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旅立ち
勇者《理想》と勇者《ヒョウガ》
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来たーこれでお金持ち決定だろう。だって前に考えた金貨の円換算で最低でも二千万円、多くて二億五千万円である。もう豪遊できるねこれだと。そこらへんの建物を買っても多分痛くもかゆくも無いだろう。だが、もしも少ない換算で、仮にもといた世界と建物の値段と土地代が一緒だとするならばこのギルドのような立派な建物を建てられないし、多い換算だと恐らくギルドを買ったとしても維持できない。まあ結論を言うと豪遊と言うわけにはいかなそうだ。でも、一応そのことを話しておくことはしておこう。というか絶対に話さないといけないな。
そんなことを考えて俺はカウンターから立ちウンディーネたちの下へと向かった。
ーーーーーーーーーーーーーー少し前にさかのぼるーーーーーーーーーーーーーーー
わたしたちは泣きそうなクリスティーネさんに別れを告げウンディーネに仲間《こいがたき》が増えたことを説明するためにウンディーネの元に向かった。ウンディーネの元に着くとそこにはニヤケ顔でヒョウガを見つめているウンディーネの姿があった。たぶんわたしでも見つめているだけではあんなにニヤケ顔はしないだろう。ウンディーネの惚れぶりは異常だと思う。
わたしはそんな風に引いているのかはたまた褒めているのか微妙に解らなくなりながらもウンディーネにマギナさんを紹介した。
「こちらはマギナさんです。これからラ、仲間になります。ウンディーネも仲良くしてあげてくださいね」
「うん!!なかよくする。よろしくマギナ!」
ウンディーネは手をさしだしてそれに乗って差し出したマギナの手を握り握手をした。マギナは握手を終えると同時に言った
「よろしくウンディーネ。リーフィア」
「よろしく!!」
わたしはヒョウガがいないかつ仲間内の時が来たら話そうと思ったことをマギナに話した。
「ちょっと待ってください。仲間と認める前に一つ確認しないといけないことがあります。あなたはヒョウガが好きですよね」
わたしの予想通りマギナは顔をほんのり赤くした。マギナは言った。
「今のところ違う。長くなるけど話す。わたしは昔勇者と結婚したかった。水の英雄《アークウィザード》の子孫の中で伝承された本の中で強くてみんなの希望でどこかずる賢くて抜けている彼を。確かに過去に勇者は存在した。だって水の英雄《アークウィザード》が伝えたことだから」
「だからわたしは勇者との結婚に憧れた。過去に居た英雄《アークウィザード》を率いた英雄に。過去には居たのだから今、この瞬間にも居たのかもしれないそんな風に思ってた。でも、もうそんなメルヘンちっくな夢はありえないと知り、わたしは勇者などはもう現代にはいないそんな風に思って旅をしていた。せめて勇者に似た人を探すために」
「でも、なかなか見つからずに強い冒険者が居そうな地域を回り終えてダメ元でビギニー町に来たら龍が襲来ということが告げられた。わたしは倒せるのがわたししか居なかったからBランクの冒険者と一緒に龍の討伐に向かった。すると龍は死んでいた頭を一発の剣でかち割られてた」
「それが誰なんだろうと思い男性を見つけた。それがヒョウガ。すくなくとも腕が立ってしかも勇気があるので悪いことをしていないのかわたしはステータスカードを見た。すると書いてあった。勇者という文字が、ほとんどの人が持っていないスキルに」
「それでわたしは心が躍った。念願の勇者に会えたから。それで隙あらばアプローチえを仕掛けようという下心を持ちつつ仲間に入れてもらった。実際は勇者の仲間ではなくても良かったけど。その後、わたしが勇者の評価を聞きたかったから魔法を使ったりして聞き出した本音が可愛いというのと純粋に頭が言いと褒められたのがものすごく嬉しかった。
「だけど道中わたしは思い出した。ヘタレ勇者というスキル説明の文字を。わたしが好きな勇者は決してヘタレて何か無い。だからわたしは勇者がヒョウガとは認めない。よって好きじゃない。でも今後の行動で覆る可能性があるので断定は出来ない」
「勇者《ヒョウガ》はヘタレなんかじゃないよ」
「うんうん!!」
ウンディーネがリーフィアの意見に元気良くうなずいた。わたしは反論を怒りを抑えながら言った。
「だってヘタレだったら、誘拐されたからって犯罪組織を潰して子供達を救ったりとか、わたしが調子に乗って龍を挑発したのを助けたりしない!」
最後は怒りが駄々漏れだったな。と少しは怒りが収まった頭で考えつつマギナの反論を聞く。
「それがスキルで恐怖とかそういうのを減らされてても?」
「今のヒョウガがわたしにとっての勇者《ヒョウガ》。ヒョウガのスキルがどうとか関係ありません。しかも今までで二回は助けないで見捨てる事だって出来ました」
