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チートで赤い糸に結ばれる!
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いつまでも牽制合戦を続けていても埒が明かないので、後は淡々と見聞をレザノフ卿に報告。
《足に尻尾を巻き付けて来るのは親愛の証》
《あらぬ誤解を招かない為にもリザード内で強く戒めている》
の部分は卿も相当気に入ったらしい。
「賢いですね。
非常に聡明なアプローチです
…素晴らしいですな、《それが事実だとすれば。》の話ですが。」
『歴史が前向きに証明してくれることをただ信ずるのみです。
では、報告もあらかた済みましたので、私はこれで。』
「え!?」
レザノフ卿が今日最も驚いた表情を見せる。
『な、何か?』
「本題はその祝福線ではないのですか?」
ああ、忘れていた。
(情報量多すぎだろ…)
祝福線?
この赤い糸をグランバルドではそう呼ぶのか?
『ええ、今朝起きるとこの光線が屋外に無限に伸びておりまして…
ここに来る際も皆からジロジロ見られて困っておりました。』
「それは見られるでしょう。
伝承にある神の奇跡、そのものなのですから。
先程の彼を呼んでいいですか?
帝都総合大学の神学部を優秀な成績で卒業してるんですよ。」
レザノフ卿が溜息混じりに呼びつけたのは霊安室ですれ違った従軍僧である。
フランコ司祭、というらしい。
色白でおとなしそうな風貌だが、実家は中々権勢のある侯爵家、とのことだ。
【心を読んでみる】と。
【この任務に割り込ませて貰って正解だった!
まあ、父上からの寄付金額を考えれば当然だよねw】
などと思っていたので、要するに金持ち貴族のボンボンなのだろう。
「初めましてチート市長!
紹介に預かりましたニコラス・デ・フランコです!
私の事はニックとお呼び下さい!
お目に掛かれて光栄です!
是非とも懇意に!」
『…どうも。』
妙にテンションの高いこの坊主は、俺の処刑を装飾する為にこの街にやってきた男だ。
親切な応対は難しい。
「失礼ですが…
それは祝福線、俗に言う運命の赤い糸ですよね!?
素晴らしい!
こんな辺境で神の奇跡を目の当たりに出来るとは!」
オマエなあ。
その街の住民に面と向かって《辺境》とか言うなよ。
ほら、レザノフ卿が怖い目でオマエを見ているぞ。
それにしても神絡みか…
まずいな。
この現象に標準座標≪√47WS≫が関連しているとしたら…
奴らが仕組んだ何かのプログラミングか?
まだこの世界で座標の話を広め切ってないのに。
これが原因で奴らが俺の存在を認識してしまうかも…
「失礼、つい興奮してしまいました。
長年の夢が叶ったので!
実は私は子供の頃からオカルト話に目が無くて。
古今東西の奇跡話を収集するのが趣味なのです。
子供の頃から霊的な珍品を親に強請ってきたんです。
趣味が興じて聖職に進んでしまいましたw
父上からは毎回こっぴどく叱られるんですけどねww
いやあ、ここに来て良かった!
祝福線ですよ! 祝福線!
イセカイ市長にとってのヒルデガルド姫はどなたなのでしょうか!?」
『は?
ひ、ヒル?
フランコ司祭、申し訳ない。
私は育ちが悪く、神話や伝承に疎くて…』
《育ちが悪い》と俺が言った瞬間、フランコは背筋を正し恐縮した表情を見せた。
そう。
恵まれた人間が一番恐れ警戒するのは下層の人間である。
自分達のルールが通じないケースが多いし、彼らに対して攻撃的な感情を秘めていると思われている。
(事実、俺はオマエみたいなボンボンが憎くて憎くて仕方ない。
親のカネで趣味三昧か… いい御身分ですなあ。)
「ああ、失礼しました。
差し支えなければ解説致しましょうか?
イセカイ市長とは是非懇意にさせて頂きたいですし。」
『光栄です、司祭。』
懇意?
確かに貴族とのコネは欲しいが…
まあコイツでもいいか。
《趣味の話題は身分を越える》って聞くしな。
「かつて!
