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【転移92日目】 所持金7441兆6512億1951万ウェン 「俺は《友達》という言葉が嫌いだ。」

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首長国の首都ジェリコに向かって馬車は進む。
その間、テオドール殿下が各地に派遣していた大隊が帰還合流した。
この周辺の警戒は第六師団という国内では二軍扱いされている師団が代わりに務めることになる。


「我が国がハニートラップを多用するという話はお聞き及びかと思いますが…」


殿下が一旦言葉を切る。


「流石にコリンズ社長にはそんな失礼な真似は出来ませんからね。」


『まあ、私も妻母がある身ですので。』


「勿論、全ハニートラップ要員の顔画像付き名簿を提出しますし、御指名して頂ければただちにその者を宿所に派遣する事を約束致します!」


…それこそ巧妙なハニートラップなのでは?



==========================


ドナルドが父親から受け継いだ別荘はジェリコの一等地にあり、当初は売物件のつもりだったのだが、あまりの利便にキーン家の首長国での拠点となっている。


「ここからだと騎馬で3日くらい、ああ失礼高速運河にもうすぐ到着するのですね。
じゃあ今日中には着きますよ。」


『高速運河?』


「ええ、見れば驚きますよ。
首都から各州を繋いでいる大型運河網です。
主に軍隊や物資の運搬用ですね。
壮観ですよ。」


聞けば、この運河網がある為に首長国軍は機動能力・兵站能力が非常に高く、大国である王国や帝国と互角以上に渡り合えてきたらしい。
内陸国であることから、建国以来海軍を持った経験が一度も無い。
それが功を奏して、純粋に機能だけを追求した運河運営・改善が出来ているとのことである。



「世界一成功したインフラ投資と呼ばれているくらいです。」


『へえ、それは凄いですね。
言われてみれば、俺が王国に住んでいた頃から、首長国の事はみんな褒めていました。
豊かで住みよい、と。』


「そりゃあ王国に比べればねえ。」


カインがポツリと呟く。


『やっぱり王国は駄目ですか?』



「駄目とは言わないけど。
うーーん、今度こそ駄目でしょうね。

ほら、首長国って地力があるから。
帝国四諸侯の侵攻と全国的な農民反乱があったのに
軍隊には補給が行き届いてるでしょ?
周囲の兵隊さんも艶々している。

逆に王国は、誰からも攻められておりません。
それどころか魔界に侵攻すらしているのに
給料の遅配が慢性化してたじゃないですか?

これが国力の差なんですよね。」



『確かに、自由都市で首長国関連のニュースを聞いた時は…
もうこの国は駄目かと勝手に思ってました。』


「ああ、そこもリンに説明しておくべきだった。
あまり大きな声じゃ言えないけど、首長国は典型的な征服王朝。
少数の支配民族が多数の被支配民族を抑えているんです。

で、王族・貴族は首都に固まっていますし、富はそこに集中します。
地方が攻められたり地方で反乱が起きたり…
そういうのは建国のコンセプトとして最初から盛り込まれてるんですよ。
流石に今回の様に、王族がいきなり殺されたのはやや想定外でしょうけど。」



言っている間に運河のレーンが見えて来る。
視界に運河とそれを護る石垣・堀・監視塔が入ってきた瞬間、真の中央集権を俺は認識した。
本当に、景色が突然変わるのだ。
露骨なまでにカネを掛けている部分とそうでない部分に格差がある。
そりゃあ、地方叛乱は起こるだろうし鎮圧もされるだろう。
それくらい、運河には莫大な資本投下が為されていた。


運河の乗降口が地域防衛要塞を兼ねている。
第一次世界大戦当時の地球人には攻め落とせないかも知れない。
それくらいに強大な施設であった。


いや、驚いたのはそこではない。
運河要塞のゲート前に無数の兵隊達が整列していたのである。
その中から進み出た軍楽隊が明るい曲調の音楽を奏でる。
トランペットの音色に合わせたかのように《歓迎! リン・コリンズ社長御一行様》の巨大な横断幕が風に靡く。
進み出た儀仗兵が何事かを叫ぶと、俺の馬車の通過に合わせて兵隊達が一糸乱れぬ最敬礼を行った。


