32 / 44
第三十二話 愚かな行為
しおりを挟む
「――イヤだね」
俺の拒絶を受け、アイリスの美しい顔が歪む。
「そ、そんな――」
轟音、溢れる砂礫と砂煙。
衝撃が上下に迫る。
「あ、あ、あ……」
「お、終わり、だぁ」
「あ、は、はは、死、死ぬぅ」
弟子たちが希望を手放し、理性を崩壊させた。
アイリスが縋るような表情を見せた。
涙を流し、小ぶりな唇が震える。
「ギィィッイァァアァッ!!」
「キイィィィィィイイィィ!」
男女のメタルドライアドが俺たちを襲う。
その絶望から俺たちは逃れられず飲み込まれた。
衝撃。
金属音。
鼓膜を破裂させんばかりの轟音。
それが一瞬で訪れた。
視界がメタルドライアドの根で覆われる。
キキィという不快な音が辺りに響いた。
それは死の訪れ……ではなかった。
「い、生きてる?」
弟子の一人が呟く。
目を閉じ、あるいは身体を硬直させた連中はゆっくりと辺りを見回した。
「銀の……糸?」
俺たちの周りを取り囲む銀の糸。
それは俺の小手から生み出した【銀の繭(まゆ】に他ならない。
巨大なメタルドライアドに対し、あまりに頼りない遮蔽物。
だがそれこそが唯一メタルに対抗できる金属魔術の結晶だった。
合計十二人を囲う繭は薄い厚みにより形成されている。
ちょっとした衝撃にさえ耐えきれない強度しかない。
だがメタル相手であれば、紙の装甲がアダマンタイト以上の装甲へと変わる。
銀の繭に触れているメタルの根はグニャリと曲がり、亀裂が走ると、砕け散った。
すべての繭に魔力を流すことでそれが可能になっている。
「こ、これが金属魔術」
アイリスが驚嘆しながら言葉をこぼした。
「全員密着しろ! 互いを支えろ!」
俺の叫びを受け、全員が慌てて近づいてくる。
頼りない銀の繭を挟み、すぐそこにメタルドライアドが二体もいる。
その切迫した状況がそうさせたのだろう。
全員がフライで飛びつつ、寄り添うように互いの身体を掴んだ。
「そのまま上に!」
「う、上に? で、ですがメタルドライアドが」
「無視しろ! 真っすぐ飛べばいい!」
俺はアイリスに怒鳴るように言った。
上下にそれぞれ巨大なメタルドライアドがいる状態。
頭上へ飛び上がるのは無謀以外の何物でない。
そう思っても不思議はないが、それ以外に道はない。
アイリスは逡巡したが、即座に決断した。
「みなさん、グロウ様の言う通りに! 全員で上へ!」
戸惑いはあったが、師であるアイリスの言葉を受け、弟子たちは勢い良くうなずいた。
状況を考えれば迅速な判断だ。
だが俺の内心には苛立ちと焦燥で満たされる。
銀の繭を作るには広範囲且つ大量の変形(メタモルフォーゼ)に加え、繊細な魔力伝導技術が必要だった。
それを維持し続けることは容易ではない。
その上、先のクズールとの戦闘で体力や精神力、魔力を削っている。
長時間は耐えきれない。
さっさと上がってくれ……!
俺の願いに呼応するように、俺たちの身体は頭上へ引き上げられていく。
同時に、銀の繭に触れたメタルドライアドの身体が、高温の鉄球を押し付けられたバターのように綺麗に溶解していく。
金属魔術に触れた場合、即座に魔術は発現するため、衝撃や抵抗はない。
金属製の武器で攻撃されても、まったく衝撃を受けないのと同じように。
「……だ、大丈夫なのか?」
弟子たちは不安そうにしていた。
男メタルドライアドは異変に気付いたのか、徐々に後退していく。
眼下の女メタルドライアドも同様に、俺達から僅かに距離をとった。
知能が高いのか?