夏冬戦国時代よりも遥か昔の前の古代王朝時代!
正統王の姫君にヒルデガルド姫という美貌の娘が居たのです!
当然、正統王は姫を大貴族に降嫁させようとするのですが!
何と姫は卑しい身分の青年に恋をしてしまうのです!
羊飼いですよ羊飼い!
それも遊牧民の一族の流れ者!
姫が別荘でゴブリンに襲われていた所を救われたのが、出逢いの切欠です!
若い2人はすぐに恋に落ちました!
当然、王様はこのスキャンダルを知ってしまいます!
怒った正統王は姫を塔の頂上に幽閉し、多数の追っ手に追われた青年は深い森に身を隠します!
王様は姫に大貴族との婚約を結ばせようとするのですが
姫は贈られた求婚指輪を塔の窓から全て捨ててしまいます。
怒り狂った王は無理矢理に大臣の息子と結婚させようと剣を持って姫に迫ります!
親の命令を聞けないような娘ならこの場で斬る、と!
姫の眼前に剣が付きつけられた、その瞬間!
姫の指から赤い光が放射されました!
その光は無限の地平の果てまで伸び、美しく輝き続けました!
驚く王がその光の先を探らせると、何と羊飼いの青年の薬指に辿り着いたのです!
これは神の御業以外の何物でありません!
諦めた王は羊飼いの青年に所領を与えるとヒルデガルド姫との婚姻を認めました。
生まれた子は王家を継承し《正統王》も襲名、子宝に恵まれ多くの高貴な分家を築きました!
現代までに伝わるチェルネンコ家やヴィルヘルム家などもその一つです!
これがグランバルド3大奇跡の《赤い糸伝説》なのです!
真に愛し合い!求め合う心清らかなる男女を結ぶために! 神が授ける祝福!
それこそ祝福線っ!!
特に女性に人気の逸話でして!
私の姉などもw いい歳をして未だに赤い糸がどうのこうのと騒いでおりますww
はっはっはwww」
呆れて言葉も出ない。
女はこんな与太話に憧れるのか?
王様が下賤に娘を取られただけじゃないか?
え?
奇跡ってこれ?
しょーもな。
「どうです!
イセカイ市長!
秘蹟認定を私に任せて頂けませんか!?
当然、謝礼は致します!
神祇省では金銭の授受が禁止されているのですが…
そこは実家の名義でこっそりとね(ウインクパチッ♪)
いやあ、この仕事に就いて本当に良かった!
これで私のオカルトコレクターとしての実績にますます箔が付きます!」
コイツは親のカネで何言ってやがる…
嬉しそうな顔をしやがって…
しかし、女と結ばれるのは嬉しいな。
美人かな?
新たなるヒロイン登場ww
いやあ、やっぱり異世界生活っていうのはこうでなくっちゃ。
俺もここで相当苦労してるし、当然の権利としてその女は俺のモノになるんだよな?
いやあ標準座標≪√47WS≫もたまにはいい仕事するじゃなーい。
俺、オマエらのこと誤解してたかも知れないな。
そうだなー、今までの事、許してやる気は無いけど。
どんな手使ってでもぶっ殺すつもりでいたけど…
オマエラの態度次第では話し合いくらいには応じてやってもいいかな。
この広い宇宙に暮らすかけがえのない隣人だもんな。
あ、俺の指。
脚も合せて後19本残ってるから。
可愛い子を頼むよww
はっはっはwww
これでレザノフ卿との面会が終わる。
告発騒動にリザードに赤い糸、この人の仕事量大変だな。
帰り際に、『軍旗の立会をフランコ司祭の実家にお願いしては如何か?』と尋ねてみるが、監察チームの関係者なので難しい、とのこと。
確かに利害が絡み過ぎるか…
俺は一旦工房に戻ろうとするがフランコ司祭が勝手に付いてくる。
『司祭、仕事はいいんですか?』
「あー、今は自由時間ってことで。」
【どうせ元から辺境見物が目的だったしね。
何か面白いコレクションが買えれば最高だな。】
いい加減な男だ。
途中でランチを誘われるが、雑務が残っているのでお断りした。
「あ! チート市長! あの店なんかどうです!?