「うんうん!!」
「で、でも」
「それこそ勇者《理想》がそういうスキルを持っていたかも知れません」
「た、確かに」
「ヒョウガが勇者かどうかはどうでも良いですがヘタレというのは止めてください」
「わかった」
「じゃあウンディーネの名前を紹介したらステータスプレートを交換しましょう」
「異議なし」
「わたしも!!」
そんなことを考えて俺はカウンターから立ちウンディーネたちの下へと向かった。
ーーーーーーーーーーーーーー少し前にさかのぼるーーーーーーーーーーーーーーー
わたしたちは泣きそうなクリスティーネさんに別れを告げウンディーネに仲間《こいがたき》が増えたことを説明するためにウンディーネの元に向かった。ウンディーネの元に着くとそこにはニヤケ顔でヒョウガを見つめているウンディーネの姿があった。たぶんわたしでも見つめているだけではあんなにニヤケ顔はしないだろう。ウンディーネの惚れぶりは異常だと思う。
わたしはそんな風に引いているのかはたまた褒めているのか微妙に解らなくなりながらもウンディーネにマギナさんを紹介した。
「こちらはマギナさんです。これからラ、仲間になります。ウンディーネも仲良くしてあげてくださいね」
「うん!!なかよくする。よろしくマギナ!」
ウンディーネは手をさしだしてそれに乗って差し出したマギナの手を握り握手をした。マギナは握手を終えると同時に言った
「よろしくウンディーネ。リーフィア」
「よろしく!!」
わたしはヒョウガがいないかつ仲間内の時が来たら話そうと思ったことをマギナに話した。
「ちょっと待ってください。仲間と認める前に一つ確認しないといけないことがあります。あなたはヒョウガが好きですよね」
わたしの予想通りマギナは顔をほんのり赤くした。マギナは言った。
「今のところ違う。長くなるけど話す。わたしは昔勇者と結婚したかった。水の英雄《アークウィザード》の子孫の中で伝承された本の中で強くてみんなの希望でどこかずる賢くて抜けている彼を。確かに過去に勇者は存在した。だって水の英雄《アークウィザード》が伝えたことだから」
「だからわたしは勇者との結婚に憧れた。過去に居た英雄《アークウィザード》を率いた英雄に。過去には居たのだから今、この瞬間にも居たのかもしれないそんな風に思ってた。でも、もうそんなメルヘンちっくな夢はありえないと知り、わたしは勇者などはもう現代にはいないそんな風に思って旅をしていた。せめて勇者に似た人を探すために」
「でも、なかなか見つからずに強い冒険者が居そうな地域を回り終えてダメ元でビギニー町に来たら龍が襲来ということが告げられた。わたしは倒せるのがわたししか居なかったからBランクの冒険者と一緒に龍の討伐に向かった。すると龍は死んでいた頭を一発の剣でかち割られてた」
「それが誰なんだろうと思い男性を見つけた。それがヒョウガ。すくなくとも腕が立ってしかも勇気があるので悪いことをしていないのかわたしはステータスカードを見た。すると書いてあった。勇者という文字が、ほとんどの人が持っていないスキルに」
「それでわたしは心が躍った。念願の勇者に会えたから。それで隙あらばアプローチえを仕掛けようという下心を持ちつつ仲間に入れてもらった。実際は勇者の仲間ではなくても良かったけど。その後、わたしが勇者の評価を聞きたかったから魔法を使ったりして聞き出した本音が可愛いというのと純粋に頭が言いと褒められたのがものすごく嬉しかった。
「だけど道中わたしは思い出した。ヘタレ勇者というスキル説明の文字を。わたしが好きな勇者は決してヘタレて何か無い。だからわたしは勇者がヒョウガとは認めない。よって好きじゃない。でも今後の行動で覆る可能性があるので断定は出来ない」
「勇者《ヒョウガ》はヘタレなんかじゃないよ」
「うんうん!!」
ウンディーネがリーフィアの意見に元気良くうなずいた。わたしは反論を怒りを抑えながら言った。
「だってヘタレだったら、誘拐されたからって犯罪組織を潰して子供達を救ったりとか、わたしが調子に乗って龍を挑発したのを助けたりしない!」
最後は怒りが駄々漏れだったな。と少しは怒りが収まった頭で考えつつマギナの反論を聞く。
「それがスキルで恐怖とかそういうのを減らされてても?」
「今のヒョウガがわたしにとっての勇者《ヒョウガ》。ヒョウガのスキルがどうとか関係ありません。しかも今までで二回は助けないで見捨てる事だって出来ました」
「うんうん!!」
「で、でも」
「それこそ勇者《理想》がそういうスキルを持っていたかも知れません」
「た、確かに」
「ヒョウガが勇者かどうかはどうでも良いですがヘタレというのは止めてください」
「わかった」
「じゃあウンディーネの名前を紹介したらステータスプレートを交換しましょう」
「異議なし」
「わたしも!!」
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