メタルではないドライアドもかなりの知能を持っていると聞く。
メタルであろうとそれは例外ではないのだろうか。
ドライアドが何かの要因でメタルになったのか。
あるいはメタルドライアドという魔物が、ドライアドとは別に存在するのか。
まだ真実は解明できていない。
余計なことを考えながらも、魔力伝導は継続している。
思ったよりも魔力消費が激しい。
このまま地上に出れるか怪しいところだ。
「い、いける! このまま行けば助かるぞ!」
「し、死なないで済むのね! あ、ああ、よかった」
馬鹿か、こいつらは。
まだ助かってもないのになぜ安堵するのか。
しかも俺の力に頼っている癖に。
ああ、そうだ。
馬鹿な人間とはこういうものだった。
俺は大きく息を吐き、感情を平坦にする。
落ち着け。集中を欠くな。
感情の乱れは魔力操作の弊害にしかならない。
俺は黙して集中を高める。
「油断は禁物です。集中しなさい」
アイリスの言葉は平坦で淡々としていた。
だがそのあまりに端的な言葉に、弟子たちは委縮する。
呆れる。
この状況でこんなやり取りができるこいつらに、呆れて物が言えない。
死ぬかもしれない状況での短絡的な行動に。
若さゆえか、無知ゆえか、あるいは愚かさゆえか。
そのすべてなのだろうと結論付けて、俺は雑念を消した。
メタルドライアドたちが俺たちを睥睨し、緊張状態は続いた。
そんな中、男メタルドライアドがいきなり岩壁に向き直った。
何をする気なのか。
そう思った瞬間、俺は咄嗟に叫ぶ。
「アースウォールだ!」
あまりに突飛な言葉だった。
弟子たちは何事かと俺を見るだけで、理解しない。
くそっ! 無能な奴らだ!
二の句を継げようと思った時、男メタルドライアドが巨大な根を壁に振り下ろす。
岩壁は砕け散り、同時に無数の岩の礫(つぶて)が俺達へと向かってくる。
逃げ場はない。
誰もが反応できず、俺の指示も理解できない。
岩の礫は眼前へと迫る。
俺の拒絶を受け、アイリスの美しい顔が歪む。
「そ、そんな――」
轟音、溢れる砂礫と砂煙。
衝撃が上下に迫る。
「あ、あ、あ……」
「お、終わり、だぁ」
「あ、は、はは、死、死ぬぅ」
弟子たちが希望を手放し、理性を崩壊させた。
アイリスが縋るような表情を見せた。
涙を流し、小ぶりな唇が震える。
「ギィィッイァァアァッ!!」
「キイィィィィィイイィィ!」
男女のメタルドライアドが俺たちを襲う。
その絶望から俺たちは逃れられず飲み込まれた。
衝撃。
金属音。
鼓膜を破裂させんばかりの轟音。
それが一瞬で訪れた。
視界がメタルドライアドの根で覆われる。
キキィという不快な音が辺りに響いた。
それは死の訪れ……ではなかった。
「い、生きてる?」
弟子の一人が呟く。
目を閉じ、あるいは身体を硬直させた連中はゆっくりと辺りを見回した。
「銀の……糸?」
俺たちの周りを取り囲む銀の糸。
それは俺の小手から生み出した【銀の繭(まゆ】に他ならない。
巨大なメタルドライアドに対し、あまりに頼りない遮蔽物。
だがそれこそが唯一メタルに対抗できる金属魔術の結晶だった。
合計十二人を囲う繭は薄い厚みにより形成されている。
ちょっとした衝撃にさえ耐えきれない強度しかない。
だがメタル相手であれば、紙の装甲がアダマンタイト以上の装甲へと変わる。
銀の繭に触れているメタルの根はグニャリと曲がり、亀裂が走ると、砕け散った。
すべての繭に魔力を流すことでそれが可能になっている。
「こ、これが金属魔術」
アイリスが驚嘆しながら言葉をこぼした。
「全員密着しろ! 互いを支えろ!」
俺の叫びを受け、全員が慌てて近づいてくる。
頼りない銀の繭を挟み、すぐそこにメタルドライアドが二体もいる。
その切迫した状況がそうさせたのだろう。
全員がフライで飛びつつ、寄り添うように互いの身体を掴んだ。
「そのまま上に!」
「う、上に? で、ですがメタルドライアドが」
「無視しろ! 真っすぐ飛べばいい!」
俺はアイリスに怒鳴るように言った。
上下にそれぞれ巨大なメタルドライアドがいる状態。
頭上へ飛び上がるのは無謀以外の何物でない。
そう思っても不思議はないが、それ以外に道はない。
アイリスは逡巡したが、即座に決断した。
「みなさん、グロウ様の言う通りに! 全員で上へ!」
戸惑いはあったが、師であるアイリスの言葉を受け、弟子たちは勢い良くうなずいた。
状況を考えれば迅速な判断だ。
だが俺の内心には苛立ちと焦燥で満たされる。
銀の繭を作るには広範囲且つ大量の変形(メタモルフォーゼ)に加え、繊細な魔力伝導技術が必要だった。
それを維持し続けることは容易ではない。
その上、先のクズールとの戦闘で体力や精神力、魔力を削っている。
長時間は耐えきれない。
さっさと上がってくれ……!