カフェ・ハイビスカス!
いやあ、こんな辺境にも小洒落た店があるんですねえw」
『いえ、師への報告もありますので、一旦工房に戻ります。』
その店は駄目、レザノフ卿の息の掛った法律家が居るらしいから。
「はえー。 チート市長も結構忙しいんですねえ。」
ああ、オマエらのお陰でな。
組んでた予定が全部ブチ壊されたからな。
今週中に仕上がった干し肉を出荷しなければ、次の案件を請けれなくなる。
キャパが無いのだ。
そう思いながら工房に戻ると、玄関にフルメンバーが揃っている。
師匠、ドランさん、ラルフ君、小太りオジサン、ノレさん。
「兄弟子! 大変です!」
『え? 何? また何か問題?』
「今、監察の騎士が教えてくれたのですが。
この街に手から赤い糸を放出している女性が向かっているようです!」
『おお! 女性なのか!?』
「はい!
遠目に見て来た騎士さんが言うには
かなり立派な身なりなので、まず平民ではないだろうと!」
『おお!
貴族か!』
俺は金持ちや貴族が大嫌いだが、貴族ヒロインは歓迎する主義だ。
『顔は!? 顔は美人!?』
「はい!
何でも尋常の美貌ではない、との事です!」
『おおお!!!』
これだよ、これえ!!
やっぱり異世界モノなんだからちょっとやそっとの美女では駄目なんだよ!
貴族! 絶世の美女!
はぁ~。
もう地球とか月とかグランバルドとかどうでもええわ。
長かった…
解体屋、魔石転売ヤー、ゴミ処理場、ここで差別されている魚類加工、ヤクザの片棒を担ぎ…
密告をしては騎士に圧し潰され、告発されて殺されかかった…
長い道のりだった。
「チート、相手が貴族だったら門前で迎えないと心証悪くないか?」
『そうですね師匠。 俺、正門で待ちます。』
グランバルドはガチの貴族社会だ。
平民の俺が出迎えもしない、というのは流石に問題があるかもだな。
俺は皆と一緒に前線都市の正門に向かう、途中野次馬が集まって来て後ろから興味深げな表情で付いて来る。
「市長! 市長!
流石俺の市長閣下ですね!
親衛隊長冥利に尽きますよ!」
突然馴れ馴れしく話し掛けられたと思ったら、俺の処刑を楽しそうに見物していたサンドイッチ男だった。
「くらぁ! 道を開けんかーい!
市長閣下が歩けへんやろが!
殺すぞダボが!
オラオラ―、俺様は市長親衛隊のラモス様やぞー!
逆らうやつらは死刑じゃー!!」
育ちが悪い人間が善意を発揮すると大抵こうなる。
下層民は押し退けられて育つから、他人を押し退ける事でしか誠意を示せない。
俺も最下層の生まれなので、こういう構造は嫌でも理解出来てしまう。
スパゲティ男は見た目よりは賢いのか、俺が道理を説明すると一発で解ってくれた。
「はい、皆様~
ごめんなさいねー、市長通ります。 市長通ります。
公務です、公務で御座います~。
陳情の旨がありましたら、気軽にどうぞー。」
ラモスとか言ったか…
処刑台の時もそうだったが、豹変ぶりが凄いな、
「税金ドロボーww」
という軽いヤジが飛んだので
『俺は配る側だから期待しとけーーー!!!』
と叫んで返すと一斉に笑いが起こる。
何だよ、ちょっとは冗談通じるじゃねーか、グランバルド人。
正門脇の外壁で座り込んでいると、門番の人が話し掛けて来る。
「市長、俺の事、覚えてますか?」
よく見ると、転移初日に俺を街に入れてくれた男だった。
『覚えてますよ、「この街は冒険者歓迎だぜ!」って言って貴方が街に入れてくれました。
スミマセン。
結局、冒険者にはならなくて…』
「はははw
冒険者どころか市長になっちまうとはなww
しかも、あれって何か月か前の話だろ?
俺が見てきた中で一番のサクセスストーリーだぜw」
『恐縮です。』
「実はな?
