

処理中です...