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チートで反社と癒着する

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このグランバルドには数百年を掛けて幾人かの日本人が来訪している。
帝国史上、最初に記録される日本人は高橋文之進・小山音之進の兄弟である。
(弟・音之進が高橋家から小山家に養子入りしたため姓が異なる。)
田沼意次の腹心として蝦夷地も含む各地の普請を監督していたが、印旛沼での測量作業中に松平定信が就任。
江戸城への呼び出しを受けた夜にグランバルドに転移した。

当初、日本への帰還手段を模索した高橋兄弟であったが、数か月の調査で断念。
以降は日本グランバルド間の親善の為に奔走した。
特にオランダ式の水道技術・建築技術・和算を積極的に伝え、20年かけて帝都に巨大な水道橋を完成させた。
この水道橋は現代も《帝都高橋水道》の名でグランバルド人に親しまれている。

それ以来、数十年スパンで12人の日本人が転移してきている。
偶然か必然か教養層が多く、彼らを通じて地球の技術は大量にグランバルドに導入された。
特にペニシリン・茶文化・鉄道の概念はグランバルド人に多大な衝撃を与えた。

実際の転移者は12人を超えているが、正史に記載されるのは《グランバルド政府が好ましいと認めた善良な日本人のみ》であり、著しい問題を起こした者は公知の人物であっても来なかった事にされている。
例えば100年前に転移してきた卜部辰久。
この男は地球在住時は片山潜の右腕として北米の赤化に活躍し、グランバルドに転移してからは共産主義思想の紹介に尽力した。
グランバルド政府も卜部の扱いに相当苦慮した形跡が見られるが、転移3年目で何者かによって斬殺された。
まあ殺すだろう。


突如《日本人》というキーワードを聞いて驚いた俺は、慌てて皆の【心を読み】、グランバルドとの日本人の歴史についての情報を収集した。

…焦った。

いや、今まで俺は何をしてたんだ。
そうだよな。
神を名乗る標準座標≪√47WS≫は蠱毒という言葉を意識して使っていた。
先客が居るのは当たり前だし、もう少し注意しておくべきであった。


「兄弟子? 御具合が?」


能力をフル活用して消耗してしまった所為か、ラルフ君が心配して顔を覗き込んでくる。


『あ、いや。 
大丈夫だよ。
スラムに居る間、生活環境悪かったからね。
自分でも気づかない間に疲れが溜まってたみたいだ。』


「今夜はゆっくり休んで下さい。
夕飯はどうされますか?」


年下の癖に母親みたいな男だな。
正直、助かる。


『ありがとう。
ただ、みんなの話をもう少し聞きたいな。
問題も多いみたいだし。
ドレークさんの件、新メンバーの件だね。』


「それにしても…
まさかこんな所に日本人が来るとはなあ。」


「確かに前線都市付近は決まって日本人が出現するポイントですが…
態勢を整えたら全員商都に行ってしまいますからね。
彼ら曰く《はじまりの街》だそうで。」


『か、カインさん。
日本人は必ず前線都市に転移するんですか?』


「ん?
我々の知らない所で別の街に出現した日本人も居るかもだけど。
普通はこの街の周辺に現れるじゃない?
ほら、去年… もう一昨年か。 話題になった集団転移事件も東門の向こうだろ?」


「ああ、ありましたねえ。
ボクが商都に丁稚に来た頃は、その話題で持ち切りでしたよ。」


おいおい。
何がネタバレ異世界だよ、全然ネタバレてないじゃないか。
大体、俺はオマエらグランバルド人の【心を読みまくって】きたが、日本の「に」の字も出て来なかったじゃねーかよ!
まあ数十年スパンじゃ仕方ないか…
五輪翌年に、オリンピックのこと話している奴はいないもんな…


『に、日本人ってどうかな…?
み、みんなはどう思ってるのかな…?』


「ん?
どう、とは?
チートは日本人苦手な方?」


「兄弟子は愛国派ですからね。
日本の皆さんがボクらの世界にあれこれ干渉するの
あんまり良く思って無さそうです。」


「あー、確かに必要以上に《布教》したがる人が多いよな。
悪気は無いんだろうけどさ…
たまたまそういう人間ばっかりが転移して来るのかな?」


『あ、いや別に…
俺は日本人に対して他意は無いけど…』


「今から来るメンバーだけど。
チート君が苦手なら別に宿を取らせようか?」


『あ、いえ!
別に苦手とか嫌とかそういうのは無いんですけど!』


「はははw
そんなに気を遣わなくてもいいって。
家主は君なんだから。
そこら辺は私達が配慮すべきだよ。
そりゃあそうだよな。
私だって最初は驚いたものw」


「カイン君。
そのメンバーはいつ頃到着するの?」


「明日には到着する見込みです。
ちょっと宿確保して来ますよ。」


『カインさん!
大丈夫です。
まだ部屋余ってますよね?
歓迎しますので、是非その日本人の方にも宿泊して貰って下さい!』


「ごめんね、チート君。
この事も含めて私達の借り、ということにさせて。
ちゃんとリターンは支払うから。
本人にもちゃんと礼をさせるよ。」


『あ、いえいえお気遣いなく。』


…。
カミングアウトのタイミングは完全に逃してるな。
あー、これイレギュラーだわ。
ラノベとかで自分以外の日本人(外国人も含めて)が転移・転生してきてる作品って少数派なんだよね。
ほら、ああいう異世界ラノベって現実逃避の手段じゃない?
だから同郷人に混じられると没入感削がれるのよ。
現に、今の俺が滅茶苦茶没入感を潰されてるからな。