アンタの顔を見た時、《小銭稼ぎの寄生虫》かと思っちまってな?
どうやって追い返そうか考えてたんだ。
すまねえな。」
『はははw
耳が痛いですw
でも、こうして市民の一員になったからには街が稼いで行けるように頑張りますよ!』
「おお!
それでこそ出世頭だ!
期待してるぜ、市長!」
門番は俺と軽くハイタッチして持ち場に戻って行った。
…そうか。
激動の数か月だったな。
まあトントン拍子とまでは行かないが、ノエル・メリッサに続きヒロイン登場だ。
ラノベとか呼んでても、大体ヒロイン3人態勢がメジャーだし、こんな所だろう。
ふー、ヒロイン三人目か。
感慨深いな。
ようやく俺も数多のラノベ主人公と肩を並べたか…
頑張った甲斐があった。
「おおお!!!
見えたぞ!!!」
誰かが叫んだので顔を挙げると、赤い糸の先に馬影が浮かんだ。
逆光の中に3騎が映えている。
そして俺の赤い糸は真ん中に向けて真っすぐ伸びている。
そうだな、貴族のお嬢さんが単騎で動く事などあり得ない。
両脇は護衛だろう。
「兄弟子!
おめでとうございます!」
『はっはっはw
今の俺があるのはラルフ君のおかげだよ。
…ノエルとメリッサの事はどうしよう?』
「御安心下さい。
泥は全てボクが被りますので、兄弟子は御自身の幸福だけを追求して下さい。」
『いや、泥と言っても。
ノエルやメリッサの事は近所の人が結構知っている訳で。』
「御言葉ですが兄弟子。
両名とも結婚している訳ではないじゃないですか?
確かに肉体関係はあるかもですが、メリッサは養ってあげているだけ。
ノエルに至っては同棲すらしてませんよね?
ノレさんだって別に娶ってくれと言っている訳じゃないんでしょ?」
『君の言うとおりだ。
二人共、結婚している訳ではない。』
「兄弟子。
御安心下さい。
後はボクが勝手に気を利かせますので。
兄弟子は何も知らなかった、という線で行きましょう。」
『い、いや。
流石にそれは。』
「わかります!
兄弟子は誠実で慈悲深い方ですからね。
家柄の良い本命が現れた瞬間に市井の愛人を切る、なんて出来る訳がないです。
それは弟弟子のボクが一番知っています。
だからこそ!
《馬鹿な弟弟子が勝手に余計な気を利かせてしまった。》
この線で行きましょう!
御安心下さい!
極力丸く収めますし、シミュレートも万全です!」
『す、すまない。
俺も二人を捨てる気は無いのだが…
勿論、悪い様にはしない!』
「それでこそ兄弟子です!
今はただ奇跡の恩恵を甘受する事だけを考えて下さい!
お供を連れて立派な服で馬に乗ってるなんて、十中八九貴族ですよ。
兄弟子… いよいよ御運が開けましたね。」
『あ、いや。
相手が貴族だからと言って…』
「わかってます。
全てわかっております。
今はただ、初対面の好印象を獲得する事だけをお考え下さい!」
俺はラルフ君に押されて一歩踏み出す。
先触れの為か両脇の2騎が馬速を上げて俺の眼前に緩やかに駆けて止まった。
??????
『ゲレルさん!? それにキティ!?
どうして君達が!?』
傭兵? 護衛依頼を臨時に請けた?
嫌われ者ツートップのこの2人が?
両者下馬すらせずに無言で群衆を見渡す。
余程恐れられているのか、殆どの者が悲鳴を挙げて逃げ散って行ってしまった。
2人は馬上のまま、ただ俺を眺めている。
ゲレルは小馬鹿にしたような微笑で、キティは何を考えているか分からない無表情で。
不意にキティが後ろに叫んだ。
「ほらね、エリー。
私の言ったとおりでしょ?」
エリーと呼ばれた馬の主が、踏み潰さん勢いで俺に最接近した。
逆光が馬影でようやく消える。
俺の薬指から放射されている赤い糸が強く発光し、馬上の貴婦人を照らした。
…嘘だろ。
何でベスおばに俺の赤い糸が繋がっているんだ?
《足に尻尾を巻き付けて来るのは親愛の証》
《あらぬ誤解を招かない為にもリザード内で強く戒めている》
の部分は卿も相当気に入ったらしい。
「賢いですね。
非常に聡明なアプローチです
…素晴らしいですな、《それが事実だとすれば。》の話ですが。」
『歴史が前向きに証明してくれることをただ信ずるのみです。
では、報告もあらかた済みましたので、私はこれで。』
「え!?」
レザノフ卿が今日最も驚いた表情を見せる。
『な、何か?』
「本題はその祝福線ではないのですか?」
ああ、忘れていた。
(情報量多すぎだろ…)
祝福線?
この赤い糸をグランバルドではそう呼ぶのか?
『ええ、今朝起きるとこの光線が屋外に無限に伸びておりまして…
ここに来る際も皆からジロジロ見られて困っておりました。』
「それは見られるでしょう。
伝承にある神の奇跡、そのものなのですから。
先程の彼を呼んでいいですか?
帝都総合大学の神学部を優秀な成績で卒業してるんですよ。」
レザノフ卿が溜息混じりに呼びつけたのは霊安室ですれ違った従軍僧である。
フランコ司祭、というらしい。
色白でおとなしそうな風貌だが、実家は中々権勢のある侯爵家、とのことだ。
【心を読んでみる】と。
【この任務に割り込ませて貰って正解だった!
まあ、父上からの寄付金額を考えれば当然だよねw】
などと思っていたので、要するに金持ち貴族のボンボンなのだろう。
「初めましてチート市長!
紹介に預かりましたニコラス・デ・フランコです!
私の事はニックとお呼び下さい!
お目に掛かれて光栄です!
是非とも懇意に!」
『…どうも。』
妙にテンションの高いこの坊主は、俺の処刑を装飾する為にこの街にやってきた男だ。
親切な応対は難しい。
「失礼ですが…
それは祝福線、俗に言う運命の赤い糸ですよね!?
素晴らしい!
こんな辺境で神の奇跡を目の当たりに出来るとは!」
オマエなあ。
その街の住民に面と向かって《辺境》とか言うなよ。
ほら、レザノフ卿が怖い目でオマエを見ているぞ。
それにしても神絡みか…
まずいな。
この現象に標準座標≪√47WS≫が関連しているとしたら…
奴らが仕組んだ何かのプログラミングか?
まだこの世界で座標の話を広め切ってないのに。
これが原因で奴らが俺の存在を認識してしまうかも…
「失礼、つい興奮してしまいました。
長年の夢が叶ったので!
実は私は子供の頃からオカルト話に目が無くて。
古今東西の奇跡話を収集するのが趣味なのです。
子供の頃から霊的な珍品を親に強請ってきたんです。
趣味が興じて聖職に進んでしまいましたw
父上からは毎回こっぴどく叱られるんですけどねww
いやあ、ここに来て良かった!
祝福線ですよ! 祝福線!
イセカイ市長にとってのヒルデガルド姫はどなたなのでしょうか!?」
『は?
ひ、ヒル?
フランコ司祭、申し訳ない。
私は育ちが悪く、神話や伝承に疎くて…』
《育ちが悪い》と俺が言った瞬間、フランコは背筋を正し恐縮した表情を見せた。
そう。
恵まれた人間が一番恐れ警戒するのは下層の人間である。
自分達のルールが通じないケースが多いし、彼らに対して攻撃的な感情を秘めていると思われている。
(事実、俺はオマエみたいなボンボンが憎くて憎くて仕方ない。
親のカネで趣味三昧か… いい御身分ですなあ。)
「ああ、失礼しました。
差し支えなければ解説致しましょうか?
イセカイ市長とは是非懇意にさせて頂きたいですし。」
『光栄です、司祭。』
懇意?
確かに貴族とのコネは欲しいが…
まあコイツでもいいか。
《趣味の話題は身分を越える》って聞くしな。
「かつて!
夏冬戦国時代よりも遥か昔の前の古代王朝時代!
正統王の姫君にヒルデガルド姫という美貌の娘が居たのです!
当然、正統王は姫を大貴族に降嫁させようとするのですが!
何と姫は卑しい身分の青年に恋をしてしまうのです!
羊飼いですよ羊飼い!
それも遊牧民の一族の流れ者!
姫が別荘でゴブリンに襲われていた所を救われたのが、出逢いの切欠です!
若い2人はすぐに恋に落ちました!
当然、王様はこのスキャンダルを知ってしまいます!
怒った正統王は姫を塔の頂上に幽閉し、多数の追っ手に追われた青年は深い森に身を隠します!
王様は姫に大貴族との婚約を結ばせようとするのですが
姫は贈られた求婚指輪を塔の窓から全て捨ててしまいます。
怒り狂った王は無理矢理に大臣の息子と結婚させようと剣を持って姫に迫ります!
親の命令を聞けないような娘ならこの場で斬る、と!
姫の眼前に剣が付きつけられた、その瞬間!
姫の指から赤い光が放射されました!
その光は無限の地平の果てまで伸び、美しく輝き続けました!
驚く王がその光の先を探らせると、何と羊飼いの青年の薬指に辿り着いたのです!
これは神の御業以外の何物でありません!
諦めた王は羊飼いの青年に所領を与えるとヒルデガルド姫との婚姻を認めました。
生まれた子は王家を継承し《正統王》も襲名、子宝に恵まれ多くの高貴な分家を築きました!
現代までに伝わるチェルネンコ家やヴィルヘルム家などもその一つです!
これがグランバルド3大奇跡の《赤い糸伝説》なのです!
真に愛し合い!求め合う心清らかなる男女を結ぶために! 神が授ける祝福!
それこそ祝福線っ!!
特に女性に人気の逸話でして!
私の姉などもw いい歳をして未だに赤い糸がどうのこうのと騒いでおりますww
はっはっはwww」
呆れて言葉も出ない。
女はこんな与太話に憧れるのか?
王様が下賤に娘を取られただけじゃないか?
え?
奇跡ってこれ?
しょーもな。
「どうです!
イセカイ市長!
秘蹟認定を私に任せて頂けませんか!?
当然、謝礼は致します!
神祇省では金銭の授受が禁止されているのですが…
そこは実家の名義でこっそりとね(ウインクパチッ♪)
いやあ、この仕事に就いて本当に良かった!
これで私のオカルトコレクターとしての実績にますます箔が付きます!」
コイツは親のカネで何言ってやがる…
嬉しそうな顔をしやがって…
しかし、女と結ばれるのは嬉しいな。
美人かな?
新たなるヒロイン登場ww
いやあ、やっぱり異世界生活っていうのはこうでなくっちゃ。
俺もここで相当苦労してるし、当然の権利としてその女は俺のモノになるんだよな?
いやあ標準座標≪√47WS≫もたまにはいい仕事するじゃなーい。
俺、オマエらのこと誤解してたかも知れないな。
そうだなー、今までの事、許してやる気は無いけど。
どんな手使ってでもぶっ殺すつもりでいたけど…
オマエラの態度次第では話し合いくらいには応じてやってもいいかな。
この広い宇宙に暮らすかけがえのない隣人だもんな。
あ、俺の指。
脚も合せて後19本残ってるから。
可愛い子を頼むよww
はっはっはwww
これでレザノフ卿との面会が終わる。
告発騒動にリザードに赤い糸、この人の仕事量大変だな。
帰り際に、『軍旗の立会をフランコ司祭の実家にお願いしては如何か?』と尋ねてみるが、監察チームの関係者なので難しい、とのこと。
確かに利害が絡み過ぎるか…
俺は一旦工房に戻ろうとするがフランコ司祭が勝手に付いてくる。
『司祭、仕事はいいんですか?』
「あー、今は自由時間ってことで。」
【どうせ元から辺境見物が目的だったしね。
何か面白いコレクションが買えれば最高だな。】
いい加減な男だ。
途中でランチを誘われるが、雑務が残っているのでお断りした。
「あ! チート市長! あの店なんかどうです!?
カフェ・ハイビスカス!
いやあ、こんな辺境にも小洒落た店があるんですねえw」
『いえ、師への報告もありますので、一旦工房に戻ります。』
その店は駄目、レザノフ卿の息の掛った法律家が居るらしいから。
「はえー。 チート市長も結構忙しいんですねえ。」
ああ、オマエらのお陰でな。
組んでた予定が全部ブチ壊されたからな。
今週中に仕上がった干し肉を出荷しなければ、次の案件を請けれなくなる。
キャパが無いのだ。
そう思いながら工房に戻ると、玄関にフルメンバーが揃っている。
師匠、ドランさん、ラルフ君、小太りオジサン、ノレさん。
「兄弟子! 大変です!」
『え? 何? また何か問題?』
「今、監察の騎士が教えてくれたのですが。
この街に手から赤い糸を放出している女性が向かっているようです!」
『おお! 女性なのか!?』
「はい!
遠目に見て来た騎士さんが言うには
かなり立派な身なりなので、まず平民ではないだろうと!」
『おお!
貴族か!』
俺は金持ちや貴族が大嫌いだが、貴族ヒロインは歓迎する主義だ。
『顔は!? 顔は美人!?』
「はい!
何でも尋常の美貌ではない、との事です!」
『おおお!!!』
これだよ、これえ!!
やっぱり異世界モノなんだからちょっとやそっとの美女では駄目なんだよ!
貴族! 絶世の美女!
はぁ~。
もう地球とか月とかグランバルドとかどうでもええわ。
長かった…
解体屋、魔石転売ヤー、ゴミ処理場、ここで差別されている魚類加工、ヤクザの片棒を担ぎ…
密告をしては騎士に圧し潰され、告発されて殺されかかった…
長い道のりだった。
「チート、相手が貴族だったら門前で迎えないと心証悪くないか?」
『そうですね師匠。 俺、正門で待ちます。』
グランバルドはガチの貴族社会だ。
平民の俺が出迎えもしない、というのは流石に問題があるかもだな。
俺は皆と一緒に前線都市の正門に向かう、途中野次馬が集まって来て後ろから興味深げな表情で付いて来る。
「市長! 市長!
流石俺の市長閣下ですね!
親衛隊長冥利に尽きますよ!」
突然馴れ馴れしく話し掛けられたと思ったら、俺の処刑を楽しそうに見物していたサンドイッチ男だった。
「くらぁ! 道を開けんかーい!
市長閣下が歩けへんやろが!
殺すぞダボが!
オラオラ―、俺様は市長親衛隊のラモス様やぞー!
逆らうやつらは死刑じゃー!!」
育ちが悪い人間が善意を発揮すると大抵こうなる。
下層民は押し退けられて育つから、他人を押し退ける事でしか誠意を示せない。
俺も最下層の生まれなので、こういう構造は嫌でも理解出来てしまう。
スパゲティ男は見た目よりは賢いのか、俺が道理を説明すると一発で解ってくれた。
「はい、皆様~
ごめんなさいねー、市長通ります。 市長通ります。
公務です、公務で御座います~。
陳情の旨がありましたら、気軽にどうぞー。」
ラモスとか言ったか…
処刑台の時もそうだったが、豹変ぶりが凄いな、
「税金ドロボーww」
という軽いヤジが飛んだので
『俺は配る側だから期待しとけーーー!!!』
と叫んで返すと一斉に笑いが起こる。
何だよ、ちょっとは冗談通じるじゃねーか、グランバルド人。
正門脇の外壁で座り込んでいると、門番の人が話し掛けて来る。
「市長、俺の事、覚えてますか?」
よく見ると、転移初日に俺を街に入れてくれた男だった。
『覚えてますよ、「この街は冒険者歓迎だぜ!」って言って貴方が街に入れてくれました。
スミマセン。
結局、冒険者にはならなくて…』
「はははw
冒険者どころか市長になっちまうとはなww
しかも、あれって何か月か前の話だろ?
俺が見てきた中で一番のサクセスストーリーだぜw」
『恐縮です。』
「実はな?