ふと我に返ると、横目でテオドール殿下が俺の反応を観察し続けている。
ああ、コイツラはこうやって権威主義度やら虚栄心度を計測するのだな。
クレバーな連中である。


殿下が少しだけ難色を示したが、流石に俺の車椅子だけは仲間に運んで貰う。
そういうささやかな絆にまで踏み込まれるのは不快だからだ。


==========================



『恐ろしい早さですね。
しかも殆どブレない。』


「この運河による兵員輸送能力が首長国の防衛能力そのものですからね。
帝国・王国・連邦と敵国に囲まれた状態で互角以上に渡り合っていた実力は伊達ではないです。」


『ドナルドは何度か乗ったことがあるんですか?』


「民間船には何度となく乗りましたが…
軍用の高速艇は初めてですね。」



何が凄いのかと言うと、これだけの高速移動を行っているにも関わらず、配られたシャンパングラスに殆ど波が立たない。

…この運河一つとっても征服王朝特有のシンプルな統治哲学を感じる。
収奪した税金のかなりの部分を防衛・鎮圧インフラに投じ、被征服民を窮乏させつつ叛乱の成功率を削いでいるのだ。
隣国にミュラー翁なる狂人が誕生するまでは、(征服者として)理想的な税制を運営していた事がよくわかる。



『ポールさん。
ジュース、配っちゃいますか?』


「そろそろ時間だもんね。
配る?」


そろそろエナドリが噴出する時間である。
恐らく大部分を運河に捨てる羽目になると思うが、欲するのなら分けても良い。


「運河に捨てるのは良くないかも知れないなあ。」


『やっぱり不法投棄に該当しますかね?』


「いや。
法律論じゃなくてさあ。
栄養過多がどう作用するか分からないって話。

リン君は見たことない?
エナドリをバラ撒いた付近って、次の日には草とか結構生えてるよ?」


『え!?
そうなんですか?

あー、すみません。
人体への影響にしか意識が行ってませんでした。』


「リン君。
これは内緒話ね?
エナドリは薬品以上に肥料としての使い道が大きいと見た。

…俺は大体の適切配合にも見当がついている。
帰ったら、ゆっくりその打ち合わせをさせて欲しい。」


『は、はい。』


「あくまで内緒話。
…要するに君は富の均等化を望んでるんだろう?」


『はい、望んでます。』


「じゃあ、帰ってからこの話をしよう。

…ねえ、もしも、どこかに政治的に安全な荒れ地が売りに出されていたら。
購入しておいてくれないか?
多分、君の望みを叶えられると思う。」


『…はい。』



結局、高速艇の内部にある空タンクにエナドリを寄付することになった。
運河への放出は、まあ、あれだ。
誰も気が付かなかった、ということで。


ジェリコの巨大な街壁が見えて来た頃。
アナウンスが聞こえた。


《ンディッド・スペシャルアンバサダー信徒》当が支払われました。》


数百ℓだけ艇のクルーに配り、残りは運河に垂れ流す。
誰がどう考えても許される訳がないのだが、クルーは全員目を逸らしてスルー。

みんな。
…なんか、ゴメンな。


==========================


深夜。
首長国の首都ジェリコに到着する。
深夜と言っても、辺り一面に照明が完備され昼の様に明るい。


何となく、そのままキーン家の別荘を案内して貰う心つもりでいたのだが、世の中はそんなに甘くなく、普通に王宮に運ばれていまう。



仕方ないじゃないか。
まさか首長国の国王陛下が出てきて、しかも俺の車椅子を押し始めるなんて思いもしなかったのだから。


国王であるルイ18世陛下は、もう還暦も過ぎている筈なのだが、美形・美髯・長身・イケボのハイパーイケジジだった。
見た目で決めつけるのは良くないのだが、これがラノベアニメだったら、もう普通にこの人がラスボスでいいと思う。
それ位は風格のあるお方である。
聞けば、陛下はミュラー翁と同年齢で若い頃は戦場で何度か相まみえているらしい。