俺の願いに呼応するように、俺たちの身体は頭上へ引き上げられていく。
同時に、銀の繭に触れたメタルドライアドの身体が、高温の鉄球を押し付けられたバターのように綺麗に溶解していく。
金属魔術に触れた場合、即座に魔術は発現するため、衝撃や抵抗はない。
金属製の武器で攻撃されても、まったく衝撃を受けないのと同じように。
「……だ、大丈夫なのか?」
弟子たちは不安そうにしていた。
男メタルドライアドは異変に気付いたのか、徐々に後退していく。
眼下の女メタルドライアドも同様に、俺達から僅かに距離をとった。
知能が高いのか?
メタルではないドライアドもかなりの知能を持っていると聞く。
メタルであろうとそれは例外ではないのだろうか。
ドライアドが何かの要因でメタルになったのか。
あるいはメタルドライアドという魔物が、ドライアドとは別に存在するのか。
まだ真実は解明できていない。
余計なことを考えながらも、魔力伝導は継続している。
思ったよりも魔力消費が激しい。
このまま地上に出れるか怪しいところだ。
「い、いける! このまま行けば助かるぞ!」
「し、死なないで済むのね! あ、ああ、よかった」
馬鹿か、こいつらは。
まだ助かってもないのになぜ安堵するのか。
しかも俺の力に頼っている癖に。
ああ、そうだ。
馬鹿な人間とはこういうものだった。
俺は大きく息を吐き、感情を平坦にする。
落ち着け。集中を欠くな。
感情の乱れは魔力操作の弊害にしかならない。
俺は黙して集中を高める。
「油断は禁物です。集中しなさい」
アイリスの言葉は平坦で淡々としていた。
だがそのあまりに端的な言葉に、弟子たちは委縮する。
呆れる。
この状況でこんなやり取りができるこいつらに、呆れて物が言えない。
死ぬかもしれない状況での短絡的な行動に。
若さゆえか、無知ゆえか、あるいは愚かさゆえか。
そのすべてなのだろうと結論付けて、俺は雑念を消した。
メタルドライアドたちが俺たちを睥睨し、緊張状態は続いた。
そんな中、男メタルドライアドがいきなり岩壁に向き直った。
何をする気なのか。
そう思った瞬間、俺は咄嗟に叫ぶ。
「アースウォールだ!」
あまりに突飛な言葉だった。
弟子たちは何事かと俺を見るだけで、理解しない。
くそっ! 無能な奴らだ!