アンタの顔を見た時、《小銭稼ぎの寄生虫》かと思っちまってな?
どうやって追い返そうか考えてたんだ。
すまねえな。」
『はははw
耳が痛いですw
でも、こうして市民の一員になったからには街が稼いで行けるように頑張りますよ!』
「おお!
それでこそ出世頭だ!
期待してるぜ、市長!」
門番は俺と軽くハイタッチして持ち場に戻って行った。
…そうか。
激動の数か月だったな。
まあトントン拍子とまでは行かないが、ノエル・メリッサに続きヒロイン登場だ。
ラノベとか呼んでても、大体ヒロイン3人態勢がメジャーだし、こんな所だろう。
ふー、ヒロイン三人目か。
感慨深いな。
ようやく俺も数多のラノベ主人公と肩を並べたか…
頑張った甲斐があった。
「おおお!!!
見えたぞ!!!」
誰かが叫んだので顔を挙げると、赤い糸の先に馬影が浮かんだ。
逆光の中に3騎が映えている。
そして俺の赤い糸は真ん中に向けて真っすぐ伸びている。
そうだな、貴族のお嬢さんが単騎で動く事などあり得ない。
両脇は護衛だろう。
「兄弟子!
おめでとうございます!」
『はっはっはw
今の俺があるのはラルフ君のおかげだよ。
…ノエルとメリッサの事はどうしよう?』
「御安心下さい。
泥は全てボクが被りますので、兄弟子は御自身の幸福だけを追求して下さい。」
『いや、泥と言っても。
ノエルやメリッサの事は近所の人が結構知っている訳で。』
「御言葉ですが兄弟子。
両名とも結婚している訳ではないじゃないですか?
確かに肉体関係はあるかもですが、メリッサは養ってあげているだけ。
ノエルに至っては同棲すらしてませんよね?
ノレさんだって別に娶ってくれと言っている訳じゃないんでしょ?」
『君の言うとおりだ。
二人共、結婚している訳ではない。』
「兄弟子。
御安心下さい。
後はボクが勝手に気を利かせますので。
兄弟子は何も知らなかった、という線で行きましょう。」
『い、いや。
流石にそれは。』
「わかります!
兄弟子は誠実で慈悲深い方ですからね。
家柄の良い本命が現れた瞬間に市井の愛人を切る、なんて出来る訳がないです。
それは弟弟子のボクが一番知っています。
だからこそ!
《馬鹿な弟弟子が勝手に余計な気を利かせてしまった。》
この線で行きましょう!
御安心下さい!
極力丸く収めますし、シミュレートも万全です!」
『す、すまない。
俺も二人を捨てる気は無いのだが…
勿論、悪い様にはしない!』
「それでこそ兄弟子です!
今はただ奇跡の恩恵を甘受する事だけを考えて下さい!
お供を連れて立派な服で馬に乗ってるなんて、十中八九貴族ですよ。
兄弟子… いよいよ御運が開けましたね。」
『あ、いや。
相手が貴族だからと言って…』
「わかってます。
全てわかっております。
今はただ、初対面の好印象を獲得する事だけをお考え下さい!」
俺はラルフ君に押されて一歩踏み出す。
先触れの為か両脇の2騎が馬速を上げて俺の眼前に緩やかに駆けて止まった。
??????
『ゲレルさん!? それにキティ!?
どうして君達が!?』
傭兵? 護衛依頼を臨時に請けた?
嫌われ者ツートップのこの2人が?
両者下馬すらせずに無言で群衆を見渡す。
余程恐れられているのか、殆どの者が悲鳴を挙げて逃げ散って行ってしまった。
2人は馬上のまま、ただ俺を眺めている。
ゲレルは小馬鹿にしたような微笑で、キティは何を考えているか分からない無表情で。
不意にキティが後ろに叫んだ。
「ほらね、エリー。
私の言ったとおりでしょ?」
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逆光が馬影でようやく消える。
俺の薬指から放射されている赤い糸が強く発光し、馬上の貴婦人を照らした。
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何でベスおばに俺の赤い糸が繋がっているんだ?
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