「彼には何度か殺されかけておりましてな。」


冗談めかして陛下は言う。


「まさか、この歳になって国を殺しに来るとは思いもよりませんでした。
心のどこかで彼を猪武者と侮っていたのかも知れません。。

まあ、そのおかげで人生最大の友に出逢えましたが。」


友…
恐ろしい言葉だな。
俺は《友達》という言葉が嫌いだ。
あまりに圧迫感が大きすぎる。
何よりそう呼ばれる資格が無い者にとって、これほど惨めな言葉もない。


==========================


迎賓館に到着。
国王陛下が冗談めかしてドアボーイの真似事をする。
俺達は慌てて恐縮した表情を作る。

勘弁してくれ、偉い人が飛ばすその手のジョークは暴力以外の何物でもない。



そう感じてから、陛下の意図に気付く。


《へり下られるのは迷惑だ。》


彼は俺に対してハッキリとメッセージを送っているのである。
俺が真顔で頷くと、陛下は何事も無かったように去って行った。



「繰り返します。
コリンズ社長は最上級の国賓です!
我々は如何なる無礼を働く気も御座いません!」



迎賓館の客室に着くと、テオドール殿下が直立不動の体勢で宣言した。



「今朝の話を繰り返しますが。

過去、我が国は外交の場でハニートラップを多用し
国際社会の皆様から厳しい御叱責を賜ってきた歴史があります。
また安全保障上、仕方の無いこととは言え、現在も一部でハニートラップ的な手法を取っている事も事実です!」


な、なるほど。


「皆様にはきっと疑念を抱かせてしまっていると思います。
これは当然の御感情ととして厳粛に受け止めます!

そこで少しでも皆様が安心してご滞在下さるように!
我が国のハニートラップ部隊の名簿を提出します!」


お、おう。



「この名簿は、コリンズ社長の判断で国外に持ち出して頂いても、公開して頂いても構いません!
勿論、こんな程度で長年損なって来た国際社会の皆様からの信頼を取り戻せるとは考えておりません!
ですが! 我が国なりに誠意をお伝えしたかった!
どうかその意図だけは汲み取って頂けますと幸いです!

また、過去のハニートラップについて問い質して下さっても構いません!
全隊員に事情聴取に応じるよう指令済です。

疑義がありましたら、どの様な事でも隊員を御尋問下さい。
すぐに参上させますので!」


そう宣言して、殿下は厳粛な表情で一礼して去って行った。





「リン、これが本場のハニートラップです。」


『巧い手口を考え付きましたね。』


「クレバーな連中なんですよ。」



4つの客室を用意されたが、俺達は大きめの客室に固まり、申し訳程度にドアにバリケードを作ってから寝た。
夜中に一回だけ「あうっ」という声が聞こえたので、俺達の読みも捨てたものではなさそうである。




◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇





【名前】

リン・コリンズ



【職業】

(株)エナドリ 創業オーナー
駐自由都市同盟 連邦大使 
連邦政府財政顧問



【称号】

ロイヤルトリプルクラウン・ファウンダーズ・エグゼクティブ・プラチナム・ゴールドエメラルドダイアモンディッド・スペシャルアンバサダー信徒



【ステータス】 (リン・コリンズからは視認不能状態)

《LV》  41

《HP》  (6/6)
《MP》  (5/5)

《腕力》 3
《速度》 3
《器用》 3
《魔力》 2
《知性》 5 
《精神》 8
《幸運》 1

《経験》 10兆9260億1056万3897ポイント   

次のレベルまで残り2兆6024億8102万7855ポイント 



【スキル】 (リン・コリンズからは視認不能状態)

「複利」

※日利41%  
 下12桁切上



【所持金】 (リン・コリンズからは視認不能状態)

7441兆6512億1951万ウェン   


※バベル銀行の10億ウェン預入証書保有
※国際産業道路98号線交通債100億ウェン分を保有
※第11次魔族領戦時国債200億ウェン分を保有
※第4次帝国インフラ債550億ウェン分を保有
※帝国総合プランテーション債230億ウェン分を保有
※自由都市海洋開拓債1000億ウェン分を保有
※第2次自由都市未来テック債1000億ウェン分を保有
※首長国臨時戦時国債1100億ウェン分を保有
※自由都市国庫短期証券4000億ウェン分を保有。



【試供品在庫】 (リン・コリンズからは視認不能状態)

エナドリ 788605ℓ

※今回発生分の323328ℓは全て首長国にて放出。
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