二の句を継げようと思った時、男メタルドライアドが巨大な根を壁に振り下ろす。
岩壁は砕け散り、同時に無数の岩の礫(つぶて)が俺達へと向かってくる。
逃げ場はない。
誰もが反応できず、俺の指示も理解できない。
岩の礫は眼前へと迫る。
0
お気に入りに追加
1,565
あなたにおすすめの小説
うっかり『野良犬』を手懐けてしまった底辺男の逆転人生
野良 乃人
ファンタジー
辺境の田舎街に住むエリオは落ちこぼれの底辺冒険者。
普段から無能だの底辺だのと馬鹿にされ、薬草拾いと揶揄されている。
そんなエリオだが、ふとした事がきっかけで『野良犬』を手懐けてしまう。
そこから始まる底辺落ちこぼれエリオの成り上がりストーリー。
そしてこの世界に存在する宝玉がエリオに力を与えてくれる。
うっかり野良犬を手懐けた底辺男。冒険者という枠を超え乱世での逆転人生が始まります。
いずれは王となるのも夢ではないかも!?
◇世界観的に命の価値は軽いです◇
カクヨムでも同タイトルで掲載しています。
残滓と呼ばれたウィザード、絶望の底で大覚醒! 僕を虐げてくれたみんなのおかげだよ(ニヤリ)
SHO
ファンタジー
15歳になり、女神からの神託の儀で魔法使い(ウィザード)のジョブを授かった少年ショーンは、幼馴染で剣闘士(ソードファイター)のジョブを授かったデライラと共に、冒険者になるべく街に出た。
しかし、着々と実績を上げていくデライラとは正反対に、ショーンはまともに魔法を発動する事すら出来ない。
相棒のデライラからは愛想を尽かされ、他の冒険者たちからも孤立していくショーンのたった一つの心の拠り所は、森で助けた黒ウサギのノワールだった。
そんなある日、ショーンに悲劇が襲い掛かる。しかしその悲劇が、彼の人生を一変させた。
無双あり、ザマァあり、復讐あり、もふもふありの大冒険、いざ開幕!
無能なので辞めさせていただきます!
サカキ カリイ
ファンタジー
ブラック商業ギルドにて、休みなく働き詰めだった自分。
マウントとる新人が入って来て、馬鹿にされだした。
えっ上司まで新人に同調してこちらに辞めろだって?
残業は無能の証拠、職務に時間が長くかかる分、
無駄に残業代払わせてるからお前を辞めさせたいって?
はいはいわかりました。
辞めますよ。
退職後、困ったんですかね?さあ、知りませんねえ。
自分無能なんで、なんにもわかりませんから。
カクヨム、なろうにも同内容のものを時差投稿しております。
娘の命を救うために生贄として殺されました・・・でも、娘が蔑ろにされたら地獄からでも参上します
古里@10/25シーモア発売『王子に婚約
ファンタジー
第11回ネット小説大賞一次選考通過作品。
「愛するアデラの代わりに生贄になってくれ」愛した婚約者の皇太子の口からは思いもしなかった言葉が飛び出してクローディアは絶望の淵に叩き落された。
元々18年前クローディアの義母コニーが祖国ダレル王国に侵攻してきた蛮族を倒すために魔導爆弾の生贄になるのを、クローディアの実の母シャラがその対価に病気のクローディアに高価な薬を与えて命に代えても大切に育てるとの申し出を、信用して自ら生贄となって蛮族を消滅させていたのだ。しかし、その伯爵夫妻には実の娘アデラも生まれてクローディアは肩身の狭い思いで生活していた。唯一の救いは婚約者となった皇太子がクローディアに優しくしてくれたことだった。そんな時に隣国の大国マーマ王国が大軍をもって攻めてきて・・・・
しかし地獄に落とされていたシャラがそのような事を許す訳はなく、「おのれ、コニー!ヘボ国王!もう許さん!」怒り狂ったシャラは・・・
怒涛の逆襲が始まります!史上最強の「ざまー」が展開。
そして、第二章 幸せに暮らしていたシャラとクローディアを新たな敵が襲います。「娘の幸せを邪魔するやつは許さん❢」
シャラの怒りが爆発して国が次々と制圧されます。
下記の話の1000年前のシャラザール帝国建国記
皇太子に婚約破棄されましたーでもただでは済ませません!