で、だ。
俺が急いで確認しなければならないのが、この世界での日本人に対する感情。
要は親日か反日か?
俺の身元を明かす事のメリット・デメリット。
さっき軽く話した感触だが、政府レベルでは概ね歓迎されてるし、歓迎するメリットをグランバルド政府が把握し活用している事は確かである。
ただ、政府感情と民間感情が同一であることなどあり得ない。
さっきのみんなの反応…
そこまで好意的な雰囲気ではないんだよな。


俺が気に掛かっているのはラルフ君のあの台詞である。

「兄弟子は愛国派ですからね。
日本の皆さんがボクらの世界にあれこれ干渉するの
あんまり良く思って無さそうです。」

こういう言い回しをする人間って、自分が気に入らないからそう言ってるケースが大抵だからな。
(2ちゃんねる調べより)
なんだ?
ここに来た日本人はグランバルドに干渉してるのか?
けしからん!
埋め合わせに俺がスライム活用法を布教せねば!


カミングアウトについては、もう少し様子見しよう。
皆の心をそれとなく【読ませて】貰って、リスクが少なそうなら工房の皆にちゃんと謝って身元を打ち明けよう。

その後、カインさんにスライムによる臓物の処理を実演して見せていたところ、ヨーゼフパーティーのルッツ君が訪ねて来た。
申し訳程度にホーンラビットを両脇に抱えているが、別に解体を頼む気も無いらしく、俺の顔を見るなり本題に入った。

《ドレークへの監査を先延ばしにしてくれ。》

要するにそういうことだ
現在、ドレーク一派は必死で帳尻合わせ口裏合わせを行っている。
1か月も猶予があれば、大規模な監査でも凌げる態勢を作れる。
だが、今は少しまずい。
冒険者ギルドの倉庫に本来ある筈の物品が欠品している。
特に希少な薬剤が所在不明であるのは好ましくない。
後、ギルドポイント(要は功績値ね)を自派に優先して割り振っているのは洒落にならない。
そういう癒着を激しく糾弾して現在の地位を掴んだのが他ならぬドレークなのだから。

ドレークが失脚すれば、連動してヨーゼフも連帯責任を問われる。
腕利きのルッツ君には大したダメージは無いのだが、再就職を有利に進める為にもパーティーに対して義理堅い若者を演じる必要があった。

【実は商都のA級冒険者《ヨハンソン》からスカウトの話来てるんだよね。
正直、ヨーゼフパーティーにはさっさと解散して欲しいんだけど…
でも、そういう態度表に出したら僕の市場価値が下がっちゃうからね。
一応、パーティーの存続の為に奔走する誠実な若者を演じておかなきゃなね。】

大体、ルッツ君の本音はこんな所だ。
キャリア観しっかりしてるな。
異世界に来るまで真面目に働いたことのない俺にとっては新鮮である。


『ルッツ君。
ヨーゼフさんのパーティーが解散しちゃったらどうするの?』


「いえ!
自分は現在所属するパーティーでの任務をこなす事しか頭にありませんので!
次に関しては想像した事もないですね。」
【ヨハンソンさんは騎馬での遠征をメインにしている人だからな。
早めに長距離用の馬具を揃えておこう。
補助兵資格は去年取得してるから、20代のうちに軍役を務めて公務員住宅への入居資格を確保しておくのもありだな。
いずれにせよ、今のボスは長くない。
僕も賢く立ち回らなきゃね。】


若いのにしっかりした男だなあ。
俺も見習おう。


『とりあえずさ。
俺達もジンクス会長を追い詰める意図はないんだ。
誤解されてるみたいだけどさ。
ですよね、師匠?』


「仮に問題があったとしても…
大事にする気もないんだよ。
会長の家に説明に行ったんだけど…
門前払いされちゃってね。
息子さんは好意的なんだけど…
困ったねぇ。」


『ドレークさんは、一月あれば帳簿を何とか出来るんでしょ?』


「ええ…
金銭面は何とかなると思うのですが…」
【もうそういう次元の話じゃないんだよね…
ヤクザ同士の水面下抗争が蒸し返されてるんだから。
まあ前線都市も闇が深いよねぇ…】


ん?
ヤクザ同士?
少し探りを入れてみるか。


『ルッツ君。
他ならぬ君だから報告しておくけど。
俺、ここ最近東門の外のスラムで寝起きしてたんだ。
ゴミ処理場とか鶏舎とか魚加工場とかを転々としててさ。』


「!?
あ、いや報告だなんて。
す、スラムですか…」
【オイオイオイ。
ゴミに鶏に魚って…
もろにヤクザのシノギじゃねーか。
流石にチートさん程の金持ちが現場作業をする訳がないから…
東門ヤクザとの協議をしてたってこと?
え? 今回の件ってチートさんが裏で絵を描いてる?】


「いや、実は気になってる女の子がスラムに住んでてさあ。
彼女の父親に挨拶に行ったんだけど。
あの辺、ヤクザ人脈が入り組んでて怖いよね。
どこ行ってもヤクザが出て来るから驚いたよ。」


「あ、女性。
ご実家に挨拶に。
いやはや、おめでとうございます!」
【ん? 私用?
ヤクザは関係なし?】


『あ、いや。
お父さんから拒絶されちゃって…
ははは。』


「こ、これは失礼しました!
チートさんの素晴らしさが伝わらないとは残念ですよね!」
【このアホ!
振られた話を年下にするなよ!
リアクションに困るだろうが!】


『そこでヤクザの人と知り合って。
一緒にメシとか行ったんだよ。
ヘルマンさんって有名な人なの?』


「ははは、なるほど。
ヘルマン組長…
影響力のある方だと聞いた事がありますねー。」
【オイ―!!
そいつや! そいつ!】


『メシを奢って貰った返礼にさあ。
俺も工房に招待しようとしたんだけど。
《敷居が高い》って断られちゃったんだよ。』


「…は、はあ。」
【そりゃあ…
ウチのボスが死んだのを確認してからじゃないと…
ヘルマン組の人間は城内に入れないだろう。】


『ドレークさんと話す機会があったら聞いておいて欲しいんだけどさ。
ヘルマンさんを招待する抜け道とかってない?
折角だからさ、みんなでセントラルホテルで飯でも食おうよ。』


「いやあ、ははは。
チートさんは顔が広い方ですねぇ。
私如きにはよく分からないのですが…
ボスに伝えておきます。」
【職工ギルドでの立場を盤石にする為に、機先を制してヘルマンと話をつけてきた?
タイミング的にはそれっぽいな。】


そういう遣り取りがあって、ルッツ君は急ぎパーティーハウスに戻って行った。
彼が【心の中】で転職を断念していたので、恐らく手打ちは上手く行く可能性が高いのだろう。


「何?  
ヤクザに会いに行ったの?」


『いえ、処理場のゲイリー親方の義父がヘルマンさんだったんです。
あんまりヤクザ的な話はなくて、プライベートの相談をされました。
勝手なことしてスミマセン。』


「いや、俺はチートの勝手で食えるようになった人間だからな。
相談って?」


『息子さん夫婦に下級市民権を与えてやりたい、とのことです。』


「ああ、状況は理解した。
ヤクザって歳をとった時大変だよね。」


『恐らく、今回のドレーク糾弾の裏でヘルマン組長が動いてます。』


「だろうな。
冒険者ギルド内で反ドレーク運動をするなら
消去法でヘルマン組を味方に付けようとするしな。」


『和解させちゃっていいですか?
ヘルマンさんが手を引いたら、ジンクス会長もゴチャゴチャ言わなくなるでしょ?』


「ヤクザの手打ち仲介なんて…
まあオマエなら出来るか。
いいよ、やってみて。」


『はい!』


「…但し。
商業ギルドに話をつけてからだぞ。」


『え!?』


「基本的に商業ギルドはヤクザ行為を認めない立場にあるから。
チートは支部長と仲がいいんだろ?
自分から関係潰すような行動はするな。」


『し、失礼しました。』


「支部長には…
そうだな。
《街のゴタゴタを何とか収めたい⦆
で押し通せ。」


『承知しました。』




状況を整理しようか。
今、前線都市には二つの大きな派閥が生まれ始めている。

ドレーク派  (ヨーゼフ・バランギル)
VS
反ドレーク派 (ジンクス・ヘルマン・冒険者ギルドの反ドレーク幹部)

↑ この構図だ。
ジンクス会長はそこそこの小金持ちだが、別に武力を持っている訳でもないし(そもそもまともに歩けない後期高齢者だ。)、ヘルマンさえ引き剥がせば、派閥抗争は消滅するだろう。


【心を読む】能力は和解仲介に恐ろしく向いている。
なので、ヘルマン・ドレーク間の手打ちは、俺にとってはそこまで難しくない。
ただ師匠から指摘された通り、話の持って行き方次第ではレザノフ卿の心証を損ねる可能性がある。
そうだな。
先に商業ギルドに行って、説明しておくか。


俺の能力は無敵だ。
チートと言っても過言ではない。
なので、今やっている行動はさしたる苦労もなく全て実を結ぶだろう。

陶工も近いうちに再稼働する。
スライムの実用化も何だかんだで実現するだろう。
ダンジョン出現に伴う疫病もこのまま食い止められる
もしもまだ滞在されておられればヴィルヘルム博士との面会も叶うだろう。

これまで俺の行動は全て成功している。
(性交以外は全部成功だw)
なので、イレギュラーにさえ足を取られなければ、俺はこのゲームをクリア出来るだろう。

…イレギュラー。
日本人、か…。
話を聞く限りロクな奴じゃなさそうだが…

気が重いな。
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