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白い影
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「なんで?」
「恐怖心がダメな理由は、霊に付け入る隙を与えてしまうから。更に恐怖心を煽られて、向こうの思うツボ。生きてる人間と同じだよ。『いじめ』もそうだろう? 相手がビクビクしてたら、尚更いじめたくなる。逆に、同情なんかは霊に頼られてしまう。『いい人だなぁ』とか思って、フラフラ憑いてきちゃったりね。あんたの場合は、思い入れた相手に力を与えてしまうみたいだね。無意識に」
「げっ。先に言っとけよ、そーいう事は。……でもさぁ、変じゃん。なんで力を与えたからって、髪型や色が変わるんだ?」
「さぁ?」
首を傾げた隆哉が、チロリと秀行の左肩に虚ろな視線を投げた。
「判んないな。これが彼女の『望み』なのか、『本来の姿』なのか。今の時点では、俺には判断出来ない」
「なんだってぇ?」
意味不明な台詞について行けず、彬は頭を振った。
「ワリィ。もー少し、解りやすく説明してくれ」
「んー……」
気のない様子で応じた隆哉は、それでも丁寧に説明を始めた。
「恐怖心がダメな理由は、霊に付け入る隙を与えてしまうから。更に恐怖心を煽られて、向こうの思うツボ。生きてる人間と同じだよ。『いじめ』もそうだろう? 相手がビクビクしてたら、尚更いじめたくなる。逆に、同情なんかは霊に頼られてしまう。『いい人だなぁ』とか思って、フラフラ憑いてきちゃったりね。あんたの場合は、思い入れた相手に力を与えてしまうみたいだね。無意識に」
「げっ。先に言っとけよ、そーいう事は。……でもさぁ、変じゃん。なんで力を与えたからって、髪型や色が変わるんだ?」
「さぁ?」
首を傾げた隆哉が、チロリと秀行の左肩に虚ろな視線を投げた。
「判んないな。これが彼女の『望み』なのか、『本来の姿』なのか。今の時点では、俺には判断出来ない」
「なんだってぇ?」
意味不明な台詞について行けず、彬は頭を振った。
「ワリィ。もー少し、解りやすく説明してくれ」
「んー……」
気のない様子で応じた隆哉は、それでも丁寧に説明を始めた。
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