https://www.alphapolis.co.jp/novel/237012270/129494952
小説家になろう カクヨムでも記載中です
転生貴族のハーレムチート生活 【400万ポイント突破】
ゼクト
ファンタジー
ファンタジー大賞に応募中です。 ぜひ投票お願いします
ある日、神崎優斗は川でおぼれているおばあちゃんを助けようとして川の中にある岩にあたりおばあちゃんは助けられたが死んでしまったそれをたまたま地球を見ていた創造神が転生をさせてくれることになりいろいろな神の加護をもらい今貴族の子として転生するのであった
【不定期になると思います まだはじめたばかりなのでアドバイスなどどんどんコメントしてください。ノベルバ、小説家になろう、カクヨムにも同じ作品を投稿しているので、気が向いたら、そちらもお願いします。
累計400万ポイント突破しました。
応援ありがとうございます。】
ツイッター始めました→ゼクト @VEUu26CiB0OpjtL
誰一人帰らない『奈落』に落とされたおっさん、うっかり暗号を解読したら、未知の遺物の使い手になりました!
ミポリオン
ファンタジー
旧題:巻き込まれ召喚されたおっさん、無能で誰一人帰らない場所に追放されるも、超古代文明の暗号を解いて力を手にいれ、楽しく生きていく
高校生達が勇者として召喚される中、1人のただのサラリーマンのおっさんである福菅健吾が巻き込まれて異世界に召喚された。
高校生達は強力なステータスとスキルを獲得したが、おっさんは一般人未満のステータスしかない上に、異世界人の誰もが持っている言語理解しかなかったため、転移装置で誰一人帰ってこない『奈落』に追放されてしまう。
しかし、そこに刻まれた見たこともない文字を、健吾には全て理解する事ができ、強大な超古代文明のアイテムを手に入れる。
召喚者達は気づかなかった。健吾以外の高校生達の通常スキル欄に言語スキルがあり、健吾だけは固有スキルの欄に言語スキルがあった事を。そしてそのスキルが恐るべき力を秘めていることを。
※カクヨムでも連載しています
婚約破棄と領地追放?分かりました、わたしがいなくなった後はせいぜい頑張ってくださいな
カド
ファンタジー
生活の基本から領地経営まで、ほぼ全てを魔石の力に頼ってる世界
魔石の浄化には三日三晩の時間が必要で、この領地ではそれを全部貴族令嬢の主人公が一人でこなしていた
「で、そのわたしを婚約破棄で領地追放なんですね?
それじゃ出ていくから、せいぜいこれからは魔石も頑張って作ってくださいね!」
小さい頃から搾取され続けてきた主人公は 追放=自由と気付く
塔から出た途端、暴走する力に悩まされながらも、幼い時にもらった助言を元に中央の大教会へと向かう
一方で愛玩され続けてきた妹は、今まで通り好きなだけ魔石を使用していくが……
◇◇◇
親による虐待、明確なきょうだい間での差別の描写があります
(『嫌なら読むな』ではなく、『辛い気持ちになりそうな方は無理せず、もし読んで下さる場合はお気をつけて……!』の意味です)
◇◇◇
ようやく一区切りへの目処がついてきました
拙いお話ですがお付き合いいただければ幸いです
ゴミアイテムを変換して無限レベルアップ!
桜井正宗
ファンタジー
辺境の村出身のレイジは文字通り、ゴミ製造スキルしか持っておらず馬鹿にされていた。少しでも強くなろうと帝国兵に志願。お前のような無能は雑兵なら雇ってやると言われ、レイジは日々努力した。
そんな努力もついに報われる日が。
ゴミ製造スキルが【経験値製造スキル】となっていたのだ。
日々、優秀な帝国兵が倒したモンスターのドロップアイテムを廃棄所に捨てていく。それを拾って【経験値クリスタル】へ変換して経験値を獲得。レベルアップ出来る事を知ったレイジは、この漁夫の利を使い、一気にレベルアップしていく。
仲間に加えた聖女とメイドと共にレベルを上げていくと、経験値テーブルすら操れるようになっていた。その力を使い、やがてレイジは帝国最強の皇剣となり、王の座につく――。
※HOTランキング1位ありがとうございます!
※ファンタジー7位ありがとうございます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる