半熟卵とメリーゴーランド

ぱーまねんと

私という女がいる。

朝、アイロンで髪を巻く。
なにを考え込んでいたのか失敗、髪が漫画のキャラクターのようにパキパキの稲妻型になってしまった。束ねても、房がパキパキしている。

ピカチュウリスペクトということにしよう。

それより。

いつも、仕事からかえるとすぐに、前髪も全部いれてお団子頭にする。
そのままご飯を食べて、お風呂にはいるときにはずすと、見事なパーマ頭になっている。

子供の頃、ビンボーパーマていって上の学年がやってたなこれ。

昔、パーマを当てていたが、その頃のそれよりクオリティがよい。万円、おい、私が都度払ってきた万円よ、雑なお団子のほうがよいとはこれいかに？

そんな女。

に、そっくりの友人がいる。
こちらはバリバリの直毛で、朝起きて髪を束ねて登校すると帰りにはゴムがはじけとんでしまう。昼休みに一度ほどいて結び直すと回避できる。戻ろうとするチカラを解放するといっていた。いったい、あのこの髪は何でできてるんだろう…就職してからもおなじらしく、結ばなければよいのかとショートにしたら逆巻く有り様で、しばらくはラーメン店や居酒屋のスタッフさんのようにタオルを巻かせてもらっていた…事務員の制服着用で。いやいや、びっくりミスマッチ。

きくところによると、宗教上の理由で巻いている女性や、同じくお国柄でターバンがフォーマルの男性や、さらに病気の都合で頭をスカーフで保護しているかたなど、やたらと服装は制服だけど頭部に各々の事情を巻いているかたがいたという。なるほど、それならタオルも…

いや、ほかの女性のようにキレイな生地をまいたらどうなの？

と聞いたら、その剛毛を押さえ込むとなると、家にあったのがタオルか、豆腐作りに使っているサラシだったそうだ。

豆腐作りが趣味とはなかなか…

それにしても、今日はつらいことがあって頭から液体を浴びたくかなった。髪が洗えずにいる。お団子のままだ。寝癖も合間って、きっと明日の朝シャワーをあびるときに大変なウェーブになっていそうだ。整える手間の面倒くささに苛立たず、見た目のおかしさに腹抱えて笑える自分がいたらいいなと思う。

明日の朝の、私という女は。